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犬土偶日記

海の近くに住みたい

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2008年08月10日

種子島2008 26日目 ドライブと散歩

公開日時: 不明

朝10時頃叔母に起こされた。寺の名前だか場所だかを聞かれた。祖母のお骨を寺から持つて来て祭壇に置くとか何とか。早く起きれたなら何でも良い。

猫の叔母が出掛けるらしい。前の旦那さんの実家と西之表港に用があるらしい。前の旦那さんの実家はクラザミといふところにあるといふのは今までの話で分かつてゐたが、去年種子島中を走り回つたのにそんな地名は一度も見なかつた。漢字でどう書くのかも知らない。細かい集落の名前まではさすがに分からんか。ついて来るかと言ふので、俺もついて行くことにした。どうも能野の辺りから山の奥へ行くらしい。雰囲気的に古田の近くだらうと思ふ。能野の浜上ストアーといふ店の脇から山へ入つた。しばらく進んで交差点に出た。深川から山の上を通つて能野の奥に出る道と交差してゐた。去年動画を載せたあの3連山の坂の道だ。そこをそのまま東の方へ入つて行き、道に迷つたらしい。近くにゐた人に道を聞いたらずつと真つ直ぐ行つて大きい道に出たら左へ行き、その先の分かれ道をまた左へ行けば良いらしい。真つ直ぐ行つて出る大きい道といふのは場所的に県道76号線ではないかと思ふ。空港の前を通る、甲女川から野間へ続く県道だ。大きい道とやらに出るために真つ直ぐ行つて、途中で左側に2車線の道路が見えた。大きい道路を左へといふのはここのことなのか?それとも県道に出るまで真つ直ぐ行くべきなのか?叔母はそこで曲がる選択をした。さうしたら深川から能野の山の上を北上する道に戻つてしまつた。高い橋があるところの手前。やはり曲がらずにもうしばらく真つ直ぐ行くべきだつたらしい。でももう今さら戻るのも面倒だといふことで、橋を渡つて北へ。しばらく行くと深い山になつてゐた。この道は去年通つたことがあるが、人が住んでゐるやうな場所ではない気がする。道の脇に小さい木の立て札が出てゐた。それに鞍勇とか古田とか書いてあつた。どうやら鞍勇といふのがクラザミらしい。そちらの方に向かつて激烈に細い山道に入り込んで行く。叔母はもうどこだか分からなくなつて不安さうだ。まあ方角的にこのまま行けば県道76号に出るか山を下りて石寺の辺りに出るだらう。下西の方に出るかもしれない。それでもどこか必ず知つてゐる場所に出るから俺は何の不安も無い。目的地に着けるかどうかは知らない。そもそも鞍勇の場所を俺は知らない。一本道をどんどん入つて行き、突然民家が現れ始めた。そして太い道へ到達。ここが鞍勇だと叔母が言ふ。ここは去年バイクで走つた。県道76号を空港側からわかさ公園の裏の方へ抜ける道を走つてゐる時に、いつもと同じ道ではつまらんと思つて途中から左へ曲がつて西之表の市民プールと寿司屋の間辺りに出たことがある。その道だ。確か去年の9月末か10月初め頃の日記に書いたはず。YUIのLOVE&TRUTHかB'zのSUPER LOVE SONGを買つた頃だつたと思ふ。

県道に近い辺りまで行つたところに叔母の前の夫の実家があつた。ボロい家だつた。耳が悪いらしく、叔母が叫ぶやうに話してゐた。俺は叔母の旦那かと聞かれた。種子島の人は適当だな。去年は親の旦那かと聞かれたし、今年は叔父の息子かと聞かれた。何でも取り敢へず適当に聞いておく習慣でもあるんだらうか。それにしても種子島弁は理解できん。何を話してゐるのか全然分からない。叔母もたまに分からないやうな様子だつた。種子島人に分からないなら俺には絶対分からん。色々と話してゐるのを聞いてから、叔母がメロンとか土産を渡して仏壇に線香を上げて帰ることになつた。別れた夫の実家に挨拶に行くといふのは普通のことなのか?子供を連れて行くならともかく別れた嫁だけが行くのは変な感じがする。でも昔一緒に住んでゐたらしいし別にいいか。メロンを渡さうとして猛烈に拒まれたが無理矢理渡して帰ることにした。祖母の初盆に飾る提灯とか土産とか貰つた。

今度は西之表港へ。叔母の知り合ひが昼の船で帰るらしい。その見送りに行くついでに土産を渡すらしい。で、鞍勇のおばあさんの家に土産を全て置いて来るといふあり得ない失態を演じたことに気付き、仕方が無いので西之表港の土産屋で何か適当に買つて渡すことになつた。愛知の土産を渡すはずだつたのにな。港は車が多かつた。路上駐車をすると簡単に捕まる。パトカーがウロウロしてゐる。それでも時間が無いので路肩に一時停車して叔母は土産屋に突入。何か言はれたら俺が運転して移動すれば良い。土産を買つてから奥の駐車場へ行つてみたが車が多くて停められないし遠くまで行くと船の出発に間に合はなくなる。といふことでまた俺が車に残つて叔母はダッシュでトッピー乗り場へ。無事に土産を渡すことができたらしい。

昼飯を食つて行くことになつた。サンシードの近くにある中華料理屋へ。ここは去年祖母と叔母と俺と親の4人で来たことがあるが、その時は閉まつてゐた。台風が接近して暴風と豪雨で誰も外にゐない時に呑気に外食をしようとしてゐた。違ふラーメン屋にも行つてみたが閉まつてゐて結局諦めて帰つた。今年は晴れてゐるので普通に営業してゐるし客も多い。味噌野菜ラーメンを食つた。さすがに味噌ラーメンの味噌まで白味噌といふことは無いだらう。去年野間で食つた時は完全な赤ではなかつたが、まあ普通だつた。甘かつたけど。種子島のものは魚の干物以外はかなり甘い。この中華料理屋も甘いのかなと思つてゐたが、意外にも東海地方より辛かつた。叔母が注文した野菜炒めも俺のラーメンも結構辛い。美味かつたが量が少し多かつた。

