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犬土偶日記

海の近くに住みたい

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2018年04月21日

下呂温泉 前篇

公開日時: 2018年06月11日 08時00分19秒

下呂温泉に行くことになつてゐる。親に誘はれた。例によつて詳しいことは知らない。誰と行くのか、どこに寄るのか、どこに泊まるのか。全く何も聞いてゐないがいつもと同じく居酒屋メンバーだらう。俺は全く居酒屋に行かないのに結構頻繁に旅行だけ參加してゐる。全然眠くならなかつたのでほとんど寢てゐない。出掛ける時はいつもさういふことになつて後で苦しむ。普通の人と同じやうに朝起きて夜寢るといふことが少ない氣がする。睡眠不足による體調不良のせゐで想像以上に苦しむことになつた。車に乘つてただ連れて行かれるのみ。まづは市役所方面に向かつた。といふことはあの近くに住んでゐるいつもの人達か、それとも弟か。弟ではなかつた。いつの間にか中途半端に寢てゐたらしく、氣附けば居酒屋で女將夫婦も乘せて出發してゐた。大體いつものメンバー。まづは喫茶店へ。これが意味不明。朝飯を食ふことが目的でもなささうなんだが、旅行計畫の確認をするといふやうなことでもない。意味も無く當り前のやうに喫茶店に寄る。いつもはみんな何か食つてゐるが、今日は半數はモーニングすら拒否してコーヒーのみといふ感じ。旅行前に喫茶店に寄る習慣になつてゐて何も考へず惰性で行動してゐるだけだらう。しばらく車に乘つて疲れて休憩のためとかなら分かるが、まだ出發したばかりで可兒市内だ。本氣で意味が分からない。

今日は直截下呂温泉に行くのではなく、野麦峠に行くらしい。名前は聞いたことがあるがどんなところなのかは知らない。長野の方から囘つて行くらしい。といふことは41號から行くのではないな。運轉手は居酒屋の旦那。昔トラックか何かの運轉手をしてゐたやうなことを聞いたことがある。御嵩インターから高速に乘り、いつもとは逆の方向へ。どこだか忘れたが結構近い場所で高速を下りた。途中、賤母とかいふ道の驛で休憩。その後、木曽福島の道の驛に寄つて地圖等を確認。御嶽が見えた。御嶽が見える道の驛と書いてあつたからそれを信じて御嶽だと思ふことにする。山に興味が無いからどの山が何なのか全く分からない。

グネグネと曲がる道に入つて行き、地獄が始まる。高校ぐらゐまではよく車に醉つてゐたが、大人になつてからは醉ふことはほぼ無かつた。なのに今日は何十年ぶりかに乘り物醉ひに苦しめられることになつた。睡眠不足のせゐもあるだらう。それと異常な暑さ。今日から突然アホみたいに暑い。こんな山に入り込んでもまだ電光掲示板の氣温表示が25℃とかになつてゐる。車のエアコンも日光の暑さのせゐで無意味。窗を全開にした方が涼しい。激烈に氣分が惡くなつて吐きさう。無駄に唾液が出始めた。これは死ぬほど危ない。ベロの裏といふか下顎の中といふか、唾液が溜まつてゐる場所の刺戟がゲロを猛烈に誘發する。ベロを無駄に動かしたり嚥下の動作を激しくしたりすると刺戟されてスイッチが入り、猛烈に唾液が噴出してさらにその刺戟でゲロに繋がる。スイッチが入らないやうに氣をつける必要がある。

野麦峠には行けずに終つた。積雪か凍結のため通行止めだと。こんなに暑いのに凍つてゐるのか。ここから急激に高いところに上がつて行くんだらうか。通行止めなら仕方が無い。狹い場所でUターンして高山方面へ向かふ。また高山で下駄を買ふつもりのやうだ。そして、もう1人來ることになつてゐて下呂で合流する豫定らしい。少し囘り道をしたせゐで時間が無くなり、高山には行けないかもしれないといふ感じになつてゐた。どうでもいい。俺は死ぬほど氣分が惡い。このまま車に乘り續けたら吐く自信がある。どこまで持つか分からない。下呂まで休憩無しだとまづ間違ひなく死ぬ。この後は平坦な道かもしれないが、一度醉つたらさう簡單には囘復しないはず。まさかこんなに苦しむことになるとは。

