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話題:免許・資格・検定

2011年10月16日

宅地建物取引主任者資格試験

最終更新日: 2011年11月30日 10時48分28秒

資格試驗で腦トレ第7弾!今囘は宅地建物取引主任者資格試驗。7個目だよな。ボケてゐるから自信が無い。MIDI檢定3級、第二種電氣工事士、日本漢字能力檢定準1級、基本情報技術者試驗、家庭菜園檢定2級、FP技能檢定3級、そして宅地建物取引主任者。うむ。7個目だ。30歳を超えてから急激に腦の衰へを實感し、不安になつたので腦トレをすることになつた。腦を激しく使へば囘復するかと思つて勉強してみることにした。そのために資格試驗を利用する。勉強することが目的であつて、資格試驗に合格することや試驗で高得點を取ることが目的ではない。だから試驗に申し込まずに勝手に勉強だけすれば良いのだが、そんなことが可能なはずが無い。興味も無く面白くもないことを自主的にできるとは思へない。試驗に申し込めば受驗料を無駄にしないために必死になるだらう。試驗日が迫れば追ひ立てられるやうに勉強するだらう。實際、去年まではその目論見通り、普通ならやるはずが無いレベルで勉強できた。ただし腦トレ效果は一切感じることができなかつた。勉強してもボケ防止にはならないのではないかと激しく疑つてゐる。去年の最後に基本情報技術者試驗で本氣の全力に近いぐらゐ勉強して精魂盡き果てた。2ヶ月で85時間も勉強したからな。人生で最大級だ。これ以上やつたら氣が狂ふレベル。平均すると1日1時間半だから全然大したこと無いやうに思へるが、必ず毎日やると決めて死にさうな時でも眠過ぎる日でも無理してやつてゐたから俺にはキツ過ぎた。思ひ出すだけでゲロ吐きさう。恐らくそれで燃え盡きたんだらうと思ふ。今年は3月の家庭菜園檢定2級と9月のFP技能檢定3級で激しい醜態を晒した。何が腦トレだ。試驗直前まで言ひ訳ばかりして全く勉強せず、直前になつてから急激に勉強して單に試驗を消化するだけで終つた。兩方とも難易度の低い試驗だつたのでそれでもそこそこの高得點で合格したが(FPはまだ結果待ちだが)、合格することや高得點を取ることが目的ではなく、勉強をすることが目的なのは先に書いた通り。結果がどうあれ、まともに勉強してゐない時點で腦トレとしては完全敗北だ。合否や得點などどうでも良い。しかしどうでも良いからと言つて不合格になつて良いといふことではない。不合格になるといふことは明らかに勉強が足りてゐないのだから腦トレとしてダメだし受驗料が勿體無い。逆に高得點を取れたとしてもまともに勉強できてゐないのならば腦トレとしては敗北と言はざるを得ない。ならばどの程度勉強すれば腦トレとして勝利と言へるのか。それは自分自身が精一杯やつたと納得できること。非常に曖昧な基準だが、去年と比べて今年は全くダニの糞ほどもその領域には到達してゐない。家庭菜園檢定も直前に急激にテキストを讀んだだけだし、FPも同じく1週間前ぐらゐから急激に焦つてやつただけだ。そして今囘の宅建。これが今までで一番酷い。單純な勉強量で言へば家庭菜園檢定やFP技能檢定よりも多いが、それらより格段に難しい資格なので必要な勉強量が全く違ふ。去年受けた基本情報技術者試驗と同じくらゐのレベルだらう。もう間に合はんとか隨分前から日記に書いてゐたが、そのくせ全く勉強しようともしなかつた。本當に間に合はなかつたのか。その時から眞劍にやつてゐればそこそこの結果を出せたのではないか。いづれにしても、壓倒的に勉強量が足りてゐないので、腦トレとしては試驗を受ける前に完全敗北が確定濟み。家庭菜園檢定やFP技能檢定と同じだ。今年は全敗だ。その上さらに宅建では初めて試驗にも合格できないかもしれないといふ状況。試驗前日の昨日になつて初めて本番形式の模試に挑戰したり去年の過去問を解いてみたりした。その結果、どうやら合格ボーダー附近の實力しか無いらしいことが確定的。運次第でどうなるか分からない。よく記憶できてゐる分野の問題が多めに出れば合格。曖昧な記憶しかできてゐない分野で引つ掛け問題を出されると太刀打ちできない。運で2點程度はブレるだらう。ボーダー附近の2點差は大きい。結局腦トレとして完全敗北した上にさらに試驗でも不合格を食らふかもしれないといふ最低最惡の状況で本番を迎へることになつた。決してナメてゐたわけではない。足りてゐないことは十分に自覺できてゐた。それなのに勉強しなかつた。試驗に申し込めば受驗料を無駄にしないために嫌でも勉強するだらうといふ前提が完全に崩壞してゐる。もはや資格試驗をネタに腦トレをするといふことが破綻してゐる。さて、どういふ結末が待つてゐるか。

宅地建物取引主任者といふのは、不動産の取引をするのに絶對に必要になる資格。不動産取引時に必ず必要になるもののうち、重要事項説明と37條書面に關して、重要事項を説明することと重要事項説明書に記名押印することと37條書面に記名押印をすることは宅地建物取引主任者にしかできない。この3つのみが獨占業務。たつたこれだけのための資格だ。その割に試驗は結構難しい。取引主任者になるためには、試驗に合格するだけではダメで、なかなか大變なことになつてゐる。まづ試驗に合格し、2年以上の實務經驗があるか無ければ登録實務講習を受け、それを滿たした上で登録をすることができる。さらにそれから主任者証の交付を受ける必要がある。主任者証の有效期間は5年で、更新のたびに法定講習を受ける必要がある。試驗合格と登録は共に取り消されない限り一生有效。合格→登録→主任者証交付の3段階だな。最終段階まで行くには物凄く金が掛かる。受驗は7000圓なので敷居が低い。その後、登録實務講習に20000〜25000圓程度掛かる。次に登録料が37000圓掛かる。そして法定講習に11000圓、主任者証交付申請に4500圓。法定講習は試驗合格1年以内なら必要無いが更新のたびに必要。登録まででも7萬ぐらゐ掛かることになる。ボッタクリ過ぎだらう。色んな利權が絡んでゐるんだらう。官僚の天下り會社とかが間に色々介入してゐるんだらう。さういふ仕事をしてゐる人以外で誰が主任者証交付までやるだらうか。登録すらしたくない。まあそもそも興味が無い人はこんな中途半端に難しい試驗は受けないか。俺は合格したとしてもそこで終り。登録實務講習すら受けるつもりは無い。認定電氣工事從事者の講習は面白さうだから受けてみたが、宅建は興味が全く無い。

