海の近くに住みたい
話題:免許・資格・検定
公開日時: 2010年07月27日 02時18分12秒
第二種電気工事士技能試験。試験開始は11時30分だが、試験の説明や支給材料の確認作業等があるので10時55分までに集合といふことになつてゐる。場所は名古屋工学院専門学校高等課程。先日水族館に行つたついでに下見したが、地下鉄伝馬町から10分ほど歩く必要がある。伝馬町は名鉄で金山まで行き、そこから地下鉄名城線に乗り換へて4駅ほどの場所。西可児からだと1時間10分程度は掛かるだらうか。乗り換へや歩く分も考へて大体1時間半は見ておいた方が良いだらう。集合時間よりも少し早めに着くやうに行かねばならんから、9時に西可児といふのが限界ギリギリだらうか。その時間帯で名鉄の時刻を寝る前に調べておいたのだが、余分に金が掛かる特急を使はない選択だと9時6分の電車があつた。その次の電車は遅刻確定。9時6分の電車でも結構危ない感じだ。その前の電車となると何故か8時23分のやつしか無い。9時6分の電車に乗るつもりで準備して間に合はなかつたら死亡なので8時23分の電車に乗ることに決めた。といふことは8時には家を出る必要があり、当然それより早く起きる必要がある。無理。起きれるわけねえだらうが。お前が起きろ。死ねボケ。何で俺がこんな目に遭はねばならんのだ。で、7時半頃に目覚ましが鳴り響いた。目は覚めたが目が開かない。体が動かない。そのままだと確実にまた寝てしまふ。声にならない叫び声を上げながら起き上がり、取り敢へず目覚ましを止めた。そして布団の中へ。二度寝対策もバッチリだ。携帯電話のアラームが5分おきに鳴る。うるせええぇぇえぇ!!死ぬほど眠い。気が狂ひさう。何でこんな朝早い時間に試験をやるんだ。当日中に判定員が全員分の作品をチェックして合否判定を出すので早く試験をやらねばつらいといふのは分かる。だがそれは向うの都合でしか無い。受けさせられる人間の都合を優先しろ。もつと言ふと俺の都合を優先しろ。俺の都合に合はせろ。今日は眠いから別の日にしてくれ。家で受けさせろ。面倒臭え面倒臭え面倒臭え面倒臭えぇぇあぁぁあっぁ!!!
何だかんだで8時を過ぎてしまひ、急いで荷物を持つて家を出た。受験票2枚と工具類と筆記用具。DQ9をセットしたDSi。金。忘れ物は無いはずだ。工具は昨日寝る前にチェックした。工具の貸し借りはできないので忘れ物があつたら問題によつては死亡する。リングスリーブ圧着器を忘れたらどの問題が出ても死が確定する。ドライバーを忘れても死亡だ。ケーブルストリッパを忘れるのが一番つらいかもしれん。電工ナイフでの練習はほとんどしてゐない。でも何度もチェックして忘れ物は無いはずだから大丈夫だ。それよりも電車の時間が危ない。今日もクソ暑い。死に物狂ひで自転車を漕いで駅へ。手が痛い。練習のし過ぎか。ハンドルを握る右手がアホみたいに痛む。ブレーキかけるのもキツい。これは圧着で苦労するな。汗が止まらん。気分が悪い。また猛烈な便意に襲はれるんだらうか。駐輪場に着くと同時に踏み切りが鳴り始めた。ヤバい。急いで施錠し、駅まで猛ダッシュ。死ぬ。金を券売機にブチ込んだ瞬間に電車到着。間に合はん!!急いで770円の切符を買ひ、改札へ飛び込む。切符ではなく俺が改札機に吸ひ込まれさうな勢ひだ。ホームに出たら、来てゐた電車は反対側のやつだつた。ビビらせやがつて・・・と安心した瞬間にこちら側のも来た。座れなかつたら過労死確定だが、何とか座ることができた。中部国際空港行きなので犬山での乗り換へは無い。激しく寝た。眠過ぎてウンコが漏れさうだ。
