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犬土偶日記

海の近くに住みたい

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2013年11月10日

行政書士試験 (2)

最終更新日: 2014年02月24日 19時01分51秒

日記の更新が3週間も止まつてしまつた。行政書士試驗を受けたので日記の文章量が多くならざるを得ず、書くのが面倒で放置、といふありがちなパターンだ。年々この放置状態が長くなつてゐる氣がする。いづれこのパターンで完全に更新が止まつて犬土偶日記が終了するんだらうなと思ふ。今囘は、試驗開始までの部分と、試驗終了後から先の部分はかなり早い段階で書き上げてゐた。試驗部分に恐ろしく時間が掛かつた。3週間書き續けてゐたのではない。書かなかつたのだ。たまに思ひ出したやうに少しだけ作業して飽きるといふことの繰り返し。11月中には更新せねばと焦り始めるのが28日頃といふダメつぷり。どうしようか少し惱んだのだが、結局問題を全て載せることになつた。法律の試驗に興味が無い人も多いだらうが、問題47から60は一般知識等の問題なのでやつてみると良い。こんなのを知つてゐる一般人が一體どれほどゐるのだらう。俺が馬鹿なだけでこれが一般知識なんだらうか。問題55と56は個人情報保護法の問題なので法律を知らない人には難しいが、他は一般知識の問題だ。最後の3問は國語の長文問題で、日本人なら絶對間違へるわけにはいかないカス問題だ。過去問を見ると大體いつもセンター試驗の現代文くらゐのレベルの簡單な問題だが、今年はそれよりもさらに簡單だつたと思ふ。やつてみるといい。1問でも間違へたら恥ぢるべき。あの程度の問題が解けない程度の讀解力では犬土偶日記すら誤讀しかねない。いや、恐らく誤讀されまくりなんだらうと思ふけど。

腦トレ資格試驗第13彈。氣粉れに始めた腦トレ資格試驗だが、隨分長く續いてゐる。どんどん難しい試驗に挑戰するやうになつて結構大變だ。今囘は行政書士試驗、2囘目。去年は16點足りずに落ちた。擇一であと4問正解すれば合格だつた。實に惜しい。しかし運が良かつただけだ。去年は宅建とほぼ同時期にやつてゐて、兩方とも落ちるのが嫌で簡單な方の宅建を優先した。簡單な方と言つても宅建もそこそこ難しい。合格を目標にしたのではなく、50點中43點を目標にするといふ暴擧に出たため、宅建に全力を注がねばならなかつた。合格するのはそんなに難しくないが、43點取るのは相當難しい。結果的に1點足りずに42點といふオイシイ結末になつたのだが、まあとにかく宅建に集中し過ぎたために去年の行政書士は62時間しか勉強できなかつた。受かるはずが無い。164點も取れたのは奇蹟。今年結構本氣で取り組んでみてますます思ふ。62時間で164點はマジで奇蹟。嘘だと思はれても仕方が無いぐらゐの奇蹟。 http://orca.xii.jp/data/dogoo/img/130131-01.jpg 164點取つたことはこの畫像で證明できるが62時間しか勉強しなかつた證明はできないな。なんで去年164點も取れたのか自分でも不思議だ。運なのかな。單に記述が良過ぎただけかもしれない。あれは配點が高いからな。たまたま激しく分かる問題が出ると劇的に點數が上がる。去年はそれだつたんだらう。宅建の目標を單に合格といふことにして兩方に全力でエネルギーを注いでゐたらもしかしたら兩方とも合格できてゐたのかもしれないと思はないでもないが、難易度を正確に把握できてゐなかつたし、やはり危險を冒して兩方落ちるのは避けたかつた。まあ去年の行政書士試驗は合格ではなく得點率5割を目標にして無事に5割を達成できたから自分の中では敗北ではないんだが、不合格のままやめるわけにもいかんよな。今年は行政書士に專念できる状況だつたから落ちるわけにはいかない。宅建のせゐで勉強できなかつたとかみつともない言ひ譯は一切できない。一應去年も勉強してゐるわけだし、宅建で高得點を取るために勉強した民法のアドバンテージもある。落ちるわけにはいかない。これで落ちたら無能の謗りを免れない。凄いプレッシャー。申込期限の9月3日に申し込んでその日から勉強を開始した。もつと早くからやるべきだが、それが俺には不可能なのだ。去年の試驗後に、來年は8月から勉強開始しようなんて日記に書いてゐた。8月なんか全然やらなかつた。とにかく、9月3日からどんなに忙しくても必ず毎日勉強すると決めた。毎日勉強すると決めるだけでは實際に續けることができない場合が多い。人間といふのは意志が弱い生き物だ。特に俺はさうだ。すぐ逃げることばかり考へる。だから毎日勉強時間を記録することにした。表計算ソフトに日付と勉強時間を毎日記録する。このファイルに0分と書き込むことは絶對に許されない。これが強制力となつて毎日勉強することができる。ただ、1日1分でもOKといふことにした。毎日必ず2時間以上とか嚴しいルールにすると不可能過ぎて挫折する。毎日やるといふことだけで十分な效果があるだらう。休んでも良いけど可能な限り1日平均2時間を保てるやうにするといふやうなルールだと絶對續かない。休むことを認めるルールだと簡單に休むやうになつてやらないのが當り前になつてしまふ。1分でも必ず毎日やるといふ方が良いと思ふ。實際にはやり始めて1分で終るなんてことは無い。テキストを讀むのでも必ずキリのいいところまでは讀むだらう。さういふわけで毎日勉強時間を記録し續けた。途中、祖母の法事で種子島に行つたが、その時も毎日勉強した。ノートPCは持つて行かなかつたが、紙に勉強時間を分單位で記録し、歸つてからPC上のファイルに書き込んだ。といふわけで、いつものやうに勉強時間の記録をグラフにして晒してみよう。

行政書士試驗勉強時間
日付時間(分)
9月3日 129
9月4日 20
9月5日 26
9月6日 8
9月7日 27
9月8日 13
9月9日 26
9月10日 53
9月11日 28
9月12日 8
9月13日 14
9月14日 49
9月15日 98
9月16日 32
9月17日 22
9月18日 11
9月19日 13
9月20日 9
9月21日 14
9月22日 19
9月23日 26
9月24日 26
9月25日 14
9月26日 37
9月27日 27
9月28日 61
9月29日 27
9月30日 18
10月1日 27
10月2日 21
10月3日 31
10月4日 22
10月5日 58
10月6日 11
10月7日 23
10月8日 18
10月9日 14
10月10日 103
10月11日 143
10月12日 176
10月13日 40
10月14日 188
10月15日 103
10月16日 116
10月17日 114
10月18日 139
10月19日 13
10月20日 35
10月21日 75
10月22日 214
10月23日 164
10月24日 111
10月25日 117
10月26日 42
10月27日 25
10月28日 13
10月29日 76
10月30日 123
10月31日 266
11月1日 307
11月2日 164
11月3日 321
11月4日 257
11月5日 315
11月6日 202
11月7日 254
11月8日 229
11月9日 205
11月10日 145
合計5875分 (97時間55分)

やはりいつものやうに最初は全然やる氣が出ず、ギリギリになつてから猛烈にやり始めるパターンだ。何度失敗してもどんなにつらい思ひをしても全く改善できない。さういふ遺傳子を持つて生まれて來たとしか思へない。最初からコツコツ眞面目に取り組んでゐればどんなに樂だつただらう。高得點も狙へたのではないか。終つてからいつもさう思ふのだが、絶對に次に生きない。いつもいつもいつもいつも同じだ。人は成長しない。犯罪者が絶對に更生しないのと同じだ。一見更生したやうに見えることもあるだらうが、それは單に監視が嚴しいとかで再犯の機會に惠まれなかつただけだ。お前らが今も昔もダメ人間なのと同じ。さういふDNAを持つて生まれて來たのだ。だが親や先祖を恨むなよ。持つて生まれた資質の範圍で他人に迷惑を掛けないやうに配慮しながら自分なりに頑張れ。それにしても凄い追ひ上げだな。9月の28日間で855分、10月の31日間で2621分、11月の10日間で2399分。11月に入つてからの頑張りは俺とは思へない。毎日4時間とか5時間とか勉強し續けてゐる。恐ろしい。それは11月に入つてから過去問題集を買つたことに原因がある。クソ分厚い問題集を試驗前に消化するためには20時間以上必要だつた。やるしか無かつた。それが無ければ今年も不合格濃厚だつたのではないか。過去問題集を買ふといふ決斷は正解だつた。種子島に行つてゐた9月14日から17日の間は意外にもその頃にしては勉強時間が多めだ。後半と比べるとやつてゐないに等しいけど。種子島から歸つてからの1ヶ月はサボり過ぎだな。ふざけてるのか?ナメ過ぎにも程がある。決してナメてゐたつもりは無いんだけどな。どうしてもやる氣が出なかつた。種子島からつまらない日常に戻つて來たことで急激に萎えた。でも試驗1ヶ月前から徐々に頑張り始める。凄まじい追ひ上げだ。最後は結局トータル100時間に到達できずに終つた。惜しかつたな。あと2時間5分で100時間だ。もう1日あれば確實に100時間達成できた。これが人生最初で最後の100時間到達のチャンスだつたかもしれない。やはり100時間の壁は高いな。たつた2時間では點數には何の影響も無いだらうが、精神的に壁を超えたといふ大きな影響があると思ふ。俺でも頑張れば100時間勉強できるんだといふ自信になるかもしれなかつた。過去最高記録は基本情報技術者試驗の時の85時間。それを大幅に更新することはできた。でも行政書士試驗の勉強としては少な過ぎる。これまでで一番難しかつた基本情報技術者や宅建なら知識ゼロからでも100時間勉強すれば得點率9割での樂勝合格を狙へる。だが行政書士では100時間程度の勉強では合格すらもかなり嚴しい。少し次元が違ふな。なんでこんな難しいものに手を出してしまつたんだらう。恐らくこの邊りが俺の限界に近いレベルだらうと思ふ。これより難しいものは俺では合格できない。何千時間も勉強すれば合格できるんだらうが、その何千時間も勉強すればといふ條件の部分が不可能だ。翼を生やせば空も飛べるなんて言ふやうなものだ。それはさうかもしれないがまづ翼を生やせない。5000時間勉強すれば司法書士試驗や税理士試驗にも合格できるよなんて言つてもその5000時間が絶對不可能だ。100時間程度で限界を感じるレベルの人間だからな。

この日記を讀んで自分も行政書士試驗にチャレンジしてみようかななんて思つてゐる人もゐるかもしれない。一應言つておくが100時間ではほぼ無理だからな。俺は宅建の時に行政書士試驗も見越して民法をかなり深く必要以上に勉強した。目標を43點にしたことにより民法も徹底的にやらねばならなかつたといふのもある。宅建は合格だけを目指すなら業法を中心にやつて民法はそこそこで良い。民法は深入りしても得點に繋がりにくい分野だから時間效率が惡い。去年はその宅建時の勉強だけでなく行政書士の勉強を62時間やつてゐる。今年と合はせてこれだけで200時間近くやつてゐるだらうか。なのに合格ラインを何とか少し超えるといふ程度だ。俺より頭の良い人間ならもつと少ない勉強時間でも良いだらうが、普通は200時間は確保しないと嚴しいよ。これはマジで言つてゐる。俺のことをアホだと思つて侮つてゐる人も多いだらうが、それでも200時間は必要だと思つておいた方が良いよ。犬土偶が200時間なら自分は50時間で樂勝だらうなんて思ふのは勝手だが、念のためダメさうだつた時に200時間勉強できる餘裕を持つて早めに勉強開始しとけ。責任取れんからな。まあ俺の場合は去年の試驗後に10ヶ月も全く勉強しない空白期間があつて、今年の勉強開始時點でかなり忘れてゐたから、それを思ひ出すための無駄な勉強時間はあつた。ある程度短い期間で連續して一氣にやるなら150時間でも足りたかもしれないとは思ふ。でもやはり念のため200時間は確保しておくべきだと思ふ。ネットで色々調べてみると標準勉強時間700時間とか1000時間とか書いてあるが、それは確實に嘘だから安心して良い。でも100時間ではほぼ無理。法學部で眞面目に勉強して卒業した人や他の法律系資格で法律をそこそこ勉強してゐる人は100時間でも樂勝かもしれないが、法律關係の知識が無い人は200時間。普通より頭が良くないと思ふ人は300時間やれ。300時間やつて合格が見えて來ない人は一生勉強し續けても無理だと思ふ。眞劍に全力で300時間やつて無理さうならそこで見切りをつけるのが良いかもしれない。下手に意地張つて何千時間も費やしてしまふとそれを無駄にしたくない思ひから諦めきれずに人生を棒に振る可能性がある。たかが行政書士で人生を棒に振るなんて完全なアホだぞ。人生は一度しか無いんだ。300時間ならまだ諦めて軌道修正ができるだらう。ただ、同じ300時間でも漫然とアホみたいにダラダラやるのはダメだぞ。落ちたら命を失ふぐらゐのつもりで本氣で全力でやれ。それで受からないなら向いてないと思ふ。本氣出してもこの程度で挫折するやうではどの方面でも大した人生は送れないだらうが、さういふ資質を持つて生まれて來たなら仕方が無い。

勉強時間のグラフを日記に載せるためにはCSV形式で記録したデータを元にHTMLのTABLE要素を構成する必要がある。面倒な作業だが、當然手作業ではやらない。データ形式はCSVなので1行1日で「日付,時間」といふコンマ區切りのデータになつてゐる。これをどうするか。最低最惡の無能は手作業でHTMLを書くんだらうな。このデータを見ながら全て手打ちで。考へられんな。それよりももう少しだけまともな種類の無能人間なら何度も出て來る部分のタグをコピペしまくるだらうか。たつた69日分でも挫折しさうだな。もう少しレベルの高い人間になるとテキストエディタに讀み込んで正規表現の機能を使ふだらうか。行頭にTRとTDの開始タグを插入し、區切りのコンマをTDの終了タグと開始タグに置換し、行末をTDとTRの終了タグに置換する。その場合棒グラフ部分のIMG要素はどうするだらうか。眞ん中のコンマ部分の置換時にTDの開始タグの後にIMG要素も入れておくか。でも日によつて棒グラフの畫像のWIDTH屬性値が異なる。そこは手打ちするんだらうか。まあさういふのでも良いかもしれないが、たまたまデータ量が少ないから手作業が入り込める餘地があるだけのこと。手作業を織り交ぜながらやる奴は基本的に無能。社會では仕事もできない使へない奴といふ扱ひだらう。通常はプログラムを書いて自動でやる。人がやるべきではない單純作業は機械にやらせれば良いし、その方が早い。言語は何でもいい。この手のやつならインタプリタ系でサクッとやるのが良いだらう。プログラミングの技能が無い奴は業種に關係無く無能の部類だと思ふ。趣味でも仕事でも色んな場面で激しく作業效率を上げることができるから、どんな種類の人間でも1つや2つは必ずプログラミング言語を習得しておくべきだし、有能な人間は必ず習得してゐる。俺は有能な人間ではないけども、無能ではないので當然にプログラミングの基礎くらゐは習得してゐる。これを使はないといふ選擇はあり得ない。Web系のプログラミングの經驗が多いこともあり、文字列處理が得意な言語でもあるPerlを使ふことにした。手作業でグラフを作るのがバカらしくなるだらう。こんなどうでもいいプログラムであまり必死にプログラム内部の效率まで考へる必要は無い。保守性なんかもどうでもいい。Perlの強みである引數省略を全力で使つて短時間で仕上げる。そのプログラムを晒してみる。見やすさのために實際よりスペースや改行を多くしてみたりグラフ畫像のURLを變數に入れてみたりと少し改變したが内容は同じ。本當は變數名なんかも1文字でOKなんだよ。Perlは變數の宣言や初期化も要らないからかういふ適當な作業では凄く樂だな。

$graph = "../../data/dogoo/img/graph2.png";
$html = "<table summary=\"行政書士試驗勉強時間の表\">\n";
$html .= " <caption>行政書士試驗勉強時間</caption>\n";
$html .= " <tr><th>日付</th><th>時間(分)</th></tr>\n";

open (FILE, "./gs2013.csv");
while (<FILE>){
    chomp;
    ($date, $time) = split (/,/);
    $total_time += $time;
    $width = int ($time * 1.5 + 0.5);
    $html .= " <tr><td>$date</td><td><img src=\"$graph\" alt=\"\" height=\"10\" width=\"$width\"> $time</td></tr>\n";
}
close (FILE);

$hour = int ($total_time / 60);
$minute = $total_time % 60;

$html .= " <tr><td colspan=\"2\"> </td></tr>\n";
$html .= " <tr><td>合計</td><td>$total_time分 ($hour時間$minute分)</td></tr>\n";
$html .= "</table>\n";

open (FILE, ">./gs2013html.txt");
print FILE $html;
close (FILE);

exit;

まづはTABLEの頭の部分のタグを變數に代入。データファイルを1行づつ讀み込んで行末の改行を取り除く。データの區切りのコンマの部分で日付と時間に分割してそれぞれの變數に代入しつつ勉強時間の合計時間は別變數に記録しておく。手作業だと合計時間を自分で計算せねばならなくなる。最も勉強時間の多い日で321分だつたことを考慮して棒グラフの横幅は1.5倍したピクセル數にしよう。その際、端數が出ないやうに四捨五入。0.5を足して小數點以下を切り捨て。これも手作業だと電卓をパチパチと、發狂ものだな。棒グラフの横幅に關しては一般的なPCブラウザでの見え方しか想定してゐない。スマホなんか持つてゐないし電話でネットをやる感覺が理解できん。ネットぐらゐ家に歸つてからPCでやれよ。依存症か。といふことで、携帶端末だと幅が廣過ぎてグラフが見えにくいなんてこともあるかもしれない。知るかボケ。アクセスログを見るとPCと携帶端末が半々ぐらゐの感じになつて來てゐるけどな。さういふ時代なのかな。で、それぞれの變數を使つて表の1行のデータを書き出す。全行繰り返してファイルを閉ぢる。最後に合計時間の行を插入するため合計時間を何時間何分と表示できるやうにする。合計時間は分單位で記録されてゐる。60で割れば時間が出る。時間は端數が出るから切り捨てて整數化する。60で割つた剩りが分だ。最後にTABLE要素の終了タグを書いて終り。これをテキストファイルに書き出す。畫面に出力しても良いが後でまた必要になるかもしれないから保存しておけば良い。それを日記の下書きファイルにコピペだ。たつたこれだけのことで面倒なグラフ作成ができる。この程度のプログラムを作るのに5分も掛からんだらう。表計算ソフトを使つてグラフ全體を畫像として出力するといふのも選擇肢としてはあり得ないでもないが、自分の好きな形でHTMLに出力しておけば今後Web上でデータを抽出して再利用するといふ可能性も殘しておける。手作業でやる利點など何一つ無い。

こんな當り前のことをやらうともしない無能が理解できない。プログラミングの知識が無いなら習得すればいい。これほど確實な利益のある便利な技能は他になかなか無いだらう。しかも大した苦勞も無く習得できる。仕事としてプログラムを組むのは3大ブラックと言はれるくらゐだからやめた方が良いだらうが、趣味でも他の分野の仕事でも何でもアホみたいに有效に使へる。なぜ無能な奴はプログラミングを學ばうとしないんだらう。スマホ弄りが好きならObjective-Cを勉強して自分でiPhoneアプリを作つてみたりすればいいぢやないか。Webサイト作成が趣味ならアフィリエイトと組み合はせれば收益も増えるだらう。トレーダーは自動賣買スクリプトを組んだりチャート分析とかにも使へるだらう。家庭菜園の管理ソフトなんかも考へられる。この畑のこの區劃ではこの何年かの間に何科を何囘作つてゐるから次は何を作るべきかと自分で考へるよりもプログラムに最も效率の良い作物を選んで貰ふ方が良いだらう。畑が廣いと把握し切れなくなるからな。RSSの無いサイトから自動でデータを引つ張つて來るプログラムを組めば自分でわざわざアクセスして見に行く必要も無くなる。例へばDebugのサイトにあるZ店のパチスロデータ取得CGIがそれだ。應用すれば欲しい物の情報を複數のネットショップのサイトから自動取得して比較しながら自分の望む價格になつたら知らせてくれるといふやうなこともできるだらう。オークションにも使へるな。さういふ機能は最初からあるだらうけど。新しいWebサービスを考へて自分で作るのも良いかもな。IT系の若い成功者達はほとんどさういふ奴等だらう。ゲームが好きなら自分で作つてみるのも面白いだらう。趣味ではなく病氣でしかないと思ふが、パチンコ・パチスロが趣味だといふ奴はシミュレーターをプログラムして囘してみたりすれば良い。自分の確率計算が正しいか確認するために囘してみることも當然すべきだ。確率計算はプロでも間違ふことが多いからな。收支を記録したり集計したりするアプリも自分で作つてみれば良い。さういふのはフリーソフトが大量に出囘つてゐるが痒いところに手が屆かないやうなものも多い。自分で作る方が何かと融通がきく。プログラミングの知識があれば開發側の視點からパチの臺の擧動を見て内部の仕組みを想像したりもできる。パチンカスはさういふことをしないよな。やはりパチンコは無能の底邊がやるものなのだ。