新しい方のだいわで買ひ物をして帰つた。俺の日記を読んだ誰かがだいわに苦情の電話を入れたのか知らんが、赤味噌が売られてゐた。ただしほぼ全て白味噌で赤はほとんど無い。一応赤も置いてやるからありがたく思へボケ!といふ感じだ。良さが分からん奴はダメだと思ふ。

家に帰つてハエを屠つたりする。暇だ。特にやることも無い。釣りはこんな時間帯にやつても釣れないし熱射病で死ぬ。暑過ぎるんだよ。日焼けの危険とかを考へる前に外で目を開けたら一瞬で眼球が焼けて死ぬから目が開けられんといふほどだ。湿度が高いから皮膚が一気に剥がれて爛れるやうなことは無いが、相当な高温のサウナに常にゐるやうな状態だ。死なないのが奇跡。

叔母は2人とも寝てしまつた。夕方に散歩に行つてみた。下の海に下りて岩場を歩く。1kmほど北にある牧川港を目指して延々と歩く。暑い。夕方でも命の危険を感じる。苦労して牧川港まで歩き、陸から少し離れたところにある堤防に上がつてみた。去年は濡れずに上がるには潮位が結構低くなる日の干潮でないと無理だつたが、今年は砂利が流れてきて少し積もつてゐたので波が引いた瞬間を狙つてジャンプすれば堤防の下に行ける。意外に高さがあるのでよじ登るのに苦労した。何の足場も無い巨大なコンクリートブロックだから腕の力だけで這ひ上がる必要がある。堤防の先端まで行つてみたが特に何も無い。また戻つて堤防から飛び降りる。結構高いので脚に多少ダメージがあつた。港の中に入り、歩いて行ける先端まで行つた。去年何度か釣りをした場所だ。そこからさらに先にも堤防があるのだが、テトラポットを歩いて行かねばならん。隙間に落ちると死ぬし、意外と難しい。上るのは簡単でも同じ場所では下りられないといふのがある。複雑な形をしてゐて、上からでは落下の勢ひを消せずにそのまま滑り落ちてしまふ場所がある。帰りのルートも考へてからでないと上れない。去年はその先の堤防で釣りをしてゐる人を何人も見掛けたので帰れないことはないだらうが、一応慎重になつておいた方が良い。で、挑戦してみた。無事にテトラポットを渡り切り、堤防の先端まで行つてみた。すげえ高い。断じて怖くはないが、怖くて端まで行けない。遠くから覗き込んでみたり、座つて少しだけ前に出て覗いてみたりする。高さによつて命の危険を感じるからではなく、暑さと日差しのせゐで時々眩暈を起こすやうな状態になつてゐたのでもう帰ることにした。家まで遠い。港の前の道路から1kmあるのに堤防を歩いて戻つてテトラポットもまた苦労して渡つて港の中を回るやうに歩いて漸く道路だ。もう疲れ過ぎた。テトラポットで予想以上に苦労したが無事に戻ることができた。釣り道具を持つてこのテトラポットを渡るのは相当困難な気がする。死にさうになりながら何とか無事に家まで帰り着いたが、海に落ちたやうに濡れてゐた。こんなに水分を失つたら絶対ヤバいだらう。急いで麦茶を1リットル飲み干した。それでも全然足りん。

まだ叔母2人は寝てゐたが、俺が帰つて少ししてから起きて飯の用意を始めた。その間ギターを適当に弾いて遊ぶ。次回のライブのセットリスト順に弾いてゐたら最後の曲のエンディング部分に差し掛かつた辺りで客が来た。誰だか知らんが毎日客が来る。しばらくしてまた客が来た。去年も何度か見た人だがどういふ関係の人なのか知らない。親の従姉なんだらうか。また提灯をくれた。続々と提灯が集まつて来る。しばらく雑談して帰つて行つた。

今日は昼飯を食つたから晩飯は不要だらうと思つてゐたが、散歩でエネルギーを消耗したらしく、普通に食へた。今日の晩飯はカレーだつた。このカレーは祖母が亡くなつた日に俺がAコープで買つて来たやつだ。親戚が大量に集まつて来るからカレーでも大量に作らうかといふことになり、叔父の奥さんに頼まれて俺が買ひに行つたやつが余つてゐたのだ。祖母の容態が不安定で、一時期危なくなつたが取り敢へず落ち着いたといふやうな時だつた。その日の夕方に病院にゐた親か誰かから電話が掛かつて来て、危ないみたいだからみんな病院に来いと言はれ、そこから猛烈に慌しい日々だつた。もうあれから1年にもなるんだな。

散歩のせゐか知らんが21時前に猛烈に眠くなつた。風呂に入つて寝ようと思つたが風呂に入つたら目が覚めた。日記を書き始めたらますます目が覚めた。でもこれから寝る。明日は昼の船で叔父と従弟が戻つて来るらしい。明後日は親が来る。溜めてゐるハエの死骸は明後日までか。明後日の昼に親が来るので、俺が起きた時には既に捨てられてゐる可能性がある。明日寝る前に写真を撮つておかねばなるまい。高解像度で日記に載せてやる。張り切つて殺すからなかなか繁殖しなくて獲物の数は少ないんだけどな。獲物と言へば猫。明日は罠を作り直す。箱も乾いたことだし。次は仕留めるよ。

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公開日時不明
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