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犬土偶日記

海の近くに住みたい

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話題:種子島&屋久島 2007年夏

2007年09月21日

犬土偶旅行記 81日目 病状急変、バイクの叔母再来

公開日時: 不明

何故か朝早く目が覚めた。庭で早朝からゴミを燃やす。いつも通り叔父や親は昼前に病院へ行くことになつてゐた。俺も今日は行くことにしてゐた。昼前に着替へて病院へ。長い1日の始まり。

まづはAコープで軽く買ひ物。病院で食ふ昼飯とか飲み物を軽く買つた。そして病院へ。昨日種子島に来た叔母と約2ヶ月ぶりに会つた。今日は早朝から知り合ひが大勢見舞ひに来たらしい。同じやうな時間に大量に押し寄せたとか。坂の下に住んでるおばあさんとか、下の店の人とか、よきのの人とか色々来たやうだ。祖母の調子は良く、元気に喋りまくつてゐたらしい。熱も出なかつたやうだ。昨日から具合が良いのでこのまま肺炎が治つて回復するのかなと思つた。見舞ひに来た人達も意外と元気で安心して帰つただらうと思ふ。そして大勢の見舞ひ客と入れ替はるやうに俺達が来たやうだ。食欲も出て来たやうで、入院してから初めてあんなに食つてるのを見た。梨とか普通に食つてゐた。

俺達が来てから少し具合が悪くなつて来た。咳をするやうになつた。肺をやられてゐるが、今まで咳はほとんどしてゐなかつた。早朝の座薬の効き目が切れたらしく、また熱が出始めた。計つたら39度。薬の効き目が切れるとすぐに高熱を出す。熱が出ると急激に死にさうになる。看護婦を呼んで座薬を使ひ、また熱を下げる処置をする。呼吸が苦しさうだ。前に来た時は少し具合が悪かつたので酸素マスクをしてゐたが、今日は調子が良かつたので鼻につけるチューブのやつになつてゐた。だがまた熱が出始めて息が苦しさうになつたので酸素マスクに替へて貰つた。熱が下がらないとかなり死にさうな状態に見える。

20分か30分経つて座薬が効き始め、汗を大量にかいて熱が下がつて来た。37度4分ぐらゐまでしか下がらなかつたが、ずいぶん楽になるはずだつた。しかし逆にどんどん苦しさうになつていく。本当に朝元気だつたのかと疑はしく思へるほどだ。酸素を多めにしても100m走つた後みたいに激しく呼吸をしてゐる。肺が悪いので激しく息を吸つても酸素を取り入れることができない。呼吸が追ひつかない状態だ。例へるなら、衰へ過ぎてゐた頃の鳩吹山を登り始めて5分後の俺みたいな感じだ。どんなに息を吸つても吸へてない感じだらう。苦しくて苦しくて仕方がないやうだ。背中を摩つてくれと何度も言つてゐた。

頻繁に検査に来る。レントゲンとかエコーとか。血圧や体温も何度か計りに来る。検査中に病室の外で待つてゐたら医者が来て病状の説明をしてくれた。強い薬をたくさん使つてゐるのに肺炎は良くなつてゐないらしい。昨日より今日の方が悪くなつてゐるやうだ。このペースで悪くなるとあと2日か3日ぐらゐで危ないらしい。普通の肺炎ではなくATLの悪いリンパが肺に浸潤してきてる可能性があるとか。もしさうなら厳しいらしい。血液検査ではATLは悪くないといふ結果のやうだが、必ずしも血液検査に出るといふわけではないとか何とか。免疫が弱まつて普通の肺炎を起こしてゐるならまだ良いが、ATLが直接の原因で肺が侵されてゐるなら治しやうが無い。薬で弱めることはできるかもしれないが効かないかもしれない。

どんどん調子が悪くなつて喋ることなんて不可能な状態になつた。呼吸が滅茶苦茶苦しさうだ。酸素マスクも風船みたいなのがついた最強のやつに替へられた。酸素供給も全開になつた。それでも苦しさうだ。点滴も次から次へと新しい薬が投与される。本人の意識はあつて、本当に苦しさうだ。今までは熱が下がれば落ち着く感じだつたのに、今日は熱が下がつても全然関係ない。もう肺の機能が落ち過ぎてゐる感じだ。これは相当厳しい。病状が急変してしまつた。

夕方の飛行機でバイクの叔母が来ることになつてゐた。叔父が空港に迎へに行つた。その間に医者が来て話したいことがあると言ふ。叔父が帰つて来るのを待つことになつた。もう危ないのではないか。呼吸はどんどん苦しくなつてゐる感じだ。今日だけで何度も検査をしてゐる。200mを全力疾走したやうな激しい呼吸がずつと続いてゐる。このままでは窒息死するのではないかと思へるほどだ。