これまで色々受けて來たが、これまでと決定的に違ふ點がある。合格定員がほぼ決まつてゐること。これまでは決められた點數を取れば全員でも合格できる試驗ばかりだつたが、宅建は上位15〜18%の人間しか合格できない。大體合格率が16%になるやうに調整される。人數にして約3萬人。上位3萬人に入らなければ例へ高得點を取つても不合格になる。初めて他人との競争だ。優秀な人間が殺到した年や問題の難易度が低い年は合格點が高くなる。逆だと低くなる。だから何點取ればOKといふのは無い。でも大體30〜36點の間に合格點がある。過去の結果を見ると36點が最高らしいので36點以上取ればまづ合格だらう。35點でもほぼ大丈夫。33や34だとその年による。32點以下は相當嚴しいのではないか。過去に合格點が26點だつた年もあるが、例外中の例外だらう。俺の現時點での實力は大體例年の難易度だと34〜38點邊り。まさにボーダーギリギリのライン。運次第でどちらに轉ぶか分からない状況だ。腦トレといふ意味では既に完全敗北が確定濟みだが、さらに試驗で不合格といふ二重の敗北で終るかもしれない。

基本情報技術者試驗の勉強で讀んだ本これまで全ての資格試驗で8割以上の點數を取つて來たが、今囘は7割程度しか取れさうにない。壓倒的な勉強不足。ジャンルが違ひ過ぎるので斷言はできないが難易度的には去年の基本情報技術者試驗と同程度ではないかと思ふ。記憶せねばならん量に關しては基本情報技術者試驗の方が多い。しかし宅建は記憶の正確さが求められる。兩方とも單に記憶するだけでなく思考力も問はれる。基本情報ではアルゴリズムやプログラミング言語、宅建では民法權利關係がそれだ。總合的に見て難易度的には同じくらゐではないかと思ふ。基本情報は去年2ヶ月掛けて85時間も勉強した。去年の日記から引つ張つて來た畫像を載せてみる。これは基本情報技術者試驗の勉強のために讀んだ關聯書籍だ。讀み切れなかつた分と再讀の分を相殺すると厚さにして23.5cm。2ヶ月でそれだけ讀んで猛勉強した。對して、今年の宅建では僅か2册。しかもLECの豫想模試は時間が無くて超高速で適當に解いただけで解説もまともに讀めなかつた。2册合はせても厚み4.5cm。この壓倒的な差。いかに宅建の勉強が足りないか。自分でもビックリする。ただ、宅建は本だけでなく音聲でも勉強してゐる。iPod宅建といふ無料の音聲講座を聽いた。試驗までの時間が少なかつたので2.5〜3.0倍速で聽いた。速度に關しては何の問題も無い。普通に集中して聽けば聽き漏らすことなく聽けるし理解できる。これを80時間は聽いたのではないかと思ふ。主にパチ屋で。平均2.7倍速として、1倍速に換算すると216時間になる。本を讀んだのは合計で40時間程度かもしれないが、音聲も含めると250時間に相當する。去年の基本情報技術者試驗よりも壓倒的に多い勉強量だ。しかしその1倍速換算といふのが猛烈にインチキ臭い。パチ屋にゐる間ずつと再生してゐたがそれを全て聽けてゐたかと言へば激しく疑問だ。スロ打つ時は小役を數へたり前兆ゲーム數を數へたりする。その間に集中して聽けるはずが無い。うるさいし他の臺の樣子も氣になる。集中できる環境ではない。午後にもなれば意識が朦朧として普通に物事を考へることすら困難な状況に陥るのに難解な法律用語ばかりの音聲講座をしかも3倍速で理解できるだらうか。ただ再生してゐただけのことを聽いて勉強したとは言へないのではないか。しかも本に表としてまとめてあるものの解説みたいなのも多かつたので音聲だけでは不十分だらう。實際どの程度の效果があつたのかは分からない。何にしても勉強不足なのは間違ひ無い。7割ギリギリ程度しか取れないからな。7月に申し込んだのに勉強開始したのが盆の頃。しかもしばらくは本も見ずに音聲だけ。どうやら民法が難しいらしいといふことが分かり、FP3級の試驗が終つてから勉強し始めたが漸く基本的なことが理解でき始めた頃にはもう試驗1週間前といふ状況。俺は長い年月法學部に在籍したが、法律に關しては全く無知と言つて良い。善意・惡意の意味すら理解してゐないぐらゐのレベルだつた、といふのは言ひ過ぎか。それにしてもほぼ無知の状態だつた。その状態から民法關係の問題をそこそこ解けるやうになるまで1ヶ月程度掛かつてゐる。1ヶ月と言つてもたまに少し本を眺める程度の勉強しかしてゐないけどな。他の分野に關してはどうやらただ記憶するだけで良ささうだと早いうちから分かつてゐたので後囘しにした。ただし、思つてゐたよりも高い精度の記憶が要求されることが1週間前に判明して死ぬほど焦つて結局間に合はないといふ事態に陥つてゐる。民法の理解が足りてゐない。他の分野の記憶が曖昧過ぎる。だから簡單に引つ掛け問題に笑へるほど見事に嵌まる。總合的に合格ボーダーギリギリのライン。この短い期間でこれだけ怠けてボーダーまで來れただけでも奇跡の部類だらう。1週間程度輕く勉強するだけで樂に40點以上取るやうな奴も世の中にはゴロゴロゐるんだらうが、俺は凡人なので無理だ。音聲講座が無ければ確實に不合格のレベルだつたに違ひ無い。もう少しだけ眞面目にやつてゐれば合格だけは死守できただらう。絶妙にギリギリのラインで本番を迎へることになつた。あとは運のみ。どうなるか自分でも分からない。いつもは合格なんていふのは遙か下の次元で、不合格なんて絶對にあり得んと思へる状況だつたが、今囘初めて不合格が現實的に見えてゐる。合格できる可能性は6割といつたところか。ここで不合格といふ悲慘でみつともない結末を食らへば改心してまた資格試驗の勉強による腦トレが正常に機能するやうになるかもしれんといふ氣はするがどうだらう。落ちるとネタ的にオイシイが、普通にギリギリで合格してしまふと何も面白味が無い。ここまで中途半端だとどういふ結末が望ましいのか判斷に迷ふところだ。勿論ネタのために手を拔いたりすることは無い。全力で眞劍に試驗を受ける。後は野となれ山となれ。

