海の近くに住みたい
話題:旅行
公開日時: 2017年03月07日 15時00分26秒
旅行。またいつものやうに親に誘はれた。行く場所は能登。牡蠣がどうとか言つてゐたので最初は斷らうかと思つた。俺は牡蠣と海膽が好きではない。食へないことは無いんだが、敢へて食ふ意味が分からない。特に生の牡蠣がダメだ。ウンコの詰まつた巨大なオタマジャクシを口に含んで噛み締めるやうな氣持ち惡さがある。まあそれはイメージの問題だから、味で評價すべきだらう。でもその味すらも良いとは思へない。貝類全般、生を美味いと思へない。貝類は火を通した方が斷然美味い。しかし牡蠣に關しては火を通しても美味く感じない。どれだけ火を通しても生感が消えないし味も大して良くならない。單に今まで美味い牡蠣といふものを食つたことが無いだけかもしれない。海膽も安物と新鮮な高級品では全然違ふと言はれる。しかし、種子島で生きた海膽を捕つてすぐ食つた時に全然美味さを感じなかつた。牡蠣も同じで美味い物を食つてもダメなんぢやないかといふ氣がする。それでも試してみる價値はあるかもしれない。別に食へるやうになりたいわけでもないし、思つたより美味かつたとしても好きにはならないだらう。牡蠣以外にも樂しめる部分はあるに違ひ無いので、旅行は行つた方が良い。さう思つて參加することにした。また居酒屋の人達と行くんだらうが、俺は興味が無いので誰と行くか當日集合するまで知らない。
1泊するので出發前に日課のギター練習を消化しておかねばならん。それができなければ志摩に行つた時のやうにギターを持つて行く必要がある。しかし荷物が増えるのが嫌だし酒を飲んだり温泉に入つたりする時間を多めに確保したいのでできれば出發前に消化しておきたい。夜型生活なので全く寢てゐない状態。2時間ほど寢るか、それとも日課のギター練習を消化するか。どちらも相當嚴しい。いきなり終了の豫感。どちらを選んでも地獄。結局、惱んだ末にギター練習を選んだ。今年に入つてから毎日1時間半から2時間ほど彈いてゐる。しかしよく考へたらノルマを増やしたわけではない。自發的に餘分にやつてゐるだけだ。奇數日はバンドのオリジナル6曲+コピー9曲がノルマだ。普段は20〜30曲ほどやつてゐるが、かういふ時は減らしても良いだらう。といふことで少なめに。今年一番時間が短い。でもノルマはこなした。
(1.0)Anniversary song、fake、MIRAI、turning、トウダイモトクラシー、pain、juice、WAKE UP, RIGHT NOW、Easy Come, Easy Go!、MY LONELY TOWN、アクアブルー、イカロス、Raging River、勝手にしやがれ、FRICTION -LAP 2-、世直しGOOD VIBRATION、泣いて 泣いて 泣きやんだら。
ギター練習を短めにしたので1時間ほど寢る時間ができた。しかし布團に入ると終るので椅子に座つたまま寢る。これが困難。座り心地の惡い椅子だしリクライニング機能が無い。結局ほぼ眠れなかつた。目を閉ぢてゐるだけでも效果はあるらしいが、信用できない。最近も同じやうなことがあつたな。いつだつたか。今年に入つてからだと思ふ。自由に眠れないといふことは自分で時間を決められない状況。つまり他人と行動したか何かのイベントに參加したといふこと。バンドの練習か、厄祓ひの時だらうか。飛行機に乘る時とかライブを觀に行く時とか試驗を受ける時とか、いつもいつも死ぬほど眠い状態だ。何故タイミングを合はせることができないんだらう。俺は絶對サラリーマンは不可能だな。毎日6時とか7時とか決まつた時間に起きて毎日始業時刻までに會社に行くなんて絶對不可能。疲れたら翌日は爆睡していつ起きるか分からんしな。
