海の近くに住みたい
公開日時： 2015年11月03日 00時20分20秒
朝6時から釣りの豫定。酒のせゐでなかなか寢附けなかつた。もう起きれないだらうなと思つてゐたが、6時過ぎに奇蹟的に目が覺めた。しかし殘念なお知らせ。豪雨。通常は9時か10時から營業してゐるところに朝6時で貸竿を豫約してあつた。この雨では釣りは不可能だがどうなつてゐるんだらう。誰か樣子を見に行つたら店の人が待つてゐたやうで、斷つて來たらしい。金は昨日拂つてゐてどうも戻つて來ないらしい。しばらく樣子を見てゐたが、全く止む氣配は無い。もう絶對釣りは無理。超弦理論の本を讀みながら朝飯を待つ。女將の旦那の足はパンパンに腫れて相當つらさう。
飯。また1階へ。さて、どんな豪華な飯が出るのかなと。昨日の晩飯の伊勢海老のアラでだしを取つた味噌汁。鰺の開き。海苔。生卵。ご飯。それだけですか。生卵の使ひ途が分からん。一應朝飯も宿泊のおまけに付けてみたといふだけの感じだな。バランスが惡いな。晩飯の量は多過ぎるのに朝は少な過ぎる。エビの鹽燒きとカワハギの煮付けとサザエぐらゐは朝に囘しても良かつたのではないか。鰺の開きを2枚貰つて自分のと合はせて3枚食つた。美味いのだが、どこでも食へるものだ。ありがたみが無い。まだ惡くなつてゐないだらうから昨日の晩の殘りのタコや鯛も出して欲しかつた。まさか捨てたんだらうか。どうなつたのか氣になる。昨日の晩飯で全力を出し切りたかつた。昨日の晝飯が全てを臺無しにした。
もう後は歸るだけ。部屋に戻つて歸り支度。なんか色々殘念な旅行だつたな。晩飯で全力を出せなかつたのが最高に悔やまれる。他には、海が豫想外に汚くて海への幻想が打ち砕かれたこと。釣りができなかつたこと。そして、30年前の記憶を辿る手掛かりが一切無かつたこと。まあ面白かつたよ。來て良かつたとは思ふ。でももつと樂しめたはずなんだよな。もう少し時間があれば島のもつと内陸部も見てみたかつた。消化不良氣味。
外に出て、記念撮影。宿の前と東港前の蛸のモニュメントの前で。葬式で使ふ寫眞を定期的に更新せねばならんから旅行のたびに撮るみたいなことを女將が言つてゐた。リアルに葬式に使はれる可能性があるよな。俺もな。特に俺は自分が寫眞に寫ることが極端に少ない。ほとんど一人で行動するし景色しか寫さないからな。試驗の受驗票に使ふ寫眞とか免許證ぐらゐしか最近の寫眞は無いよ。でも俺も今囘日間賀島で寫眞に撮影された。俺の葬式の寫眞はこれが使はれるかもしれない。まだまだ生きるつもりだが、人はいつ死ぬか分からんからな。早朝は凄まじい豪雨だつたが、もう雨は止んでゐる。死ぬほど鬱陶しい。
來た時と同じ海上タクシーのバスが迎へに來た。西港へ。當り前だが船も來た時と同じやつ。懲りずに屋根へ。さらば日間賀島。もう來ることは無いかもしれない。來たくないわけでは全然無いから機會があればまた來るかもしれない。親達も複數囘來てゐるから、また來るつもりかもしれない。また誘はれて俺も參加することがあるかもしれない。その時までさやうなら。今度はフグの時期がいいな。
堤防で釣りをしてゐる人がゐる。ほんの數時間差の雨でこの違ひ。そんなに俺が怖いのか。船の上は相變らず風が強い。片名漁港に着き、船を降りる。階段で足を滑らせた。危ないところだつた。このまま歸るだけといふことは無いだらう。どこに行くのか知らないが、まづは土産を買ふために市場に行くらしい。豐濱の魚ひろばへ。超有名だよな。女將の旦那は足をやられてゐるので車で留守番。適當に店を眺める。福井のさかな街みたいに店員が押し賣りして來る感じではないので氣樂に見れる。適當に試食しながらウロウロし、何も買はない。バンドメンバーにも土産は無いよ。次囘のバンド練習がいつになるか分からないので、魚介類は危ないだらう。知多と言へばえびせんも有名だが、そんなものを買ふとスタジオに行く前に自分で全部食つてしまふだらう。適當に土産を見たり休憩したりしてから出發。次はどこへ行くんだらう。何かの祭があるが天氣が惡いのでやつてゐるかどうか分からないとか話してゐる。明太子の何かも見に行くとかどうとか。俺はただ連れて行かれるだけだからろくに話も聞かない。
死ぬほど眠くなつた。酒のせゐでなかなか寢附けなかつたしな。島を1周したり普段より隨分體力を使つたからアホみたいに疲れてゐるんだらう。氣附けば知多半島の根元に近いところまで行つてゐたらしい。どこかのコンビニに寄つて休憩。俺は車から降りない。セントレアの近くにある明太子の何かに行くとか言つてゐる。かなり大幅に通り過ぎた感じだが、無理に戻つてでも寄るらしい。どんなところか知らないがどこでも行く。いや、俺には行かないといふ選擇肢は無いんだけどな。頼んでもゐないのにアルコール度數が高めのチューハイを買つて來てくれた。チューハイは凄く醉ふんだよな。どういふ仕組みか分からないけどアルコール度數より酒の種類で醉ひやすさが違ふ。まあ飲むけどね。