前日は無理してLEC模試の問題を解き、さらに日課のギター練習を消化して2時過ぎてから布團に入つた。クソ眠くて死にさうなのに咳が酷くてなかなか眠れない悲劇。結局3時過ぎまで苦しんでゐたと思ふ。朝早く起きる必要があるのに。試驗は13時から岐阜大學で。岐阜大學なんて行つたことが無い。いや、大昔にセンター試驗を受けた。でも高校からバスで行つたしな。調べたところによると、岐阜驛からバスで30分らしい。岐阜のバスは怖い。乘り方が分からない。あれは普段から乘り慣れてゐる人でないと難しいと思ふ。10年ほど前に岐阜市民會館でTHE HIGH-LOWSのライブがあり、それを觀に行つたのだが、どのバスに乘れば良いのかが分からず、結局30分ほど歩いて岐阜市民會館へ行つた。まづバス乘り場が大量にあつてどこに竝べば良いのかが分からない。そして、1つの乘り場から複數の路線のバスが出る。どの路線のバスに乘れば良いのか分からないし、どこ行きのバスが目的地を通るのかも分からない。來るバス來るバス全て悉く違ふ方向へ走り去る。乘れるわけが無い。事前に徹底的に調べておかねば無理だ。といふわけで、今囘は入念に調べておいた。試驗會場に辿り着けずに不戰敗といふのはあまりにも酷い。受驗票には4・5・9番乘り場から大學病院行きのバスで30分と書いてある。それだけでは情報不足だ。ネットで岐阜バスを檢索してみたところ、4番乘り場から出る岐阜大學病院行きのバスの路線はN45といふやつらしい。5番から出るやつはC70。行き先は同じだがルートが違ふ。しかしどちらも約30分程度掛かるやうだ。4番乘り場のN45は1時間に1本。5番のC70は1時間に3本。計4本。行き先と路線の番號とそれぞれの時刻を憶えておけば良いだらう。ちなみに9番乘り場はJRの驛の方なので關係無い。俺は名鐵で行く。名鐵で岐阜驛に着く時間とバスの出發時刻を考へて、どの電車に乘るかも決めておいた。万が一寢坊しても良いやうに3つほど候補を決めて頭に叩き込む。少し早めに着くくらゐで丁度良い。

朝、携帶電話のアラームで目が覺めた。しかし起き上がれない。異常に眠い。睡眠時間があまりにも足りない。動けない。アラームを止めて氣絶してしまつた。次にB'zの目覺し時計がけたたましく「おでかけしましょ」を歌ひ始めた。再び目を覺まし、今度は根性で起き上がつた。死ぬほどつらいが今日は何があつても必ず起きる必要がある。洗面所へ行つてうがいして喉を激しく洗浄する。その瞬間から急激に咳が出始めた。やはり治つてゐない。それどころか明らかに惡化してゐる。症状が出始めてもう1週間になるが、今日が一番酷い。どんどん酷くなつてゐる。藥も全然效いてゐない。取り敢へず昨日買つた咳止めを飮んでおいた。飮むと少しボーッとするが、咳が激しく出續ける状態ではどうにもならんだらう。エネルギーを補給しておかないと頭も働かないのでパンを食つてみた。死の豫感。起きてすぐに飯を食ふと胃腸が刺激されて猛烈な便意に襲はれる仕組みになつてゐる。これが絶妙に嫌なタイミングで來る運命になつてゐる。電車に乘つてしばらくしてから來るといふのが定番だ。しかし何故か今日はすぐに來た。5分もしないうちに便意に襲はれた。運が良い。むしろそのせゐで逆に嫌な豫感もする。取り敢へずウンコを屠つた。寢る前に準備しておいたが持ち物を入念に再確認してから家を出た。でもFPの時と同じくDSを持つて行くのを忘れた。完全に脳障礙。

自轉車を必死に漕いで西可児驛へ。漕いでも漕いでもなかなか進まない。體力が衰へ過ぎてゐる。咳のせゐだらうな。いつものくせで危ふく710圓か770圓の切符を買ひさうになつた。寸前で氣づいて590圓の切符を買ふ。犬山行きの普通電車に乘り込み、犬山までの10分間はiPod宅建を聽く。今さら民法をやつても無駄なので苦手分野の都市計劃法や建築基準法を復習だ。犬山で岐阜行きの普通電車に乘り換へ。ここからは本を讀む。超絶苦手分野の税金關係から。しかしこの分野からは2問か3問しか出ない。その2問か3問が生死を分ける可能性があるとは言へ、無駄かもしれない。宅建業法は簡單なので復習しなくても良いだらうと判斷したが、細かいところをしつかり憶えておかないと微妙な引つ掛け問題で殺されてしまふ。取り敢へず税・鑑定の分野を輕く復習し、やはり氣になる都市計劃法等の法令上の制限の分野を復習する。でも眠過ぎるし咳止めの藥のせゐもあつて頭が働かない。もうダメかもしれない。でもやるしか無いだらう。

岐阜驛に着き、バス停へ向ふ。地下道を通つて道路の反對側へ。5番乘り場で待つ。バスを待つ列の半分程度の人間が宅建關係の本を讀んでゐた。その數人を見ると大學生のやうにも見えるがどうなんだらう。この試驗はどういふ人が受けるんだらう。やはり不動産業界の人が多いんだらうか。でもこの試驗に合格する人の3割程度しか不動産業に從事しないみたいなことを本で讀んだ。大學生が就職活動のネタとして受驗するんだらうか。それともニートや主婦が暇潰しで受けるんだらうか。轉職を狙つてゐるヲッサンが受けるんだらうか。老人がリタイヤ後に生涯學習とか言つて挑戰するのかもしれない。不動産業界はヤクザが多いイメージだがどうなんだらう。試驗會場に着いたら全身刺青の怖い奴ばかりだつたりしてな。そんなわけないか。最近のヤクザは見た目では分からないらしいしな。とにかくバスを待つ。眠い。岐阜驛が始發のはずだが、先にJRの驛から來るので座れないかもしれないと思つてゐた。何臺か同じバス停にバスが來るがしつかりと表示を見てC70でないことを確認してスルーした。豫定時刻より2分ほど遲れてC70のバスが來た。これだ。行き先は岐阜大學病院となつてゐる。間違ひ無い。これに乘ればOKだ。しかし何故か既に滿員。全ての座席は埋まり、隙間に大勢の人間が立つて乘つてゐる。乘り切れるんだらうか。不安になりながら無理矢理乘り込む。ほとんどの乘客が宅建の本を讀んでゐた。滿員電車状態で隙間が無い。電車と違つて、もたれかかる壁も無い。吊革に掴まつて必死に堪へるしか無い。死ぬほどキツいぞ。こんな状態で30分も過ごすのか。乘る時に取つた整理券を持つた手で吊革に掴まつてゐたが、一瞬力を緩めた時に整理券が落ちて行方不明。まあ良い。どうせ一番高い310圓になるんだ。それにしてもつらい。大學に着く前に過勞死するぞ。倒れさう。バスは電車と違つて交通状況に左右される。渋滞が死ぬほど鬱陶しい。早く着け。ブレーキ掛けたり發進したりするたびに激しく搖れる。體力がアホみたいに奪はれる。

たつぷり30分掛けて漸く岐阜大學に到着。死ぬほど疲れた。來たことあるはずなのに全く見覺えが無い風景だ。バスを降りて他の乘客について行く。應用生物何たらいふ建物が會場だ。乘客のほとんどが宅建試驗の受驗者のはずなのでついて行けば良い。途中で立て札があつて應用何たらの表示もあつた。無事に建物まで辿り着いた。建物の前にショボい看板が立ててあつて、そこに建物の見取り圖と部屋番号が書いてあつた。受驗票に書いてある部屋番號を確認しろと書いてある。部屋數は多い。1部屋の人數は少ないだらうが、受驗者の總數はかなり多いだらう。岐阜県の受驗者が全部集まるからな。岐阜県の試驗會場はここだけだつたはず。俺は4階の12番の部屋。4階か。ボロい建物だからエスカレーターもエレベーターも確實に無いな。階段はキツイぞ。死にさうになりながら階段を昇り、奧の方へ。無事に部屋まで辿り着いたが、11時半までは入室できない。近くの喫煙所みたいな場所で椅子に座つて本を讀む。最後の復習だ。咳止めの藥の效き目が切れて來たらしく、急に咳が出始めた。非常に困る。藥を飮まねばならんが、飮むと少し頭がボーッとする。大丈夫だらうか。でも飮まないといふ選擇はあり得ないだらう。他の受驗者の迷惑にもなるしな。といふことで、藥を飮んだ。入室可能時刻まで本を讀んで復習。

