海の近くに住みたい
公開日時: 不明
今日は新月。干潮時に最も潮位が下がる。貝を捕りに行く。昨日はなかなか悲惨な結果だつたので今日は気持ち良く大漁で終らねばならんよ。しかし!貧弱なので昨日の疲労が激し過ぎて起きれないのです。何?23時に起きたんぢやなかつたのかつて?また寝たんだよ畜生!
干潮は昼の12時18分。11時頃から海に行つた方が良いだらう。しかし目が覚めたのが11時半。起きた瞬間から疲労MAX状態で動ける気がしない。そのまま寝てしまひたい。だがこの機会を逃すと次回は2週間後の満月だ。明日もまだ大潮だが、地元民に捕られ尽くした何もゐない海へ出ても意味が無い。今日しか無いのだ。昨日満足いく結果が出せてゐれば今日は休んでも良かつたが、昨日は惨めな結果だつたので今日は必ず行かねばなるまい。でも動けない。死ぬほどつらい。こんな状態で海に出て生きて帰れる気もしないのだが、それでも行くしかない。
歯を食ひ縛つて無理矢理起きた。しかしやはりキツい。動けん。これは相当キツい。でもやるしかない。それにしても暑い。今日も地獄だ。寝てゐる間に異常な量の汗をかくらしく、布団が濡れてゐる。昨日干して完璧に乾かしたばかりなのに。取り敢へず無理して準備開始。今日は手袋を忘れない。掌と指の部分にゴムが張つてある。これを着けてゐれば岩の下を漁つたりもできるだらう。水着に着替へてからコンタクトレンズを装着。ここで恐ろしいハプニングに見舞はれた。まづ苦労して左目に装着。そこまでは良かつた。半泣きになりながら右に挑戦。鏡を見ながら苦労してレンズを目の黒いところに。一撃で上手く吸ひついた!すげえ!・・・あれ?装着したはずなのにクッキリ見えないぞ。もしかして裏表逆に着けるといふ初歩のミスをやつてしまつたのか?激烈に鬱陶しいな。外して着け直すしかあるまい。鏡を上目遣ひで見ながら親指と人差し指で目の黒いところを軽くつまむやうに・・・グアアアァッァァァァァアァッァァ!!!痛ええええええっぇえぇえぇぇ!!!何だこれ!ああああぁぁっぁぁあぁぁぁっぁぁぁぁぁああああっぁぁ!!!!レンズなんかねえよ!生手で目の黒いところ直触りかよ!畜生!!!あり得ん!明らかにレンズが吸ひ込まれるやうに目の黒いところに張り付いたのを鏡で見たのに何故レンズが無いんだよ!目が開かん!何で俺がこんな目に!!完全に全泣き状態で探してみたら下に落ちてゐた。アホか。死ね。もう一度レンズ液体に漬けて洗つてから右目に・・・ダメだ。怖くてできん。殺すぞボケが。それでもやるしかない。もう痛過ぎて目が開かないし恐怖感もあつて難しい。それでも無理矢理装着しようと頑張つた。でもダメだ。どうもレンズに変なクセが付いてしまつたらしく、普通にお椀型にならない。1枚無駄にしてしまつたか。もう1個新しいのを出して再挑戦。何で俺がこんな目に・・・。アホみたいに時間かけて装着完了。
日焼け止めを塗つてクシとデジカメと網と水中眼鏡を持つて海へ。ずいぶん出遅れた。昨日は俺以外に1人しかゐなかつたが、今日はたくさん人がゐる。もうダメかもしれない。プロがあんなにゐたら素人の俺には捕れないかもしれない。急いで海へ。いきなりデカいアナゴを発見した。これが本日最大の獲物。地元の人達の様子を見てゐるとまるで次元が違ふ。早い。俺は岩の穴を必死に眺めて探してゐる時間が多いが、地元民はクシを岩に入れて何かを抉り出す間隔が短いし回数が多い。そんなにたくさんゐるか?どうやつてそんなに発見できるんだ。地元民が手に持つてゐる網を見たら既に凄い量の貝が入つてゐた。あり得ん。太刀打ちできんわ。凄い勢ひで岩を調べて貝を捕つてあつと言ふ間に泳いで沖の瀬に渡る。泳ぐのも速い。
負けるわけにはいかん。必死に探した。地元のプロ達が既に漁つただらうと思はれる岩でもいくつかアナゴを発見した。全て小物。異常に小さい。3cm程度のカスみたいなやつだ。たぶん小さいから放置したんだらう。育つてから捕るつもりなのだらう。だが俺にはそんな余裕は無い。悪いが見つけたら全部捕らせてもらふ。今日は昨日よりは獲物が多い。昨日よりもずいぶん潮位が低い。泳いで沖までも行つてみた。小1時間貝を漁つてから凄まじく調子が悪くなつて来た。脱水症か熱射病か知らんが気分が悪いし脳も痛い。すげえキツい。もう無理かもしれん。深いところで泳いで体を冷やしてみたりしたが疲れるだけ。あまり遠くに行くと帰れなくなるかもしれないので帰りながら貝を探すことにした。