無能はこれを讀んでもプログラミングを習得してみようと思はないんだらうな。自分にはできなささうだからとか、自分には根性が無いからとか、時間が無いからとか、言ひ譯ばかり。だからダメなんだよ。そのくせ、さういふダメな奴に限つて金持ちになりたいとか恥づかしげも無くほざく。典型的にダメな奴の特徴として金が目的になつてゐるといふのがある。何か夢を實現するために金が必要だから稼ぐといふのではなく、ただ金のみを目的にしてゐる。贅澤したいとか他人に見せびらかしたいとか、さういふ奴。ブランド物とか高級腕時計とか高級外車とか豪邸とかさういふ話を好んでする傾向があるね。この點だけ見てゐればカスかさうでないか、かなりの精度で判定できる。カネカネ言つてゐる奴が身近にゐたらその點に注意して觀察してみると面白いよ。逃げてばかりの奴が金持ちになれる可能性など無い。自分も頑張れば云々とか言ふけどお前頑張つてねえぢやん。好奇心や向上心に缺ける人間はつまらないね。でもさういふDNAを持つて生まれて來たんだらうから、無能としての資質の範圍内で頑張るしかない。いや、無能は頑張らない。だから無能なんだ。生まれながらに無能なんぢやない。頑張らないから無能なんだ。「ダメな奴は何をやつてもダメ」なんてことがよく言はれるが、さうではない。「ダメな奴は何もやらないからダメ」なのだ。いや、頑張る能力を持たずに生まれて來たから無能の人生が宿命づけられてゐるのか。頑張つてゐるつもりの奴は多いだらうけどな。つもりなだけの奴は何一つ成果を出さないからすぐに分かる。誰でも眞劍に取り組めばどんなことでもそれなりの成果を出せる。成果が出ないといふことはやつてゐるつもりになつてゐるだけで何もやつてゐないのだ。5年が1つの目安だと思ふ。何かに5年眞面目に取り組めば必ずそれなりの成果が出る。ダメな奴は5年前と比べて何一つ新しい知識も技術も習得してゐない。10年前と比べても同じ。たぶん頑張つてゐるつもりの自分に醉ひ癡れたいだけで苦痛の伴ふ具體的努力は一切したくない屑なんだらう。全力で頑張つたけどダメだつた、やれるだけのことはやつた、と自分を慰める逃げ道だけ用意してゐれば良いのだから樂なものだ。だからこの先5年後も10年後も同じ。ずつとつまらない人生なんだらうなといふのが見えるとその人に對する興味が極端に失せる。やはり好奇心や向上心は非常に重要だ。成果は出せないけど努力だけは認めて欲しいなんて、ゆとりみたいなこと言つてんぢやないよ。そもそも努力すらしてないくせに。やるならそれなりの成果を出せ。偉さうに言つてゐるが、俺はお前らと違つて確實に色んな趣味の分野でそこそこの成長を遂げてゐるからな。10年書き續けてゐる犬土偶日記を見ても分かるだらう。5年前、10年前と比べて新たな趣味や知識や技能を身につけたことは明白だらう。金になるかどうかといふ俺にとつて最もくだらない基準で物事を考へる奴からすれば俺は何も變つてゐないやうに思へるだらうけど。まあさういふ金のことしか考へない奴の大半は何の成果も出してないんだらうけどな。金にならないことはやらない!とか言ひながら、代りに金になる何をやつて來たんだらうか。そこで成果を出して金持ちになれたんだらうか。さういふ奴つて大半は何も變つてゐないよな。カネカネうるさい奴が實際に金持ちになつた例を見たことが無い。努力しない屑だからだらうな。さういふ方面で成功する人間といふのは若いうちから成功してゐるか、明確にその兆しが見えるものだ。ダメな奴にはダメな原因があつて、これまでダメな人生を送つて來てゐるから現状がダメなのであつて、今ダメな奴が將來成功してゐる可能性など無いのだ。例へば「金持ちになりたい!」と思ふことは向上心ではない。そのために具體的行動を起こし、多少失敗しても諦めずに續けることを向上心があると言ふ。向上心のある人間は必ず成長するから趣味でも仕事でも必ず結構凄いと感じるものを持つてゐる。だから人間として面白い。趣味は無く、誰でもできる仕事しかしてゐない、さういふ人間は面白くないに決まつてゐる。本人はつまらない人生に嫌氣がささないんだらうか。その分野で成功を收めるために專門書を何百册讀みましたか。3册ですかさうですか。その分野で成功を收めるために何千時間の鍛錬をしましたか。週2時間ですかさうですか。その程度で成功するなら世の中成功者だらけだとは思はんのか。世の中ナメんなバカが。相當激しく世の中ナメてる俺に罵倒されるなんてお前ら屑過ぎるだろ。まあ取り敢へずこれを讀んだ無能は明日本屋に行つてプログラミング入門の本を適當に3册ぐらゐ買へば良いよ。それがキッカケになつて間違ひ無く未來が良い方向へ動くと斷言する。ただし買つたら必ず最後まで讀め。でもそれができないから無能なんだよな。可哀想に。Web系ならまづはPHP邊りが無難だらうか。一般用途ならC#かJavaだらうか。VB系もまだ現役だらうか。今時プログラミングなんて普通の高校生でもやつてゐるだろう。10年以上前のゆとり時代からセンター試驗の數學の選擇問題にBASICの問題があるぢやないか。工業高校でもみんな當り前にやつてゐる。やれば誰でもできるんだよ。やらない奴がアホなだけ。あまり無能を罵倒して逆恨みで殺されたりしても困るからこれ以上バカを弄るのはやめておかうか。一應言つておくが、俺が有能で賢い人間だとは一言も言つてゐないし思つてもゐないからな。バカは變な先入觀や思ひ込みでありもしない行間を讀んで勝手に誤讀するから手に負へない。俺はごくありふれた平凡なカスだ。お前らがそれ以上に桁違ひのカスだといふだけのこと。犬土偶日記を讀んでゐる奴の大半がパチンカスといふ地獄繪圖。類は友を呼ぶと言ふ。俺が實はお前らと同レベルの屑だといふことなのかもしれない。嫌過ぎる。發狂しさう。

餘計なことばかり書いてゐるとまた大變なことになる。行政書士について書かう。69日間に及ぶ猛勉強(ツッコミ不要)の結果、憲法・民法・行政法の擇一は7割程度取れる感じになつた。商法・會社法は6割程度。一般知識はやつてみないと分からないが、まあ餘程のことが無い限り足切りは囘避できるはず。根據として、國語の3問はまづ間違へないことと、個人情報保護はそこそこ勉強したので少なくとも1點はほぼ確實に取れること、そして情報通信分野は基本情報技術者試驗に合格した俺にとつては難問が出てもほぼサービス問題であること、あとは他で1點取ればOKなのでまづ大丈夫。法令の多肢選擇は9割方取れる。最後に記述問題だが、これも過去問を見た限り、全く手も足も出ないといふ可能性は低い。難しい問題が出ても重要なキーワードくらゐは書ける。部分點が貰へるからどんなに惡くても0點といふことはあり得ないだらう。一般知識で4割、法令で5割が最低ライン。それらをクリアした上で全體で6割の180點で合格。實力をしつかり出せればたぶん合格できる状況だ。だが本番は一發勝負だ。その時の體調や運にも左右される。本番の緊張もあるかもしれない。どんな不測の事態が起こるか分からない。時間を測つて模擬試驗をやつてみるといふやうなことをしなかつたので時間配分でミスるかもしれない。3時間連續で休み無く全力の集中力を發揮できるかどうかも未知數。去年の試驗はかなり大變だつたが、今年よりも格段に勉強不足だつた去年とでは比べても意味が無い。不確定要素が多い。もうどうにもならん。やれるだけやるしかない。合格する確率は7割以上は間違ひ無くあると思ふ。だが安心できるレベルまでは到達できなかつた。そんな感じ。

1時半頃に寢て4時に目が覺めてしまつた。6時にアラームをセットしておいたのに。早く起きねばならん時は起きれないのに寢るべき時に寢れない。そんなに俺が怖いのか。試驗中に眠くなつたらキツいな。試驗は3時間もあるが、3時間では少ない。集中力が途切れたら終る。起きてから9時間後に試驗開始か。かなりヤバい氣がする。そもそも睡眠不足ぢやないか。萬全の状態ではないな。腹の具合も依然をかしいし。それでも負けるわけにはいかん。二度寢する勇氣は無かつたのでそのまま起きた。9時過ぎに家を出る。それまでまだ多少勉強できる。まづは飯だ。早めに食つておけば胃腸が刺戟されて便意に襲はれても家でウンコできる。適當に食つてから最後の勉強開始。何度も休憩しながら89分。準備もせねばならん。HBの鉛筆とシャープペンと消しゴムと受驗票、そして最後の足掻きのために問題集やテキストを鞄に入れる。クソ重いな。

かういふ日に限つて雨。最近全く雨なんか降らなかつたのに外に出る日に限つて雨。そんなに俺が怖いのか。濡れて冷える。また便意に襲はれて苦しむことになるのかな。取り敢へずコンビニへ。試驗は13時からだが、ウンコが怖いので晝飯は食はない。朝飯を食つたとは言へエネルギー不足が心配だ。想像以上に腦がエネルギーを使ふ。なので、經驗上便意に繋がりにくいウィダーインゼリーを買つて持つて行く。ついでに眠氣覺ましのドリンクも。眠眠打破とかいふのが良さげに思へて買つてみた。これが悲劇に繋がる。餘計なことはするな。

雨が激しい。傘を差しながら必死に自轉車を漕いでズブ濡れ。氣温も低くて寒い。嫌な豫感しかしない。なんでいつも無駄に苦しめられるんだ。西可兒驛に着き、まづはmanacaに1000圓チャージ。往きの分はあるが、歸りの分が足りない。歸りにチャージしても良いが、何か起こつてチャージできない状況に陷ると拙い。できる時にやつておくべき。豫め決めておいた電車に無事に乘り込む。試驗會場は去年と同じ岐阜大學。宅建や行政書士は住所地の都道府縣でしか受驗できない。愛知縣で受けさせろ。岐阜はどこも交通の便が惡過ぎるんだよ。宅建はネットで申し込むと縣内の好きな會場を選べるといふことになつてゐるが、岐阜は田舎なので岐阜大學しか選擇できない。行政書士はそもそも會場を選擇できない。恐らくずつと昔から岐阜大學でやつてゐるんだらうと思ふ。岐阜大學は大變だ。電車で岐阜驛まで行つて、そこからバスで行くことになる。このバスが死ぬほど苦痛なのだ。搖れが激しいし信號や澁滯で頻繁に止まる。止まるたびにエンジンを切り、發車時にエンジンを掛ける時の搖れでますます氣分が惡くなる。椅子の座り心地も硬くて最惡だ。致命的なのが換氣。窗が開かない。澱んで酸素濃度が低く、常に息苦しい。最惡だ。滿員で座れなかつたらそれだけで死にさうになる。座れても死ぬほどつらい。バスで體力を奪はれるだけで合格する可能性が激しく下がるとまで言つてしまつても良い。岐阜大學に電車とバスで通ふ大學生は凄いと思ふ。俺だつたらバスがつらいといふだけの理由で間違ひ無く1ヶ月で退學する。入學しなくて良かつた。大學受驗に興味が無くてセンター試驗後にまだ志望校も無く、進路指導室に忍び込んで餘つた願書の中から適當に岐大のをパクつて文系だつたのに農學部を受けて何故か合格してしまつたといふ過去がある。理系は大變さうだしバス通學も大變さうだなと思つて蹴つたんだが素晴らしく正しい選擇だつたと思ふ。このバスは無理過ぎる。國立蹴つて私立に行くといふも常識外れかもしれないな。昔から頭がをかしかつたんだな。結局電車のみで通學するのすらつらくて中退したけどな。毎日朝の滿員電車に乘らないと必須科目の英語の單位が貰へないといふ地獄だつた。入試の英語より簡單な英語を履修しないと卒業できないとか、馬鹿過ぎる仕組みだと思ふ。試驗で一定の點數を取るだけでOKにしてくれれば良いが、語學は出席重視で3囘休んだらアウトとか嚴し過ぎた。できるだけ學生を休ませないやうにしようといふ餘計な策略だらうが、毎日1限か2限に必須科目を配置するといふ強烈に惡質な時間割だつた。滿員電車は無理。英語の出席に挫折して中退した人間も珍しいかもな。根性とかさういふくだらない精神論は要らない。滿員電車なんかバカが乘るものだらう。人口が極端に少ないところに住みたい。人が邪魔。都會はウンコです。電車で通學や通勤する學生やサラリーマンはすげえよな。俺は絶對無理。

名鐵で岐阜まで行くには犬山で必ず乘り換へる必要がある。廣見線から乘り換へ無しで岐阜方面に行く電車は無い。面倒臭い。すぐ隣のホームなら良いが、そんなことはまづ無い。階段を昇つて別のホームへ行かねばならん。面倒臭い。無事に岐阜方面の電車に乘り込み、最後の勉強を少しだけやる。すぐに氣分が惡くなつた。乘り物に乘りながら本を讀むのはキツいな。しかも惡いことに眠氣に襲はれ始めた。非常に困つた。試驗中にこの眠氣だつたら落ちると思ふ。電車の中での勉強はやめて少し寢ることにした。しかし横長の椅子では寢るのが少し困難。目を閉ぢてゐるだけでも良いかもしれない。少しでも腦を休めたい。ほとんど意味は無かつたと思ふ。そのまま岐阜驛に着いてしまつた。歩くのがつらい。どういふわけか、歩くと異常に腹が痛い。數日前から腹の具合がをかしいが、それとは別。歩いてゐる時だけ筋肉痛みたいな痛みがある。毎日筋トレしてゐるから通常の筋肉痛なら判別できる。いつもの腹筋の筋肉痛ではない。もつと上の方が痛む。座つてゐる時は痛くない。立つてゐても歩いてゐない時は痛くない。歩き始めると何故か痛む。意味が分からない。座つてゐる時は大丈夫なので試驗には影響無いだらうが、無意味につらい。JR岐阜驛まで歩く。もつと手前に岐阜大學に行くバスに乘るところがあるんだが、そこよりJR岐阜驛からの方が座れる可能性が高い。宅建だとJR驛からでもなかなか座れないが、行政書士なら受驗者が少ないから名鐵驛からでも座れると思ふ。でも念のためだ。ここで座れなかつたら全てが終ると思つて良い。JR驛からでも座れさうになければバス1本スルーしても良い。とにかくここで座ることが何よりも重要。雨が鬱陶しい。ずつと屋根の下を歩いて行ければ良いのだが、一部だけ屋根の無い場所があつてほんの20mほど傘が必要になる。死ぬほど鬱陶しい。JR驛のバス乘り場に着いた瞬間に丁度バスが出たところだつた。そのバスに乘る豫定ではなかつたから別に良い。その次のバスに乘るつもりで來た。意外と名鐵驛から短い時間で辿り着けるんだな。結構長い時間待ち、次のバスが來た。俺の前に7人ぐらゐ竝んでゐたが、確實に座れる感じだつたので乘り込んだ。バスは電車の數十倍醉ふので着くまで本は讀まない。大學まで30分程度掛かる。搖れが激しい。椅子が硬い。何もしてゐなくても凄まじく醉ふ。死にさうだ。宅建の時は滿員で壓死しさうになりながら立つて乘つた。マジで命を失ひさうだつた。あの時よりはマシだが、相當つらい。二度とバスに乘りたくない。ゲロ吐きさう。腦痛も出て來た。早く歸りたい。こんな氣分惡い状態で試驗受けて合格するわけが無いだらう。もう無駄。諦めて歸りたい。でもさういふわけにはいかない。地獄だ。

岐阜大學に着いた。310圓拂つてバスを出る。雨。バスの中の澱んだ空氣と比べると素晴らしい世界だが、雨が死ぬほどウザい。しかも寒い。腹の具合もをかしい。微妙にギュルギュル鳴つてゐる。試驗中に液状ウンコに苦しめられるパターンかもしれん。それよりもやはり歩いてゐる時の意味不明な腹痛がつらい。何の痛みか分からん。前屈みで歩くと少し樂になるんだが。面倒だな。去年と同じく奧の建物へ。やはり去年と同じで12時まで建物にすら入れて貰へない。適當に座る場所を探して過去問題集をやる。寒い。クソ寒い。もう手が動かない。小雨が霧状になつて吹き込んで來る。去年と全く同じだ。去年よりはだいぶ氣温が高いと思ふ。それでもクソ寒いし少しづつ濡れてどんどん體力も奪はれる。キツい。これはまた不合格かもしれない。もう死にさう。しばらくして建物に入れるやうになつた。自分の席を確認してから便所へ。早めにウンコを屠つておいた方が良い。だが出ない。微妙にギュルギュル鳴つてゐるのに全く出る氣配が無い。これはやはり試驗中に來るパターンだらうか。ウンコに苦しめられる人生ですから。12時半に集合で、試驗の説明が始まる。そして13時から試驗だ。試驗は3時間ある。途中で便所に行くことも可能だが、不正防止のため試驗官が附き添つてドアに耳を當ててウンコ音を確認される。とは言つても個室の中にまで入つて來るわけではないから上着のポケットにカンニングペーパーでも仕込んでおいて不正することも可能なのではないか。便所禁止にすべきだと思ふ。どうしても漏れさうな奴は漏らすか諦めてまた來年といふことで良いと思ふ。法律系の試驗でさういふ嚴しいことをすると人權侵害だとか騷ぐバカが大量發生して難しいだらうな。といふか試驗時間を區切つて2囘に分ければ良いと思ふ。前半は憲法・民法・行政法の擇一で、後半は商法・會社法の擇一と多肢選擇と記述と一般知識、みたいに。連續で3時間やるのは體調に問題が無くても集中力の面で相當につらい。それすら乘り超えられないやうな奴は合格する必要が無いといふことなんだらうけど。嚴しいよな。

便所のウンコ部屋でウィダーインゼリーをキュッと飲んだ。そして眠眠打破とかいふ眠氣覺ましのドリンクも。これが失敗だつた。物凄くコーヒーを濃縮したやうな液體で、アホみたいに濃いカフェインで眠氣を飛ばさうといふもののやうだ。カフェインと言へば利尿作用。飲んだ瞬間にそれが思ひ浮かんだ。3時間。大丈夫だらうか。一應尿は流し殺しておいたが、新たに出るかもしれない。不安だ。そしてこの不安が的中することになる。ただし試驗中に便所には行かない。みつともない。それに便所なんか行つたら時間が足りなくなる。といふわけで結構つらい目に遭ふことに。宇宙は俺を恐れ過ぎてゐる。

12時半。試驗の説明開始。便所に行きたい奴は今のうちに行けと。俺はまだ尿意にも便意にも襲はれてゐなかつたが、そのうち來るだらうといふ豫感はあつた。しかし今行つても無駄だといふことも分かつてゐた。携帶電話等の電子機器は電源を切つて机の上にある封筒の中に入れて封をして鞄に仕舞ふ。封筒が巨大化してゐた。去年は電話2台あつたら入り切らないかもしれないサイズだつたが、今年はA4よりもデカい。電源を切つて封筒に入れ、封をする。最初から糊がついてゐて、折るだけで貼りついて封印できる。隣の小母さんが電源の切り方が分からなくて焦つてゐた。試驗官が來て手傳つてゐたが、どうやつても切れなかつた。切ボタン長押しで電源が切れない。どうなつてゐるんだらう。結局どうなつたか知らん。試驗官に預けることになつたんだらうか。受驗者を眺めてみる。年齡層は幅廣い。若い学生風のはあまりゐない。30代が一番多いかなと思ふ。明らかに50代や60代の人がかなりたくさんゐる。何が目的なんだらう。その年になつて行政書士の資格が必要になることなど無いだらう。自己啓發とか生涯學習とかさういふやつなんだらうな。ボケ防止といふ俺と全く同じ目的の人が多い氣がするが、俺よりも切羽詰まつたリアルな焦りを伴ふボケ對策だらう。ただ、これはもうさういふ年齢の人ではほとんど合格できないのではないかと思ふ。かなりの思考速度が要求される。頭の囘轉が遲い人は間に合はない。選擇肢の微妙な違ひを即座に判斷できないと正解できない。何度も讀み直す時間は無い。3時間もあるのに全力でやつても時間がそんなに餘らない。腦が衰へた動きの遲い老人ではかなり困難だと思ふ。でも挑戰することは良いことだ。いつまでも向上心を持つて生きるのは素晴らしい。お前らみたいな若いくせにパチンコばかり打つてゐるやうなゴミとは比べ物にならないほど立派だ。頑張れ老人達。いや、俺が頑張れ。合格率の低さはかういふ老人達のせゐかもしれない。さう思ふとそれほど難しい試驗ではないのかもしれないやうな氣もして來る。

すげえ緊張して來た。元々人生もかかつてゐないし受かる必要が全く無いから緊張する必要も無いんだが、落ちたらまた來年受けねばならん。もう法律の勉強なんかしたくない。それよりも、二度と岐阜大學に來たくない。マジでバスが嫌過ぎる。ここで合格して逃げたい。さう思ふと絶對落ちるわけにはいかないといふプレッシャーで無駄に緊張して來る。なかなかできない體驗だ。普通は大學入試の時にかういふ體驗をするのかもしれないな。俺は大學受驗には全く關心が無かつたからピクリとも緊張しなかつた。いつも高校でやつてゐた模試と全く同じ感じだつた。模試すらも別に高得點を狙つたりしてゐなかつたので一切緊張感は無かつた。試驗で緊張するのなんてこの腦トレ資格試驗をやるやうになつてからしか經驗してゐない。わけの分からん人生だな。この緊張感も日常では滅多に體驗できないものだから樂しまねばならん。バンドのライブでステージに立つ時とも違ふ種類の緊張だ。腦内で變な汁が分泌されたりしてゐるんだらうか。何が起こつてゐるんだらうな。普段の何も無い日常生活でもこの試驗の状況をリアルに思ひ出せば同じやうに腦内で變な汁を出して緊張を發生させることも可能なんだらうか。梅干を想像するだけで唾液がドバドバ出るみたいに。そんなことを考へながら試驗開始を待つ。

開始前に解答用紙に名前を書いて受驗番號と生年月日をマークする。この時にヤバいと思つた。字が書けない。自分の名前が思つたやうに書けなくて消しゴムを使つた。あり得ない。全く手に力が入らない。これはヤバいぞ。記述問題に耐へられるだらうか。文字を書く筋力が想像を絶するほど衰へてゐる。普段文字を書くことなんて無いからな。試驗勉強でも一度も文字を書かなかつた。書かない勉強法ですから。書いて憶えるとか、馬鹿のやること。時間の無駄。1囘書く間に何囘讀めるだらうか。讀むだけよりも書く方が2倍記憶に定着しやすいとしても、1囘書く間に5囘讀めるなら讀む方が效率が良い。反復學習による記憶定着力も侮れない。書く勉強法は總合的に見て非常に效率が惡いから絶對にやつてはいけない。漢字檢定準1級の時ですら俺は書かない勉強法で合格した。試驗直前に本番形式の問題集で時間を測る目的で書いたことはあつたが、憶える目的で書いたことは一度も無い。漢檢の勉強で書く練習を全くやらないのは常識外れかもしれないが、實はこれが一番效率の良いやり方だと俺は確信を持つて言へる。生まれてから今まで一度も書いたことが無い文字でも餘裕で書ける文字はいくらでもある。法律用語の難しい文字だつて一度も書いたこと無いがほとんどの物は書ける。受けたことは無いが漢檢1級對象の字だつて書けるやつはたくさんある。見て憶えたものが結構あるからな。檸檬とか薔薇とか饂飩とか定番のものは一度も書いたことが無いが書ける。書く練習などそもそも無意味。いや、文字を書くための指や腕の筋力を鍛へるために必要なんだな。ギターソロだつて聽いて憶えてもそれだけで彈けるわけではない。でも記憶するだけなら實際に體を動かす必要は無い。頭だけを使ふ試驗の勉強なら書いて憶える意味は全く無い。指の筋トレなんかしなくても文字を書くくらゐ絶對大丈夫だらう。と思ふのだが、實際衰へて文字が書けなくなつてゐると死ぬほど焦る。自分の名前すらまともに書けないのはヤバい。パソコンを使ふやうになつてから本當に文字を書かなくなつたな。パチ屋では實戰データをメモ帳に書き毆るが、パチ屋にも長いこと行つてゐない。もしかしたら種子島から安納芋を送る時に野間郵便局で自分宛の荷札を書いたのがまともに文字を書いた最後かもしれない。それ以前となると2月にスタジオBELLの會員證に名前を書いた時かもしれない。年に何文字書いてゐるんだらう。數へられる量だよな。書かないにも程がある。