11時半になり、部屋へ入る。俺の席は右端の眞ん中より少し前。ただし俺の後ろは一人しかゐないらしい。一部屋60人くらゐだらうか。年齡層は高め。50代以上のヲッサンも何人かゐる。女が少ない。若い人もほぼゐない。30代が多い感じ。學生みたいなのはほとんどゐないな。未成年者は合格しても登録できないしな。あからさまにヤクザみたいな風貌の人はゐないが、いかにも不動産業みたいな胡散臭い感じの人は何人かゐる。インテリ臭を醸し出すやうなのはゐない。何か割と暗い感じの派遣フリーターみたいな哀愁漂ふ人が多いやうに見えた。活氣が無い。これまで色々受けて來たが、一番暗い感じ。そこそこ難しい試驗だし1年に1囘のチャンスだからみんな眞劍なんだらう。世の中には何年も不合格を繰り返してゐるといふアホも結構ゐるらしい。資格がどうしても必要なら眞面目に勉強して一發で受かれば良いのに何で中途半端なことを何年も繰り返すんだらう。上位16%の人しか合格しないとは言へ、眞面目に勉強しても受からないほどの難易度ではない。その氣になつて眞面目にやれば獨學でも確實に一發合格できるレベルのはずだ。1年眞面目にやればどんなバカでも絶對受かるだらう。まあ俺は落ちさうだけども。あからさまに勉強不足だからな。

机の上に封筒が置いてある。携帶電話等の通信機器の電源を切つてこの封筒に入れて封をするらしい。試驗中に通信機器を隠し持つてゐることが判明したら終了なんだらうな。試驗で不正が發覺するとそれ以後3年は受驗できなくなるといふ罰則がある。DS持つて來なくて良かつたな。あれも一應Wi-Fiでネットに繋がるからな。ここに無料で使へるアクセスポイントがあるかどうか分からんけど。もしDS持つてゐたらこの封筒に電話とDSを兩方入れるのは少し嚴しい。

12時40分頃から試驗の説明があるらしい。最後は問48で出題される統計問題の確認だ。毎年發表される各種統計データを輕く憶える必要がある。全く何の役にも立たないゴミ情報で、試驗終了と同時に忘れ去つてもOKのものだ。しかもそんなに詳しいことを聞いて來るわけでもないから試驗直前に輕くチェックしておくだけで良い。10分前に輕く眺める。

時間になり、机の上のものを全て仕舞ふやうに指示された。携帶電話等の通信機器は電源を切つて封筒に入れて封をして足元に置くこと。不正が發覺した場合は即退場だが、試驗終了時間まで試驗監督の部屋で待機。あとはまあよくある注意事項だ。まづマークシートが配られた。FPの時と同じやうに最初から名前が印刷されてゐる。しかし名前はカタカナで印字されてゐる。その内容を確認。そして署名欄に漢字で名前を書く。マーク欄は基本情報技術者試驗の時と同じく横長の楕圓だ。マークは縦長の楕圓にしてくれ。横長は異常に塗りにくいのは俺だけだらうか。大昔にセンター試驗やその模試で縦長のを數百個塗つたので縦長は違和感無く樂に塗れるが、横長は異常なまでに塗りにくい。手や指の關節の可動方向を考へても縦長の方が塗りやすいと思ふ。解答用紙に名前を書いたらまたしばらく待つ。この時間になつてから來た受驗者もゐた。ナメてるな。缺席者もゐる。恐らく申し込んでから勉強を開始してすぐに諦めたんだらう。それか、一應勉強してはみたものの、もう無理と判斷して抛棄したか。開始の少し前に問題用紙が配られた。當然、開始の合図まで開いてはいけない。

13時になり、試驗開始。さて、どんな結末が待つてゐるか。まづは問48の統計問題から。直前に見て輕く憶えただけだから時間が經つと綺麗サッパリ記憶から消えてしまふかもしれない。憶えてゐるうちに解かねばなるまい。

【問 48】 宅地建物の統計等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 平成23年地価公示(平成23年3月公表)によれば、平成22年の1年間の地価変動率は、全国平均で住宅地がマイナス2.7%、商業地がマイナス3.8%となっており、住宅地は下落率が縮小したものの、商業地は引き続き下落率が拡大している。
  2. 平成23年版土地白書(平成23年6月公表)によれば、平成22年の売買による土地所有権移転登記の件数は全国で115.4万件となっており、対前年度比2.2%減とここ数年減少が続いている。
  3. 住宅着工統計(国土交通省、平成23年1月公表)によれば、平成22年の新設住宅着工戸数は、対前年比では3.1%増で、そのうち、持家、貸家、分譲住宅とも前年に比べ増加した。
  4. 平成21年度法人企業統計年報(財務省、平成22年9月公表)によれば、平成21年度における不動産業の経常利益は約3兆1,000億円となっており、対前年度比5.8%減となった。

まづ3と4は速攻で消えた。正解は1か2で、恐らく2だらう。1の下落率が縮小といふのは間違ひ無いのだが、商業地の下落率が拡大といふのが違ふ氣がする。全部縮小だつた氣がする。正確に憶えてゐないので確信が持てない。2番の115.4萬件と2.2%といふ數字は正しい。しかし減少だつたか増加だつたか記憶が曖昧だ。2擇で迷ふと大概外す仕組みになつてゐる。折角直前にチェックしたのに中途半端過ぎて役に立つてゐない。不況やリーマンショックで不動産取引が減つてゐるはずだから「ここ數年減少が續いてゐる」が間違つてゐるはずは無いと思ふ。といふわけで2を選んだ。間違へたらヤバいな。俺みたいにボーダーギリギリのカスは1點が重要だ。問46〜50は金を拂つて免除されてゐるゐる奴が3萬人ぐらゐゐる。そいつらと對等な勝負をするためには問46〜50で間違へるわけにはいかない。とは言へ、なかなか完璧にするのは難しい。餘裕で40點以上取れるやうな人なら統計なんか捨ててもどうでも良いんだらうな。さて、ここからは問1から順にやつて行く。でも異樣に頭が働かん。疲勞が激し過ぎるし睡眠時間が短過ぎた。でもやるしか無い。