ナガラメはどこにゐるんだ?1匹も発見できんぞ。エビ?ゐねえよ。素人の山人には無理だ。もう疲れ過ぎた。暑いんだよ。マジで死にさうだ。これはもう無理。フラフラする。結構運動量も多いし歩く距離も多いしキツいわ。
今日はアナゴ21個、カニ4匹。アナゴは小さいやつばかり。昨日よりはマシだが惨めな結果だ。でもこれだけあれば結構幸せな気分を味はへるだらう。まづは風呂に入つて海水を洗ひ流し、足袋や水中眼鏡やクシを洗つて干し、貝を洗ふ。まだカニが2匹生きてゐた。
しばらく休憩してからカニを茹でて食つた。今日のカニは昨日のよりデカかつたので食へる部分が多かつた。しかし死んで時間が経つたやつは明らかに不味かつた。生きたまま茹でたやつは美味かつた。貝も早めに食つた方が良いのかもしれん。まだまだずいぶん早い時間だが飯を食ふことにした。貝は全て焼く。小さ過ぎて焼くのも大変なのが多いが無理して魚用のグリルに並べて焼いた。相変はらず美味い。感動し過ぎて愛キュンみたいな凄い笑顔になる。焼酎も美味えよ。収獲はショボかつたが、それでもこんなに幸せな気分になれる。海は良い。
今はテレビがある部屋のテーブルにノートPCや楽譜や本を適当に置いて生活してゐる。しかしこれからどんどん親戚が集まつて来るので片付けねばならん。このテーブルは飯を食ふためのテーブルだ。ここは俺の居場所にはできない。去年みたいに仏壇のところにテーブルを置かうかと思つたが、3日ぐらゐ前に寺から来たハガキに、仏間に祭壇を設けてくださいと書いてあつた。盆の法事の時にまた片付けないといけなくなる。どこか1箇所にずつと居座れる場所は無いものか。もういつの間にか8月だ。5日は従弟が来る。6日には叔母が来る。それ以降も続々と人が集まつて来るだらう。そろそろ片付けて準備しておかねばならん。面倒臭いな。
蟻がゐなくなつた。あんなに大量にゐたのにどこに行つたんだらう。まさか蟻の巣コロリが効いたとも思へん。量的に絶滅させられる感じではないし、薬に全く見向きもしてゐなかつた。何故ゐなくなつたんだらう。蜘蛛は相変はらず大量にゐる。ハエや便所蜂は全然来ない。
愛キュンのツボツボマンが見たくて64kbpsなのに無謀にもハロモニ@の動画を某ろだで落とした。半日掛かつたよ。無茶し過ぎだな。それにしても疲れた。一寸海へ遊びに行くだけでアホみたいに疲労する。泳いだり岩場を結構長い距離歩いたりするから、たぶん鳩吹山登山なんか比べ物にならないぐらゐの運動量なんだらうな。金が無くても貝を捕つて食へば飢ゑは凌げると思つてゐたが、あんなに苦労しても少ししか捕れないから海へ行けば行くほどエネルギーを消耗して何もしないより早く餓死しさうだ。長い年月海のそばで暮らせば熟練して大量に獲物をGETできるやうになるんだらうが、海初心者の山人にはまだ飢ゑを凌げるほどの漁獲は無理だな。磯遊びのレベルだ。でも面白いよ。疲労が激しいからしばらく海に行くことは無いと思ふけど。疲れた疲れた。今日は早く寝よう。早朝に起きれたら明日は1日で島を全部回れるか試してみる。布団に入つてから眠りに落ちるまでルートを考へておかう。まあ明日も昼過ぎまで爆睡することになるんだらうけど。さうやつて何もしないまま時間だけが過ぎていく。
公開日時 | 不明 |
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URL | https://orca.xii.jp/br/diary/diary.cgi?id=dogoo;date=20080801 |
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