乗り過ごす恐怖があるせゐで熟睡はできない。何度も何度も一瞬だけ目が覚めたりして却つて疲労と眠気が増す。早く帰りたい。金山で降り、コンコースをしばらくウロついてみる。ドラクエの擦れ違ひ通信のためだ。少し早めに来たのでまだ時間的な余裕はある。駅を出てしばらく歩いてみたりしたが、無残に0人。もうドラクエ9をやつてゐる人間もほとんどゐないんだらうな。
諦めて地下鉄へ。なかなか電車が来なかつた。伝馬町で降りて便所へ。中途半端な便意に襲はれた。地下鉄はウンコ紙を買はせる極悪商売をしてゐるが、だいぶ前にどこかの地下鉄駅で買はされたウンコ紙の残りを鞄に入れてあるので余裕だ。けたたましく爆笑しながらウンコを流し殺し、颯爽と便所を出た。3番出口から出てアホみたいに歩く。クソ暑い。アホみたいに暑い。灼熱だ。火傷しさうだ。皮膚癌になるぞ。こんなに暑いのが許されて良いのか。専門学校に着き、裏の方の入り口に誘導された。中に入り、受験番号と教室を確認する。5階でやるらしい。階段を昇るのがキツ過ぎる。アホみたいに眠い。集合時間よりも40分ほど早く着いてしまつたが遅刻するよりはマシだらう。机に置かれた紙を眺めた。試験に関する注意事項等が書いてある。教室には時計があつた。携帯のアラームを密かに使ふ必要は無くなつた。机は中学校とかで使はれるのと同じやうな感じのやつ。物凄く狭い。工具や材料を置くと作業スペースが相当少なくなる。しかし自分の部屋で練習してゐた時はもつと狭かつたら余裕だ。
ガラの悪さうな人が多い。年齢層は20代が多い感じがするが実際は分からない。高校生みたいなのはゐなかつた。さういふ団体はまとめてもつと広い場所でやるのかもしれない。専門学校や大学生や社会人が集められた感じだな。60代ぐらゐのオッサンが1人入つて来た。その年になつて何故電工の資格を取らうと思つたんだらうか。俺と同じく脳トレが目的なんだらうか。生涯学習とかいふ言葉もあるぐらゐだしな。もしかしたら今まで無資格でやつてゐたのがバレて資格を取らねばならなくなつたといふ理由があるのかもしれない。50代や40代ぐらゐのオッサンも数人入つて来た。何故かモー娘の田中れいなみたいなギャルつぽい若い女もゐた。今日は筆記合格組の試験だから、ここに集まる人間は6月6日に筆記試験を受けて合格した人間だ。一般的にはどういふ人間が受けるんだらうか。工業高校の電気科の生徒はほとんど半強制的にやらされるかもしれない。電気系専門学校も同じだらう。工学部の大学生なんかも受けるんだらうか。派遣労働者みたいな底辺の人間が働かせていただくために卑屈に取るんだらうか。電気工事系の会社に就職した人が会社の指示で受けさせられるんだらうか。俺みたいに脳トレ(しかも漢検のヌルさを補ふためだけの目的)で受ける人間は少数派だらう。やたら金が掛かるので仕事に生かして元を取る努力をしないと出費が痛過ぎる。基本的に働く人間が必要だから取る資格。俺は下調べせずに申し込んだただのバカ。脳トレごときに何万円もブチ込んだ。これは酷い。でも合格しても元を取るために働くといふ選択は絶対にしない。働かない人生はもう決定してゐる。ちなみに自分で起業して電気工事業をやるといふことはできない。事業登録するためには営業所ごとに主任電気工事士をおかねばならない。主任電気工事士は第二種電気工事士の資格を持つてゐて実務経験が3年以上ある人か、第一種電気工事士の資格を持つてゐる人でなければならない。一種は試験に合格しても5年だかの実務経験が無いと免状が貰へない。つまり業を営むためには電気関係の会社に就職して数年働くか、主任電気工事士になる資格がある人間を雇ふ必要がある。経験の無い二種電工に雇つて貰つてその下で働かうなどと考へるベテランはゐないだらう。そもそも働かないと決めてゐるから電気工事業に携はることは無い。趣味で自分の家の電気配線を弄ることはあるだらうが。