【問 1】 A所有の甲土地につき、AとBとの間で売買契約が締結された場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Bは、甲土地は将来地価が高騰すると勝手に思い込んで売買契約を締結したところ、実際には高騰しなかった場合、動機の錯誤を理由に本件売買契約を取り消すことができる。
  2. Bは、第三者であるCから甲土地がリゾート開発される地域内になるとだまされて売買契約を締結した場合、AがCによる詐欺の事実を知っていたとしても、Bは本件売買契約を詐欺を理由に取り消すことはできない。
  3. AがBにだまされたとして詐欺を理由にAB間の売買契約を取り消した後、Bが甲土地をAに返還せずにDに転売してDが所有権移転登記を備えても、AはDから甲土地を取り戻すことができる。
  4. BがEに甲土地を転売した後に、AがBの強迫を理由にAB間の売買契約を取り消した場合には、EがBによる強迫につき知らなかったときであっても、AはEから甲土地を取り戻すことができる。

ありがちな意思表示の問題だ。少し考へれば簡單に分かるはずの問題だ。でも頭が働かん。「A所有の甲土地につき」を理解するだけでも10秒ぐらゐ掛かる。すげえ靄が掛かつた感じだ。「AとBとの間で賣買契約が締結」の邊りで既にどちらが買主でどちらの所有する土地の賣買なのか分からなくなつてゐる。脳障礙か。ボーッとするなんて次元ぢやないな。落ちるぞマジで。腦が酸素不足に陥つてゐるかもしれない。激しく深呼吸してみる。両手の指に激しく力を込めて動かしたりして意識をハッキリさせる。さて、まづ選擇肢1から。動機の錯誤は動機が表示され相手が知つた場合のみ錯誤無效を主張できる。だから間違ひ。これだけのことを判斷するのにこんなに疲れてゐたら時間も足りなくなるな。選擇肢2について。第三者詐欺の問題。Aが惡意なら取り消すことができる。間違ひ。選擇肢3について。登記を備へた第三者には對抗できない。間違ひ。ならば正解肢は4か。時間短縮のため讀まずに4としておくべきか、念のため讀んでおくべきか。讀んで惑はされても困るが一應見てみるか。強迫は善意の第三者にも對抗できたはず。4が正解だらうな。2分半消費。時間掛け過ぎ。焦る焦る。

【問 2】 Aは、自己所有の甲不動産を3か月以内に、1,500万円以上で第三者に売却でき、その代金全額を受領することを停止条件として、Bとの間でB所有の乙不動産を2,000万円で購入する売買契約を締結した。条件成就に関する特段の定めはしなかった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 乙不動産が値上がりしたために、Aに乙不動産を契約どおり売却したくなくなったBが、甲不動産の売却を故意に妨げたときは、Aは停止条件が成就したものとみなしてBにAB間の売買契約の履行を求めることができる。
  2. 停止条件付法律行為は、停止条件が成就した時から効力を生ずるだけで、停止条件の成否が未定である間は、相続することはできない。
  3. 停止条件の成否が未定である間に、Bが乙不動産を第三者に売却し移転登記を行い、Aに対する売主としての債務を履行不能とした場合でも、停止条件が成就する前の時点の行為であれば、BはAに対し損害賠償責任を負わない。
  4. 停止条件が成就しなかった場合で、かつ、そのことにつきAの責に帰すべき事由がないときでも、AはBに対し売買契約に基づき買主としての債務不履行責任を負う。

停止條件付賣買契約の問題か。頭が働かん。甲とか乙とか色々出過ぎて把握できん。何でこんなに集中力が無いんだらう。讀んでも内容が頭に入つて來ない。停止條件の妨害とかそんな問題見たこと無い。相續が絡む問題もだ。勉強不足だし考へる能力も無いし、これはダメだな。この状態で民法の問題をやると全滅の可能性がある。民法は後囘しにして法令上の制限以降を先にやつた方が良い。そのうち集中力も復活するかもしれんし。といふわけで、問2以降は放置で問15から。

国土利用計劃法、都市計劃法、建築基準法、宅地造成等規制法、土地區劃整理法、農地法の問題が出てゐる。記憶が曖昧なこともあり、微妙な選擇肢に惑はされる。自信を持つて答へられない問題が結構ある。これらが全滅だつた場合、かなり危險なことになる。次の超絶苦手な税・鑑定の分野は印紙税、固定資産税、地価公示法について出題。地価公示法は分かつたが税が分からない。ヤバい。今年はやけに難しいぞ。去年の問題は簡單だつたのに。今年は合格點は低くなるかもしれんな。

簡單なはずの宅建業法の分野へ。記憶が曖昧な部分を絶妙に突かれた。ある程度自信を持つて答へた中にもくだらないミスで落としてゐるやつがあるだらう。さういふのは見直しすれば修正が利くが、時間が足りないかもしれない。腕時計を見ると、去年の問題や模試をやつた時よりも時間が掛かつてゐる。後囘しにした民法の問題では他より多く時間を消費するから、かなり時間が足りない状況だ。このままでは見直しする時間など無い。焦りと緊張感のおかげで集中力は囘復して來て普通に文章がを讀めるやうになつて來たが、今年は變な問題が多くて惑はされる。そして絶妙に俺の記憶が曖昧なところばかり突いて來る。これは本氣でヤバいな。この感覺だと32〜34點ぐらゐになるかも。確信を持てない問題が多過ぎる。

免除科目の問46〜50。48は最初に解いた。問46の獨立行政法人住宅金融支援機構の問題が分からなかつた。不當景品類及び不當表示防止法、土地、建物の問題は迷ふことは無かつた。さて、民法だ。頭もスッキリして來たし、普通に解けるだらう。ただし勉強不足なので考へても分からない問題はある。

まづは問1を考へ直す。間違つてゐないはず。問2、やはりこれは分からない。1か3で迷つて3にした。迷つた場合、高確率でダメな方を選ぶ仕組みになつてゐる。それを考慮して1にしておくべきか。でも結局選んだ方と逆の方が正解になるからどちらを選んでも同じだ。自信を持てない時點で勉強不足なんだから諦めろ。難しい問題もあれば簡單な問題もある。法律なんか何も知らなくても樂に解けるただの國語問題みたいなのもある。例へば問9。

【問 9】 次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び下記判決文によれば、明らかに誤っているものはどれか。

(判決文)

売買の目的物である新築建物に重大な瑕疵がありこれを建て替えざるを得ない場合において、当該瑕疵が構造耐力上の安全性にかかわるものであるため建物が倒壊する具体的なおそれがあるなど、社会通念上、建物自体が社会経済的な価値を有しないと評価すべきものであるときには、上記建物の買主がこれに居住していたという利益については、当該買主からの工事施工者等に対する建て替え費用相当額の損害賠償請求において損益相殺ないし損益相殺的な調整の対象として損害額から控除することはできないと解するのが相当である。