晝飯を食ふことになつたらしい。近くの道の驛で休憩。助かつた。氣分が惡いだけでなく、猛烈にウンコもしたくなつてゐた。晝飯は後々ゲロに繋がるかもしれないから食はない方が良いかもしれない。いつもは晩飯のために空腹を維持したいといふ理由で晝飯を避けたいのだが、今日は違ふ。でも逆に空腹がダメなのかもしれない。うどんを食つてみることにして食券だけ買つて親に託し、便所へ。アホみたいにウンコが出た。休憩時間を長くするため、ゆつくりうどんを食つた。なかなか囘復しない。

高山方面へ拔ける道がまた奧深い山で細くてグネグネ。死ぬかと思つた。廣いところに出るまでかなり時間が掛かつた。やはりもう高山に寄る時間は無ささうといふことで、そこから下呂へ向かふ。もう1人も反對側から下呂に向かつてゐる。大體同じくらゐの時間に着きさうな感じらしい。

下呂に着いてから旅館に辿り着くのに少し苦勞した。結構複雜な地形になつてゐる。山の上に目的の旅館が見えてゐるのだが、場所がよく分からん。ウロウロしてゐたらもう1人の人と擦れ違つた。合流して一緒に旅館へ。旅館の近くで事故を目撃した。バックで駐車場に停めようとしてゐた高さうな車が輕トラにぶつけてゐた。輕トラの荷臺の角に後ろの横をゴリッとやつた。同乘者と近くの旅館の人らしき人が後ろでオーライオーライとか言つてゐたが全然オーライぢやないだらう。何やつてゐるんだ。他人を信用したらダメだといふことだな。

無事に旅館に着き、部屋へ。晩飯はバイキング。まだだいぶ時間がある。高山に寄つても大丈夫だつたのではないか。温泉は大浴場と露天風呂がある。露天風呂は部屋の近く。大浴場は少し遠い。2階にゲーセンやカラオケがある。大量の漫畫が入つた本棚が竝んでゐるのも見える。PCも何臺かあつてネットもできるやうだ。部屋は結構廣い。特にやることも無い。飲食物の持ち込みはたぶんダメだと思ふんだが、いつも持ち込み放題だ。燒酎を貰つて飲んだ。かなり薄められたやつだつたが、何故か異樣に醉つた。最近異常に酒に弱くなつてゐる。これのせゐで晩飯もあまり食へない悲劇だ。18時頃から晩飯のバイキング。2周で死ぬほど滿腹。體調が惡いのと車醉ひと燒酎で衰弱し切つてゐる感じだ。

ウンコがたくさん出た。晝も大量に出たのに。このウンコの原料は何だ。最近そんなに激しく食つた記憶は無いが。でもまだこれは始まりに過ぎなかつた。明日にかけて小刻みに何度も何度もウンコが出る。しかも毎囘結構な量だ。どこから湧いて來るのか意味が分からない。滿腹と疲勞でつらくてなかなか温泉に行く氣にもなれず、部屋で雜談しながら休憩。時々燒酎を舐めたりする。

21時頃になつてから温泉へ。2階の大浴場。露天風呂は狹かつたと言つてゐた。露天風呂は明日の朝入ることにする。風呂は割とショボい感じ。折角の温泉なのでできるだけ長く入りたい。それによつて逆に疲勞し過ぎて大變なことになるんだが、勿體無くて短時間で出ることができない。熱さと脱水で死ぬわけにはいかんので、時々水を飲む。ここのウォーターサーバーは異樣に冷えてゐる。飲むと胃が痛む。冷たいのではなく痛む。明らかにをかしい。胃が弱つてゐる。1時間半ほどで力盡き、風呂を出た。いつもより短い。死ぬほど疲れた。疲れを癒やすための温泉なのに毎囘命を失ひさうなほど疲れる。本末轉倒といふ言葉がこれほど當て嵌ることもなかなか無いだらう。

部屋に戻つたら親が死ぬほど醉つてウザくなつてゐた。この1時間半で何があつたんだ。そんなになるまで飲むなよ。他の人達に呆れられてゐた。これはしばらく仲間内で語り繼がれることになるだらう。いつも誰かが何かやらかす。今囘はうちの親。

23時頃に寢た。朝早く起きて露天風呂に行く豫定。しかし起きれない悲劇。

(1.2)Anniversary song、fake、MIRAI、turning、トウダイモトクラシー、pain、憎いあの娘、SHINE、ultra soul 2011、Hey!Mr.Angryman、ONE FOR THE ROAD、世直しGOOD VIBRATION、波、OCEAN、アクアブルー。

ギター練習50分、腹筋200囘、背筋200囘、讀書44ページ。

Info.
公開日時2018年06月11日 08時00分19秒
本文文字数3448文字 (タグ込み)
URLhttps://orca.xii.jp/br/diary/diary.cgi?id=dogoo;date=20180421
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