集合時間になり、説明が始まる。机は狭いが不正行為防止のため机の中に物を入れてはいけない。床には置いて良い。一番前の奴が試験官に色々と必死に質問してゐた。何をそんなにムキになつてゐるんだらう。目立ちたがりだな。そんなに力まなくてもこの程度の工作は余裕でやれよ。それにしてもクソ眠い。欠伸を連発してゐる。試験中に寝てしまひさうなレベルだ。まづはマークシートが配られた。受験番号をマークし、名前と生年月日を記入する。そして問題用紙と支給材料が配られた。まだ問題用紙は開くなと言はれたが、表の面には注意事項の他に支給材料リストが載つてゐる。紙が薄いので中の問題も少し透けて見える。材料一覧を見ればどの問題が出題されてゐるのかほぼ特定できる。アースがあればNo.1、ブレーカーがあればNo.2、4路スイッチがあればNo.3、防護管と端子台があればNo.4、金属管があればNo.5、PF管があればNo.6、丸型シーリングならNo.8、200VコンセントならNo.9、単極スイッチ3個ならNo.11、露出型コンセントならNo.12、エコケーブルはNo.13。材料を見れば問題が特定できるし、試験開始前には複線図も脳内に書いて完成作品の絵も思ひ浮かぶ。何といふヌルい試験だ。これで合格率が60%台だといふのが信じられん。落ちる奴はどれだけバカなのかと。いや、バカなのではなく不器用なんだらうな。俺は割と器用な方、といふほどでもないかもしれないが、小学校の図工や中学校の技術でも工作関係で苦労したことは無い。でも周囲には壊滅的にグチャグチャな物を作る同級生もよくゐた。どうやつたらそんなことになるのか不思議な感じだつたが、不器用な人間は確かに存在する。しかも結構な確率で。弟もかなり不器用な種類の人間だと思ふ。椅子タンはかなり器用。どういふ違ひがあるんだらう。性格の問題なんだらうか。脳の構造上の個人差なんだらうか。筋肉を制御する神経系の問題なんだらうか。不器用な人は練習すれば改善されるものなんだらうか。できない人の気持ちが分からないので何とも言へないが、俺からするとこの試験は楽勝過ぎてウンコが漏れさうなレベル。まあ高校生でも当り前に受かる試験だしな。材料に「4路」の文字を見た瞬間にNo.3と特定し、ウォーターポンププライヤと電工ナイフを片付けた。机が狭過ぎるといふ苦情が他の教室でも多発したやうで、引き出しの中に工具のみ入れてもOKといふことになつた。机上にはよく使ふペンチとドライバーとストリッパを置き、最後の作業で使ふ圧着ペンチを引き出しの中に入れる。施工条件は読まなくても大体分かる。ランプレセプタクルの受金側の端子に白を繋ぐ。3路スイッチの0番に黒を繋ぐ。後は余つた電線を自由に組み合はせる。差込形コネクタが6個とリングスリーブ小が4個支給されてゐるので、電源から3路へのジョイントボックスがリングスリーブによる圧着、もう一方の3路と4路とランプレセプタクルを繋ぐジョイントボックスがコネクタによる接続だ。スリーブは2.0mmの電源線と圧着するところが小の刻印、他は○の刻印だ。それぞれ2個づつ。連用枠が1枚しか無いのでたぶん4路に付ける指定だらう。枠をどこに付けるかだけ確認すればOKか。