6時半頃に弟を迎へに行くのでその少し前に家を出ると言ふ。弟も行くのか。結局寢ないまま6時少し過ぎた頃に家を出た。車のナビが壞れたらしい。修理すると10萬ぐらゐかかると言はれ、昨日安いのを買つたのだとか。説明書を渡されたが讀む氣は無い。寢てゐない状態で説明書なんか讀んでも頭に入らないだらうし車に醉つたら最惡だ。弟を拾つて居酒屋へ。いつもは居酒屋の駐車場に停めるのに今日は違つた。道路を挾んで向ひの空地に止めた。そこに知多や三ヶ日に一緒に行つた人の家がある。どうやらその人も今日一緒に行くやうだ。他に、奧飛騨や三ヶ日に一緒に行つた人も來た。どうやらそれだけらしい。初めて居酒屋の女將夫婦がゐない。客だけの集まり。女將は魚介類がダメだから牡蠣メインの旅行なんか無理なんだらうな。珍しいメンバーだな。三ヶ日に別莊を持つてゐる人は色んな場所に行つた經驗があつて物凄く色んなことに詳しいので非常に良い。酒を飲むだけのメンバーだと全然面白みが無い。
7時頃に出發。珍しく喫茶店でモーニングといふ強烈な無駄飯が無かつたので良かつた。晝前にひるがののSA邊りでうどんでも食はうといふ話だ。それすら不要!と思ふのだが、今日は別にどうでもいい。死ぬほど腹を減らしてもその先に待つてゐるのは牡蠣だ。もし牡蠣が不味かつたら滿腹になれず悲慘なことになる。「能登かき祭」といふのがあつて、そこそこ有名らしい。親達はもう3囘か4囘行つてゐるやうだ。俺だけ初めてらしい。基本的に俺は參加者が少ない時の補充要員。居酒屋には年に1囘ぐらゐしか行かないし。他の人達が以前行つた時は晝に牡蠣祭で死ぬほど牡蠣を食つた上に晩飯も牡蠣づくしで大變だつたなんていふ地獄のやうな話を聞いた。懲りたやうで、晩飯は牡蠣ではないものを豫約してあると言ふ。それならばひるがのSAで何も食はず牡蠣を適當に食つて晩飯を本番と考へるのが良いかもしれない。どの程度の晩飯なのか分からんからそこを全力で狙ふのはどうかと思ふが。他の人達はあくまでも牡蠣祭の牡蠣をメインと考へてゐるだらうから、晩飯はショボい可能性がある。といふかその可能性が高い。まああまり必死にならず適當に合はせれば良いだらう。御嵩から高速に乘つてひたすら北へ。
美竝の邊りで事故があつて高速道路が澁滯してゐた。結構長い澁滯だつたので膨大な時間を失ふかと思つたがそれほどでもなかつた。丁度事故現場に差し掛かる邊りで事故處理が終つた感じだつた。そこからは澁滯無し。郡上の邊りから死ぬほど眠くなつた。やはり寢てゐないのはつらい。しかし車で寢るのは苦手。といふか座つた姿勢で寢るのが苦手。でもいつの間にか眠つてゐた。
ひるがの高原のSAに到著。既に一人出來上がつてゐた。ワンカップの大きいやつを2本激しく飲んだらしい。いつも調子に乘つて目的地に着く前に醉つて終つてゐる。いつも宿では既に死んで飯も酒も温泉も堪能できないみたいなことになつてゐる。何故同じことを繰り返すんだらう。その爺さんはSAで飯を食はないらしい。奧深い山なので氣温も低く雪が積もつてゐた。飯を食ふところに行つてみた。牡蠣に本氣を出す必要が無いのでここで食つても別に良い。しかし美味さうなものが無ければ食ふ必要も無い。メニューを眺めてみると、いのしし汁といふのが數量限定である。まだ朝の結構早い時間だから賣り切れてはゐないだらう。少し氣になつたが、やめておいた。鷄ちやんうどんを食つた。大した量ではなかつたのに何故かアホみたいな滿腹感。これは拙い。胃の肉が内側に腫れて容積が少なくなつたみたいな感觸。この感じになると消化も異樣に遲くなつて後の飯に響く。睡眠不足のせゐで弱つてゐるのかもしれない。
うどんを食つたせゐでさらに死ぬほど眠くなつた。白川郷の近くの11kmぐらゐあるクソ長いトンネルを通つたことを薄つすらと覺えてゐるくらゐで、ほぼ爆睡。氣附けば能登。事故の澁滯中にナビの目的地を宿に設定してゐた。宿より手前で違ふ道に行かねばならんやうだ。牡蠣祭の幟が出てゐるのを探し、過去の記憶を辿つて適當に會場を目指すやうだ。ナビのルートから外れてすぐの場所だつた。結構狹い場所なのに人が異樣に多い。觀光バスが何臺も來てゐる。結構離れた田んぼの脇の農道に大量の路上駐車。これは俺達も遠くに駐車してアホみたいに歩くパターンかと思つたが、運良く駐車場が空いてゐた。車外に出ると、異樣な寒さと牡蠣の海臭さが體に染みわたる。