  1. 売買の目的物である新築建物に重大な瑕疵がありこれを建て替えざるを得ない場合、買主は、工事施工者に対して損害賠償請求をすることができる。
  2. 売買の目的物である新築建物に、建て替えざるを得ないような重大な隠れた瑕疵があって契約の目的を達成できない場合には、買主は売買契約を解除することができる。
  3. 売買の目的物である新築建物に建て替えざるを得ない重大な瑕疵があり、同建物が社会通念上社会経済的な価値を有しないと評価すべきものである場合、当該建物が現実に倒壊していないのであれば、買主からの工事施工者に対する建て替え費用相当額の損害賠償請求において、買主の居住利益が損害額から控除される。
  4. 売買の目的物である新築建物に建て替えざるを得ない重大な瑕疵があり、同建物が社会通念上社会経済的な価値を有しないと評価すべきものである場合、買主が当該建物に居住したまま工事施工者に対して建て替え費用相当額の損害賠償を請求しても、買主の居住利益が損害額から控除されることはない。

賣主の瑕疵担保責任とか契約解除とか損害賠償請求とかそんな法律知識とは一切關係無く、日本人の平均的な通常の國語力で當り前に正解できるバカ問題だ。といふか、小學生でも解けるだらう。何でこんなバカ問を出すんだらう。ここで間違へたら不合格確定的になるな。こんな問題ばかりだと樂だが差が付かない。むしろこれで平均點が上がつてしまふと俺みたいなギリギリの人間は困るかもしれない。

權利關係のラスト、不動産登記法が全く分からなかつた。あと5分で試驗終了。異常に時間が掛かつた。去年の問題は普通に解いて1時間20分程度だつた。模試4囘やつたが、時間が無くて高速囘答して1時間10分〜1時間30分。本番は愼重に解くはずだから時間が足りなくなるかもしれないといふ不安は正しかつた。もう見直しをする時間は無い。經驗上、宅建業法の邊りで凡ミスがいくつかあるはず。それが合否を分かつ決定打になりさうな豫感。感觸としては、やはりボーダーギリギリぐらゐの感じだと思ふ。かなり危險。勉強不足だから仕方が無い。當然の結果だ。殘りの僅かな時間でやるべきことは、選んだ答へとマークが一致するかどうかの確認。問題を見直すことはできない。急いで確認し、薄いところや汚いところをしつかり塗り直し、まだ2分半殘つてゐたので最後の足掻きで超高速で見直し。そんな短い時間で何も變るはずはなく、終了。さて、どうなつたかな。自分ではかなり際どいことになつてゐると思ふ。ただ、後で答へ合はせをしてみると意外と得點できてゐるかもしれないし、逆に思つたよりさらに惡いかもしれない。後は合格發表を待つだけ。初めてこんな悲慘な結果で終つた。いつもの腦トレ資格試驗なら勉強不足を痛感しても8割は取れて合格は揺るぎない感じだつたし、激しく樂勝だつた。まあ難しい試驗は去年の基本情報技術者試驗だけだつたし、それに關しては十分な勉強をしてゐたので當然の結果とも言へる。あれは時間ギリギリな感じだつたけどな。漢檢準1級も割と勉強不足で目標の9割には到達できなかつたな。そもそも目標9割といふのがナメ過ぎてゐたからな。まあいい。終つた。今囘は7割すら危ふいといふバカ丸出し状態。あとはもうどうでもいい。初の不合格を食らふかもしれんな。假に不合格だつた場合、果たして俺は挫折感といふものを味はふことができるのだらうか。これまでの人生でただの一度も挫折感といふものを味はつたことが無い。例へ勉強不足だつたとしても宅建ごときに落ちたといふことでショックを受けるんだらうか。それとも勉強しなかつたのだから當然だと言ひ訳して平然としてゐるのだらうか。試驗の合否とは關係無く、腦トレといふ自分との勝負に完全敗北を續けてゐることに關しては何故挫折感を感じないのか。合格にしろ不合格にしろ、結果が出れば何か變るだらうか。

問題用紙と筆記用具を鞄にブチ込み、封筒から携帶電話を取り出して電源ON。全て鞄に仕舞つて教室を出る。あ、さう言へばまだ知的財産管理技能檢定3級があつたんだな。宅建だけでは腦トレとして不十分!同時に他のもやつてもつと自分を追ひ詰める!!とか言つてFP3級と知財3級をかませ犬として申し込んだが、結局3つとも單獨でやることになつてしまつて全然宅建に影響を與へなかつた。そもそも宅建だけでもまともにできてゐないではないか。できなかつたのではなくてやらなかつたのだが、どちらにしても腦トレとしては失敗だ。完全敗北だ。最後に知財3級だけ宙に浮いてしまつてゐる。どうしたもんかね。恐らくFP3級よりも遙かに簡單だらうと思ふ。宅建と比べたら超絶ウンコだらう。本氣出せば1日で高得點取れる氣がする。申し込んだ以上はやらねばならんな。試驗日は來月だつたかな。面倒臭いな。

建物から出るのに相當苦勞した。凄まじい人數が一齊に外に出ようとしてゐるのだが、出入口が狹いのでなかなか進まない。何人かで一緒に受けに來たやうな人が試驗の出來榮えについて語り合つてゐる。電話で身内か知人に報告してゐる人もゐる。相當レベルの低いことを言つてゐる人が結構ゐて安心してしまふが、そんなに激烈に難しいわけでもないのに8割以上の人間が不合格になるやうな試驗だから底邊は相當にレベルが低くて當り前だ。そんなので安心するほど落ちぶれてはいけない。いや、もう俺も負けたんだ。負け側の8割にたぶん入つてゐるよ。無樣だな。

外に出て人の波に揉まれながら歩く。みんなバス停に向つてゐるのかと思つたら駐車場に辿り着いた。絶對に自家用車で來るなと受驗票に書いてあつたのに車で來た奴ばかりか。さうだよな。バスで來るのは大變過ぎるよな。死ぬほど疲れるんだよな。歸りもあんなバスに乘るのか。考へたくもない。方向轉換してバス停の方へ向ふ。絶句。何だこれ。歸れるのか。バス停に凄まじいい行列。500人ぐらゐ竝んでないか?人數が多過ぎて何人ゐるのか全く把握できんけど。バスは1時間に何本ですか。増便はありますか。1臺に何人乘れますか。絶望で視界が眞つ暗。

取り敢へず、バス停の横の賣店に突入。腹が減つたのでパンを買つた。飮み物も買つた。外の椅子に座つてバス停の列を眺めながらパンを貪る。咳止めの藥をキュッとキメる。呆然と列を眺めてゐたが、一向に動かない。バスが來ない。アホみたいに來ない。まさか30分に1本とかぢやないだらうな。列もだいぶ長くなつた。しかし俺がパンを食ひ終つた頃から列の伸びは止まつた。一體いつになつたら歸れるんだらうか。バスを待つより歩いて歸る方が良いのではないか。いや、バスで30分も掛かる距離を歩けるはずが無い。不可能ではないだらうが、かなり大變なことになる。我慢してバスを待つしか無い。といふわけで列の最後尾へ。