一応施工条件は全部読むけども。もしかしたら3路の1番に赤を挿せとか意味不明な指定があるかもしれんしな。しばらくして材料確認をするやうに指示があつた。箱を開けるとケーブルが丸められてダンボールの板に固定されてあつた。それを取り出すと中にランプレセプタクルやスイッチ等の材料が入つてゐた。ケーブルの種類と長さを確認し、部品も全部揃つてゐるか確認する。その際、各器具のストリップゲージも見ておく。大体心線が12mmになるやうに被覆を剥いでおけば問題無いが、一応確認だ。差込形コネクタと3路スイッチは12mmだつたが、何故か4路スイッチだけが10mmだつた。10mmのところに12mmの銅線を差し込んでもたぶん何の問題も無いだらうが、一応ここは10mmで切ることにする。12mmだと測らずにペンチの幅で切れるから楽なんだけどな。
試験開始。いきなりケーブルを剥ぐ音がそこら中で鳴り響く。やはりみんな始まる前からNo.3だと分かつて頭の中で複線図を描いてゐる。といふか、そもそもこの程度のものにイチイチ複線図を書く必要など無い。時間の無駄だ。でも失敗するといけないから念のために書く。どうせ時間は腐るほど余るしな。まづは施工条件を読む。連用枠はやはり4路スイッチに付ける。スイッチは表側から見ても区別できないので裏を確認する必要がある。付け間違へて後で直すのは面倒だ。問題用紙の余白に適当に複線図を書く。左上の電源線からランプレセプタクルまで白で繋ぐ。電源から下の3路の0番まで黒で繋ぐ。後は一切指定無しだ。ランプの非接地側の黒から右の3路の0番までも黒でと指定されるかと思つてゐたのだが指定は無い。とは言へ常識的に考へてここは黒一択だらう。黒以外だと落ち着かない。後はどうでもいい。どの組み合はせでもいい。勢ひで左の3路から4路まで赤線1本で書いてしまつた。4路は1.6-2Cが2本なので赤は当然無い。色付きボールペンで書いてしまつたので色を変へて上書き。さうするとゴチャゴチャして何色か分からなくなる。何色でもいいからどうでもいいんだが、修正しようとするとどんどん汚く落書きみたいになつて行く。4路と3路の間はどの組み合はせでも良いのだが、どうせなら美しい組み合はせが良い。同色のペアができる場所は同色で結線した方が何となく気分が良い。といふことで、黒黒、白白を決めて残りを決定する。線が何色も上書きされてわけが分からないので線の横にW・B・Rの文字を添へた。汚い絵だな。間違へる要素は無いが、念のためもう一度複線図を確認。大丈夫だ。
人より遅れて作業開始。まづは4路スイッチを連用枠に取り付ける。真ん中に付けないと軽欠陥だ。連用枠にはスイッチ類を3個付けることができるが、1つだけ付ける時は真ん中に付ける。当り前だ。家のコンセントとかスイッチのカバーを見れば分かる。1個スイッチのカバーは当然真ん中に1個だけ穴が開いてゐる。これを上や下に1個だけ嵌める奴は完全に頭がをかしい。カバーが付けられない。でも障碍者並みに頭が悪い奴がゐて、これを真ん中以外に平気で付ける奴がゐるらしい。枠やスイッチそのものの上下を間違へるのはどうでもいいが気分が悪いので上下も確認する。連用枠の上下間違ひは軽欠陥だつたかもしれない。何にしても気分が悪いことはするわけがない。枠に嵌めてマイナスドライバで端の金具を捻つて固定。次はランプレセプタクル。5cmぐらゐ1.6-2Cケーブルの外装を剥ぎ、中の被覆を2cm程度残して剥ぐ。被覆から2mmぐらゐのところをペンチでガシッと掴んで直角に曲げ、余つた先の方もペンチ幅で直角に曲げる。