テントが竝んでゐる。會場の外周に店のテントが竝んでゐて、牡蠣以外にも魚介類や牡蠣飯など色々賣られてゐる。2年ものの超デカい牡蠣も賣つてゐるやうだ。それ以外のスペースのテントには牡蠣を燒くための炭火と網が設置されてゐる。スタッフが定期的に掃除したり炭を入れ替へたり網を交換したりしてゐるやうだ。「60分まで」と張り紙がしてあるが嚴しくチェックされてゐるわけではない。アホみたいに滿員で燒く場所がなかなか空かない。座れる場所は不可能つぽい。立ち食ひ席で空きさうな場所を探しつつ親がまづは牡蠣を仕入れに行つた。結構デカい殻附きの牡蠣が10個で1000圓。みんな安いと言つてゐたが俺は普段牡蠣を食はないので安いか高いか判斷できない。
場所を確保して早速燒き始める。ある程度燒けると少し蓋が開くのでナイフを差し込んで貝柱を切る。中には汁が結構多く入つてゐる。海水だらうか。貝の汁だらうか。醤油とか何も無いのにどうやつて食ふのかと思つて周圍を見ると、みんなそのまま食つてゐる。汁の鹽分で十分味があるやうだ。それにしても、みんなアホみたいに生つぽい感じで食つてゐる。まだ燒けてゐないだらう。汁が沸騰してゐるから生ではないのかもしれないが、俺には生にしか見えない。同じ網で燒いてゐた知らない人達と話して盛り上がる中に俺は入らない。ただ聞くだけ。毎年來てゐるとか新潟から來たとか。一緒に來た既に酒にやられた爺さんは隣の若者の團體に參加してゐた。負けたら3000圓拂ふルールの賞品附きじやんけん大會みたいなのに勝手に參加して牡蠣のオリーブオイル漬けをGETして若者と仲良くなつてゐた。三ヶ日の別莊の人は新潟から來た建築士の人から名刺を貰つてゐた。名刺は建築士なのに廣大な田んぼで米を作つてゐるらしい。電話くれれば米を賣つてくれるとか。酒呑みのコミュ力はなかなか凄いな。牡蠣が時々爆發するのが怖い。殻の中に空氣の層があつたりしてそれが熱で膨張して爆發する。小規模な爆發なら大したダメージは無いが、デカいのが來ると貝が彈けて中の汁が飛び散る。俺の斜め前の知らない婆さんが熱湯を浴びてゐた。炭火は異樣に熱い。體は服のおかげで熱くないが、顏だけ死ぬほど熱い。近くにゐられない。罐チューハイを飲みながらひたすら牡蠣を燒く。他の人が食つてゐるやうな生つぽいのは嫌なのでかなり長めに燒く。中たるのが怖いから多めに燒いてゐると親は思つてゐるらしい。違ふわ。よく燒いた方が美味いに決まつてゐる。まだまだ燒き足りないが他の人の倍くらゐ燒いたので取り敢へず食つてみた。燒くと身が小さくなつて損した氣分だが仕方が無い。やはりこれでもまだ中は生つぽい。しかもやはり全然美味くない。生つぽい状態で食はないと美味くないのかもしれないと思ひ、人と同じくらゐの燒き加減でも食つてみた。やはり全然美味くない。知らない人達も含め、俺以外全員大絶贊。1つも惡い感想を聞かなかつた。どうやらこれは「美味い牡蠣」らしいぞ。全然分からない。さらに燒いてみることにした。完全に汁が無くなるまで燒いてもまだ足りず、殻から出して網に直乘せしてこんがり燒く。やはり美味くない。どうやら俺には牡蠣の良さといふものが分からないやうだ。10個では足りずどんどん追加購入する。そんなに牡蠣ばかり食つて氣持ち惡くならんのだらうか。海鮮セットといふやつを買つてエビとかサザエとかを食つてみた。これは美味い。牡蠣祭に來てこんな状況。殘念な奴だな。赤貝みたいな貝や蛤の方が牡蠣より斷然美味かつた。まあ俺には牡蠣は合はないんだらう。一生良さを理解することは無ささう。無理して食ふことも無い。死ぬまでにあと10個も食はないと思ふ。毎年牡蠣祭に來てゐるやうだから、また參加者が少ない時に聲がかかるかもしれない。さうなるとまた食ふことになるだらうから、死ぬまであと10個といふことも無いかもしれないやうな氣もしないではない。
胃がをかしい。腫れてゐるやうな感覺。朝のひるがのSAで食つたうどんがまだ全力で殘つてゐる感じで、牡蠣祭の會場ではほとんど食へなかつた。いつまで經つても腹がパンパンで、晩飯も全く食へなささうに思へる。