叔父が叔母を連れて病院に戻つて来た。叔母は横浜に住んでゐるのでもう会ふことはないかもしれないと思つてゐたが意外と早く再会することになつた。叔父が医者の話を聞いて戻つて来た。鹿児島大学病院の先生とも連絡を取つて色々やつて来たやうだが、やはりATLのリンパ腫の細胞が肺に来てるのではないかと言ふ。普通の肺炎を治す治療ではなく、ATLの方の治療でステロイドを使ふことになるらしい。それだと他の臓器に悪影響があるが、肺がもう少し落ち着かないとどうにもならない。それ以前に今の状態がかなり危ない。このまま肺機能が落ちると呼吸ができずに死ぬので、最悪の場合に人工呼吸器をつけても良いかといふことを医者に聞かれたやうだ。人工呼吸器をつけるともう話すことはできなくなるらしい。酸素の濃度か何か知らんが、80%を切つたら人工呼吸器を取り付けるといふことに同意できるかどうかといふことで、叔父が戻つてきて叔母達に聞いてゐた。このままだと今日人工呼吸器をつけることになるかもしれないし、明日になるかもしれないし明後日になるかもしれない。もしかしたら今日の点滴が効いて落ち着いてきてしばらく大丈夫かもしれない。今日大丈夫ならATLの薬を点滴してもう少し先になるかもしれない。どうなるか分からないが、人工呼吸器をつけたらもう会話することはできなくなる。だが人工呼吸器を使はなかつたら酷くなつた時に苦しんで死ぬことになる。

最悪の場合は人工呼吸器を使ふといふことになつた。もう今の状態で既にかなりヤバい状態に見える。人工呼吸器を置ける広い部屋に移つた。物凄く苦しさうだ。今死んでもをかしくないほど酷く見える。もう祖母と話せるのは最後になるかもしれないから、叔母が親戚に電話してゐた。親や叔父も電話してゐた。もう1人の叔母が明日急遽来ることになつた。俺も弟に祖母の状況を電話しておいた。

20時頃に続々と親戚の人達が集まつて来た。だがその少し前に激しい呼吸運動に疲れてしまつたのか、祖母は寝てしまつた。そして眠つたことで苦痛が和らいだのか、だいぶ呼吸が楽になつた感じだ。新しい点滴が効いてきたのかもしれない。一番酷い時は今日死ぬんぢやないかといふほどだつたが、寝てからはだいぶ落ち着いてまだ大丈夫さうな感じだつた。心配して親戚が大量に来たが、その頃には丁度落ち着いてゐて危ない感じには見えなかつた。親戚が寝てる祖母に話しかけたりしたが、全く目を覚まさない。相当疲労が激しいんだらうと思ふ。

21時頃に病院が閉まるといふことで親戚達はみんな帰つて行つたが、俺達は病院に残つた。病室と家族控室に泊まる。点滴が効いたやうで、落ち着いてゐる状態が続いてゐた。そのうち座薬の効き目が切れて熱が出るかもしれないが、定期的に看護婦が来ていつも通り処置してくれるだらう。今までは熱が何よりも危ない感じに見えてゐたが、今は熱よりも肺が危ない。肺さへ悪化しなければ熱が出ても何とかなりさうに思へる。これ以上悪化しないことを祈りつつ寝る。

祖母が寝たまま酸素マスクを取つたりする音で時々目が覚める。親や叔母が看病してゐるので俺は何もしない。といふか、早朝に起きたのもあつて恐ろしく眠い。昼にも病室で少し寝たんだが、それでも眠い。さう言へば昨日は暑くてなかなか眠れなかつた。睡眠不足。祖母も叔母と遅くまで話し込んでゐたらしいので祖母も叔母も睡眠不足。

朝6時頃に起こされた。熟睡してしまつた。祖母の様子を見たらまだ落ち着いた状態が続いてゐた。起きてゐて少し話してゐた。昨日の危ない状態から最悪の状態にはならずに済んだがこの先また酷くなるかもしれない。ステロイドとか色々使つてももう肺炎は完全には治らないんだらうと思ふ。少し良くなつても最終的にはこの肺炎で亡くなるのではないかと思ふ。病院を出て家に戻ることはあるんだらうか。

一度親を病院に残して家に帰るやうだ。午前の飛行機で叔父の家族が来るらしい。迎へに行く序でに叔母を乗せて病院へ行くやうだ。車に乗れる人数が限界を超えてゐるので誰か家に残らねばならん。俺とバイクの叔母が残ることになつたやうだ。とにかく、早朝に家に帰る。朝焼けが綺麗だ。種子島人は朝が早いので既に車が結構走つてゐる。そして床屋はそこら中で3色のあれを回してゐる。朝の6時半に客が来るから回してるんだらうな。すげえ島だな。

貧弱な俺は疲労が全然回復してなかつたので帰つてからまたすぐに寝た。俺は何もしてないけど長い長い1日だつた。

話題:種子島&屋久島 2007年夏

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