犬土偶日記
海の近くに住みたい
2007年10月02日
犬土偶旅行記 92日目 叔母、横浜へ
公開日時： 不明
今日は叔母が帰る。遠くに住んでるのでもう会ふことは無いかもしれない。会ふ機会があるとすれば、偶然同じタイミングで種子島に来る時だけだらう。祖母がゐない今、俺は種子島に来るといふこと自体この先はほとんど無いだらう。もしかしたら法事で顔を合はせることもあるかもしれないが、もう会ふことは無い可能性もある。俺ももうすぐ可児に帰る。夏の間に種子島の親戚にはたくさん会つたが、もう二度と会はない人もゐるんだらうと思ふ。昨日焼いたDVD-Rを渡してお別れ。俺は家で留守番。残りの3人で空港へ。叔父と親は帰りに買ひ物したりして結構遅く帰つて来た。
今日はハエが少ない。代はりに便所蜂が多い。10匹ほど屠つた。どこから湧いて来るんだらう。毎日毎日殺しまくりだ。午後に坂の下に住んでるおばあさんが来て親達と話し込んでゐた。四十九日の法要のこととか色々話してゐた。
叔母は無事に東京に着いたらしい。東京は寒いらしい。可児も相当寒いらしい。種子島はまだ太平洋高気圧の中にあつて真夏と同じだ。毎日30度を超える暑さ。この先1週間は30度を超える日々らしい。風も吹かない。日差しも強い。長袖を着るなんて全く考へられんのだが、可児ではもう秋物の服を着てるんだらうか。可児に帰る時は長袖の服を買つて飛行機の中で着替へないといけないかもしれない。
腕時計が壊れた。以前から中に水滴がついて錆びるのも時間の問題といふ状態だつた。そのまま動かなくなるまで使ひ続けようと思つてゐた。だが、錆びて壊れるのではなく思ひもよらないところで壊れた。9月は30日しか無いのでアナログの日付表示を修正しようとリューズを引つ張つたら何とそのまま中で折れて引つこ抜けてしまつたのだ。どうやつても元に戻らなかつた。もう時刻も日付も修正できない。
15時ぐらゐに少し日差しが弱くなつた隙を狙つて西之表に出掛けた。今日はB'zの新曲のフラゲ日だ。明日発売。普通は発売日前日に買へるが、種子島のやうな離島でフラゲは可能なんだらうか。CDを売つてる一番近い店、GEOまで10km以上もある。フラゲできるかどうかも分からずに行くのはなかなか勇気が要る。でも散歩気分で出掛けた。行動範囲が広くなつたな。可児にゐる時は10kmなんて余程のことが無いと行けない距離だつた。今では軽く30kmも40kmも離れたところに行く。まあ信号が無くてストレスが無いといふのも大きいんだけど。で、いつもいつも国道58号ばかり通るのは嫌なので、深川の辺りから山に入つてみた。ここは以前に能野の緑の回廊から帰つて来た時に通つた道だ。若狭姫の墓を見に行つた日だつただらうか。今日はその道を逆方向に進んでみる。相変はらず凄い道だ。ジェットコースターだな。
深川の山の中を走つてる途中で意外な物を発見した。道路を何かが横切つてゐた。最初はイタチか何かだと思つたが、動きが遅いし何か変だ。近づいて見たら何と亀だつた。おおぎ畑から出てきて道路を横断してゐた。近くに川や池など無い。サトウキビの水分で生きてるんだらうか。ドブに住んでるんだらうか。何よりも淡水の生物といふのが珍しい。考へる前に体が反応して気付いたらバイクのカゴの中に亀がゐた。25cmぐらゐの亀。種類は不明。ウミガメではない。
能野大橋と種子島大橋を越えて走る。相変はらず怖い橋だ。手摺りをもつと高くしろ。祖母が亡くなつてから何故か風は無いので良いが、暴風だつたらこんな橋は怖くて渡れんぞ。その道をそのまま真つ直ぐ行つたらどこに行くのか分からない。前に来た時は引き返した。島の真ん中ら辺から来た時はそのまま帰つた。この先がどこに通じてるのか知らない。真つ直ぐ行つてみた。よきの海水浴場の北端にある、サツマイモを沖縄から譲り受けたか何かの記念碑のところに出てきた。そのまま国道58号を北上し、サムズを通り過ぎてGEOへ。カゴの亀が気になつて仕方が無い。店に入つて新譜コーナーを覗き、B'zの新曲CDを楽々発見。離島でもフラゲできるんだな。速攻で買つて帰宅。亀がカゴの中でウンコ漏らしやがつた。
家に帰つてから亀を庭の水道で洗つて写真を撮つたりする。飼はうかと思つたが、何を食ふ亀なのか分からないので断念。山で拾つた亀なので放置しても大丈夫かもしれないが、やはり水が無いとダメだらう。水が必要無い種類の亀なのかもしれんが、よく分からない。拾つた場所に戻すのが一番だが、面倒臭い。下の川に逃がすことにした。小さい小さい川が海に流れ込んでゐる。海に下りてほんの少し川を遡つて国道58号の下に逃がした。川の亀ならそのまま川で生きるだらう。水が必要無い亀なら川から出て暮らすだらう。
晩飯の前にMSNメッセンジャーを起動したら椅子タンが話し掛けて来た。懐かしいな。土産は何が良い？と聞いてみたりした。可児周辺でリアルに付き合ひのある人は土産のリクエストがあれば受け付けますよ。取り敢へずバンドメンバーには可児で手に入らない飛魚を買つて行くつもり。散々練習を休んだので他にも買つて行くけど飛魚は確定。ナガラメはクソ高いので買ひません。
明日は親が帰る。5日の朝に叔父が帰る。その後は俺と祖母のお骨だけ。叔父が奄美から種子島に戻つて来てから俺が可児に帰る。そろそろ飛行機のチケットも買はねばならんな。あと2週間ぐらゐで帰る。その前にまだ行つてないところにも行かねばならん。イセエビやシーバスやダイビング等、まだまだ帰る前にやることは色々あつたんだが、祖母が亡くなつたので喪が明けるまでは海へも山へも行くなと色んな人に言はれてゐる。もう島を探索するぐらゐしかできない。いつになるか分からんが、次に種子島に来る時までお預けだ。
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| 公開日時 | 不明 |
|---|---|
| 本文文字数 | 3470文字 (タグ込み) |
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