余つた先端の方を切断し、そこから輪を作る。螺子留めするために必要だ。台座を欠かずに穴の下からケーブルを通し、白線を受金側に。輪は螺子に右巻きぢやないと軽欠陥になる。固定したらケーブルを採寸して切断する。ランプの中央からジョイントボックス中央まで指定の150mm。ジョイントボックス内で接続に必要な10cm程度も残しておく。次は4路スイッチに1.6-2Cを2本。枠の縦の幅ぐらゐ外装を剥ぎ、先端を2cmほど適当に剥く。そしてゲージに合はせて10mmで切り揃へる。複線図で決めた色に従つて下を白にして差し込む。枠の中央からジョイントボックスまでの150mmと、ジョイントボックス内の100mmを採寸して切断。2本同じことをやつて次は3路スイッチ。3心ケーブル。連用枠が無いが、枠もスイッチボックスもあると仮定して作業する。枠の縦幅ぐらゐ外装を剥ぎ、先端を2cm剥ぐ。3路は12mmだつたのでペンチ幅で切る。0に黒を挿し、スイッチの方向と複線図を見て赤白を挿す。もう1個の3路スイッチも同様。もう1本、ジョイントボックス間を繋ぐ3心ケーブルを採寸して切断。後は電源線のみ。電源の2.0mmケーブルは青の外装。判定員が分かりやすいやうにしてあるんだらう。これは寸法150mmで支給が250mmなので切断する必要が無い。接続用の100mmを剥けば丁度150mmになる。といふことはこのケーブルで致命的なミスをすると終了といふことか。いや、他のケーブルもそんなに劇的な余りが出ないから致命的ミスをすると死ぬけどな。とは言へ、指定寸法の-50%までは許容範囲らしい。つまり長さなどどうでもいいといふことだ。足りなくなる不安があるなら敢へて短めに作つても良いかもしれない。全部のケーブルを切断し終へ、接続部の皮を剥く。コネクタで繋ぐところは先端が12mmあれば良いので中の被覆はあまり剥かない。15mmほどで剥いてペンチで切り揃へる。リングスリーブ側は多めに剥いておいた方がやりやすいので25mmぐらゐ剥く。まづはコネクタ側から接続する。左から来る電源線の白とランプレセプタクルの白を繋ぐ。ランプからの黒と右の3路の0番からの黒を繋ぐ。右の3路からの2本と4路の右側の2本を繋ぐ。複線図で決めた組み合はせの白白・赤黒。次は4路の左側と3心ケーブルを繋ぐ。黒黒と白赤。これで差込形コネクタの部分は終了。あとはリングスリーブの圧着のみだ。まづは電源の2.0mmの白とランプへ繋がつてゐる3心の白を圧着する。刻印は「小」だ。ここで刻印を間違へると一発不合格。間違へるわけが無い。一度も間違へたことが無い。次は電源の黒と3路の黒。これも1.6と2.0の結線なので小の刻印。後は1.6×2の結線なので刻印は○だ。白黒と赤赤。手が恐ろしく痛い。握力も無いし掌の肉が潰れてゐる。圧着する力が出ない。これはヤバい。でも4個圧着するだけだ。アホみたいに鬼の形相で握り締めた。何とか無事に全部圧着できた。刻印も確認。スリーブの上からはみ出した銅線を切つて整へる。全体の形を整へ、配線をもう一度確認。欠陥を取られさうな場所が無いか何度も確認。複線図の書き直し等で結構時間を奪はれた気がしたが22分ぐらゐで完成し、やることが無くなつた。