今年で何囘目だとか話してる人が多い。合格したいなら何で眞面目に勉強しないんだ。落ちる奴なんて俺みたいに勉強不足の奴とかナメてる奴とか本物のバカぐらゐだらう。眞面目にやつても受からないなんてことがあるのか。しかも何囘も。まあどうでもいい。ふと考へた。もし落ちてゐた場合、俺はどうすべきか。全くこの資格を必要としてゐないが、負けたまま終るわけにもいかんので來年リベンジすべきだらうか。負けたまま終るわけにはいかんといふなら辛うじてギリギリ合格できてしまつても恐ろしく低い點數で負けたことについては同じなので8割以上の得點を目標にリベンジすべきだらうか。受驗資格は無いので合格しても再度挑戰できる。そんなことを考へながらひたすらバスを待つ。

漸く1臺來た。列が少しだけ短くなつた。このペースだと日が暮れるぞ。マジでヤバい。増便しろよ。もう疲れ果てた。氣が狂ひさう。蚊みたいな小さい羽蟲が大量に飛んでゐて鬱陶しい。意識を失ひ掛けた時に次のバスが來た。變なバスだつた。2臺連結した長いバス。あんなのどうやつて運轉するんだらう。これで一氣に列が短くなつた。

その次の次のバスに漸く乘ることができた。しかし當然座れない。朝と同じく滿員電車状態。死ぬほどつらい。もたれかかる壁も無い。ブレーキや發進のたびに激しく振り囘される地獄だ。しかも澁滯にハマつてほとんど動かない。バス停3つの間に30分。ウンコしたくなつたらどうするつもりだ。大變なことになるぞ。俺が便意に襲はれなくてもこれだけの客がゐたら誰かがウンコを漏らすかもしれない。とんでもない地獄だぞ。早く着け。何で俺がこんな目に遭はねばならんのだ。

死ぬほど時間を掛けて長良川の橋を渡つてからは少し順調に動き始めた。岐阜驛まで遠いぞ。もうすぐ日が暮れる。地獄だな。腹も減つた。パンは1個しか買はなかつたからな。家まで我慢だ。疲勞困憊、過勞死寸前。氣絶しさうな状態で漸くバスを降りることができた。寄り道など一切せずに歸宅だ。名鐵の驛に突入し、590圓の切符を買つて電車に乘り込む。

暇なので問題用紙と本を取り出して確認してみる。本にも書いてゐないやうな問題はどうしやうも無い。民法は過去問と比べ、意外と簡單な部類だつたと思ふ。ただ、法令上の制限や税や宅建業法の分野は去年よりは斷然難しかつたと思ふ。單に俺の記憶の曖昧な部分が多く出ただけかもしれない。難しかつたと思つてゐるのが俺だけで、他の人は簡單だつたと思つてゐるかもしれない。その場合、不合格はほぼ間違ひ無い。凡ミスもいくつか見つけた。見直しの時間があれば良かつたんだが。結構ギリギリな感じの試驗だな。しつかり勉強しておかないと普通に落ちる。法學部を卒業したやうな人だと民法の問題は簡單なんだらうか。俺は法學部中退だし在籍中もほとんど講義を聽かなかつたので全く分からないんだが。民法の勉強に時間を取られ過ぎてそれ以外のただ憶えるだけのところを憶え切れずに終つた。恐らく民法よりも宅建業法等の暗記部分に力を入れた方が結果は良かつただらうと思ふ。でも折角やるんだから法律をしつかりやらねば勿體無いだらう。基本情報技術者試驗でもプログラミングが大變だからと言つて表計算に逃げたり、漢字檢定準1級で標準字體は難しいからと言つて俗字略字に逃げるとか、さういふことをするのはつまらない。まあそんな餘裕を見せつけられるほど大量に勉強してから言へといふ話だけど。今囘はとにかく勉強不足だつた。決してナメてゐたわけではない。足りないのが十分過ぎるほどに分かつてゐた。なのにやらなかつた。マグレで合格してしまつてもこれは悲慘過ぎる結果だな。無樣。初めてお前らの完全勝利の日が來るかもな。全力で嘲笑する準備をしておけと1ヶ月前ぐらゐから言つておいたが、しつかり準備しておいただらうか。必死に辭書を引いてあらゆる罵倒と侮蔑の言葉を全力でテキストエディタに書き込んで保存してあるだらうか。合格發表は11月30日。その醜い罵詈雜言を貼り付ける機會が訪れる可能性は極めて高いよ。お前らの嘲笑を甘んじて受けてやる。クソが。

犬山行きの電車だつたので犬山で乘り換へだと思ひ込んでゐた。しかし犬山に到着したら新可児行きに變つてゐた。さうとも知らず一旦外に出てしまひ、行き先表示を見て慌てて戻つたら既に空席は無く、無駄に10分立たされることになつてしまつた。運が惡い。さうなるやうにできてゐる。もういい。早く歸りたい。死ぬほど疲れて西可児に着き、そこからさらに自轉車を漕いで家に歸る。家が遠い。

家に歸つてPCを起動し、ネットで宅建の解答速報を探す。資格學校が必死に速報を出してゐるはずだ。すぐに見つかつたので答へ合はせ。民法權利關係9/14、法令上の制限4/8、税・鑑定1/3、宅建業法16/20、免除科目4/5。計34/50。微妙過ぎる。どちらに轉ぶか分からない。法令上の制限と税で死に過ぎたな。民法も微妙に足りてゐない。合格點豫想を調べてみた。LECは33±1と豫想してゐた。TACは36±1との豫想。LECが當れば合格だ。各社豫想の一覧が2chの宅建スレに貼られてゐたので見てみたが、どうも33〜36の間のやうで、LECが一番低い豫想をしてゐる。34か35が有力だが、35の可能性の方が高い感じ。まだ速報段階なのでこの後修正が入ることもあるだらうが、面白いことになつて來た。1點足りずに不合格といふ、ネタとしては夢のやうな面白展開が期待できる。宅建業法の問42に關して、解答速報で少し割れてゐるらしい。ほぼ全てのところが1番を正解としてゐるが、4番を正解としてゐるところがいくつかあるらしい。俺は1番を選んで正解したが、もしこれが4番だとすると俺は33點になつて不合格がほぼ確定的になる。問42がどんな問題なのか見てみよう。

【問 42】 宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)がマンション(100戸)を分譲する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし

アとイが×で、ウが○なのかどうかといふところで答へは1なのか4なのかと割れてゐるやうだ。甲県知事免許のA社が乙県に案内所を設置する場合には、免許権者である甲県知事と、設置する場所を管轄する都道府県知事である乙県知事の兩方に屆出を行はなければならない。ウでは乙県知事に屆出を行はなければならないと書いてある。甲県知事にも屆け出る必要があるので×だといふ説と、甲県知事に關しては聞いてゐないので乙県知事に屆け出るのは正しいとする説で分かれてゐるらしい。普通の日本語の感覺で讀めば後者だと思ふのだが。でもかういふ微妙に迷はせる問題が多いんだよな。死ぬほど鬱陶しい。わざと惑はせるつもりで問題作つてゐるんだらうな。ほとんどの資格学校がウは正しいので答へは1としてゐる。