試驗開始。全部で60問。180分だから1問3分、と言ひたいところだが、記述はかなり時間が掛かるので他は1問2分以内に始末したいところ。問題によつて瞬殺できるものもあるし、問題文の文字數が異常に多い問題もあるので、劃一的に1問2分と決めるやうなことは無意味ではある。速讀すると重要な部分を見落として大量失點に繋がるのであまり時間短縮を優先するのも危ない。微妙な言ひ囘しで攻めて來るから注意が必要。どの程度の感覺で解けば良いのか正直分からない。時間を測つてやつたことが無い。去年の試驗はどうだつただらうか。まともに見直す時間は無かつたが記述はしつかり書けた。普通の感覺でOKだらうか。俺はいつも頭から順番に解いて行く。先に記述をやるとか、先に一般知識をやるとか、さういふのはマークミスに繋がるかもしれないし餘計なことをすると裏目に出る氣がしてどうしても順番にやりたくなつてしまふ。もし不合格だとしたらこれが敗因だ。行政書士試驗を受けるつもりの人がゐたら忠告する。まづ一般知識をやれ。頭から順番にやるとこれが最後になるが、ここで基準點を取れなければ肝腎の法令科目は採點すらされずに不合格が確定してしまふ。まづはここを最初にやるべき。次に記述問題だ。配點が異常に高いので時間切れでこれができないといふことになるとダメージが大きい。同じ理由で通常の擇一問題よりも少し配點が高い多肢選擇問題を記述の次に解く。最後に法令の擇一問題だ。これを基礎法學から順にやつて行けば、假に時間が足りなくなつても犠牲になるのはどうでもいい商法と會社法だ。記述や一般知識が犠牲になるのとは雲泥の差。かういふことを書いてゐる時點で俺がどういふ結末を迎へたか大體想像がつくだらう。法令擇一と多肢選擇を解いて殘り時間45分。一般知識の足切りを恐れて記述を後囘しにして一般知識を解き、記述開始時に殘り10分強。死んだと思つたね。去年より壓倒的に時間が足りない。記述問題は1問3分では無理。問題文の理解にも時間が掛かるし書くべきことを整理するのも時間が掛かるし約40文字にまとめるのも苦勞する。その上、實際に解答用紙に書き込むのも時間が掛かる。しかも今の俺はまともに文字が書けない。10分では3問を完全に解くのは不可能。2問捨てて一番簡單さうな1問だけ完璧に囘答するか、一應3問解くつもりで頑張つてみるか。俺は中途半端でも3問全てに挑戰することにした。マーク部分でどれだけ取れてゐるかも分からんのに記述を1問か2問捨てるのはあり得ないと思つた。さういふ結末になるのだが、それは3時間後の話。そんなことになるとは知らず悠長に基礎法學から順に解いて行く。何故去年よりも時間が壓倒的に足りなくなつたかと言ふと、全ての肢について念入りに檢討したからだ。2番で確定!と思つたら次に行くべきなのに3〜5番も一應チェックする。それはこの1週間必死にやつて來た過去問に對する接し方と同じだ。過去問はさうやつて問題を解くと同時に新たな知識を吸收し、理解を深めるといふ目的があつた。だが時間の限られてゐる本番は違ふ。100%確實に正解肢だと思ふものがあれば次の問題に進むべき。時間を餘らせて最後に見直しすれば良いのだ。時間が足りなくなるのは拙い。さういふことで死ぬ結果になる。眠眠打破のカフェインの利尿作用が割と早い段階で出て來てそれにも苦しめられた。これはもしかしたら途中で限界に達して擧手して試驗官に附き添はれて便所に行く慘めな未來に繋がつてゐるのではないかと不安になつた。結局、限界近くまで行つたが堪へ拔いた。もし便所に行つてゐたら記述問題を解く時間が無くて完全に不合格だつただらう。

去年のやうに試驗問題を全て日記に載せるべきか少し惱んだ。スキャナで讀み込むだけでも相當な時間が掛かる。OCRの精度がそれほど高くないので變な漢字になつてしまつてゐたりする。讀んで誤字を修正せねばならんが、問題文は3萬文字以上あるのでそれだけでもかなり大變だ。しかも日記に載せるためにはHTMLでマークアップする必要があり、これまたプログラムを組んだりで大變だ。それでもやはりやらねばなるまい。誰も讀まなくてもだ。といふわけで、去年のやうに全問題を載せることにする。試驗問題のみに興味があつて日記は邪魔といふ人もゐるかもしれないので、試驗問題のみのテキストファイルも用意した。平成25年度 行政書士試驗問題(テキストファイル 70KB)

さて、問題1から順に見て行かう。まづは法令擇一問題。基礎法學2問、憲法5問、行政法19問、民法9問、商法1問、會社法4問。多肢選擇3問、記述3問、一般知識擇一14問。全部で60問。問題61は氣にするな。配點は擇一が1問4點、多肢選擇が1問8點(2點×4)、記述が1問20點(部分點あり、採點基準不明)。問題の答は各問題の右下に背景色と同色で書いてある。マウスで選擇してみたりCtrl+Aを押してみたりして炙り出せ。ちなみにその答は資格學校の解答速報による。それが正しいかどうかは知らん。記述問題については資格學校の著作權の問題で載せられない。法律上、引用ならOKなのだが、無斷轉載禁止らしいから一應從つておく。まあ問題自體を載せるのも試驗實施團體の行政書士試驗研究センターの著作權に引つ掛かるかもしれないのだが。全文載せてゐる日記本文の方も引用の範圍を超えてゐる可能性が高くて相當ヤバいが、別に用意したテキストファイルの方は完全にアウトだらうな。しかも勝手に問題61を附加して改變してゐるし。まあどうでもいい。

問題1 次の文章にいう「第二段の論理の操作」についての説明として、妥当なものはどれか。

成文法規の解釈は、まず「文理解釈」に始まり、次いで「論理解釈」に移る。文理解釈は、成文法の文章および用語について法規の意義を確定し、論理解釈は、成文法の一般規定をば具体的な事件の上に当てはめるための論理的の筋道を考察する。論理解釈を行うに当っては、第一に「三段論法」が活用される。三段論法による法の解釈は、法規を大前提とし、事件を小前提として、結論たる判決を導き出そうとするのである。しかし、いかに発達した成文法の体系といえども、絶対に完全無欠ではあり得ない。故に、特殊の事件につき直接に三段論法を適用すべき明文の規定が欠けている場合には、更に第二段の論理の操作が必要となる。

  1. 甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「反対解釈」である。
  2. 乙についてのみ規定があり、甲に関する規定が欠けているのは、甲に対する乙の規定の準用を排除する立法者の意志である、という理由から、甲に対しては乙の場合と反対の解釈を下すのは、「勿論解釈」である。
  3. 甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「類推解釈」である。
  4. 乙についてのみ規定があり、甲に関する規定が欠けているのは、甲に対する乙の規定の準用を排除する立法者の意志である、という理由から、甲に対しては乙の場合と反対の解釈を下すのは、「拡大解釈」である。
  5. 甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「縮小解釈」である。

答→ 3

まづは基礎法學。明確な出題範圍が無いので勉強しやうが無いが、2問しか出ないので割とどうでもいい。大體1問は簡單でもう1問は難しいといふパターン。去年はレイシオ・デシデンダイとかわけの分からん問題が出たな。今年は論理解釈の問題。1問目からクソ簡單。幸先良いな。

問題2 司法制度改革審議会の意見書(平成13年6月公表)に基づいて実施された近年の司法制度改革に関する次のア〜オの記述のうち、明らかに誤っているものの組合せはどれか。

  1. ア 事業者による不当な勧誘行為および不当な表示行為等について、内閣総理大臣の認定を受けた適格消費者団体が当該行為の差止めを請求することができる団体訴訟の制度が導入された。
  2. イ 一定の集団(クラス)に属する者(例えば、特定の商品によって被害を受けた者)が、同一の集団に属する者の全員を代表して原告となり、当該集団に属する者の全員が受けた損害について、一括して損害賠償を請求することができる集団代表訴訟の制度が導入された。
  3. ウ 民事訴訟および刑事訴訟のいずれにおいても、審理が開始される前に事件の争点および証拠等の整理を集中して行う公判前整理手続の制度が導入された。
  4. エ 検察官が公訴を提起しない場合において、検察審査会が2度にわたって起訴を相当とする議決をしたときには、裁判所が指定した弁護士が公訴を提起する制度が導入された。
  5. オ 日本司法支援センター(法テラス)が設立され、情報提供活動、民事法律扶助、国選弁護の態勢確保、いわゆる司法過疎地での法律サービスの提供および犯罪被害者の支援等の業務を行うこととなった。
  1. ア・イ
  2. ア・オ
  3. イ・ウ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ

答→ 3

組み合はせの問題は難易度が少し高い。この問題は結構難しいかもしれん。意見書とやらが13年6月以外にもあつてそちらには書いてあつて13年6月には無いといふものもあるかもしれない。ありさうな感じがするけども存在しないといふものも含まれてゐるかもしれない。確信を持つて明らかに誤つてゐると判斷できるものが1つあれば選擇肢が減るが、どうだらう。取り敢へずア〜オまで全部讀む。13年6月といふ點について全く分からないので時期的な問題で間違ふ可能性はあるが、アとエとオは除外できるだらう。とすると殘るはイとウだが、やはり平成13年6月といふところが罠なのではないかと思へて來てしまふ。ウは刑事だけだつたやうな氣がするのだが自信は無い。イについては全く分からない。分からないものは分からない。自信は無いがイとウの3番にしておかう。問1で正解できてゐるからここは1問死んでも良いのだ。

問題3 次の文章は、ある最高裁判所判決の意見の一節である。空欄 [ア]〜[ウ] に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

一般に、立法府が違憲な [ア] 状態を続けているとき、その解消は第一次的に立法府の手に委ねられるべきであって、とりわけ本件におけるように、問題が、その性質上本来立法府の広範な裁量に委ねられるべき国籍取得の要件と手続に関するものであり、かつ、問題となる違憲が [イ] 原則違反であるような場合には、司法権がその [ア] に介入し得る余地は極めて限られているということ自体は否定できない。しかし、立法府が既に一定の立法政策に立った判断を下しており、また、その判断が示している基本的な方向に沿って考えるならば、未だ具体的な立法がされていない部分においても合理的な選択の余地は極めて限られていると考えられる場合において、著しく不合理な差別を受けている者を個別的な訴訟の範囲内で救済するために、立法府が既に示している基本的判断に抵触しない範囲で、司法権が現行法の合理的 [ウ] 解釈により違憲状態の解消を目指すことは、全く許されないことではないと考える。

(最大判平成20年6月4日民集62巻6号1367頁以下における藤田宙靖意見)

1不作為比例限定
2作為比例限定
3不作為相互主義有権
4作為法の下の平等拡張
5不作為法の下の平等拡張

答→ 5

ここから憲法5問。3問、できれば4問正解したいところ。でも憲法は結構難しい問題が出る。さて、どうか。アは不作爲に決まつてゐる。イは一旦保留。○○原則と言へば平等原則や比例原則だが、取り敢へずそれを念頭におきつつ續きを讀む。ウは限定・有權・擴張のどれか。擴張だらう。とすると5か。となるとイは法の下の平等?何か違和感があるな。相互主義は關係無い。5?1?無駄に緊張してゐることもあつて混亂して來た。冷靜になれ。でも1番を選んで間違へるところが俺の弱さ。

問題4 私法上の法律関係における憲法の効力に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正しいものはどれか。

  1. 私人間においては、一方が他方より優越的地位にある場合には私法の一般規定を通じ憲法の効力を直接及ぼすことができるが、それ以外の場合は、私的自治の原則によって問題の解決が図られるべきである。
  2. 私立学校は、建学の精神に基づく独自の教育方針を立て、学則を制定することができるが、学生の政治活動を理由に退学処分を行うことは憲法19条に反し許されない。
  3. 性別による差別を禁止する憲法14条1項の効力は労働関係に直接及ぶことになるので、男女間で定年に差異を設けることについて経営上の合理性が認められるとしても、女性を不利益に扱うことは許されない。
  4. 自衛隊基地建設に関連して、国が私人と対等な立場で締結する私法上の契約は、実質的に公権力の発動と同視できるような特段の事情がない限り、憲法9条の直接適用を受けない。
  5. 企業者が、労働者の思想信条を理由に雇い入れを拒むことは、思想信条の自由の重要性に鑑み許されないが、いったん雇い入れた後は、思想信条を理由に不利益な取り扱いがなされてもこれを当然に違法とすることはできない。

答→ 4

憲法の私人間效力の問題か。間接適用説とかのやつだな。まあ正解できるだらうと思つた。判例の學習量が少ないので「判例に照らし」といふ問題には弱いのだが。2番は部分社會の法理とかいふやつかな。3番は日産自動車事件の判例で民法90條の公序良俗違反で無效といふやつだ。5番の前半は三菱樹脂事件で憲法14條や19條の私人間效力は無いといふ有名なあれだ。1番か4番。まあ4番だらう。

問題5 権力分立に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. アメリカでは、国会議員と執行府の長の双方が国民によって直接選挙されるが、権力分立の趣旨を徹底するために、大統領による議会の解散と議会による大統領の不信任のメカニズムが組み込まれている。
  2. 政党が政治において主導的役割を演じる政党国家化が進むと、議院内閣制の国では議会の多数党が内閣を組織するようになり、内閣不信任案の可決という形での議会による内閣の責任追及の仕組みが、一般には、より実効的に機能するようになった。
  3. 伝統的には、議会の立法権の本質は、国民に権利・利益を付与する法規範の制定であると考えられてきたが、行政国家化の進展とともに、国民の権利を制限したり義務を課したりするという側面が重視されるようになった。
  4. 一般性・抽象性を欠いた個別具体的な事件についての法律(処分的法律)であっても、権力分立の核心を侵さず、社会国家にふさわしい実質的・合理的な取扱いの違いを設定する趣旨のものであれば、必ずしも権力分立や平等原則の趣旨に反するものではないとの見解も有力である。
  5. 君主制の伝統が強く、近代憲法制定時に政府と裁判所とが反目したフランスやドイツでは、行政権を統制するために、民事・刑事を扱う裁判所が行政事件も担当してきた。

答→ 4

何だこれ。知るかボケ。1は違ふ。執行府ぢやなくて行政府だらう。大統領の議會解散權も無い。2番は逆だらう。3番は分からんが違ふ氣がする。4番はたぶん正しい。5番は「近代憲法制定時に政府と裁判所とが反目した」の部分が聞いたことも無いがどうだらうか。4番か5番。迷つたら大體違ふ方を選んでしまふのが俺だ。4か5で迷ひつつ實は3が正解だつたりするんだらうか。ていふか、日本の憲法の問題を出せや。5にしとくか。

問題6 次のア〜オのうち、議院の権能として正しいものはいくつあるか。

  1. ア 会期の決定
  2. イ 議員の資格争訟
  3. ウ 裁判官の弾劾
  4. エ 議院規則の制定
  5. オ 国政に関する調査
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

答→ 3

議院の權能。樂勝でせう。しかし問題文が短いものほど難しい。アから順に見て行かう。・・・會期の決定?いきなり分からんわ。そんな權能あつたか?知らない。といふことは無いといふこでOKか。いや、ならば會期を決めるのはどこだ。個數問題は1つ分からないのがあるだけで正解不可能になる。ヤバいぞ。簡單さうに思へる。正解率の高い問題なのではないか。正解率の高い問題を落とすと合格が嚴しくなるぞ。取り敢へず他を見よう。裁判官の彈劾と國政調査は議院ではなく國會だらう。イとエの2つ、若しくはそれにアを加へた3つ。どちらだ。2擇まで絞り込んで必ず外すのが犬土偶。しかしだからと言つて自分が違ふと思ふ方を選ぶわけにもいかない。と言つてもこの場合はアがどちらなのか分からないからどうにもならない。會期の決定、そんなのあつたかな。ダメだ。勉強不足だ。正解する資格が無いのだ。2番にしておく。

問題7 次の1〜5は、法廷内における傍聴人のメモ採取を禁止することが憲法に違反しないかが争われた事件の最高裁判所判決に関する文章である。判決の趣旨と異なるものはどれか。

  1. 報道機関の取材の自由は憲法21条1項の規定の保障の下にあることはいうまでもないが、この自由は他の国民一般にも平等に保障されるものであり、司法記者クラブ所属の報道機関の記者に対してのみ法廷内でのメモ採取を許可することが許されるかは、それが表現の自由に関わることに鑑みても、法の下の平等との関係で慎重な審査を必要とする。
  2. 憲法82条1項は、裁判の対審及び判決が公開の法廷で行われるべきことを定めているが、その趣旨は、裁判を一般に公開して裁判が公正に行われることを制度として保障し、ひいては裁判に対する国民の信頼を確保しようとすることにある。
  3. 憲法21条1項は表現の自由を保障しており、各人が自由にさまざまな意見、知識、情報に接し、これを摂取する機会をもつことは、個人の人格発展にも民主主義社会にとっても必要不可欠であるから、情報を摂取する自由は、右規定の趣旨、目的から、いわばその派生原理として当然に導かれる。
  4. さまざまな意見、知識、情報に接し、これを摂取することを補助するものとしてなされる限り、筆記行為の自由は、憲法21条1項の規定の精神に照らして尊重されるべきであるが、これは憲法21条1項の規定によって直接保障される表現の自由そのものとは異なるから、その制限又は禁止には、表現の自由に制約を加える場合に一般に必要とされる厳格な基準が要求されるものではない。
  5. 傍聴人のメモを取る行為が公正かつ円滑な訴訟の運営を妨げるに至ることは通常はあり得ないのであって、特段の事情のない限り、これを傍聴人の自由に任せるべきであり、それが憲法21条1項の規定の精神に合致する。

答→ 1

法廷内のメモ。レペタ事件だつたか?報道の自由は21條の保障の下にあるが取材の自由は十分に尊重されるべきといふだけで當然に保障されるものではないとかいふのは刑事事件で取材源を祕匿するとかの事件だつたか。何だかあまりハッキリ記憶できてゐないな。1番はどうかな。「憲法21条1項の規定の保障の下にあることはいうまでもない」の部分が引つ掛かるけども。2・3・5は正しい。1と4が矛盾する内容なのでどちらかが正解だらう。眠眠打破のせゐで尿意が發生して來た。まだ問7だぞ。試驗終了まで持つのか。焦る焦る。さて、1か4かどちらだ。ここでアホなミスをした。尿意に惑はされたのか試驗の緊張感のせゐなのか、1か4に絞つた後に、何故か「正しいものはどちらか」といふ問題だと思ひ込んでゐた。やはり取材の自由は21條で直截保障されるものではないのだ、といふことで4を選んだ。

問題8 行政庁の裁量に関する次のア〜エの記述に関して、最高裁判所の判例に照らし、その正誤を正しく示す組合せはどれか。

  1. ア 地方公共団体が指名競争入札に参加させようとする者を指名するに当たり、地元の経済の活性化にも寄与することを考慮して地元企業を優先的に指名することは、合理的な裁量権の行使として許容される。
  2. イ 地方公共団体が第三セクター法人の事業に関して当該法人の債権者と損失補償契約を結んだ場合、当該契約の適法性、有効性は、契約締結に係る公益上の必要性についての長の判断に裁量権の逸脱、濫用があったか否かによって判断される。
  3. ウ 道路運送法に基づく一般乗用旅客自動車運送事業(いわゆるタクシー事業)の許可について、その許可基準が抽象的、概括的なものであるとしても、判断に際して行政庁の専門技術的な知識経験や公益上の判断を必要としないことから、行政庁に裁量は認められない。
  4. エ 水道法15条1項*にいう「正当の理由」の判断に関して、水道事業者たる地方公共団体の長が近い将来における水不足が確実に予見されることを理由として給水契約の締結を拒絶することは、裁量権の逸脱、濫用として違法となる。
1
2
3
4
5

(注)* 水道法15条1項
水道事業者は、事業計画に定める給水区域内の需要者から給水契約の申込みを受けたときは、正当の理由がなければ、これを拒んではならない。

答→ 4

ここから行政法。最も問題數が多く、合格するために最も重要な科目だ。「行政法」といふ名前の法律があるわけではなく、行政關聯の法律を總稱して行政法と言ふ。試驗に出るものはそんなに多くないが、それでもかなり大變だ。似たやうな法律も多いから惑はされる。

アは正しい。イは知らない。ウは違ふ。エも違ふ。とすると消去法で4しか無いな。

問題9 行政の自己拘束に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、誤っているものはどれか。

  1. 事業者に対する行政財産の目的外使用許可が所定の使用期間の途中で撤回された場合に、撤回を行った行政主体に損失補償の責任が生じるのは、許可に際して損失補償をする旨の取り決めを行ったときに限られる。
  2. 行政庁がその裁量に任された事項について、裁量権行使の準則(裁量基準)を定めることがあっても、このような準則は、行政庁の処分の妥当性を確保するためのものであるから、処分が当該準則に違背して行われたとしても、違背したという理由だけでは違法とはならない。
  3. 行政主体が一方的かつ統一的な取扱いの下に国民の重要な権利の行使を違法に妨げた結果、行政主体に対する債権を消滅時効にかからせた場合、行政主体の側が消滅時効の主張をすることは許されない。
  4. 行政主体が公務員の採用内定の取消しを行った場合、内定通知の相手方がその通知を信頼し、その職員として採用されることを期待して他の就職の機会を放棄するなどの準備を行っていたときは、当該行政主体はその者に対して損害賭償の責任を負うことがある。
  5. 異議申立てに対する決定等の一定の争訟手続を経て確定した行政庁の法的な決定については、特別の規定がない限り、関係当事者がこれを争うことができなくなることはもとより、行政庁自身もこれを変更することができない。

答→ 1

1から順に讀んで行く。難しさう。これは間違へるかもしれない。職權取消があるだらうと思つて5を選んだ。不可爭力。不可變更力。

問題10 公法と私法に関する次の記述のうち、法令または最高裁判所の判例に照らし、正しいものはどれか。

  1. 公立病院において行われる診療に関する法律関係は、本質上私法関係と解されるので、公立病院の診療に関する債権の消滅時効は、地方自治法の規定ではなく、民法の規定に基づいて判断される。
  2. 一般職の地方公務員については、その勤務関係が公法的規律に服する公法上の関係であるので、私法的規律である労働三法(労働基準法、労働組合法、労働関係調整法)はすべて適用されない。
  3. 地方公共団体が事業者との間で締結する公害防止協定については、公法上の契約に該当すると解されるので、根拠となる条例の定めがない限り、当該協定に法的拘束力は生じない。
  4. 公営住宅の使用関係については、原則として公法関係と解されるので、法令に特別の定めがない限り、民法の規定は通用されない。
  5. 国の金銭債権は、私法上のものであっても、その消滅時効については、法令に特別の定めがない限り、すべて会計法の規定に基づいて判断される。