材料箱に入つてゐた切り屑入れにケーブル外装や被覆を入れて掃除する。暇過ぎる。周囲ではまだガチャガチャ音が鳴りまくつてゐたが、終つてゐる人間も何人かゐた。工具を片付け、掃除も終り、暇なのでまた施工条件を読んでみたり複線図を見直してみたりする。さらにもう一度スイッチに挿した電線が抜けないかチェックしてみたり全体の形を整へてみたりする。暇。途中退室はできない。まだガチャガチャ鳴つてゐる。ゆつくりやつてゐるやうには見えない。焦つてやつてゐるやうな動きが視界の隅に映るんだが、その割に全然ダメみたいだ。不器用な人間が多いのかな。電工ナイフを使つてゐる人は俺が見た中にはゐなかつた。激しく音が鳴る複雑な形をしたケーブルストリッパーを使つてゐる人が一番多かつた。一握りするだけで皮を勝手に剥いでくれるうやうな便利なものがあるやうだ。俺は握つて切り込みを入れた後に自分で横にズラして抜くやうなやつ。それでも電工ナイフよりは遥かに早い。それにしても暇。眠い。もう本当にやることが無い。待つしか無い。受験番号と名前を書いた札を針金で作品に巻きつける。終つたな。まづ間違ひなく合格しただらうと思ふ。これで落ちたら何が悪いのか分からない。終了1分前ぐらゐになつて、一番前の奴が「あと何分ですか!!」と叫んだ。開始前に色々質問してあの目立ちたがりだ。前に時計があるだらう。見て分からんのか。そんな終了間際に焦つて叫んでゐるといふことは結果は芳しくないんだらうか。そして終了。
作業をやめて工具とゴミを片付けるやうに指示があつた。しかし俺はもうそれすらも終つてゐた。他の人達の作品を眺めてみた。大体みんなできてゐる。多少形が変なのもゐるが、リングスリーブの刻印ぐらゐしかミスする場所は無い感じだな。40人ぐらゐ入る教室で未完成は5人程度だらうか。何で未完成なのか意味が分からない。材料箱に無残にブチ込まれた作業中の終了作品を見て笑ひさうになつた。時間が足りなくて途中で終つてしまつたのではない。明らかに根本的にできてゐない。あり得ん。グチャグチャ。何を作つてゐるのかと。一度も工具にすら触つたことがないのではないかといふやうなレベルだ。何故その状態で受けに来たんだ。マグレでもお前は絶対に受からんだらう。例の60代の老人も死んでゐた。田中れいなは綺麗にキッチリ仕上げてゐた。カッコいい。順番に試験官が退出票といふのを配り、それを貰つた人から順番に教室を出る。出口で別の試験官に退出票を渡す。何の意味があるのか分からない。前から順に1人づつ退室させるだけで良いだらうに。
考へてみると、俺は技能試験の勉強は10時間ぐらゐはやつてゐるはずだ。13問を1回づつやると準備や片付けも含めて1問30分として6時間半。最後にケーブルを余らせて4問余分にやつた。技能試験の解説書を読む時間もあつたから10時間はやつただらう。これを少ないと感じる奴はをかしい。10時間だぞ。俺にしてはよくやつた。異常なレベルだ。全問やらなくても3問ぐらゐ練習した時点でもうやらなくて良いなと思つた。実際5問やつてから2週間半ぐらゐ何もしなかつた。最後はケーブルを余らすのが勿体無いし折角だから記念に13問全部やつておかないと気分が悪いといふ程度の気持ちでやつたが、問題数が多いので試験直前の数日は物凄い練習量だつた。それでもケーブルが余つてしまつた。漢検準1、二種電工筆記、二種電工技能の3つの中で、この電工技能が一番脳トレになつたのではないかと思ふ。全く頭を使ふこと無くただバカみたいに覚えるだけの漢検や電工筆記など何の刺激にもならない。手を動かす方が良いだらう。脳トレならこんなことをしなくてもギターを弾けば良いのだ。