セントレアのすぐ近く、コストコの隣にあるめんたいパークといふところに着いた。女將の旦那は足をやられて歩けないので無殘に車で留守番。めんたいミュージアムといふのが中にある。工場もある。賣店もある。飯を食ふところもある。以前來た時は豪華な試食があつたとか。それが狙ひか。太卷きとかコーヒーとかタダで貰へたやうなことを言つてゐる。それを晝飯にするつもりだつたのかな。でも今囘はコーヒーは茶に變り、試食は明太子だけ。劇的にショボくなつたやうだ。めんたいパークのテーマ曲なのか知らないが、氷川きよしが歌ふ明太子の曲が延々と流れてゐる。試食の長い列に竝んでゐる間、目の前で超巨大なおにぎりにアホみたいに大量の明太子をブチ込む作業を見せつけられたので、俺はこのおにぎりが貰へるものだと思つてゐた。行列も凄いから餘程良いものが食へるんだらうと期待した。なんて太つ腹。こんな奇蹟のやうな世界があるんだなと感動しながら竝んだ。でも終着點には小さい皿に小さい明太子が盛つてあつて、爪楊枝が置いてあるだけ。1人1個にしてくれみたいな注意書きもある。もう1つ、マカロニみたいなのに明太子を混ぜたみたいなショボいものも置いてある。え？それだけなの？マジで？今まで散々見せつけられたおにぎりは何なの？こんなものにこんな行列ができてゐるの？おにぎりはフードコーナーで買つてください、といふ落ち。うおおぉぉぉぉおぉああぁぁ！叫びたい！！
無料の茶を飲みながら周圍を眺める。めんたいミュージアムは500圓で見れるらしい。折角來たんだから入りたいが、他の人はそんなつもりは無いやうだ。賣店も眺める。やはり高いよな。フードコーナーで飯を食ふつもりらしく、女將が竝んでゐた。俺の分も買つてくれてゐた。例の巨大おにぎり。380圓だつたかな。結構な値段だが、美味かつた。試食コーナーにあつた小さい明太子が大量に入つてゐる。物凄く贅澤な感じ。高いだけのことはある。
めんたいパークの隣にコストコがある。年4000圓とかで會員になつて安く大量に買へる店みたいなやつらしい。スタジオBELLの店長が會員になつてゐて時々コストコの話を聞く。まあ少人數では元を取るのは難しいだらうな。俺みたいな少食では大損だらう。交通費も掛かるからな。
もうすつかり晴れてゐる。朝から晴れろボケ。俺の釣りを妨害するために宇宙が仕組んだんだらうな。そんなに俺が怖いのか。この後は祭を見に行くらしい。横須賀とか何とか言つてゐたが、よく分からん。
東海市の尾張横須賀まつりといふやつを見るやうだ。ナビに從つて市役所に辿り着き、そこから適當に場所を探す。少し離れた場所にある大きめの錢湯みたいな施設のそばの工場の駐車場みたいな雰圍氣の場所に駐車。大丈夫なんだらうか。女將の旦那は歩けないので車で留守番。可哀想過ぎる。どんな祭なのか知らんが、客は多い。しばらく歩くと、巨大な山車が見えて來た。結構凄いな。遠くにも見える。何臺も巨大な山車が街中を練り歩いてゐる。山車をアホみたいに見まくりながら、奧の愛宕神社へ。そこの賣店で肉を食つたりしてから車に戻る。もう今日はこれで終りらしい。
高速に乘つて守山かどこかで休憩して、小牧東から下りて歸宅。終り。樂しかつたが、やはり日間賀島の晩飯で全力を出し切れなかつたのが悔やまれる。丸龜製麺で俺だけ車に殘るべきだつた。最も價値の高い飯をたくさん食ふために空腹を維持する努力。人は1週間ぐらゐ食はなくても全く何のダメージも無いんだぞ。1日ぐらゐ我慢しろよ。何故本氣を出さないのか。向上心が足りない。俺がをかしいんだらうか。いや、そんなはずは無い。俺が正しい。丸龜製麺で晝飯を食はず、夜に海の幸を完食。これが最高のシナリオだらう。食べ切れずに殘したことは一生忘れないのではないか。いつまでもいつまでも思ひ出して絶叫する。何故分からんのだ。
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ギター練習60分、スクワット100囘、ハギ100囘、讀書66ページ。
| 公開日時 | 2015年11月03日 00時20分20秒 |
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| 本文文字数 | 6281文字 (タグ込み) |
| URL | https://orca.xii.jp/br/diary/diary.cgi?id=dogoo;date=20150927 |
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