答→ 1

これは1番。瞬殺。でも念のため2〜5も全部讀む。これが死に繋がるのだが、まだ知る由も無い。

問題11 行政手続法が定める不利益処分についての規定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政手続法は、不利益処分を行うに当たって弁明の機会を付与する場合を列挙し、それら列挙する場合に該当しないときには聴聞を行うものと規定しているが、弁明の機会を付与すべき場合であっても、行政庁の裁量で聴聞を行うことができる。
  2. 行政庁が、聴聞を行うに当たっては、不利益処分の名あて人となるべき者に対して、予定される不利益処分の内容及び根拠法令に加え、不利益処分の原因となる事実などを通知しなければならないが、聴聞を公正に実施することができないおそれがあると認めるときは、当該処分の原因となる事実を通知しないことができる。
  3. 不利益処分の名あて人となるべき者として行政庁から聴聞の通知を受けた者は、代理人を選任することができ、また、聴聞の期日への出頭に代えて、聴聞の主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。
  4. 文書閲覧許可や利害関係人の参加許可など、行政庁又は聴聞の主宰者が行政手続法の聴聞に関する規定に基づいてした処分については、行政不服審査法による不服申立てをすることができ、また、それら処分を行う際には、行政庁は、そのことを相手方に教示しなければならない。
  5. 公益上、緊急に不利益処分をする必要があるため、行政手続法に定める聴聞又は弁明の機会の付与の手続を執ることができないときは、これらの手続を執らないで不利益処分をすることができるが、当該処分を行った後、速やかにこれらの手続を執らなければならない。

答→ 3

これは3番。自信を持つて全ての肢について判斷できる。迷ふべきポイントが無い。去年だつたら勘に頼らざるを得なかつただらうな。

問題12 行政手続法が規定する申請に対する処分に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 行政庁は、申請がその事務所に到達したときは、遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならない。
  2. 行政庁は、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが要件とされている処分を行う場合には、それらの者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。
  3. 行政庁は、申請者の求めに応じ、当該申請に係る審査の進行状況および当該申請に対する処分の時期の見通しを示すよう努めなければならない。
  4. 行政庁は、申請をしようとする者の求めに応じ、申請書の記載および添付書類に関する事項その他の申請に必要な情報の提供に努めなければならない。
  5. 行政庁は、申請者の求めに応じ、申請の処理が標準処理期間を徒過した理由を通知しなければならない。

答→ 5

5番。簡單過ぎる。

問題13 次の文章は、処分の理由の提示のあり方が問題となった事案に関する、最高裁判所判決の一部である。空欄 [ア]〜[エ] に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

「行政手続法14条1項本文が、 [ア] をする場合に同時にその理由を [イ] に示さなければならないとしているのは、 [イ] に直接に義務を課し又はその権利を制限するという [ア] の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を [イ] に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解される。そして、同項本文に基づいてどの程度の理由を提示すべきかは、上記のような同項本文の趣旨に照らし、当該処分の根拠法令の規定内容、当該処分に係る [ウ] の存否及び内容並びに公表の有無、当該処分の性質及び内容、当該処分の原因となる事実関係の内容等を総合考慮してこれを決定すべきである。(中略)建築士に対する上記懲戒処分については、処分内容の決定に関し、本件 [ウ] が定められているところ、本件 [ウ] は、 [エ] の手続を経るなど適正を担保すべき手厚い手続を経た上で定められて公にされており、しかも、その内容は……多様な事例に対応すべくかなり複雑なものとなっている。そうすると、建築士に対する上記懲戒処分に際して同時に示されるべき理由としては、処分の原因となる事実及び処分の根拠法条に加えて、本件 [ウ] の適用関係が示されなければ、処分の [イ] において、上記事実及び根拠法条の提示によって処分要件の該当性に係る理由は知り得るとしても、いかなる理由に基づいてどのような [ウ] の適用によって当該処分が選択されたのかを知ることは困難であるのが通例であると考えられる。」

(最三小判平成23年6月7日民集65巻4号2081頁)

1申請に対する処分利害関係人審査基準聴聞
2不利益処分名宛人審査基準聴聞
3申請に対する処分利害関係人処分基準意見公募
4不利益処分利害関係人処分基準聴聞
5不利益処分名宛人処分基準意見公募

答→ 5

讀むのが面倒臭い。「直接に義務を課し又はその権利を制限するという [ア] 」で不利益處分。といふことは名宛人に示す。これで2か5。あとは殘りの文章を讀んで5に絞り込む。

問題14 行政不服審査法(以下「行審法」という。)と行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。)の比較に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 行訴法は、行政庁が処分をすべき旨を命ずることを求める訴訟として「義務付けの訴え」を設けているが、行審法は、このような義務付けを求める不服申立てを明示的には定めていない。
  2. 行審法は、同法にいう処分には公権力の行使に当たる事実上の行為で継続的性質を有するものが含まれると定めているが、行訴法は、このような行為が処分に当たるとは明示的には定めていない。
  3. 行訴法は、取消訴訟の原告適格を処分等の取消しを求めるにつき「法律上の利益を有する者」に認めているが、行審法は、このような者に不服申立て適格が認められることを明示的には定めていない。
  4. 行訴法は、訴訟の結果により権利を害される第三者の訴訟参加に関する規定を置いているが、行審法は、利害関係人の不服申立てへの参加について明示的には定めていない。
  5. 行訴法は、取消訴訟における取消しの理由の制限として、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由とすることはできないと定めているが、行審法は、このような理由の制限を明示的には定めていない。

答→ 4

微妙なところを突かれると嫌だな。1番からいきなり迷ふ。いや、迷ふな。1は正しい。3か4だな。5かもしれん。もう一度讀み直す。瞬殺できないのは勉強不足ゆゑ。行政不服審査法と行政事件訴訟法は似たところがたくさんあるから、その違ひを明確に區別して憶える必要がある。でもそこまで憶え込む時間が無かつた。曖昧なままにしてゐた部分を攻められたな。やられる可能性は高いと思つてはゐたけども。4。

問題15 行政不服審査に関する原則の説明として、誤っているものはどれか。

1自由選択主義――

不作為について、異議申立てと直近上級行政庁に対する審査請求のいずれをするかは、原則として、当事者の自由な選択に委ねられていること

2処分権主義――

私人からの不服申立てがなくとも、行政庁が職権で審理を開始することができること

3審査請求中心主義――

処分について、審査請求ができる場合には、法律に特別の定めがないかぎり、異議申立てを認めないとすること

4一般概括主義――

適用除外規定に該当する処分を除き、原則として全ての処分について異議申立て又は審査請求が可能なこと

5書面審理主義――

不服申立ての審理は、書面によることを原則としていること

答→ 2

處分權主義つて何だつたかな。まあ他の選擇肢が問題無く正しいと判定できるから良いか。2。

問題16 いわゆる申請型と非申請型(直接型)の義務付け訴訟について、行政事件訴訟法の規定に照らし、妥当な記述はどれか。

  1. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分がされないことにより「重大な損害を生ずるおそれ」がある場合に限り提起できることとされている。
  2. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分をすべき旨を行政庁に命ずることを求めるにつき「法律上の利益を有する者」であれば、当該処分の相手方以外でも提起することができることとされている。
  3. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分がされないことによる損害を避けるため「他に適当な方法がないとき」に限り提起できることとされている。
  4. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、「償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある」ことなどの要件を満たせば、裁判所は、申立てにより、仮の義務付けを命ずることができることとされている。
  5. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、それと併合して提起すべきこととされている処分取消訴訟などに係る請求に「理由がある」と認められたときにのみ、義務付けの請求も認容されることとされている。

答→ 4

また微妙なところを攻めて來るな。知識の正確性が非常に重要。自信が持てない。4かな。

問題17 A電力株式会社は、新たな原子力発電所の設置を計画し、これについて、国(原子力規制委員会)による原子炉等規制法*に基づく原子炉の設置許可を得て、その建設に着手した。これに対して、予定地の周辺に居住するXらは、重大事故による健康被害などを危惧して、その操業を阻止すべく、訴訟の提起を検討している。この場合の訴訟について、最高裁判所の判例に照らし、妥当な記述はどれか。

  1. 当該原子炉の設置については、原子炉等規制法に基づく許可がなされている以上、Xらは、国を被告とする許可の取消訴訟で争うべきであり、Aを被告とする民事訴訟によってその操業の差止めなどを請求することは許されない。
  2. 事故により生命身体の安全に直截的かつ重大な被害を受けることが想定される地域にXらが居住していたとしても、そうした事故発生の具体的な蓋然性が立証されなければ、原子炉設置許可の取消しを求めて出訴するXらの原告適格は認められない。
  3. 原子炉設置許可の取消訴訟の係属中に原子炉の安全性についての新たな科学的知見が明らかになった場合には、こうした知見が許可処分当時には存在しなかったとしても、裁判所は、こうした新たな知見に基づいて原子炉の安全性を判断することが許される。
  4. 原子炉の安全性の審査は、極めて高度な最新の科学的、専門技術的知見に基づいてなされるものであるから、そうした審査のために各分野の学識経験者等が作成した具体的な審査基準については、その合理性を裁判所が判断することは許されない。
  5. 原子炉設置許可は、申請された計画上の原子炉の安全性を確認するにすぎず、実際に稼働している原子炉が計画どおりの安全性を有しているか否かは許可の有無とは無関係であるから、工事が完了して原子炉が稼働すれば、許可取消訴訟の訴えの利益は失われる。

(注)* 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律

答→ 3

判例とか知らなくても常識的に考へて分かりさうな問題だな。3。

問題18 取消訴訟に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 取消訴訟の原告は、処分行政庁に訴状を提出することにより、処分行政庁を経由しても訴訟を提起することができる。
  2. 裁判所は、必要があると認めるときは、職権で証拠調べをすることができるが、その結果について当事者の意見をきかなければならない。
  3. 取消訴訟の訴訟代理人については、代理人として選任する旨の書面による証明があれば誰でも訴訟代理人になることができ、弁護士等の資格は必要とされない。
  4. 裁判所は、処分の執行停止の必要があると認めるときは、職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止をすることができる。
  5. 取消訴訟の審理は、書面によることが原則であり、当事者から口頭弁論の求めがあったときに限り、その機会を与えるものとされている。

答→ 2

これは簡單さうだなと思つたが意外と難しいぞ。1と5は問題無く消える。3も消えるかな。少し自信が無いけど。4だな。でも2かも。迷つて4。

問題19 国の損害賠償責任についての国家賠償法と民法の適用関係に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 公権力の行使に該当しない公務員の活動に起因する国の損害賠償責任については、民法の規定が適用される。
  2. 公権力の行使に起因する損害の賠償責任については、国家賠償法に規定がない事項に関し、民法の規定が適用される。
  3. 公の営造物に該当しない国有財産の瑕疵に起因する損害の賠償責任については、民法の規定が適用される。
  4. 国が占有者である公の営造物の瑕疵に起因する損害の賠償責任については、必要な注意義務を国が尽くした場合の占有者としての免責に関し、民法の規定が適用される。
  5. 公権力の行使に起因する損害についても、公の営造物の瑕疵に起因する損害についても、損害賠償請求権の消滅時効に関しては、民法の規定が適用される。

答→ 4

國家賠償法は簡單な問題が多い。例年2問出るが、2問とも正解しておきたい。4。簡單で良かつた。

問題20 国家賠償法に関する次のア〜オの記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正しいものの組合せはどれか。

  1. ア 経済政策の決定の当否は裁判所の司法的判断には本質的に適しないから、経済政策ないし経済見通しの過誤を理由とする国家賠償法1条に基づく請求は、そもそも法律上の争訟に当たらず、不適法な訴えとして却下される。
  2. イ 税務署長が行った所得税の更正が、所得金額を過大に認定したものであるとして取消訴訟で取り消されたとしても、当該税務署長が資料を収集し、これに基づき課税要件事実を認定、判断する上において、職務上通常尽くすべき注意義務を尽くしていた場合は、国家賠償法1条1項の適用上違法とはされない。
  3. ウ 刑事事件において無罪の判決が確定した以上、当該公訴の提起・追行は国家賠償法1条の適用上も直ちに違法と評価されるが、国家賠償請求が認容されるためには、担当検察官に過失があったか否かが別途問題となる。
  4. エ 自作農創設特別措置法に基づく買収計画が違法であることを理由として国家賠償の請求をするについては、あらかじめ当該買収計画につき取消し又は無効確認の判決を得る必要はない。
  5. オ 違法な課税処分によって本来払うべきでない税金を支払った場合において、過納金相当額を損害とする国家賠償請求訴訟を提起したとしても、かかる訴えは課税処分の公定力や不可争力を実質的に否定することになるので棄却される。
  1. ア・ウ
  2. ア・オ
  3. イ・エ
  4. イ・オ
  5. ウ・エ

答→ 3

組み合はせ問題は難易度が少し高くなる。正解できるかな。アがいきなり分からない。個數問題だつたら死んでゐた。イは正しい。とすると1・2・5が消えて3か4が正解だ。アの正誤はどうでも良くなつた。助かつた。ウは間違ひ。エは正しい。といふことで3。一應オも確認する。オは正しくない。3で確定だな。個數問題ぢやなくて良かつた。

問題21 地方自治法の規定による住民監査請求と事務監査請求の相違について、妥当な記述はどれか。

  1. 住民監査請求をすることができる者は、当該地方公共団体の住民のみに限られているが、事務監査請求については、当該事務の執行に特別の利害関係を有する者であれば、当該地方公共団体の住民以外でもすることができることとされている。
  2. 住民監査請求については、対象となる行為があった日または終わった日から一定期間を経過したときは、正当な理由がある場合を除き、これをすることができないこととされているが、事務監査請求については、このような請求期間の制限はない。
  3. 住民監査請求の対象となるのは、いわゆる財務会計上の行為または怠る事実であるとされているが、こうした行為または怠る事実は、事務監査請求の対象となる当該地方公共団体の事務から除外されている。
  4. 住民監査請求においては、その請求方式は、当該行為の一部または全部の差止の請求などの4種類に限定されており、それ以外の請求方式は認められていないが、事務監査請求については、このような請求方式の制限はない。
  5. 住民監査請求においては、監査の結果に不服のある請求者は、住民訴訟を提起することができることとされているが、事務監査請求においては、監査の結果に不服のある請求者は、監査結果の取消しの訴えを提起できることとされている。

答→ 2

地方自治法は範圍が廣いが出る内容は限られてゐるしあまり難しい問題は出ない。まあ大丈夫だらう。1は×。2は、保留。嫌な豫感。3以降も微妙だ。分からん。尿意も激しくなつて來た。腕時計を見て焦る。何故この時點で1時間以上消費してゐるのか。ペースが遲い。この問題は焦りながら3を選んだが不正解だつたらしい。

問題22 A市においては、地域の生活環境の整備を図るために、繁華街での路上喫煙を禁止し、違反者には最高20万円の罰金もしくは最高5万円の過料のいずれかを科することを定めた条例を制定した。この場合における次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 違反者に科される過料は、行政上の義務履行確保のための執行罰に当たるものであり、義務が履行されるまで複数回科すことができる。
  2. 本条例に基づく罰金は、行政刑罰に当たるものであり、非訟事件手続法の定めに基づき裁判所がこれを科する。
  3. 条例の効力は属人的なものであるので、A市の住民以外の者については、たとえA市域内の繁華街で路上喫煙に及んだとしても、本条例に基づき処罰することはできない。
  4. 条例に懲役刑を科する旨の規定を置くことは許されていないことから、仮に本条例が違反者に対して懲役を科するものであれば、違法無効になる。
  5. 長の定める規則に罰金を科する旨の規定を置くことは認められていないことから、本条例にかえて長の規則で違反者に罰金を科することは許されない。

答→ 5

過料は秩序罰。條例で執行罰は不可。屬地主義。2年以内なら懲役も可。規則に刑罰は不可。5。

問題23 地方自治法の定める地方公共団体に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 地方公共団体の組合としては、全部事務組合と役場組合が廃止されたため、現在では一部事務組合と広域連合の二つがある。
  2. 国と地方公共団体間の紛争等を処理する機関としては、自治紛争処理委員が廃止され、代わりに国地方係争処理委員会が設けられている。
  3. 大都市等に関する特例としては、指定都市、中核市、特例市の三つに関するものが設けられている。
  4. 条例による事務処理の特例としては、都道府県知事の権限に属する事務の一部を条例に基づき市町村に委ねることが許されている。
  5. 特別地方公共団体である特別区としては、都に置かれる区のみがあり、固有の法人格を有する。

答→ 2

2。瞬殺。でも全て確認する。時間が足りなくなつて來てゐることを認識しながらもまだ全部の選擇肢について判斷しようとする。集中力も途切れて來た。もう疲勞が激し過ぎる。尿意もそこそこヤバい。終了まで持つかな。眠氣もあつて欠伸が結構出る。ヤバいね。

問題24 住所に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。争いがある場合には、最高裁判所の判例による。

  1. 日本国民たる年齢満20歳以上の者で引き続き一定期間以上市町村の区域内に住所を有するものは、その属する普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する。
  2. 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、地方自治法の定めにより、条例の制定又は改廃を請求する権利を有するが、日本国籍を有しない者であっても、そこに住所を有していれば、こうした権利を有する。
  3. 公職選挙法上の住所とは、各人の生活の本拠、すなわち、その人の生活に最も関係の深い一般的生活、全生活の中心を指す。
  4. 都市公園内に不法に設置されたテントを起居の場所としている場合、テントにおいて日常生活を営んでいる者は、テントの所在地に住所を有するということはできない。
  5. 地方自治法に基づく住民訴訟は、当該地方公共団体内に住所を有する者のみが提起することができ、訴訟係属中に原告が当該地方公共団体内の住所を失えば、原告適格を失う。

答→ 2

住所?民法の問題か?と思つたがまだ地方自治の問題。1は正しい。2だ。でも3〜5も確認する。そしたら3と5が分からなくて迷ふ展開。まあ2だらう。

問題25 国家行政組織法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 国家行政組織法に基づいて行政組織のため置かれる国の行政機関は、省、委員会および庁であるが、その設置および廃止は、別に政令の定めるところによる。
  2. 独立行政法人は、国家行政組織法の定める「特別の機関」の一つであり、その設置は国家行政組織法の別表に掲げるところによる。
  3. 国家行政組織法に基づいて、各省には、各省大臣の下に副大臣および大臣政務官の他、大臣を助け、省務を整理し、各部局および機関の事務を監督する職として事務次官が置かれる。
  4. 各省大臣は、主任の行政事務について、法律若しくは政令を施行するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、それぞれの機関の命令を発することができるが、国家行政組織法において、これを「訓令」又は「通達」という。
  5. 人事院や会計検査院は、国家行政組織法において、「国の行政機関」として位置づけられ、その具体的組織は、それぞれ国家公務員法や会計検査院法によって定められる。

答→ 3

ハァ?知るかボケ。知る必要無ささうな問題だな。一應國家行政組織法は條文を輕く讀んでおいた方が良いかなと思つたこともあるにはあるんだが、ほとんど出ないし過去問だけで良いかと思つて輕く流した。1、2は違ふ。3はたぶん正しい。4は違ふ。5は記憶が微妙だが違ふだらう。3だな。たぶん。

問題26 国家公務員に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 国家公務員法は、公務員の職を一般職と特別職とに分けているが、同法は、法律に別段の定めがない限り、特別職の職員には適用されない。
  2. 懲戒処分は、任命権者が行うこととされており、懲戒処分を受けた公務員は、当該懲戒処分に不服があるときは、当該懲戒処分を行った任命権者に対して異議申立てをすることができる。
  3. 人事院はその所掌事務について、法律を実施するため、又は法律の委任に基づいて、人事院規則を制定することができるが、内閣の所轄の下に置かれる機関であるため、その案について事前に閣議を経なければならない。
  4. 懲戒に付せらるべき事件が、刑事裁判所に係属する間においては、任命権者は、同一事件について、懲戒手続を進めることができない。
  5. 公務員の懲戒処分には、行政手続法の定める不利益処分の規定が適用されるので、これを行うに当たっては、行政手続法の定める聴聞を行わなければならない。

答→ 1

1番だらうなと思ひつつ、2以降も見る。2〜4は×。5は少し迷ふ。確か違ふはず。

問題27 錯誤による意思表示に関する次のア〜オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。

  1. ア 法律行為の要素に関する錯誤というためには、一般取引の通念にかかわりなく、当該表意者のみにとって、法律行為の主要部分につき錯誤がなければ当該意思表示をしなかったであろうということが認められれば足りる。
  2. イ 法律行為の相手方の誤認(人違い)の錯誤については、売買においては法律行為の要素の錯誤となるが、賃貸借や委任においては法律行為の要素の錯誤とはならない。
  3. ウ 動機の錯誤については、表意者が相手方にその動機を意思表示の内容に加えるものとして明示的に表示したときは法律行為の要素の錯誤となるが、動機が黙示的に表示されるにとどまるときは法律行為の要素の錯誤となることはない。
  4. エ 表意者が錯誤による意思表示の無効を主張しないときは、相手方または第三者は無効の主張をすることはできないが、第三者が表意者に対する債権を保全する必要がある場合において、表意者が意思表示の瑕疵を認めたときは、第三者たる債権者は債務者たる表意者の意思表示の錯誤による無効を主張することができる。
  5. オ 表意者が錯誤に陥ったことについて重大な過失があったときは、表意者は、自ら意思表示の無効を主張することができない。この場合には、相手方が、表意者に重大な過失があったことについて主張・立証しなければならない。
  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・エ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

答→ 5

ここから民法。行政法の次に重要な科目だが、擇一は9問しか無い。意思表示の問題は宅建時代から散々やつたから得意だと自分では思つてゐる。さて、どうだらう。アは×。1と2が消えた。イは保留。嫌な豫感。もうダメかも。ウは×。エは○。エを含む3か5が正解だ。イは保留だからオの正誤で決まるか。あれ?表意者が過失が無かつたことを立證するんぢやなかつたか?相手方が表意者の過失を立證するんだつたか?迷ひ始めると分からなくなる。かういふ場合はオの判斷は捨ててイに戻つて考へるべきなのに何故かオの判斷に固執してしかも間違へるといふ結末。3を選んでしまつた。無念。落ち着いてやれば間違へないだらうに、やはり本番の緊張や焦りがあるんだらうな。何より勉強不足なんだらうな。

問題28 不動産の取得時効と登記に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。

  1. 不動産の取得時効の完成後、占有者が登記をしないうちに、その不動産につき第三者のために抵当権設定登記がなされた場合であっても、その占有者が、その後さらに時効取得に必要な期間、占有を継続したときは、特段の事情がない限り、占有者はその不動産を時効により取得し、その結果、抵当権は消滅する。
  2. 不動産を時効により取得した占有者は、取得時効が完成する前に当該不動産を譲り受けた者に対して、登記がなければ時効取得をもって対抗することができない。
  3. 不動産を時効により取得した占有者は、取得時効が完成した後に当該不動産を譲り受けた者に対して、登記がなければ時効取得をもって対抗することができず、このことは、その占有者が、その後さらに時効取得に必要な期間、占有を継続したとしても、特段の事情がない限り、異ならない。
  4. 不動産の取得時効の完成後、占有者が、その時効が完成した後に当該不動産を譲り受けた者に対して時効を主張するにあたり、起算点を自由に選択して取得時効を援用することは妨げられない。
  5. 不動産を時効により取得した占有者は、取得時効が完成した後にその不動産を譲り受けて登記をした者に対して、その譲受人が背信的悪意者であるときには、登記がなくても時効取得をもって対抗することができるが、その譲受人が背信的悪意者であると認められるためには、同人が当該不動産を譲り受けた時点において、少なくとも、その占有者が取得時効の成立に必要な要件を充足していることについて認識していたことを要する。