階段がアホみたいに混雑してゐた。他の受験生の会話を聞いて心が和んだ。3路に枠をつけてしまつたとか4路は4本なのに3心ケーブルしか無くて接続の仕方が分からなかつただとか寝ぼけたことを言つてゐる奴もゐた。色んなのがゐるな。もつと厳しい試験にして欲しいよな。家の電気関係の工事をプロに頼む時に不安になるだらう。こんなアホみたいな試験を通つただけの奴に任せられるか。上手い工事士に当つたらラッキーだけど試験をギリギリ通過してグチャグチャの下手糞な作業をする奴に当つたら悲劇だ。自分でやる方がマシだらう。まあ下手糞な奴でも現場で揉まれて行くうちに上手くなるんだらうけど。
それにしても暑い。アホみたいに暑い。しかも眠い。気が狂ひさうだ。一瞬で帰つて寝てしまひたい。でも折角名古屋まで出てきたんだから少し寄り道して帰ることにした。伝馬町から地下鉄に乗り、矢場町まで行つた。栄の町を適当にウロついた。アホみたいに腹が減つたのでパルコ西館の上の方にあるレストラン街に行つてみた。でも微妙な感じのしか無かつたからやめた。値段もアホみたいに高いし。都会は大して美味くもないくせに無駄に値段だけ何でも高いんだよな。アホなのか?楽器屋とか本屋を適当に見てからパルコを出て上前津方面へ向つた。いつの間にかドラクエ9で1人擦れ違つてゐた。暑い。信号待ちで倒れさう。金属のポールに手を付いたら絶叫しさうなほど熱かつた。死ねる。喉も渇き過ぎた。三洋堂に入り、冷房で涼みながら本を物色。しばらく立ち読みして出た。大須の街を歩き回る。アホみたいに歩き回る。色んな飲食店があるな。鳥の丸焼きの店とか。色んな種類の店に立ち寄りながらしばらく大須の街を歩いた。熱射病で死ぬかもしれん。急にフラフラし始めた。脚ももう限界だ。死ぬほどキツい。相変らず眠いし。もう無理かな。とにかくどこかで飯を食ふことにした。大須を出て名駅へ。三省堂で立ち読みしてからテルミナ7階へ。もうここが最後だ。良さげなのが無くてもここで決める。土用丑の日とかでそこら中でうなぎの宣伝をしてゐるが、異常に高い。2500円とか当り前だからな。食へんことはないけども躊躇する。散々迷つて味噌煮込みうどんを食ふことにした。名古屋名物だらう?小さい味噌カツが2個とご飯もついたセットで1100円。本場のくせに大して美味くなかつた。味噌煮込みうどんは基本的に硬麺が多い。たぶん他の地域の人間が食ふと煮えてない生の麺だと感じるはず。粉つぽいとすら感じるかもしれない。俺ですらさう感じることがある。やはり本場でもどんちゃんには勝てないな。東可児病院の横にあつたうどん屋どんちゃんが美味かつたんだが、もう潰れてしまつた。残念過ぎる。味噌煮込みを食つて帰る。すげえフラフラする。倒れるかもしれん。今日は暑過ぎた。
上手い具合に鵜沼行き特急が来た。全席指定ではないので普通運賃で乗れる。しかも座れた。犬山で乗り換へる必要があるが随分楽だ。途中でアホみたいに何度も何度も小刻みに寝た。眠過ぎる。工具が重いのも疲労の原因の1つだらう。庄内川を渡る橋のところで擦れ違ふためにスピードが遅くなつたのでカーテンを開けて川を眺めた。大雨で泥が流れてここも綺麗になつてゐる。デカい鯉がたくさん泳いでゐた。魚を見ると食料としか思へなくなつてゐる。そんなに飢ゑてゐるわけでも無いんだけどな。近い将来金が尽きて飢ゑることを本能的に予感してゐるのかもしれない。
無事に西可児まで辿り着いた。死ぬほど眠い。帰りにGENKYに寄つて少し食料を買つた。昨日も買つたんだが、昨日は米を買つたので自転車の籠の容量的に厳しく、他のものが少なめになつた。飲み物をアホみたいに買つて帰つた。爽やかなのに健やか、しかも美しいお茶、俗に言ふ爽健美茶を買つてガブ飲みしながら帰つた。渇き過ぎてゐる時のお茶は激烈に美味いな。あり得ん美味さだ。