さて、錢湯にでも行かうか。疲勞を癒さねばならん。咳だけなので風邪ではないのかもしれないが、1週間も苦しめられてゐるこの病氣が熱い温泉に長時間浸かつたりサウナに入つたりしたら何かの效果で急激に囘復するかもしれん。思ひ出すだけで氣が狂ひさうになるのだが、前囘の風呂の日の時に無料券を貰ひ忘れたので今日は550圓拂はねばならん。本當だつたらタダで入れたのに。考へるだけで死ぬほど叫びさうになる。宅建のことよりもこちらの方が俺の精神に著しく甚だしい影響を與へてゐる。準備して錢湯へ。齒を食ひ縛りながら入泉券を買ふ。狂おしい。

體重を量つたら51.8kgだつた。また戻つたな。疲勞が激し過ぎて湯に入る體力も無い。すぐに限界に達して湯から出てしまふ。それでも頑張つてみた。サウナに入つても汗をかかなかつた。脱水症かもしれんと思つて水をガブ飮みしてみた。どんどん疲勞が激しくなつて行く。囘復しさうな氣配も無い。湯冷めして却つて體に惡いかもしれんな。2時間ほど入つて出て休憩所でポカリスエットを飮みながら漫畫を讀む。疲勞が激し過ぎて家に歸れる氣がしない。でも歸らないわけにはいかない。ああ、日課のギター練習もやらねばならんのだつた。腹も減つた。飯を食ふのも面倒臭い。何で俺がこんな目に遭はねばならんのだ。死にさうになりながら歸宅。咳が激しい。惡化したかもしれん。適當に飯を食つてからまたあまり效かない咳止め藥を飮んだ。日課のギター練習をせねばならん。キツ過ぎる。

孤独のRunaway -Mixture style-(1.4)、Pleasure'98 〜人生の快楽〜(1.5)、ギリギリchop(1.4)、Hey!Mr.Angryman(1.5)、SHINE(1.4)、衝動(1.4)、Brotherhood(1.5)、OH!GIRL -Mixture style-(1.5)、THE HELLION(1.8)、今夜月の見える丘に(1.4)、FRICTION -LAP 2-(1.4)、勝手にしやがれ(1.5)、juice(1.4)。

最後にまた宅建スレを覗いてみた。餘裕の合格圏の奴らがボーダー附近で怯えてゐるカスを煽る煽る。36點でも不合格とか言つて脅しまくりだ。もはやギリギリの奴等が縋るのはLECの豫想のみ。LECは例年異常に的中率が高く、最も信頼性が高いらしい。そのLECだけが33點前後を豫想し、他は軒竝35や36の豫想。今年も去年に引き續き難易度は低かつたといふ講評が多く出てゐる。俺は難化したと感じてゐるが、そもそも勉強不足なので當てにならん。ならば去年同樣36點が合格點といふこともあり得る。LEC以外の評を見ると33はあり得ないやうに思へるが實際のところはどうなのか分からない。半數が35點と豫想し、一部が36點と豫想し、殘りが34といふ感じか。どうも35點が濃厚な感じだ。俺は1點差で不合格といふネタ的に最高の状態かもしれない。寢る。疲れ過ぎた。

追記。11月30日、合格發表。朝9時から機構のWebサイトで合否確認できるやうになるが、0時にどこかで先に合格點の發表があるらしい。で、寢る前に2chとかでどうやら合格點は36點らしいといふ情報を確認。俺は34點なので最初からほとんど希望が無い状況だつた。35點が合格點だらうと思つてゐたので1點足りずに不合格といふネタ的に最高の結末に猛烈に期待してゐた。どうやらそれすらも打ち砕かれてただのバカで終るやうだ。先週、統計問題の問48に不備があつて全員正解とするといふ發表があつた。それで合格點が上がつた可能性も無いわけではない。選擇肢2の「対前年度日」が間違ひで「対前年比」が正しいらしい。資格予備校とかも一切誰も指摘して來なかつた完全ノーマークのところだ。揉めてゐた問42は1で無事に決着したらしい。で、朝起きて念のために機構のWebサイトで確認。やはり俺の受驗番號は無く、完全に不合格で確定した。初めて資格試驗で不合格になつた。得點率も68%といふ驚異的な低さ。これまで全ての試驗で8割を超えて來た。中にはそこそこ難しい試驗もあつた。宅建と同程度の難易度の試驗もあつた。宅建だけ著しく成績が惡いのは偏に勉強不足が原因だらう。間に合はん間に合はんと言ひながらいつまでも勉強せず、本當に間に合はなくなつてから無理矢理勉強し始め、結局ボーダー附近までしか到達できず、運次第で五分五分といふ感じになつてしまつた。そして運の無い俺は本番で惡い方へ傾いて死ぬのだ。例へ合格してゐたとしても結果が慘め過ぎるので來年また受驗するつもりでゐた。次は43點以上を目指さうと思ふ。2年目で8割取れなかつたらそれこそ本當に完全なバカだ。言ひ譯もできん。本當は9割の45點を目指したいところだが、それは少し嚴しい氣がする。今から1年眞面目にやれば9割5分でも狙へるだらうが、こんなものを1年も勉強できるわけが無い。1つの試驗で最長2ヶ月しか勉強したことが無い。基本情報技術者試驗だが2ヶ月で85時間勉強して發狂寸前に陥つた。それを考へると今から宅建を勉強するなんてことはあり得ないだらう。早くても夏頃からやるだらうと思ふ。無の状態ではなく一度は合格してもをかしくないレベルまで到達してゐるのでそれほど必死にならなくても良いはずだ。たぶんまた腦トレとして他のジャンルの試驗もやるだらうし。次はどんな結末を迎へるか樂しみだ。しかしまさかこんな無殘な結果に終るとはな。ちなみに宅建1ヶ月後の知的財産管理技能檢定3級は當然のごとく樂勝過ぎてウンコだつた。過去受けた資格試驗の中で最も簡單な部類だつた。その行き歸りにICレコーダーでiPod宅建を聽いてゐたのだが、この宅建試驗の日の日記に見たことも聽いたこともないみたいに書いた事柄も普通に講義してゐた。聽き漏らしてゐたのか記憶できてゐなかつたのか分からんが、やはり勉強不足の一言に盡きる。ナメてゐたわけではないがやる氣が出なかつたのだ、と今まで何度も日記に書いて來たが、自分でも氣づいてゐないだけでナメてゐたのかもしれないと思ふ。それなりに難しい資格なのに「この程度の資格でこんな悲慘な點數」とか見下したやうな表現が多かつた。落ちてしまつた以上、勉強不足だらうが何だらうが俺はただのバカだ。さあお前らのターンだ。心ゆくまで罵倒しろ。嘲笑しろ。この時を待つてゐたんだらう?テキストエディタに何MBも汚く醜い嘲弄の言葉を書き毆つて保存してあるんだらう?コメント欄にコピペしてみつともない敗者の俺を罵倒してください。

話題:免許・資格・検定

Info.
公開日時2011年10月19日 20時08分25秒
最終更新日2011年11月30日 10時48分28秒 (更新回数: 8)
本文文字数23476文字 (タグ込み)
URLhttps://orca.xii.jp/br/diary/diary.cgi?id=dogoo;date=20111016
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