答→ 1

宅建時代は物權が苦手だつたが今は特にさういふ意識も無い。これは時效と絡めたありがちな問題。時效完成前と完成後でどう違ふのかと。宅建レベルの基礎的なやつだな。と思はせておいて難しいことを聞いて來るかもしれないから油斷できない。まづ1。所有權ではなく抵當權かよ。うむ。惑はされる。まあ1が正しいんだらうけど。2番は問題無く×。3番も當然に×。4番も×。やはり宅建レベルだな。5番、背信的惡意者?時效の問題で出て來たのを見たことが無いやうな氣がする。いや、惑はされるな。普通に民法177條の第三者に當らない者として登記を備へてもダメな奴なだけだ。しかし5の肢の後半部分が全く分からないぞ。何かさういふ判例があるんだらうが、民法はあまり判例を知らない。常識的に考へて、時效成立を知らなくても背信的惡意者となり得る場合もあるだらうから、これは×だらう。とすると、やはり1が正しいか。難しいな。

問題29 Aが自己所有の事務機器甲(以下、「甲」という。)をBに売却する旨の売買契約(以下、「本件売買契約」という。)が締結されたが、BはAに対して売買代金を支払わないうちに甲をCに転売してしまった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。

  1. Aが甲をすでにBに引き渡しており、さらにBがこれをCに引き渡した場合であっても、Aは、Bから売買代金の支払いを受けていないときは、甲につき先取特権を行使することができる。
  2. Aが甲をまだBに引き渡していない場合において、CがAに対して所有権に基づいてその引渡しを求めたとき、Aは、Bから売買代金の支払いを受けていないときは、同時履行の抗弁権を行使してこれを拒むことができる。
  3. 本件売買契約において所有権留保特約が存在し、AがBから売買代金の支払いを受けていない場合であったとしても、それらのことは、Cが甲の所有権を承継取得することを何ら妨げるものではない。
  4. Aが甲をまだBに引き渡していない場合において、CがAに対して所有権に基づいてその引渡しを求めたとき、Aは、Bから売買代金の支払いを受けていないときは、留置権を行使してこれを拒むことができる。
  5. Aが甲をまだBに引き渡していない場合において、Bが売買代金を支払わないことを理由にAが本件売買契約を解除(債務不履行解除)したとしても、Aは、Cからの所有権に基づく甲の引渡請求を拒むことはできない。

答→ 4

ヤバい。難しい。4かな。5は除外できるけども、他は自信を持つて除外しにくい。

問題30 詐害行為取消権に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。

  1. 遺産分割協議は、共同相続人の間で相続財産の帰属を確定させる行為であるが、相続人の意思を尊重すべき身分行為であり、詐害行為取消権の対象となる財産権を目的とする法律行為にはあたらない。
  2. 相続放棄は、責任財産を積極的に減少させる行為ではなく、消極的にその増加を妨げる行為にすぎず、また、相続放棄は、身分行為であるから、他人の意思によって強制されるべきではないので、詐害行為取消権行使の対象とならない。
  3. 離婚における財産分与は、身分行為にともなうものではあるが、財産権を目的とする法律行為であるから、財産分与が配偶者の生活維持のためやむをえないと認められるなど特段の事情がない限り、詐害行為取消権の対象となる。
  4. 詐害行為取消権は、総ての債権者の利益のために債務者の責任財産を保全する目的において行使されるべき権利であるから、債権者が複数存在するときは、取消債権者は、総債権者の総債権額のうち自己が配当により弁済を受けるべき割合額でのみ取り消すことができる。
  5. 詐害行為取消権は、総ての債権者の利益のために債務者の責任財産を保全する目的において行使されるべき権利であるから、取消しに基づいて返還すべき財産が金銭である場合に、取消債権者は受益者に対して直接自己への引渡しを求めることはできない。

答→ 2

詐害行爲取消權は苦手だ。相續や離婚による財産分與は確か場合による。5は×だらう。4?いや、全て取り消した上で自己分のみだつたと思ふが、考へるほどに自信が無くなつて行く。もう頭も働かなくなつて來てゐるし尿意も嚴しくなつて來た。頭を使ひ過ぎて腦痛も出て來てゐる。合格できる氣がしなくなつて來る。ふと氣附くと少しの間ボーッとして無駄に時間が過ぎてゐたりする。拙い。ただでさへ時間が無いのに。4。

問題31 契約の解除に関する次のア〜オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。

  1. ア Aが、その所有する建物をBに売却する契約を締結したが、その後、引渡しまでの間にAの火の不始末により当該建物が焼失した。Bは、引渡し期日が到来した後でなければ、当該売買契約を解除することができない。
  2. イ Aが、その所有する建物をBに売却する契約を締結したが、その後、引渡し期日が到来してもAはBに建物を引き渡していない。Bが、期間を定めずに催告した場合、Bは改めて相当の期間を定めて催告をしなければ、当該売買契約を解除することはできない。
  3. ウ AとBが、その共有する建物をCに売却する契約を締結したが、その後、AとBは、引渡し期日が到来してもCに建物を引き渡していない。Cが、当該売買契約を解除するためには、Aに対してのみ解除の意思表示をするのでは足りない。
  4. エ Aが、その所有する土地をBに売却する契約を締結し、その後、Bが、この土地をCに転売した。Bが、代金を支払わないため、Aが、A・B間の売買契約を解除した場合、C名義への移転登記が完了しているか否かに関わらず、Cは、この土地の所有権を主張することができる。
  5. オ Aが、B所有の自動車をCに売却する契約を締結し、Cが、使用していたが、その後、Bが、所有権に基づいてこの自動車をCから回収したため、Cは、A・C間の売買契約を解除した。この場合、Cは、Aに対しこの自動車の使用利益(相当額)を返還する義務を負う。
  1. ア・エ
  2. イ・ウ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. ウ・オ

答→ 5

結構色んな要素が含まれてゐるな。アは履行不能なので解除できる。イは催告後相當の期間が經過すれば解除できる。ウは正しい。この時點で4か5が正解か。エは、解除前の第三者も解除後の第三者も登記が必要なので×。といふことは5だ。もう頭が働かなくて異樣に時間が掛かる。

問題32 Aは、B所有の甲土地上に乙建物を建てて保存登記をし、乙建物をCが使用している。この場合に関する次のア〜オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、誤っているものはいくつあるか。

  1. ア Aが、甲土地についての正当な権原に基づかないで乙建物を建て、Cとの間の建物賃貸借契約に基づいて乙建物をCに使用させている場合に、乙建物建築後20年が経過したときには、Cは、Bに対して甲土地にかかるAの取得時効を援用することができる。
  2. イ Aが、Bとの間の土地賃貸借契約に基づいて乙建物を建て、Cとの間の建物賃貸借契約に基づいてCに乙建物を使用させている場合、乙建物の所有権をAから譲り受けたBは、乙建物についての移転登記をしないときは、Cに対して乙建物の賃料を請求することはできない。
  3. ウ Aが、Bとの間の土地賃貸借契約に基づいて乙建物を建て、Cとの間の建物賃貸借契約に基づいてCに乙建物を使用させている場合、Cは、Aに無断で甲土地の賃料をBに対して支払うことはできない。
  4. エ Aが、Bとの間の土地賃貸借契約に基づいて乙建物を建てている場合、Aが、Cに対して乙建物を売却するためには、特段の事情のない限り、甲土地にかかる賃借権を譲渡することについてBの承諾を得る必要がある。
  5. オ Aが、Bとの間の土地賃貸借契約に基づいて乙建物を建て、Cとの間の建物賃貸借契約に基づいてCに乙建物を使用させている場合、A・B間で当該土地賃貸借契約を合意解除したとしても、特段の事情のない限り、Bは、Cに対して建物の明渡しを求めることはできない。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

答→ 2

アとウが×で二つだな。もうAとかBとかCとか甲とか乙とかわけ分からん。

問題33 A、B、C、D、Eの5人が、各自で出資をして共同の事業を営むことを約して組合を設立した場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、正しいものはどれか。

  1. Aは、組合の常務について単独で行うことはできず、総組合員の過半数の賛成が必要であるから、Aのほか2人以上の組合員の賛成を得た上で行わなければならない。
  2. 組合契約でA、B、Cの3人を業務執行者とした場合には、組合の業務の執行は、A、B、C全員の合意で決しなければならず、AとBだけの合意では決することはできない。
  3. 組合契約で組合の存続期間を定めない場合に、Aは、やむを得ない事由があっても、組合に不利な時期に脱退することはできない。
  4. やむを得ない事由があっても任意の脱退を許さない旨の組合契約がある場合に、Aは、適任者を推薦しない限り当該組合を脱退することはできない。
  5. 組合財産に属する特定の不動産について、第三者が不法な保存登記をした場合に、Aは、単独で当該第三者に対して抹消登記請求をすることができる。

答→ 5

組合?テキストにもあまり詳しく載つてゐなかつたからよく分からんな。共有と同じやうに考へれば良いか。5かな。

問題34 Aは、配偶者がいるにもかかわらず、配偶者以外のBと不倫関係にあり、その関係を維持する目的で、A所有の甲建物をBに贈与した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、正しいものはどれか。

  1. 甲建物がAからBに引き渡されていない場合に、A・B間の贈与が書面によってなされたときには、Aは、Bからの引渡請求を拒むことはできない。
  2. 甲建物が未登記建物である場合において、Aが甲建物をBに引き渡したときには、Aは、Bに対して甲建物の返還を請求することはできない。
  3. 甲建物が未登記建物である場合において、Aが甲建物をBに引き渡した後に同建物についてA名義の保存登記をしたときには、Aは、Bに対して甲建物の返還を請求することができる。
  4. A名義の登記がなされた甲建物がBに引き渡されたときには、Aは、Bからの甲建物についての移転登記請求を拒むことはできない。
  5. 贈与契約のいきさつにおいて、Aの不法性がBの不法性に比してきわめて微弱なものであっても、Aが未登記建物である甲建物をBに引き渡したときには、Aは、Bに対して甲建物の返還を請求することはできない。

答→ 2

贈與と不法原因給付の複合問題か。厄介だな。書面による贈與は撤囘できない。書面によらなくても履行の濟んだ部分については撤囘できない。どのやうなものが履行濟みと認められるかといふところも問題になる。引き渡しや登記は履行に當る。それプラス不法原因給付の問題。これは難しい。愼重に考へないと騙される。相手に引き渡した後に自分名義で登記するとか何なの。これは分からん。いや、集中力がある時に冷靜に考へれば分かるのかもしれん。今はもう無理。3。

問題35 婚姻および離婚に関する次のア〜オの記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。

  1. ア 未成年者が婚姻をするには、父母のいずれかの同意があれば足り、父母ともにいない未成年者の場合には、家庭裁判所の許可をもってこれに代えることができる。
  2. イ 未成年者が婚姻をしたときは、成年に達したものとみなされる。したがって当該未成年者は、法定代理人の同意がなくても単独で法律行為をすることができ、これは当該未成年者が離婚をした後であっても同様である。
  3. ウ 養親子関係にあった者どうしが婚姻をしようとする場合、離縁により養子縁組を解消することによって、婚姻をすることができる。
  4. エ 離婚をした場合には、配偶者の親族との間にあった親族関係は当然に終了するが、夫婦の一方が死亡した場合には、生存配偶者と死亡した配偶者の親族との間にあった親族関係は、当然には終了しない。
  5. オ 協議離婚をしようとする夫婦に未成年の子がある場合においては、協議の上、家庭裁判所の許可を得て、第三者を親権者とすることを定めることができる。
  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. ア・オ
  4. イ・ウ
  5. イ・エ

答→ 5

アは知らん。家庭裁判所の許可?そんなの要るなんて聞いたこと無い。取り敢へず保留。イは成年擬制。正しい。ウは×。エは○。といふことはイとエの組み合はせの5が正解かな。一應オも見る。×。5だな。

問題36 商法の定める契約に関する次のA〜Cの文章の空欄 [ア]〜[ウ] に当てはまる語句の組合せとして、商法の規定に照らし、正しいものはどれか。

  1. A 商人である対話者の間において契約の申込みを受けた者が [ア] 承諾をしなかったときは、その申込みは、効力を失う。
  2. B 商人である隔地者の間において承諾の期間を定めないで契約の申込みを受けた者が [イ] 承諾の通知を発しなかったときは、その申込みは、効力を失う。
  3. C 商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、遅滞なく契約の申込みに対する諾否の通知を発することを怠ったときは、その商人は当該契約の申込みを [ウ] ものとみなされる。
1直ちに相当の期間内に拒絶した
2相当の期間内に遅滞なく拒絶した
3直ちに相当の期間内に承諾した
4遅滞なく遅滞なく拒絶した
5相当の期間内に相当の期間内に承諾した

答→ 3

ここから商法・會社法。商法は1問出る。大體いつも簡單な問題だが、たまに難しい問題が出る。去年は難問だつたと思ふ。ここで1問取れるかどうかは結構重要かな。ああ、これは樂勝。3だ。次からの會社法4問は全く自信が無い。時間が足りなくて異常なまでの勉強不足。2問取れればOKといふつもりで臨んでゐる。できれば3問欲しいな。

問題37 取締役会設置会社が、その発行する全部の株式の内容として、譲渡による株式の取得について当該会社の承認を要する旨を定める場合(以下、譲渡制限とはこの場合をいう。)に関する次のア〜オの記述のうち、会社法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。

  1. ア 会社が譲渡制限をしようとするときは、株主総会の決議により定款を変更しなければならず、この定款変更の決議は、通常の定款変更の場合の特別決議と同じく、定款に別段の定めがない限り、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上の多数をもって行われる。
  2. イ 譲渡制限の定めのある株式を他人に譲り渡そうとする株主は、譲渡による株式の取得について承認をするか否かの決定をすることを会社に対して請求できるが、この請求は、利害関係人の利益を害するおそれがない場合を除き、当該株式を譲り受ける者と共同して行わなければならない。
  3. ウ 譲渡制限の定めのある株式の譲渡による取得について承認をするか否かの決定をすることを請求された会社が、この請求の日から2週間(これを下回る期間を定款で定めた場合はその期間)以内に譲渡等の承認請求をした者に対して当該決定の内容について通知をしなかった場合は、当該会社と譲渡等の承認請求をした者との合意により別段の定めをしたときを除き、承認の決定があったものとみなされる。
  4. エ 譲渡制限の定めのある株式の譲渡による取得を承認しない旨の決定をした会社は、対象となる株式の全部または一部を買い取る者を指定することができ、この指定は定款に別段の定めがない限り、取締役会の決議によって行う。
  5. オ 譲渡制限の定めのある株式の譲渡による取得を承認しない旨の決定をした会社が当該株式を買い取る場合は、対象となる株式を買い取る旨、および会社が買い取る株式の数について、取締役会の決議により決定する。
  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ

答→ 4

取締役會設置會社が、の時點でもう正解できる氣がしない。ア〜オをひと通り讀む。やはり分からない。笑へるほど分からない。一應テキストは2周讀んだし10年分の過去問も解いたしその解説も讀んだ。でも頭に入らなかつた。分からんわマジで。5。

問題38 会社法上の公開会社(委員会設置会社を除く。)における株主総会の決議に関する次の記述のうち、会社法の規定および判例に照らし、株主総会の決議無効確認の訴えにおいて無効原因となるものはどれか。なお、定款に別段の定めはないものとする。

  1. 株主総会の招集手続が一切なされなかったが、株主が全員出席した総会において、取締役の資格を当該株式会社の株主に限定する旨の定款変更決議がなされた場合
  2. 代表権のない取締役が取締役会の決議に基づかずに招集した株主総会において、当該事業年度の計算書類を承認する決議がなされた場合
  3. 取締役の任期を、選任後1年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時までとする株主総会決議がなされた場合
  4. 株主に代わって株主総会に出席して議決権を代理行使する者を、当該株式会社の株主に限定する旨の定款変更決議がなされた場合
  5. 特定の株主が保有する株式を当該株式会社が取得することを承認するための株主総会に、当該株主が出席して議決権を行使し決議がなされた場合

答→ 1

「(委員会設置会社を除く。)」でもう嫌だ。1。

問題39 取締役会設置会社(委員会設置会社を除く。)と取締役との間の取引等に関する次のア〜オの記述のうち、会社法の規定に照らし、妥当でないものはいくつあるか。

  1. ア 取締役が自己または第三者のために会社と取引をしようとするときには、その取引について重要な事実を開示して、取締役会の承認を受けなければならない。
  2. イ 取締役が会社から受ける報酬等の額、報酬等の具体的な算定方法または報酬等の具体的な内容については、定款に当該事項の定めがある場合を除き、会社の業務執行に係る事項として取締役会の決定で足り、株主総会の決議は要しない。
  3. ウ 会社が取締役の債務を保証することその他取締役以外の者との間において会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするときには、その取引について重要な事実を開示して、取締役会の承認を受けなければならない。
  4. エ 取締役が会社に対し、または会社が取締役に対して訴えを提起する場合には、監査役設置会社においては監査役が会社を代表し、監査役設置会社でない会社においては会計参与が会社を代表する。
  5. オ 取締役が自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引をしようとするときには、その取引について重要な事実を開示して、取締役会の承認を受けなければならない。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

答→ 2

ただでさへ分からんのに個數問題かよ。絶對死ぬわ。いや、むしろ全く分からんからこそ運で行けるかもしれん。取り敢へず自力で解く努力はする。利益相反取引とか競業避止義務とかの問題か。イとエが×で二つが正解かな。意外と分かるかも。全然分かつてゐないかもしれんけど。自信は全く無い。

問題40 会社法上の公開会社における資金調達に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし、正しいものはどれか。

  1. 特定の者を引受人として募集株式を発行する場合には、払込金額の多寡を問わず、募集事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
  2. 株主に株式の割当てを受ける権利を与えて募集株式を発行する場合には、募集事項の通知は、公告をもってこれに代えることができる。
  3. 募集株式一株と引換えに払い込む金額については、募集事項の決定時に、確定した額を決定しなければならない。
  4. 会社が委員会設置会社である場合には、取締役会決議により、多額の借入れの決定権限を執行役に委任することができる。
  5. 募集社債の払込金額が募集社債を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、株主総会の決議によらなければならない。

答→ 4

會社法ラスト。分からん。こんなに分からんものなのか。3。會社法は完全に死んだわ。

問題41 次の文章は、ある最高裁判所判決の一節(一部を省略)である。空欄 [ア]〜[エ] に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1〜20)から選びなさい。

確かに、 [ア] は、民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならず、被告人らによるその政治的意見を記載したビラの配布は、 [ア] の行使ということができる。しかしながら、……憲法21条1項も、 [ア] を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ思想を外部に発表するための手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されないというべきである。本件では、 [イ] を処罰することの憲法適合性が問われているのではなく、 [ウ] すなわちビラの配布のために「人の看守する邸宅」に [エ] 権者の承諾なく立ち入ったことを処罰することの憲法適合性が問われているところ、本件で被告人らが立ち入った場所は、防衛庁の職員及びその家族が私的生活を営む場所である集合住宅の共用部分及びその敷地であり、自衛隊・防衛庁当局がそのような場所として [エ] していたもので、一般に人が自由に出入りすることのできる場所ではない。たとえ [ア] の行使のためとはいっても、このような場所に [エ] 権者の意思に反して立ち入ることは、 [エ] 権者の [エ] 権を侵害するのみならず、そこで私的生活を営む者の私生活の平穏を侵害するものといわざるを得ない。

(最二小判平成20年4月11日刑集62巻5号1217頁)

1  出版の自由2  統治3  集会の手段4  良心そのもの
5  出版それ自体6  良心の自由7  管理8  居住の手段
9  居住・移転の自由10 表現の自由11 集会それ自体12 良心の表出
13 支配14 集会の自由15 出版の手段16 居住
17 表現の手段18 居住それ自体19 所有20 表現そのもの

答→ ア 10、イ 20、ウ 17、エ 7

ここから3問は多肢選擇問題。20個の選擇肢から選ぶだけだからそれほど難しくはない。ほとんど間違へることは無いと思ふ。でもたまに難しい問題が出る。分からなくても國語的な解き方で行けることもある。さあ、どうだ。21條は表現の自由だな。意外と難しい、といふか腦が働かん。順に讀みながら空欄に出くはした時點ですぐに埋めることはできず、後の方の文章も讀まねば選擇できない。これが疲れた状態の腦には負擔が掛かる。結構な時間を消費してしまつた氣がする。まあこれは問題無く正解だらう。

問題42 次の文章の空欄 [ア]〜[エ] に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1〜20)から選びなさい。

行政上の義務違反に対し、一般統治権に基づいて、制裁として科される罰を [ア] という。 [ア] は、過去の義務違反に対する制裁である。

[ア] には、行政上の義務違反に対し科される刑法に刑名のある罰と、行政上の義務違反ではあるが、軽微な形式的違反行為に対して科される行政上の [イ] とがある。 [イ] は、 [ウ] という名称により科される。普通地方公共団体も、法律に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に [ウ] を科す旨の規定を設けることができる。 [ウ] を科す手続については、法律上の義務違反に対するものと、条例上の義務違反に対するものとで相違がある。条例上の義務違反に対して普通地方公共団体の長が科す [ウ] は、 [エ] に定める手続により科される。

1  強制執行2  科料3  強制徴収4  過料
5  行政事件訴訟法6  禁錮7  行政罰8  執行罰
9  即時強制10 非訟事件手続法11 直接強制12 地方自治法
13 行政刑罰14 代執行15 課徴金16 刑事訴訟法
17 罰金18 懲戒罰19 秩序罰20 行政手続法

答→ ア 7、イ 19、ウ 4、エ 12

これは簡單だ。U-CANの多肢選擇&記述對策の本にほぼ同じ問題があつたと思ふ。枠の中から正解を選ぶのではなく、自力で正解が思ひ浮かぶのだが、その言葉を枠の中から探し出すのが大變。20個しか無いのになかなか見つからない。俺が間違つてゐるのかと不安になる。もう想像以上に腦が疲れてゐるんだらうな。これも4つとも正解できただらう。

問題43 次の文章は、インターネットを通じて郵便等の方法で医薬品を販売すること(以下「インターネット販売」と略する)を禁止することの是非が争われた判決の一節である(一部を省略してある)。空欄 [ア]〜[エ] に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1〜20)から選びなさい。