家に帰り着き、部屋に戻つた瞬間に死にさうになつた。暑い。デスクトップPCが暖房器具として誇らしげに機能してゐる。あり得ん。死ぬ。サウナに入つてゐる時と全く同じ量の汗が出た。あつと言ふ間に川に落ちたみたいに濡れてゐた。脱水症で死ぬぞ。買つて来たばかりのヌルい飲み物をガブ飲みし、冷房をつけた。キツいな。アホみたいに疲れた。今日は歩き過ぎた。異常に眠いし。疲労が激しいにもほどがある。このまま寝ても夜中に目が覚めたりするんだらうか。疲労が激し過ぎると睡眠を維持できない。どうせなら気持ち良く寝たいよな。ならば温泉か。らいんの湯へ行かう。明日が風呂の日だといふのが鬱陶しい。今日が風呂の日だつたら良かつたのに。ついでにヨシヅヤに寄つて修理に出した時計も受け取らう。
準備して家を出た。脚が痛い。手も痛い。満身創痍。まづはヨシヅヤへ。時計の修理は6300円掛かつたらしい。頭金2100円は払つてゐたので追加で4200円。新しいのを買つても良かつたかもしれんな。まあいい。らいんの湯へ。当り前だが暑い。露天風呂でも外気が既に暑い。癒される場所は水風呂しか無いのだが、残念なことに水風呂は南極並みに冷たくて10秒入るのも危険。どうすればいいのか分からない。マッサージ風呂に長く入りたいのだが、熱過ぎて長く入れない。水をアホみたいに飲みながら少しづつ温泉に浸かつた。サウナにも何度も入つた。いつも通りだが、疲労を癒すための温泉で却つて疲労が増した。死にさうだ。2時間以上入つて出て、ポカリスエットを飲みながらドラゴンボールを2冊読んだ。そして本屋へ。激しく立ち読み。疲労が激し過ぎて短時間でダウン。本を何冊か買つて帰宅。寝る前に昨日の日記を更新したが、今日の分まではできなかつた。激しく寝る。
電気技術者試験センターのサイトで今日の試験の解答が出た。重大な欠陥は1つでアウト。軽微な欠陥は3つでアウト。判定員がどういふ判定をするのか知らないが、たぶん合格してゐるだらうと思ふ。
ケーブルがアホみたいに余り過ぎたこともあり、記念に今回出題されたNo.3を作つてみた。分解せずに飾つておかうと思ふ。もう死ぬまで二度と圧着工具を使ふことは無いだらう。普通の生活をしてゐてリングスリーブを圧着する機会が巡つて来ることなど考へられない。普通は電気工事の仕事をするために資格を取るのだから、むしろここから始まるんだらう。だが俺は脳トレが目的だから試験終了と同時に全てが終る。この圧着が人生最後の圧着だらう。なかなか面白かつたよ。漢検も電工もそれなりに楽しめた。ゲームみたいなものだ。
次の一握がわれらの最後の別れとなるだらう・・・ ならば潰してみせよう この拳にわが握力のすべてをこめて!!うけてみよ!わが全霊の圧着を!!天に滅せい リングスリーブ!! 電気工事に一片の悔いなし!!
次は基本情報技術者試験ですか。パスしてもいいかな。かういふ勉強が脳トレとしてあまり効果が無いといふ感触が骨の髄までシャキーンと沁み込んで来てゐるのだが。電工技能の結果発表は9月3日。無いだらうが、万が一落ちてゐたらどうしようか。来年1回だけ筆記が免除される。落ちたら来年に技能だけ受けてみるかな。負けたまま終るわけにもいかんし。まあ落ちてないと思ふけど。もし落ちてたらまたリングスリーブ圧着することになるな。
話題:免許・資格・検定
公開日時 | 2010年07月27日 02時18分12秒 |
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