事故で澁滯に卷き込まれたにもかかはらず豫定よりもだいぶ早く着いてしまつたらしい。宿は15時からしか入れないらしい。まだ3時間近くある。取り敢へず適當にウロウロしようといふことになり出發。途中で近くにのとじま水族館があるぞといふ話になり、そこに行くことになつた。しかしナビに飜弄されることになつた。水族館は後ろなのにナビは前へ行けと言ふ。どうやらUターンできる場所まで案内するつもりだつたやうだ。斜め後ろに凄く鋭角で入る細い道に行けとか不可能なルートばかり。そこに入つても元の道に戻るだけだし、何かをかしいなとか言ひながら通り過ぎるとまただいぶ先で強引に曲がらせようとする。どうやらUターンさせたいらしいぞと氣附き、戻り始める。Uターンさせられるためだけにだいぶ奧の方まで行かされた。激しく無駄。さういふルートを出すな。後ろだからUターンしろとか言へよ。
のとじま水族館に到著。ジンベエザメがゐるやうだ。かごしま水族館で見たことがある。結構デカい水槽にジンベエザメと他の魚類が大量にゐる。デカい水槽は見應へがあつて良いね。いつも行く名古屋港水族館にはデカい水槽が無い。イルカパフォーマンス用の超巨大プールはあるが、魚がゐない。最初のジンベエザメ水槽の時點で既に酒に醉つた爺さんが座り込んで動かなくなつてゐた。もう放つておけといふことで殘り4人で先に進む。
途中までは4人で行動してゐたが、じつくり見てゐる間に1人になつてゐた。その後、同じやうに1人になつてゐた弟と合流。殘り2人はあまりじつくり見ることもなくどんどん先に進んで行き、賣店で休憩してゐるらしいと弟に電話がかかつて來た。醉つた爺さんもジンベエザメの建物から出て來たところを親達が見つけて合流したやうだ。まあ一通り見たから宿に行くかといふやうな感じになつたが、出口に向ふ途中で係員がイルカショーの案内をしてゐた。丁度イルカショーが始まる5分前とかの絶妙なタイミングだつたらしい。折角だから見て行くことになつた。
思つたより狹い場所で、しかも客が多くて窮屈だつた。イルカだけでなくアシカも色々やつた。ショーを見て外に出て駐車場へ。後は宿へ行くだけだ。國民宿舍の能登小牧臺。
無事にチェックイン。部屋から七尾灣が見える。飯まで1時間半か2時間あつたので、先に温泉に入ることにした。しかし中途半端なので長湯はできない。飯後にもう一度入ることにした。温泉はそんなに廣くはない。露天風呂もあるが湯が温くて寒い。クソ狹いサウナもある。風呂場に時計が無いので早めに出た。飯に間に合はなくなると困る。
飯はよくある感じのやつ。おかずの種類が多い。刺身とか天ぷらとか茶碗蒸しとか。青い燃料に火をつける鍋もあつた。能登豚だと。牛ぢやないのは安いプランだからか。どうも内臟の調子が惡く、まだ朝のうどんや晝の牡蠣が消化されずに殘つてゐる感じでいつもより食へなささうだつたが、取り敢へず完食。なかなか良い飯だつた。
部屋に戻り、しばらく雜談してから風呂へ。他の人達は何故か疲れ果てたやうで、まだ20時そこそこなのにもう寢るらしい。俺はここから2時間は温泉に入るぞ!と意氣込んでみたものの、やはり體調がをかしい。ヌル過ぎて全然温まらない露天風呂に長めに入つてみたが、温度が足りない。中の風呂は逆に温度が高めなので長くは入れない。謎の疲勞感や體調不良の原因を考へてみたりしながら風呂に浸かる。普通に極度の睡眠不足のせゐだらうな。車の中でしか寢てゐないし、1時間も寢てゐないだらう。今日はもう無理か。俺も早めに寢て明日の朝もう一度温泉を堪能した方が良いかもしれない。朝5時から温泉に入れるらしい。朝飯は8時からだつたか。6時に起きれば良い。しかし起きれる氣がしない。結局1時間程度しか温泉に入らず、フラフラと部屋に戻つた。1時間でも普通の人よりは長いか。
ギター練習68分、腹筋200囘、背筋200囘、讀書51ページ。
話題:旅行
公開日時 | 2017年03月07日 15時00分26秒 |
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本文文字数 | 13109文字 (タグ込み) |
URL | https://orca.xii.jp/br/diary/diary.cgi?id=dogoo;date=20170225 |
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