「本件地位確認の訴え*は、 [ア] のうちの公法上の法律関係に関する確認の訴えと解することができるところ、原告らは、改正省令の施行前は、一般販売業の許可を受けた者として、郵便等販売の方法の一態様としてのインターネット販売により一般用医薬品の販売を行うことができ、現にこれを行っていたが、改正省令の施行後は、本件各規定の通用を受ける結果として、第一類・第二類医薬品についてはこれを行うことができなくなったものであり、この規制は [イ] に係る事業者の権利の制限であって、その権利の性質等にかんがみると、原告らが、本件各規定にかかわらず、第一類・第二類医薬品につき郵便等販売の方法による販売をすることができる地位の確認を求める訴えについては、……本件改正規定の [ウ] 性が認められない以上、本件規制をめぐる法的な紛争の解決のために有効かつ適切な手段として、 [エ] を肯定すべきであり、また、単に抽象的・一般的な省令の適法性・憲法適合性の確認を求めるのではなく、省令の個別的な適用対象とされる原告らの具体的な法的地位の確認を求めるものである以上、この訴えの法律上の争訟性についてもこれを肯定することができると解するのが相当である(なお、本件改正規定の適法性・憲法適合性を争うためには、本件各規定に違反する態様での事業活動を行い、業務停止処分や許可取消処分を受けた上で、それらの [ウ] の抗告訴訟において上記適法性・憲法適合性を争点とすることによっても可能であるが、そのような方法は [イ] に係る事業者の法的利益の救済手続の在り方として迂遠であるといわざるを得ず、本件改正規定の適法性・憲法適合性につき、上記のような [ウ] を経なければ裁判上争うことができないとするのは相当ではないと解される。)。

したがって、本件地位確認の訴えは、公法上の法律関係に関する確認の訴えとして、 [エ] が肯定され、法律上の争訟性も肯定されるというべきであり、本件地位確認の訴えは適法な訴えであるということができる。」

(東京地判平成22年3月30日判例時報2096号9頁)

(注)* 第一類医薬品及び第二類医薬品につき店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による販売をすることができる権利(地位)を有することの確認を求める訴え

1  訓令2  表現の自由3  民事訴訟
4  重大かつ明白な瑕疵5  精神的自由6  委任命令
7  公法上の当事者訴訟8  行政権の不作為9  裁量の逸脱又は濫用
10 原告適格11 抗告訴訟12 狭義の訴えの利益
13 補充性14 行政指導15 営業の自由
16 国家賠償訴訟17 既得権18 確認の利益
19 通信の秘密20 行政処分

答→ ア 7、イ 15、ウ 20、エ 18

問題文が長いな。もう讀みたくない。でもあと少しだ。頑張れ俺。行政事件訴訟の問題か?讀んでもなかなか頭に入つて來ない。無樣にエの選擇を誤つた。キツいわ。

この後3問は記述問題。この時點で時計を見たら殘り45分しか無いといふ非常にヤバい状態。問47から60の一般知識で6問以上正解できなければこれまでの法令科目が全て無駄になる。それだけは避けねばならん。一般知識が時間切れといふことになるのは絶對拙い。しかし配點の高い記述問題で時間切れになるのも拙い。もう既に死んでゐるかもしれない。何故こんなに時間が足りなくなつてゐるんだらう。どうすべきか。記述からやるべきか、一般知識を先に解くべきか。やはり一般知識での足切りは絶對に囘避しなければ話にならんだらう。記述3問は飛ばして先に一般知識をやることにした。日記では問題の掲載順序を變へるのが何となく嫌なので先に記述問題を載せることにするが、實際は一般知識から解いた。

問題44 Aが建築基準法に基づく建築確認を得て自己の所有地に建物を建設し始めたところ、隣接地に居住するBは、当該建築確認の取消しを求めて取消訴訟を提起すると共に、執行停止を申し立てた。執行停止の申立てが却下されたことからAが建設を続けた結果、訴訟係属中に建物が完成し、検査済証が交付された。最高裁判所の判例によると、この場合、@建築確認の法的効果がどのようなものであるため、A工事完了がBの訴えの訴訟要件にどのような影響を与え、Bどのような判決が下されることになるか。40字程度で記述しなさい。

一般知識にも何故か結構な時間が掛かつてしまひ、記述問題に取り掛かつた時點で殘り10分強。13分は無かつたはず。かなり追ひ詰められた。記述を1問3分で解けるだらうか。手の筋力が衰へて文字もまともに書けないのに。頭の中で文章をまとめて40文字前後に收めなければならない。書き始めて途中で消して書き直す餘裕は無いぞ。3問全部は無理かもしれない。できさうな1問に全力を注ぐか。いや、これまでの擇一でどれだけ取れてゐるか分からんのに記述を1問でも捨てるなんてあり得ない。とにかく急げ。工事完了によつて訴への利益が失はれるなんてのはよく見る定番の判例だ。Aの部分は問題無い。しかし@の建築確認の法的效果が分からん。40文字より壓倒的に少ないと0點かもしれない。大學受驗の國語で文字數指定がある場合はさうだからな。分からないからと言つて@の論點を無視するわけにはいかない。何か書かねば。何だ。確認は準法律行爲的行政行爲。確認の效果は何だつたか。法律行爲的行政行爲は重要だから憶えたが、準法律行爲的行政行爲の確認・公證・通知・受理は曖昧だ。建築確認。何だ。宅建試驗では建築基準法の問題で建築確認が必要なのか不要なのかといふ問題でよく出て來たが法的效果なんぞ問はれたことは無い。何だ。焦る。ヤバい。時間が無い。何か書け。急げ。焦り過ぎて建築確認の法的效果については何を書いたか分からない。資格學校の模範解答を見るまで正解が思ひつかなかつたから正解してゐる可能性は無い。@については0點だ。Aは工事完了によつて訴への利益が失はれると書いたので大丈夫なはず。Bは棄却判決が下されると書いた。その時は何とも思はなかつた。餘裕無さ過ぎだらう。後で顏面蒼白になる。

問題45 Aは、Bに対し、Cの代理人であると偽り、Bとの間でCを売主とする売買契約(以下、「本件契約」という。)を締結した。ところが、CはAの存在を知らなかったが、このたびBがA・B間で締結された本件契約に基づいてCに対して履行を求めてきたので、Cは、Bからその経緯を聞き、はじめてAの存在を知るに至った。他方、Bは、本件契約の締結時に、AをCの代理人であると信じ、また、そのように信じたことについて過失はなかった。Bは、本件契約を取り消さずに、本件契約に基づいて、Aに対して何らかの請求をしようと考えている。このような状況で、AがCの代理人であることを証明することができないときに、Bは、Aに対して、どのような要件の下で(どのようなことがなかったときにおいて)、どのような請求をすることができるか。「Bは、Aに対して、」に続けて、下線部について、40字程度で記述しなさい(「Bは、Aに対して、」は、40字程度の字数には入らない)。

問44の建築確認の法的效果で惱み過ぎてますます時間が無い。もう無理。ここからの2問は民法。そこそこ得意なはず。時間さへあれば結構な點が取れるはずだつた。もう遲い。とにかく何か書け。もうAとかBとかCとかわけ分からん。表見代理か。いや、代理權は與へられてゐないからただの無權代理か。表見かどうかはどうでもいい。無權代理人の責任の問題か。履行又は損害賠償の請求ができる。これはすぐに思ひつく。どのやうな要件?何だ。焦る。分かるはずなのに思ひ付かん。時間が無い!何か書け。Aが代理人でないことにつき善意無過失であれば、履行または損害賠償を請求することができる。もういい。確認する時間は無い。次!

問題46 Aの指輪が、Bによって盗まれ、Bから、事情を知らない宝石店Cに売却された。Dは、宝石店Cからその指輪を50万円で購入してその引渡しを受けたが、Dもまたそのような事情について善意であり、かつ無過失であった。盗難の時から1年6か月後、Aは、盗まれた指輪がDのもとにあることを知り、同指輪をDから取り戻したいと思っている。この場合、Aは、Dに対し指輪の返還を請求することができるか否かについて、必要な、または関係する要件に言及して、40字程度で記述しなさい。

返還請求ができるか否か?できるに決まつてゐる。必要な、または關係する要件?何だ。ヤバい。もう時間が無い。何でもいい。何か書け。盗難から2年以内であれば、AはDに對し指輪の返還を無償で請求で・・・無償ぢやないだろ!代價を辨償してだ!いや、もう書き直す時間は無い!書き切れ!・・・きる。うおぉおぉ!何とかギリギリ書き切つた!合つてゐるかどうかはともかく。まあ部分點はある程度貰へるだらう。それよりも尿意が激しい。マークミスの有無をチェックできなかつたのが怖い。ここで試驗終了。筆記用具を置いてくださいと。

ここからは記述問題の前に解いた一般知識の問題。

問題47 現代日本の利益集団(または、利益団体・圧力団体)に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 利益集団は、特定の利益の増進のため、政党や政府・各省庁に働きかけ、政治的決定に影響力を及ぼそうとする団体である。
  2. 世論は、常に正しいとは言えないが、世論を政治に反映させることは民主政治の基本である。世論は、大衆運動、マスメディアなどで示されるが、利益集団の活動によっては示されない。
  3. 内閣は、法案を国会に提出するが、その法案は、政党・利益集団と関係省庁間の利害調整の結果として作成され、内閣法制局の審査を経たものであることが多い。
  4. 利益集団には、経営者団体や労働団体、医師や農業従事者の団体などがある。例えば、日本経済団体連合会は、経営者団体の代表的なものである。
  5. 利益集団は、特定の政党に政治献金や選挙協力をすることで発言権を強めようとすることがある。その結果として、利益集団と密接な繋がりのある議員が登場することがある。

答→ 2

壓力團體と言へば4番の肢にもある經團聯が眞つ先に思ひつく。とすると壓力團體=屑の集まりといふ印象になるが、さうではない壓力團體も存在するかもしれない前提で考へる必要がある。1は正しい。2は微妙。經團聯を強く聯想してしまふとこれを正しいと判斷してしまふ。3は最後の部分が自信無いが、まあたぶん正しい。4は正しい。5も正しい。2か3だな。どちらだ。2だな。

問題48 戦後日本の外交に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 1951年に日本は、吉田茂首相のもと、いわゆる西側諸国とポーツマス条約を締結して独立を回復した。同年に、日米間では日米安全保障条約を締結し、その後、960年にはその改定がなされた。
  2. 1956年に日本は、鳩山一郎首相のソ連訪問において、日ソ不可侵平和条約を締結した。これを契機として、東欧諸国との国交が順次結ばれ、同年には国際連合への加盟を果たした。
  3. 1965年に日本は、大韓民国との間で日韓基本条約を締結した。また、朝鮮民主主義人民共和国との間の国交は、2002年の小泉純一郎首相の平壌訪問によって回復した。
  4. 1971年に日本は、アメリカとの間で沖縄返還協定を結び、翌1972年には沖縄の復帰を実現した。但し、環太平洋戦略的防衛連携協定により、日本はアメリカ軍基地の提供を続けている。
  5. 1972年に日本は、田中角栄首相が中華人民共和国を訪問した際に、日中共同声明によって、中華人民共和国との国交を正常化した。その後、1978年に日中平和友好条約を締結した。

答→ 5

政治經濟の問題は苦手。高校時代に政治經濟を履修してゐない。日本史は大學入試にほとんど出ないといふことで授業では明治維新から先はやつてゐない。各自適當に教科書讀んでおくやうにと言はれた記憶はあるが、俺は學校以外では勉強しないから讀まなかつた。近現代史は非常に弱い。物心ついた後の自分が經驗した時代のことなら多少は分かるんだがな。中途半端な戰後の歴史とか知らんよ。まづ1はポーツマス條約の時點で即消し。2番、分からん。國聯への加盟はもう少し後だつたやうな氣がするんだがどうか。3番、1965年といふ數字はどこかで見た記憶がある。日韓基本條約、これは多分正しい。しかし北朝鮮とは國交囘復してゐないだらう。4番、環太平洋の防衞の部分を經濟に置き換へるとTPPだな。といふことはこれは違ふな。と思はせる罠か。もう冷靜な判斷もできん。そもそも日米安保條約ぢやないのか。5番、これが正しさうな氣がするんだが、分からん。2か4か5?分からん。もうどうでもいい。4。

問題49 戦後日本の物価の動きに関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 日本では第二次世界大戦直後に年率100%を超えるハイパー・インフレーションが起こり、その後も、「復金インフレ」と呼ばれた激しいインフレーションが続いた。
  2. 日本の高度成長期には、消費者物価は年率で平均5〜6%の上昇が続いた。これは、主に中小企業製品や農産物、サービスの価格が上昇したためである。
  3. 第一次石油危機による原油価格の上昇は、列島改造ブームによる地価高騰と相俟って、「狂乱物価」と呼ばれる急激な物価上昇を招いた。
  4. 1980年代後半から、低金利によって余った資金が土地や株式などに投資され、地価や株価などの資産価格を高騰させて、いわゆる「リフレ経済」を招いた。
  5. 円高によるアジアNIESからの安価な製品の流入、大型小売店やディスカウントストアの出現などにより、1990年代以降は、「価格破壊」が起こることもあった。

答→ 4

知るかボケ。戰後のハイパーインフレは分かるが復金インフレとか聞いたこと無いやうな氣がする。分からん。2番、分からん。3番、分からん。4番、バブルのことだな。リフレつて何だつたかな。もういいわ。死ね。5は正しいだらう。分からん。知るかボケ。1。ヤバいな。分からないにも程がある。もしかして一般知識で足切りといふ恥づかし過ぎる結末か?

問題50 ペットに関する次のア〜オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

  1. ア 犬を新たに飼い始める場合、飼い主は住所地の市区町村に登録をしなくてはならず、同一の市区町村に住む知人からすでに登録済みの犬を譲り受けたときにも新規登録が必要である。
  2. イ 1950年代には多くの市区町村で犬税が導入されていたが、犬税を課す市区町村の数は次第に減少し、現在では、犬税を課している市区町村は一つもない。
  3. ウ 飼い犬が死亡した場合、人間が死亡した場合と同様の手順を踏むこととなる。飼い主は、市区町村に死亡届を提出し、埋葬許可証を受け取ったうえで、火葬することとされている。
  4. エ ペットショップの営業時間に関する規制はないが、深夜に犬や猫を展示したり、顧客に引き渡すことは、認められていない。
  5. オ 業として、ペットの販売などを行う場合、動物取扱事業者としての登録が必要となるが、飼育施設を持たず、インターネットなどで通信販売を行う場合には、登録は義務付けられていない。
  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・エ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

答→ 3

何だこれ。マジで一般知識での足切りが見えて來た。あれだけ必死に法律を勉強したのが全て無駄になるのか。殘酷過ぎる。何となくエとオかなと思つて5にした。この時點で凄まじい死臭が漂つてゐる實感があつた。一般知識のこれまでの4問全て死んでゐるかもしれない。あと10問。いくつ取れるか。

問題51 就労に関する次のア〜オの記述のうち、妥当なものはいくつあるか。

  1. ア 失業とは、就業の機会が得られていない状態のことを指し、統計的に失業者数は、労働力人口から就業者・就学者を差し引いた数として定義される。
  2. イ 有効求人倍率とは、職業安定所に登録された有効求人数を有効求職数で割った値をいい、この値が0.5を上回れば労働供給のほうが多く、反対に0.5を下回れば、労働需要のほうが多いことを意味する。
  3. ウ ワークシェアリングとは、労働者1人当りの労働時間を減らし、その分で他の労働者の雇用を維持したり、雇用を増やしたりすることをいう。
  4. エ ニートとは、若年無気力症候群のことをいい、通勤も通学も家事もしていない者として定義される。
  5. オ 雇止めとは、期間の定めのある雇用契約において、使用者もしくは労働者の希望により契約が更新されないことをいう。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

答→ 1

足切りに怯えてゐる状況で個數問題はやめてくれよ。分からんし。三つ。適當。

問題52 肥大化した行政をスリム化することを目的として、政府の多くの機関・業務が、独立行政法人に移行したが、次のア〜オのうち、独立行政法人通則法による独立行政法人にあたるものはいくつあるか。

  1. ア JR東日本
  2. イ 日本郵政
  3. ウ 造幣局
  4. エ 国立公文書館
  5. オ 日本銀行
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

答→ 2

通則法とやらは知らんけどもJRと郵政と日銀は違ふ。殘りの2つだらうな。確信は持てない。これまで6問全部死んでゐる可能性も考へておかねば。さうなるとかなり嚴しいな。

問題53 日本の産業に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 天然ガスや鉄鉱石など、国内の豊富な天然資源を活かした工業生産が盛んであり、さらなる資源の獲得に向けて、東シナ海などで埋蔵資源の発掘が進められている。
  2. 1970年代以後、政府による景気対策の一環として、公共事業が安定的に実施されてきたことから、建設業の事業所数や就業者数は、増加傾向にある。
  3. サービス産業の労働生産性は、業種によって大きなばらつきがみられ、中小企業や個人事業主が多い卸売・小売業、飲食店、宿泊業では相対的に低い水準となっている。
  4. 高度成長期以降、工業製品とともに、農業生産物の輸出が伸びており、特に米については、ブランド米を中心に、その多くを海外へ輸出している。
  5. 漁業生産量では、沿岸漁業による水揚げの低迷を背景に、その5割を養殖に依存している。

答→ 3

天然資源は豊富ではない。1を選ぶアホはゐないだらう。2、安定的?微妙。3は妥當だな。4は違ふ。5も違ふな。3だな。本當か?

問題54 情報公開制度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 情報公開制度については、地方自治体の条例制定が先行し、その後、国の法律が制定された。
  2. 国の法律の制定順序については、まず、行政機関が対象とされ、その後、独立行政法人等について別の法律が制定された。
  3. 地方自治体の情報公開条例は、通例、地方自治の本旨を、国の情報公開法は知る権利を、それぞれ目的規定に掲げている。
  4. 行政文書の開示請求権者については、国の場合は何人もとされているが、今日では、地方自治体の場合にも何人もとするところが多い。
  5. 開示請求手数料については、国の場合には有料であるが、地方自治体の開示請求では無料とする場合が多い。

答→ 3

3だな。知る權利を掲げてゐない。初めて自信を持つて答へられる問題が來た氣がするわ。

問題55 個人の情報の取扱いに関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 行政機関情報公開法*1では、特定の個人を識別することができなくとも、公にすることにより当該個人の権利利益を侵害するおそれがあるような情報が載っている行政文書は不開示となりうる。
  2. 住民基本台帳法は住民の居住関係を公証するものであるので、氏名、性別、生年月日、住所の基本4情報については、何人でも理由のいかんを問わず閲覧謄写できる。
  3. 戸籍法は国民個人の身分関係を公証するという機能を営むものであるので、重婚などを防ぐために、何人でも戸籍謄本等の交付請求ができるという戸籍の公開原則を維持している。
  4. 公文書管理法*2の制定により、外交文書に記載されている個人情報は、文書が作成されてから30年が経過した時点で一律に公開されることとなった。
  5. 行政機関個人情報保護法*3の下では、何人も自分の情報の開示を請求することができるが、訂正を求めることはできない。
(注)*1 行政機関の保有する情報の公開に関する法律
*2 公文書等の管理に関する法律
*3 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律

答→ 1

個人情報保護の問題は必ず出ると分かつてゐる分野だからしつかり勉強してある。これは1だ。

問題56 個人情報保護法*において、個人情報取扱事業者が個人データを第三者に提供する際に、あらかじめ本人の同意を得る必要がある場合はどれか。

  1. 弁護士会からの照会に応じて個人データを提供する場合
  2. 交通事故によって意識不明の者の個人情報を病院に伝える場合
  3. 児童虐待を受けたと思われる児童に関する情報を福祉事務所等に連絡する場合
  4. 顧客の住所、氏名を自社の取引先に提供する場合
  5. 医療の安全性向上のために医療事故について国に情報提供する場合

(注)* 個人情報の保護に関する法律

答→ 4

もう1問、個人情報保護。迷はず4。

問題57 ディジタル情報に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 既存の状態をアナログ、既存の状態からの変化をディジタルと呼ぶ。情報のディジタル化とは、情報が既存の状態から変化する近年の情報技術革新を指す。
  2. 1ビットで2通り、2ビットで4通り、4ビットで16通りの情報を表すことができる。8ビットで256通りの情報を表すことができ、これを1バイト(B)と呼ぶ。
  3. 大きな情報量を表す単位に、キロバイト(KB)、メガバイト(MB)、ギガバイト(GB)などがある。1km2=1,000,000m2と同様に、1KB=1,000,000Bである。
  4. 文字をコンピュータで扱うためには、文字に2進数の文字コードを付ける必要がある。日本工業規格(JIS)漢字コードで表された1つの漢字の情報量は、1バイトである。
  5. 画像をコンピュータで扱うためには、画像を分解して小さな点(ドット)の集まりに置き換える必要がある。こうした作業を符号化という。

答→ 2

情報通信分野は基本情報技術者試驗に合格した俺にとつてはサービス問題。難問が來ても樂勝だ。失笑モノの選擇肢ばかりだ。2で瞬殺。本當か?念のため全部見る。5の符號化に一瞬惑はされさうだが、念のためもう一度2の肢を讀んで2で確定。間違へるわけが無い。ここまで何問自信が持てる問題があつただらうか。情報公開と個人情報2問と情報通信で4問か。ここから先の3問は文章理解の問題。餘程のことが無い限り3問とも正解できるはずだ。とすると7問。しかし油斷すると死ねる。情報公開法の問題より前に正解してゐるものもいくつかあるだらうとは思ふが、自信は無い。この先の國語問題では絶對に間違へるわけにはいかない。

問題58 本文中の空欄に入る文章をア〜エの文を並べ替えて作る場合、順序として適当なものはどれか。

接続詞は論理的か、というのは難しい質問です。論理学のような客観的な論理に従っているかという意味では、答えはノーです。もし厳密に論理で決まるのであれば、以下のように、論理的に正反対の事柄に両方「しかし」が使えるというのは説明できません。

暗黙の了解として、前者の例では「徹夜をするくらい一生懸命準備すればそれなりの点が取れるだろう」があり、後者の例では、「徹夜をするくらい準備が不足していたのなら(または徹夜明けの睡眠不足の状態で試験を受けたのなら)それなりの点しか取れないだろう」があったと考えられます。このことは、接続詞の選択が客観的な論理で決まるものではなく、書き手の主観的な論理で決まることを暗示しています。(中略)

接続詞で問われているのは、命題どうしの関係に内在する論理ではありません。命題どうしの関係を書き手がどう意識し、読み手がそれをどう理解するのかという解釈の論理です。

もちろん、言語は、人に通じるものである以上、固有の論理を備えています。

[                                                    ]

わかりやすくいうと、文字情報のなかに理解の答えはありません。文字情報は理解のヒントにすぎず、答えはつねに人間が考えて、頭のなかで出すものだということです。

(石黒圭「文章は接続詞で決まる」より)

  1. ア じつは、人間が言語を理解するときには、文字から得られる情報だけを機械的に処理しているのではありません。
  2. イ しかし、その論理は、論理学のような客観的な論理ではなく、二者関係の背後にある論理をどう読み解くかを示唆する解釈の論理なのです。
  3. ウ 文字から得られる情報を手がかりに、文脈というものを駆使してさまざまな推論をおこないながら理解しています。
  4. エ 接続詞もまた言語の一部であり、「そして」には「そして」の、「しかし」には「しかし」の固有の論理があります。
  1. ア→イ→エ→ウ
  2. ア→ウ→エ→イ
  3. イ→ウ→ア→エ
  4. エ→ウ→ア→イ
  5. エ→イ→ア→ウ

答→ 5

順序の問題はまづ輕く選擇肢から眺める。ウで始まるものは無い。アで終るものも無い。イで始まるものが1つ。エで終るものが1つ。しかもそのイで始まるものとエで終るものは同じ肢だ。まづはこれを否定すれば・・・などと考へなくて良い。國語問題はセンター試驗レベルのカス問題だからそんなに必死にならなくて良い。この程度の國語問題が解けないやうな奴は行政書士試驗の市販テキストの内容すら理解できないし、ここまで問題を解くことすらできてゐないはずだ。まあ輕く讀んでみよう。接續詞は論理的か。客觀的な論理に從つてゐるか。答へはノーだ、と。しかし内容に反して國語の問題としては客觀的な論理に完全に支配される。誰が解いても劃一的に同じ答へを導き出せなければならないからだ。現代文は論理のみの問題だ。これは題材が小説であつても同じ。問題文中に書かれてゐる内容のみから論理的に判斷すれば良いのであつて、讀み手の感性だとかセンスだとかさういふ曖昧なものが入り込む餘地は無い。筆者の意圖すら場合によつては踏み躙られるかもしれない。高校時代に現代文は運だとか言ふ奴がよくゐた。センスが無いとダメと思つてゐる奴もよくゐた。模試をやるたびに點數が激しくバラつく奴。俺も國語は得意ではなかつた。子供は生きた時間が短いから讀書量が足りないんだ。大人になつてから高校の現代文の問題をやるとアホみたいに簡單過ぎて笑へて來るぞ。センター試驗翌日の新聞に問題が載るので見てみると良い。何故自分は高校時代にこんな簡單なものが解けなかつたのかと。普通に生きてゐたら自然に國語力は向上する。新聞・雜誌・小説・專門書・ネットなど、膨大な文字を讀んで生きてゐるからだ。大人になつても國語力が無いままの奴は危ないぞ。人生は學校を出てからの方が長い。中學高校時代の勉強できる奴とできない奴の差なんか小さ過ぎてウンコにしか思へないほど大人になつてからの差がデカい。バカな大人は本當にバカだぞ。本人に自覺が無い場合が多いけどな。それを測るためにセンター試驗現代文の問題を1月の新聞で見て解いてみると良い。現代文ができない奴は頭が惡い。完全に論理的思考力を測るものだ。論理的思考力と言ふと數學を思ひ浮かべる人が多いが、あれはただの暗記科目だ。偉大な數學者達が何百年も掛けて解いて來た問題の解法を丸暗記しておいて、問題にそれを當て嵌めるだけの作業に過ぎない。解法を知らない問題を限られた時間内で自力で解くのは天才ぢやないと無理。數學は完全に暗記科目。國語こそが論理的思考の科目だ。これができない奴は例外無く頭が惡い。ヒトは母語で思考する生き物なので國語力が思考力に直結する。讀解力が無いと書物から正しく情報を得ることもできない。國語は間違ひ無く最重要科目である。小學校から英語を教へようなんてバカなことをやつてゐるが、國語をもつとやるべき。話が逸れた。竝べ替への問題は接續詞に注目する。本文の内容が接續詞に關するものといふのも面白いな。本文は25秒あれば讀める。ア〜エはじつくり15秒掛けて讀む。20秒考へる。この問題は1分あれば餘裕で解ける。間違へたら中學生かそれ以下の知能だぞ。これまでの法律問題と比べたら文章を讀むのが簡單過ぎて氣が拔けるな。

問題59 本文中の空欄 [ア]〜[ウ] に入る言葉の組み合わせとして適当なものはどれか。

どのように技術は習得されるのであろうか。日本伝統芸能の演者の述懐には、彼らがどのように基本の動きや身のこなしを習得していったかがしばしば述べられている。たとえば歌舞伎役者の場合、基本的に代々の家系によって受け継がれ、幼いころからその特殊な環境に身を置きながら、伝統を体現していくことが求められていく。いくら幼い子どもでも、彼らの周りがそうだから、芸事や稽古はみな日常的なものとなる。彼らは、幼い頃から何度も稽古を重ね、身体に身振りを染みこませ、身体に覚させるのだという。

このような [ア] に基づいて得られた身体的な知とは「暗黙知」とか「身体知」とよばれている。自転車に乗るように、スポーツをするように、なかなか言葉では言い表せないような体に染みついた知識となっている状態だ。一度獲得してしまうと、それが当たり前のような状態になる。(中略)

伝統的に歌舞伎の世界では、次世代に伝えるべきことを書いて残すことをしない。彼らはあえて書かないのではなく、卓越者の演じ方や振る舞いについてはそもそも書けないのだという。やり方やきまりについては書こうと思えば書けるけれども、卓越者の [イ] に見られる彼らの気持ちの問題、感性の部分については書きようがない、というのだ。(中略)

ある歌舞伎役者は、基本的な動きや身のこなしができるようになってはじめて役になりきることができ、そのような基礎が身につかなければ芸の面白さが見る人たちに伝わらないのだとも述べている。書き記し、マニュアル化することができるものは、知識や理解の断片に過ぎない。もちろん、これらがきちんと習得されなければ、その先にある面白さを伝えることはできない。

そしてそれらの断片の全てがつながったとき、それ以上のものが発揮されるのだろう。全体は部分の総和ではない。これはゲシュタルト心理学の考え方に詰め込まれている。ゲシュタルトというのはドイツ語で(まとまった)形、形態を意味する言葉だ。まとまりの感じ方は、一つひとつの部分ではなく部分同士の関係による。全体は部分の総和以上のものである、という言葉は、心理学では使い古された言葉ではあるが、面白さや美しさといった芸術のメッセージの伝わり方が、個々の技術や表現の総和を超えたものであることに [ウ] 性を与えてくれる。

(川畑秀明「脳は美をどう感じるか―アートの脳科学」より)

1芸事表現蓋然
2芸事表情普遍
3家系技術情緒
4経験表情情緒
5経験表現普遍

答→ 5

瞬殺。何だこれ。かつてこれほど簡單な問題が出たことはあるんだらうか。拍子拔けにも程がある。次が難しいのかな。

問題60 本文中の空欄に入る言葉として適当なものはどれか。

DNAの二重らせん構造を初めて知ったときに誰もが感心するのは、これが親から子に間違いなく同じものを伝えていく性質をもっているということです。しかし、私は最近、DNAが生きものの基本物質になったのは、同じものを伝えていくということよりも 「                  」 ではないかと思うようになりました。

DNAに関しては、複製とかコピーという言葉が使われますが、現実にはDNAはまったく同じものを作るようにはできていません。(中略)

DNAが次のDNAを作るときには、必ずどこかで間違えます。間違っても、生きていますよというメッセージが失われないかたちで間違えられるからこそ、三十八億年もの間続いてきたのです。それは、生きているという表現が多様なかたちを取り得るからです。もしこれがとても制限されていて、こうなったらもう生きられない、あれではだめだとなっていたら、こんなに長い間生きものが続くことはできなかったでしょう。生きもののすごいところは、長く長く続いてきたことであり、それはさまざまなものを皆生きものだ、それぞれ生きられるんだと認める原則を取ったからです。それを現実にしたのがDNA(ゲノム)です。

もちろん、遺伝子がうまくはたらかなくなって病気に苦しむこともあり、その原因を調べて治療法を探ることは一人ひとりの生を支える大切な技術です。(中略)

現代社会では糖尿病で悩む患者は多いので、その原因を知り、治療法を開発することは必要ですが、糖尿病の遺伝子があるわけではありません。血糖値が高いという現象は、糖の代謝全体と関わり合うものですから、それに関わる遺伝子は多数あり、一つひとつの遺伝子は決して糖尿病のためにあるわけではなく、生きることを支えるためにあるのです。病気の遺伝子という言い方をしているうちに、体中に病気の遺伝子があり、それを全部調べ上げて一つひとつに対応しなければ健康に生きられないようなイメージが生まれてしまうのは、困ったことです。ここには、正常と異常という問題があります。まず、ゲノム解析をしたことで、本来機能しなかったり、環境によってうまくはたらかなかったりする遺伝子が存在することがわかってきました。ゲノム全体が“正常”と呼べる状態などないということです。ですから、特定の遺伝子についてだけ異常と決めつける方向へ進むのは賢明な対応ではありません。DNAは多様なかたちで生きられるようにできており、それは生きものとしては三十八億年、人類としては五百万年、現代人としては二十万年という長い時間の中で確立してきたシステムです。

(中村桂子「ゲノムが語る生命」より)

  1. 多くの遺伝子が正常に伝えられるよう、遺伝子相互が複雑に関わり合っているということ
  2. わずかずつ間違えながらも、すぐにそれを修復する機能が働き、新しいタイプを生み出していくこと
  3. あえて異常な状態を作り出すことで、より耐性の強い性質に変化していった結果だということ
  4. 変化をし、その変化をきちんと次に伝え、変化したものも生きるようにそれを支えていけること
  5. 遺伝子自体が、生きものが存在していく上で、必ずしも決定的な働きをしているわけではないということ

答→ 4

空欄が上の方にある。空欄以降も讀まねばダメなんだらうな。面倒臭い。まあ本文は30秒もあれば十分讀める。選擇肢を順に檢討していく。1×、2×、3×、4○。おい!簡單過ぎるだらう。どこにも惱むポイントが無いぞ。一應5も見る。×。何だこれ。マジか。一般知識14問中7問は確實に取れたな。足切りは囘避できたと思ふ。

問題61 次のア〜オのうち、本文の内容・主旨に合わないものはいくつあるか。

数年前、知人との待ち合わせのためにある文化会館を訪れた。まだ時間があったので、たまたま展示されていた俳句コンクールの作品を眺めていた。応募数が少なかったらしく受賞作品以外のものも展示されていた。受賞作は、まぁよくある感じのもので特に感銘も受けなかったのだが、何の賞も獲っていない作品の中に心を揺さぶるものがあった。

蠅叩き 鳩吹山の クマンバチ

これを見た瞬間、7月の鳩吹山の光景が脳内に甦った。初夏はクマバチの繁殖期で、雄の蜂が求愛のために滞空している。動くものを雌だと思って猛烈に飛びかかる。登山道に沿って5m間隔で遥か先までホバリングしているクマバチを見て凄まじい絶望感を味わったものだ。明らかに雌の蜂とサイズが違う人間にも容赦なく飛びかかってくる。どうすれば良いのか分からず途方に暮れたものだが、近づいてくるだけで襲ってはこないとわかり、無事に登頂することができた。あの時、蠅叩きを持っていたらどれほど素晴らしいことになっていただろう。

背筋のバネを全力で活かし、あり得ないほど反り返ってフルパワーでクマバチを叩く。ヒットの瞬間に全身全霊、人生最大の力を込める。地面に叩きつけてもらえると思うなよ。ヒットの瞬間に粉砕して雲散霧消だ。蜂の汁を全身に浴びながら恍惚の表情を浮かべる。まだ山頂まで20匹はいる。もうどうなったっていい。全身の筋肉や骨がズタズタになっても構わない。人間の限界を超えたパワーで叩く。けたたましく爆笑しながらひたすら叩く。生まれてきたことを後悔しながら死ね。そんな光景を思い浮かべながらしばらくその作品の前に立ちつくしていた。

何故この句が受賞できなかったのだろう。それは、そこに込められたものが体験した者にしか分からないものだからだろう。7月に鳩吹山に登ったことがない審査員に分かるはずがない。知っている者だけの優越感。そこには蜂に対する敗北感や屈辱も含まれているのかもしれない。そういうものを感じ取れるかどうかはこれまでの人生経験にかかっている。体験したことがない人にも想像できるような陳腐な俳句は面白くない。密かに作者と感動を共有できたような気持ちになり、私は文化会館を後にした。知人との待ち合わせのことはすっかり忘れてしまっていたが、もうどうでも良かった。近所のホームセンターへ行き、蠅叩きの握り心地やしなり具合を念入りに確かめた。

(犬土偶「蠅叩きの感動」より)

  1. ア 繁殖期のクマバチは人を襲うので、登山道で出会ったら諦めて下山すべきである
  2. イ 飛びかかってくるクマバチを叩くのはあまりにも簡単で面白みに欠ける
  3. ウ 実体験がなくても全てのことは想像で補うことができる
  4. エ 叩いた体験もないくせに妄想で感動しすぎだろうと言われて知人と絶交した
  5. オ ウンコ我慢している時だったら蠅叩きを持ってクマバチと遭遇しても台無しである
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

答→ 5

さて、殘るは記述問題だ。時計を見る。殘り10分強。\(^o^)/オワタ

といふわけで、記述問題に戻つて下痢腹抱へて公衆便所を探してゐるやうな必死さで頑張つた。實際に尿意がかなり大變な状態でもあつた。

終了!筆記用具を置いてくださいだつてよ。もうわけ分からん。記述問題で自分が何を書いたか正確に憶えてゐない。問題用紙の下書き欄にも何も書いてゐない。大體どんなことを書いたのか少しでも憶えてゐるうちにメモしておかないと忘れてしまつて記述でどれだけ取れさうか解答速報を見て豫測できない。まあ死んだわ。こんなことになるとはな。時間配分で死ぬのか。意外な結末。まだ分からんけどな。擇一もあまりできた感觸は無いが、思つたよりはできてゐるかもしれないし。どうなんだらうな。この全くどうなるか分からんし自信も持てないといふのは落ちた時の感觸だな。受かる時はいつも試驗終了時の段階で自信滿々に高得點で合格を確信できる。今日みたいな感觸の時は大體ギリギリ落ちてゐる。また來年か。嫌過ぎる。またバスでここまで來るといふのが死ぬほど嫌だ。

そんなことはいい。便所だ。膀胱が破裂しさう。カフェインは危險。記述問題のメモを問題用紙に書いておきたいが後だ。急いで筆記用具を鞄に入れて教室を出る。すぐ近くの便所は明らかに滿員。外まで列ができてゐる。やはり長丁場でウンコシッコに苦しめられる人が多いらしい。竝んでゐる餘裕は無い。外の別の建物の便所へ行かう。歸り道から少しズレた場所に便所があるのを知つてゐる。宅建試驗の時にウンコをした場所だ。急げ。雨は止んでゐた。歩くとやはり何故か腹の上の方が痛い。何の痛みだらう。別の建物の便所も少し混雜氣味だつたが、ウンコ部屋が空いてゐたので飛び込んだ。尿意が強過ぎてあまり氣にならなかつたが、實は便意にも襲はれてゐたらしい。ウンコもついでに屠つた。

便器に座りながら問題用紙を鞄から出して記述問題のところにメモを取る。もうこの時點でどんなことを書いたか正確に憶えてゐない。問44の建築確認の法的效果について、間違ひ無く何かを書いたが、何を書いたかピクリとも思ひ出せん。まあ點數が貰へるやうなことは書いてゐないだらう。今考へても正解が思ひ浮かばないからな。憶えてゐる部分だけ書いておく。問44の@の建築確認の法的效果については何て書いたか不明。Aは工事完了によつて訴への利益が失はれ、と書いた。Bは、・・・棄却判決が下されると書いたぞ。をい!却下だらうが。何故間違ふ。ヤバい。血の氣が引く。アホみたいに氣持ち惡い汗が噴き出す。問45、もはやA・B・Cがそれぞれ誰なのかも把握できてゐなかつた。どれが本人でどれが無權代理人でどれが取引の相手方なのか。問題は取引の相手方が誰に請求しようとしてゐるのか、本人なのか無權代理人なのかハッキリ認識しないまま解いた。恐らく問題の性質上無權代理人に對してのはずだと思つた。問題文を讀み直す餘裕は無かつた。改めて讀んでみるとそれで良かつたのだが、正解は書けなかつた。それほど追ひ詰められてゐたので要件が咄嗟に思ひ浮かばなかつた。何でもいいからとにかく書け!といふ感じで、Aが代理人でないことにつき善意無過失ならばとか書いたぞ。馬鹿か。それは問題文に書いてある。ますます氣持ち惡い汗が噴き出る。震へが止まらん。これ簡單な問題ぢやないか。時間に餘裕があれば滿點狙へる問題だ。Cの追認が無かつたらといふのが要件だらう。何故思ひ浮かばなかつた。焦るとダメだな。どのやうな請求ができるかといふ部分については履行または損害賠償を請求できると書いた。これはOKだらう。問46は殘り2分も無い状態だつた。40文字の制限すらも考へる餘裕が無く、とにかく書かねばといふことで恐ろしい勢ひで、盗難から2年以内ならば、と書き始めた。AはDに對し指輪の返還を無償で請求す・・・と書きながら、ああ代價を辨償してだろ!と思つた。無償で請求できる場合もあるが代價を辨償しなければならない場合もある。最近擇一の過去問で同じやうな問題を解いたばかりなのに。まともに問題を讀めてゐないのでどちらのケースか判斷する餘裕も無く、書きながら判斷ミスに氣附く感じ。50萬圓とか出てゐたからダメだらう。もう消して書き直す時間は無い!といふことで、そのまま無償で返還を請求することができると書き切つた。そして時間切れだつたんだ。書き直して途中で終るよりはマシか。部分點はどれほど貰へるだらうか。1問20點。問44は@ABと論點を指定して來てゐるがそれぞれが1/3づつの配點とは限らない。Aの部分について、「工事の完了によつて訴への利益が失はれる」と書いたことに關しては100%合つてゐる確信がある。しかしここで部分點が貰へる保證は無い。肝腎のBで「棄却判決が下される」と書いてしまつたために全體として明らかに間違つた答へになつてゐるので0點といふ可能性もある。たぶん少しは貰へると思ふのだが、どれほど貰へるかは未知數だ。採點基準が不明なので怖い。問45はどうだらう。要件が間違つてゐても、「履行または損害賠償を請求できる」の部分で點數が貰へないだらうか。少しは貰へると思ふがどうだらう。考へが甘いかな。問46はダメかもしれない。「盗難から2年以内ならば」「返還を請求できる」で2點づつぐらゐ貰へたら嬉しい。改めてじつくり見てみると3問とも結構簡單な問題かもしれない。ただ、問44の建築確認の法的效果はいくら考へても分からん。記述に關しては去年の方が簡單だつたな。去年は損失補償の増額を求める形式的當事者訴訟と、聯帶保證の補充性の檢索の抗辯權と、遺留分減殺請求の問題だつた。今年に去年と同じ問題が出て時間が不足してゐなければ60點滿點取れただらうと思ふ。今年のやつは去年より少し難しい。知つてゐるかどうかの差に過ぎないので人によつては今年の方が斷然簡單だと思ふだらう。俺は今年の方が難しかつた。時間の餘裕があつても50點取れたかどうか。時間が無くて完全に死んだが、部分點で16點ぐらゐ貰へないかな。嚴しいかな。字が汚過ぎて0點なんていふ可能性もあり得る。漢字檢定なら間違ひ無く0點だ。自分でも判讀困難かなと思へるやうな字だつた。かなりヤバい氣がする。漢字が分からなくて誤魔化したと判斷されてしまふと拙い。俺は漢檢準1級だからそんなくだらない漢字を間違へたりはしないよ。瑕疵とか欠缺とか覊束とかでもいくらでも書けるんだよ。履行とか損害賠償とかくだらない漢字が書けないなんてあり得ないんだから誤解しないでね。あああぁあクソが!!採點基準が不明過ぎて怖い。受驗生全體の擇一問題の出來によつて記述の採點基準を變へて記述問題で合格率を調整するなんていふ噂もあるが眞僞は不明。意外と甘くて頓珍漢なことを書いても何故か部分點をそこそこ貰へたといふ經驗を語るベテラン受驗者もゐる。結局これは完璧かそれに近い解答をできなかつたら合格發表までどんな結果になつてゐるか豫測もつかないといふことだらうと思ふ。氣持ち惡い汗を噴き出しながら便所を出る。配點の高い記述問題でこんなに盛大に死んだらもう極端に合格の可能性は薄くなる。マークシートの部分だけで合格することも不可能ではないが、俺はそんなにできた感觸が無い。記述で普通に取れなければ死ぬと思ふ。バス乘り場へフラフラしながら歩く。暗い未來しか見えない。どうしてかうなつた。報はれない。あんなに頑張つたのに。人生で最大級に頑張つたと思ふ。これで落ちたら結構ショックだぞ。初めてのそこそこ本格的な挫折感を味はふことになるかもしれない。それもまた樂しみではある。なかなか經驗できることぢやないからな。

バスが全然來ない。試驗終了後臨時バス運轉と受驗票には書いてあるが、全くその氣配は無い。宅建の時は明らかに増便してゐたが、今日は全く完全に通常運行にしか見えない。どれだけ待たせる氣だ。俺の前に結構竝んでゐるので座れない可能性が高い。座れなければ當然スルーして次のバスに乘る。しかしこんなに來ないならどれだけ待たされるか想像もつかん。バンドの練習に遲れる可能性すら出て來るかもしれない。どうしよう。でも立つて乘るのはキツい。特に歸りは澁滯で異常に時間が掛かる。普通は驛まで30分程度といふことになつてゐるが、これまで試驗の歸りは100%澁滯して川を渡る前に30分以上消費した。1時間近く掛かるかもしれない。恐ろしく氣分が惡くなるし、搖れに抗ふために體力も消耗する。滿員状態だと空氣も惡い。死ぬぞマジで。座つても相當キツい。考へるだけで泣きさうになる。かなり長い時間待つて漸くバスが來た。どうやらギリギリ座れさうだと判斷し、乘り込む。ギリギリ座れた。取り敢へず少し安心。今日は何故かいつもより澁滯せず、短い時間で橋を渡ることができた。それでも頻繁に止まつたり發車したりしてアホみたいに搖れる。止まるたびにわざわざエンジンを切るので、エンジン掛ける時にまた無駄に振動して氣分が惡くなる。人が多いせゐで異常に息苦しい。窗は開かない。換氣してくれ。死ぬぞ。ゲロ吐きさう。腦痛も激しい。もう二度と岐阜のバスには乘りたくない。早く着け。マジで死ぬ。次のバス停で降りて歩いて歸りたいと何度も思つた。でもそれは無理。こんなにつらい。これほどつらい乘り物が他にあるだらうか。何故誰も倒れないんだ。毎日死人が出ても何の不思議も無いぞ。驛はまだか。早くしろ。ああああぁああぁ死ぬ。アホみたいに苦しい。叫びたい。もう無理。寢てしまへば樂になるかもしれないと考へたりもしたが、こんな死にさうな状態で寢れるわけが無い。マジでゲロ吐きさう。といふか、窒息死しさう。何でこんなに苦しいんだ。窗を叩き割りたい。

名鐵の驛ではあまり人が降りなかつた。俺は窗側の席だつた。通路側の奴が降りないので諦めた。どいてくれと言ふ氣力も無い状態だつた。もう立ち上がることさへできないと思つた。次のJR岐阜驛まで2分程度だ。そこでほぼ全員降りるだらう。今より降りやすいはずだ。それまで生きてゐられるかどうかも分からんし立ち上がれる自信も無い。本當に瀕死。何とかJR岐阜驛まで死なずに辿り着き、氣力を振り絞つて立ち上がつた。その瞬間にまた座り込んだ。あれ?立てない。マジか。震へながら通路に滑り出て、座席に掴まりながら何とか立ち上がる。キツい。フラフラしながら前方へ歩き、310圓ブチ込んで外に出た。素晴らしい外の空氣。やはりバス内は空氣が澱み過ぎてゐた。ああ歸るのが面倒臭い。歸れる氣がしない。まづは名鐵の驛まで歩く。幸ひ雨は降つてゐない。數分歩いて名鐵の驛に辿り着き、manacaを改札機にかざして中へ入る。manacaを使つて罐コーヒーも買つた。少しは氣分も落ち着くかもしれない。犬山行きの電車に乘り込み、空席に座る。思つた以上に力が拔けて、座るといふより椅子に落ちたみたいな感じになつてしまつた。罐コーヒーの中身を少しブチ撒けてしまつた。想像以上に死んでゐる。激烈に氣分が惡いし全身に力が入らん。マジでもう二度と岐阜のバスに乘りたくない。でもかなり高い確率でまた來年行政書士試驗を受けることになりさうだ。本當にさうか?電車が動き出すまでだいぶ時間があつたので問題用紙を取り出して擇一問題を眺めてみた。思つたよりできてゐるかもしれない。正解の確信を持てる問題は意外とあるぞ。去年よりは間違ひなくできてゐる。まあ記述問題を解く時間が無くなるほど擇一に時間掛けてじつくり解いたんだからそこそこ正解してくれないと困る。時間が足りなくなつて焦つたことであまりできてゐないやうに感じてしまつただけかもしれない。實際は豫定通り7割程度できてゐるかも。分からんけどな。でもさうなると不安は一般知識だ。これも時間が無くてかなり適當だつた。最初の數問は絶望的に分からなかつた。犬税つて何だよ。最後の國語の問題はクソ簡單だつた。國語はいつもアホみたいに簡單だが今年は特に簡單だつた。いつもセンター試驗現代文程度の難易度だが今囘は高校入試レベルぢやないのか。これ間違へる奴ゐるのか。全く惱むことなく瞬殺だつたぞ。情報通信もバカ問だつた。8ビット=1バイトとか。ナメてんのか。アホでも一瞬で分かるわ。個人情報保護も簡單だつたしな。まああまり取れてゐないとしても足切りは囘避できただらうなと思ふ。やはり記述で死ぬのかな。擇一の出來がどうなのか分からん。解答速報は夜に出る。バンドの練習が終つた頃だらうか。スタジオに問題用紙を持つて行つてみんなの前で公開處刑を樂しまう。

電車が動き始めた。氣分が惡い。目を閉ぢて犬山に着くのを待つ。早く歸りたい。寢てしまひたい。でもまだバンドの練習があるんだよな。死ぬぞ。通常の状態でもバンドの練習で瀕死になるのに。今日は休んだ方が良いかもしれない。下手するとスタジオで倒れて救急車の世話になるかもしれない。マジでそれほどの状況。こんなに疲れるものなのか。やはりバスがダメだな。相性が惡い。岐阜大學に入らなくて本氣で良かつたと思ふ。絶對無理。もう二度と岐阜大學には行きたくない。腦トレ資格試驗で挑戰する資格の選定基準は今まで3つだつた。1. 役に立たない、2. 受驗料が高くない、3. 簡單過ぎず難し過ぎない。これに今後はもう1つ條件を追加することにする。4. 試驗會場が岐阜大學ではない。マジでこれ重要。最優先すべき條件だと思ふ。でも豫め受驗會場が分かつてゐることは少ないんだよな。受驗票が屆いて初めて分かることが多い。愛知縣でも受驗できるといふやつなら絶對安心なんだけどな。住所地の都道府縣でしか受けられないやつだと非常に危險。これからは注意しよう。でも來年また行政書士試驗を受けることになるかもしれない。あのバスに乘ることを考へるだけで憂鬱だ。また面白くもない法律を勉強させられるといふことよりも岐阜のバスに乘らされることの方が本氣で何萬倍も嫌だ。絶對嫌だ。ゑりりんに懇願されても絶對乘りたくない。頼むから合格してゐてくれ。これほど本氣で合格を願つたことは無いかもしれない。もう限界。次岐阜バスに乘つたら命を失ふかもしれない。マジで無理。

電車でも疲勞が増す。もういい。早く歸らせろ。犬山に着き、乘り換へ。5番ホームに入つたからそのまま隣の6番ホームに行くだけだと思つたが、かういふ日に限つて何故か新可兒行きは4番線。階段を昇らねばならん。死ぬほどキツい。もう脚が上がらん。無駄にクソ重い本を何册も持つて來てしまつたことを激しく後悔しながら歩く。腹の上部も痛い。泣きさう。西可兒まで10分だが、座れなかつたらそれすらも堪へられないかもしれない。無事に座ることができてホッと一息。目の前に座つた小母さんが薄い行政書士の問題集みたいなのを持つてゐた。山張りとか書いてあつた。ヤマは當つたのかね。といふか、終つてから何故そんな本を必死に讀んでゐるんだらう。不合格を確信して既に來年のための勉強ですか。俺そんな氣力無いわ。マジで倒れさう。

何とか死なずに西可兒に着き、改札を出る。死にさうな状態で自轉車を漕いで歸る。家に辿り着ける氣がしない。こんなに遠かつたか。この後バンド練習だ。日課のギター練習と筋トレもやらねばならんぞ。可能なのか?生きてゐるのが不思議なくらゐの状態だ。いつもの2倍くらゐの時間を掛けて何とか歸宅。もう19時だつた。バスを1本遲らせたら練習に遲刻したかもしれない。バンドの練習は20時から。19時半頃に椅子タンが迎へに來る。それまで少しでも體を休めておかねば。

迎へが來た。本氣で死にさう。バンドの練習なんか休むべき。マジで。でも休まない。練習後に解答速報を見て採點祭で公開處刑といふ面白イベントを豫定してゐたが、そんな氣力も無い。一應問題は持つて行くつもりだつたが。でも椅子タンの仕事が忙しいらしく、椅子タンは練習後すぐに會社に戻らねばならんらしい。椅子タンに送り迎へして貰つてゐるので俺も早く歸ることになる。公開處刑は無くなつた。まあ早く歸つた方が良いだらうな。筋トレ、日課のギター練習。考へるだけで不可能に思へる。何だこれ。

スタジオへ。ギタースクールが少し延長氣味でなかなかスタジオが空かなかつた。その分遲くまでやつて良いらしい。ギタースクールで使つてゐた椅子がスタジオ内にそのまま置いてあつたので座つてやることにした。何故か他のメンバーも座る。全員座りだ。珍しい。といふか初めてだ。2時間、いつもの感じで適當に練習。瀕死。溜め息ばかり。こんなに疲勞することも珍しい。もう完全に寢るべき時間なんだよな。朝4時に起きたからな。マジで死にさう。

CHOSANGに自家製の梅干を貰つた。CHOSANGは色んなことに挑戰する。好奇心旺盛だな。うちのバンドは次から次へと色んなことに手を出すので面白い。ネタが盡きない。やはり人生はかうでなくては。何もしない、趣味も無い、仕事の後は飲み屋へ行くか家でテレビ見るだけ、休みの日はパチンコ、さういふ屑みたいな人生を送る人間は死ぬほどつまらんよな。うちの親みたいにあとは人生逃げ切るだけみたいな世代なら良いが、まだそこそこ若いのにさいふクソみたいな生活をしてゐる奴が結構ゐるだらう。つまらん人間だよな。周圍に面白い人間がそこそこゐるのは運が良い。で、その梅干だが、初めて作つて鹽の加減が分からず、アホみたいに入れ過ぎてしまつてゐた。表面がシャリシャリする。恐ろしく辛い。笑へて來る。でもこれが異樣に美味いんだ。絶對體に惡いだらうと思ふんだが止まらない。次も敢へて辛過ぎる梅干を作つて欲しい。かういふものは店では手に入らん。

スタジオ代が安くなつてゐた。これまで4人で2時間だと1人1000圓だつたが750圓になつた。これは助かる。激しく貧乏だからな。無收入で半年過ごすといふ氣狂ひじみたことをやつてしまつた。そろそろ何とかしないと餓死する可能性があるな。どうしようかね。絶對に働かないと決めた。勞働以外で收入を得る方法はあるだらうか。パチはお前らみたいなバカがやるものだからもうやりたくない。まあそのうち適當に考へよう。

椅子タンは仕事があるので早く歸る。俺も一緒に歸る。何とか倒れずに濟んだな。でもまだこれから日課のギター練習と筋トレだ。バンドの練習と日課のギター練習は別なのだ。つらい。動ける氣がしない。

歸宅後すぐにネットで「行政書士 速報」と檢索してみた。もう出てゐた。後から變るかもしれないので明日以降に採點する方が良いのかもしれないが、取り敢へず見てみる。LECやTACや大原を見てみたが解答が割れてゐるといふことは無いやうなのでこれで確定と見て良いだらう。まづ擇一から。基礎法學2/2、憲法1/5、行政法16/19、民法6/9、商法・會社法3/5、ここまで法令擇一で28/40、多肢選擇11/12、一般知識10/14。あとは採點基準の不明な記述問題が3問で60點中何點取れるか。まづ一般知識の足切りラインの6/14は超えた。多肢選擇で1個間違へてゐるのが少し恥づかしい。多肢選擇は1つ2點。他の擇一は4點。といふことは、法令擇一で7割取つて112點、多肢選擇で22點、一般知識で40點。記述以外の部分で合計174點だ。憲法がアホみたいに死んだが、不得意だつたはずの行政法が奇蹟の高得點で盛り返し、合格まであと6點といふところまで迫つた。多肢選擇を間違へず擇一をあと1問、もしくは擇一2問餘分に正解できてゐたら記述0點でも合格だつた。惜しかつたな。記述問題の部分點がどれだけ貰へるかにかかつてゐる。6點ぐらゐ貰へるだらうとは思ふのだが、字が汚過ぎることが不安。どうだらうか。合格濃厚と判斷すべきだらうか。記述の解答例を見る。問44、建築確認の法的效果については「建築行爲を適法に行なはせる法的效果」らしい。「工事完了で訴への利益が失はれ」「却下判決が下される」と。問45、「Cの追認が無かつた場合」「賣買契約の履行の請求又は損害賠償を求めることができる」といふパターンと、「Aが行爲能力を有し、且つCの追認が無い場合」「履行又は損害賠償を請求できる」といふ2パターンが出てゐる。Aの行爲能力か。言はれれば分かるが思ひ付かなかつたな。問46、「AはDが支拂つた代價である50萬圓をDに辨償すれば」「指輪の返還を請求することができる」、「Aは、盗難の時から2年以内に」「50萬圓をDに辨償すれば」「指輪の返還を請求することができる」といふ2例。資格學校の模範解答が滿點とは限らない。去年の例では明らかに俺は遺留分を1/2と書かなかつたことで4點減點されてゐるが、資格學校によつては俺と同じやうに「遺留分を侵害する部分について」と書いてゐたところもあつた。その例からすると「代價を辨償」ではなく「代價の50萬圓を辨償」でなければダメかもしれない。俺には關係無いけど。辨償の部分を返濟とか辨濟とか支拂つてとか書いたら大幅減點なのは間違ひ無いだらうな。それも俺には關係無いけど。どの部分にどの程度の點數が振られるのか、一部分だけ合つてゐて全體の内容が間違つてゐる場合はどうなるのか、不明な點も多いが、6點ぐらゐは貰へるのではないかと甘く見てゐる。結果は1月27日。まだ合否は確定してゐない。そもそもマークミスで擇一が死んでゐる可能性もあるしな。どうなるんだらうな。たぶん合格かなとは思ふ。合格してゐて欲しい。もう二度と岐阜のバスには乘りたくない。資格は必要無い。バスに乘らない未來が切實に欲しい。

なかなか筋トレやギター練習をやる氣になれず、無駄に時間が過ぎて行く。クソ眠くて死にさうだ。週末のギター練習は1.0倍速だが、昨日は試驗勉強のため、いつものやうに高速消化だつた。なので今日が1.0倍速。時間が掛かるので早めにやり始める必要がある。なのになかなかやり始めない。つらい。筋トレは腹筋の日。囘數は少なめにしておかう。過勞死したらアホだ。といふわけで、日付が變つてから適當に腹筋をやり、その後にギターを彈き始めた。

SUPER LOVE SONG、WAKE UP, RIGHT NOW、SURFIN' 3000GTR、ギリギリchop、The Wild Wind、いつかのメリークリスマス、IT'S SHOWTIME!!、I'm in love?、ロビンソン、ALL-OUT ATTACK、Hey!Mr.Angryman、MY LONELY TOWN、もう一度キスしたかった、イカロス。

いつ寢たのか記憶に無い。ほとんど氣絶に近い感じだつたに違ひ無い。お疲れさん。まあ頑張つた分はそれなりに點數に反映された感じだな。やはりあの程度の勉強では餘裕の安心合格といふレベルには到達しないが、11月1日の決斷が無ければここまでも來れなかつた。過去問題集をやるべきか、今からやつて間に合ふのか、やれ!といふことでネットで注文したあの決斷。そもそも9月3日に申し込んだことから始まる。去年落ちてゐるから、負けたまま終るわけには行かなかつた。しかし別に受かる必要が無いのだからお前らみたいに簡單に逃げてしまつても良かつたのだ。あの時に申し込んだことで100時間も法律を勉強することに繋がつた。申し込んでゐなければこの100時間は無く、法律の知識はそれ以前と變らないままだつた。そしてこの100時間を別のことに使つてゐたことになるが、試驗に申し込まなかつたら代りに何をしただらうか。挑戰したことで確實に人生は變つたが、良い方へ變つたのか惡い方へ變つたのかは分からない。少なくとも知識を身につけたことは損にはならない。これがまた何か新たな趣味に繋がつて行くかもしれないし、これがあるのと無いのでは5年後の人生は違ふものになつてゐるだらう。何もやらないことが一番つまらない。何もしないお前らがずつとつまらない人生を送つてゐるのを見ても明らかだ。何もやらないのと比べれば、挑戰したことは間違ひ無く自分にとつてプラスだらう。他のことをやる方が良かつたのかどうかといふ點が不明なだけ。何でもいいから行動すること。そしてやるからには必ずそれなりの成果を出すこと。それが人生を面白くする。10月後半になつてから全力を出し始めて直前は本氣で全身全靈みたいな状態になつてしまつた。さういふ經驗もまた良いものだ。何もしない人間より密度の高い人生だ。俺もやれば意外とできるんだな。まだ合格か不合格か分からんが、假に合格しても登録すらしない。不合格だつたらまた來年だ。愛知縣に引つ越してでも岐阜大學を避けたい思ひだ。引つ越す金なんか無いからまた岐阜大學だけどな。嫌過ぎる。頼むから合格してゐてくれ。6點ぐらゐくれよ。「訴への利益が失はれ」「履行または損害賠償を請求することができる」「盗難から2年以内ならば」「指輪の返還を請求することができる」これで何とか6點くれ。マジで頼む。合格したいのではなくて岐阜大學に行かなくて良い未來が欲しい。マジで。ちなみに解答用紙には現代假名遣ひで書いた。舊字體も使つてゐない。餘計なことはしないのが鐵則。假名遣ひや字體に關する指定は無かつたが、問題文が現代假名遣ひだし受驗者のほぼ全てが現代假名遣ひのはずだからそれに合はせる。

さてどういふ結果になるだらうか。1月27日が樂しみだね。結果の葉書が送られて來たらいつも通り日記に畫像を晒すよ。不合格を全力で嘲笑したいお前らの願ひが叶ふ可能性は低いと思ふけども、マークミスの可能性とかに一縷の望みを託して樂しみに待つてゐれば良いよ。去年の試驗だと1月28日に合格發表で1月31日に結果の通知が來た。試驗後2ヶ月半も先のことだし合否にそれほど興味が無いこともあつて、去年は通知の葉書が來るまで完全に忘れてゐた。今年の場合もたぶん1月27日の合格發表は完全に忘れ去つてゐることだらう。葉書が來て思ひ出すパターンに違ひない。不合格を嘲笑したいお前らの方が憶えてゐるかもしれないな。俺本人よりもいち早く合否を知りたい犬土偶マニアがゐるかもしれないので受驗番號を晒しておく。4110473だ。行政書士試驗研究センターのサイトで見れるはず。都道府縣別になつてゐたかもしれない。岐阜縣な。俺より先に結果を見ても知らせてくれなくて良いよ。勝手に見て一人で勝手に悔しがつたり嘲笑したりすれば良いよ。俺に構ふな。俺は葉書で確認するから。憶えてゐたら葉書よりも先にサイトで確認するけども。次は氣象豫報士かインテリアコーディネーター邊りをやつてみようかなと考へてゐる。何か他に面白さうなものがあれば變更するかもしれん。全く未知のジャンルをやりたい。でもその前に簿記2級と知財2級とFP2級だな。知財2級の受檢資格はもう切れてゐるかもしれない。あれクソ高いから切れてても3級から受け直すことは無い。切れてたらそれで終り。簿記やFPは桁違ひに壓倒的にクソつまらんからやりたくないんだけどな。つまらなくて苦痛だつた法律系も簿記やFPと比べると面白過ぎてウンコが漏れるレベル。でもそんな簿記やFPもパチンコ・パチスロと比べたら泣いて喜ぶほど面白いんだけどな。まあどうでもいい。もう終つたからどうでもいい。

平成25年度行政書士試驗合否通知追記。27日發表で28日に合否通知が屆いた。去年は發表の3日後に屆いたが今年は翌日だ。まあどうでもいい。27日のWebサイト上での合格發表は見てゐなかつた。忘れてゐた。何がボケ防止の腦トレだ。完全に癡呆症ぢやないか。まあ合否はあまり興味が無かつたけど。で、結果は合否通知の畫像の通り。記述はあれで16點も貰へた。どこに何點ついたのかは不明。問44では「訴への利益が失はれ却下判決が下される」で一括りで、棄却判決と書いたら部分點無しなどと色んなところで言はれてゐたが別々に部分點がつくやうだ。さうでなければ俺が16點になるはずは無い。「訴への利益が失はれ」で6點かなと豫想。問45の「履行または損害賠償の請求」で8點だらうか。殘り2點は問46の「盗難から2年以内」かな。分からんけどな。ちなみに、字の汚さについては相當に甘い。楷書で丁寧に書けと指定されてゐたと思ふが、誰も讀めないレベルの達筆な字でもOKな氣がする。それほど俺の字は汚かつた。0點も覺悟してゐた。

試驗センター公表の記述正解例。問題44 適法に工事ができるという法的効果であるため、訴えの利益が失われ、却下の判決がなされる。、問題45 例1 AがCの追認を得ることができなかったときは、履行又は損害賠償の請求をすることができる。、問題45 例2 Cの追認がなく、Aが制限行為能力者でなかったときは、履行又は損害賠償を請求できる。、問題46 例1 Aは、盗難の時から2年間、Dが支払った代価を弁償して、Dに対し指輪の返還を請求できる。、問題46 例2 Aは、6カ月以内にDに50万円を支払って、所有権に基づき指輪の返還を請求することができる。 何だこれ。民法は2例づつ用意されてゐる。問題45の制限行爲能力は書いても書かなくてもどうでも良いといふことか。46の例2は何だ。こんなのは資格學校も模範解答に出してなかつただらう。

25年度は新試驗制度になつて初めて合格率が10%を超えた。24年度は9%超えたので難化するかと思つたが、まさかの易化。記述を激辛採點して調整することも無かつたやうだ。俺の點數を見ても記述激甘なのは明白。26年度はさすがに難化するかもな。今囘落ちてまた次も挑戰する人はご愁傷樣ですな。合格點は180點。記述であと6點取れば合格といふところで採點待ちだつたが、合計190點でギリギリ合格。200點は取りたかつたがやはり嚴しいな。宅地建物取引主任者資格試驗や基本情報技術者試驗は100時間未滿の勉強で8割後半から9割中盤ぐらゐの點數で樂勝合格だつたのに行政書士は200時間も勉強してギリギリだ。とにかく合格したのでもう岐阜大學にバスで行かなくても良い。それが何より嬉しい。ちなみに登録はしない。全く必要無い。假に登録の意思があつたとしても登録料が高くて拂へんしな。大體、行政書士つて何の仕事をする人だよ。官公署に提出する書類の作成とか言ふけども、どんな書類があるのかも知らないし、何一つ書き方も知らないぞ。どんな書類であれググらないと書けない。素人と何も變らない。素人との違ひは法律を少し知つてゐるかどうかだけ。素人でも法律を知つてゐる奴なんていくらでもゐるだらう。實務に關する問題が1問も出ない試驗といふもの珍しいな。どこでどうやつて實務を學ぶのか全く分からん。試驗は無駄に難しいのにこれほど意味が無いのも珍しい。登録したら行政書士會が「書類の書き方」みたいな本をくれたりするのかね。書類の作成や提出は行政書士の獨占業務ではない。素人が自分でやつてもOKだ。役所で職員に聞きながら自分で書いて出せばいいんだよ。行政書士なんて無意味な資格だね。もつと上の上級資格者なら無試驗で登録できるし。税理士、辨理士、會計士、辯護士とか。何故か司法書士はダメらしいけど。つまり上級の士業の人がついでにやるやうな仕事なんだらうな。合格證は2月末までに送付すると書いてある。來たらまたスキャンして日記に載せる。

行政書士試驗合格證追記。簿記2級の試驗の日に合格證が屆いた。封筒の中身はこの合格證と、合格證が折れないやうにするための厚紙と、薄つぺらい紙が1枚のみ。宅建の時は登録の案内の書類が結構な量だつた。登録の手順だとか要件だとか必要書類だとか色々詳しく説明があつた。行政書士は一切無し。薄つぺらい紙にはこんなやうなことが書いてある。行政書士になるには事務所を設けようとする都道府縣の行政書士會を經由して日本行政書士會聯合會に登録する必要がある。だから各都道府縣の行政書士會の住所等一覽を同封するのでご利用ください、と。それだけ。各都道府縣の行政書士會の住所と電話番號とWebサイトのURL一覽。どうやつて登録するのかとか登録料はいくらなのかとか、さういふのは一切無し。自分で行政書士會に問ひ合はせろといふ不親切さ。俺は登録するつもりが無いからどうでも良いのだが、一應岐阜の行政書士會のサイトにアクセスしてみた。でも登録に關することはただの1文字も書いてゐなかつた。まあさういふものなんでせう。登録者が増えると既得權者に不都合がある。元々少ない牌の奪ひ合ひだ。登録料や會費など會にとつてはゴミみたいなものなんだらう。個人としては嚴しい負擔だが。登録して開業してもほとんど食つて行けないらしいし、行政書士會も登録して欲しくなささうだ。受驗者も恐ろしい勢ひで減少を續けてゐるし、そのうち消滅するか他士業に吸收される運命だらう。

Info.
公開日時2013年11月30日 10時56分18秒
最終更新日2014年02月24日 19時01分51秒 (更新回数: 4)
本文文字数105500文字 (タグ込み)
URLhttps://orca.xii.jp/debug/diary/diary.cgi?id=dogoo;date=20131110
RSS1.0https://orca.xii.jp/info/diary-dogoo.rdf
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