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犬土偶日記

海の近くに住みたい

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2007年08月27日

犬土偶旅行記 56日目 U^エ^U 31

公開日時: 不明

犬キュン誕生日おめでたう。今日で31歳やよ。別に何も無いけどな。そもそも誕生日が本当に今日なのか分からんし。生まれた時の記憶は無いし、仮にあつたとしてもその時点で暦の概念など無いだらうし、カレンダーを確認することもできまい。後から親に聞いて今日が誕生日だと思つてゐるだけのこと。3歳ぐらいまでは記憶が無いんだから、本当はもう32歳とか33歳の可能性だつてある。逆に本当はもつと若い可能性だつてある。親が自分を騙す必要が全く無いやうに思へるので今日が誕生日なのだらうと思ふことにしてゐるが、実は密かに計り知れぬ事情があつて本当の誕生日が秘匿されてゐる可能性も無いわけではない。まあいつ生まれてゐても関係無いけどな。

明日は満月。その前後に大潮になる。干潮時と満潮時の潮位の差が大きくなる。干潮時には異常なまでに潮が引いて行く。水位が2m以上下がるのではないかと思ふ。月の引力とは恐ろしいものだ。あれだけの海水を激しく動かすエネルギーを持つてゐるのだから、自覚できないだけで人体にも相当な影響が出てゐるに違ひない。想像を絶する量の海水をあんなに動かすほどの引力なのだから、人も引つ張られて宙に浮いたり跳躍時に滞空時間が長くなつたりしないのはをかしい。空を飛べても不思議は無い。何故海だけあんなに露骨に動くんだらう。今日の種子島の干潮は午前11時41分らしい。その少し前に海へ行くつもりだつた。イセエビを捕まへるのだ。沖へ出ないとゐないが、大潮の干潮時なら自力で行ける範囲にゐるかもしれない。10時頃に起きて11時頃に海へ。水中眼鏡と釣り用の足袋と獲物を入れる網の袋を持つて下の海へ行く。

先客がゐた。少し離れたところから海へ入る。普段は完璧に水没してゐるところが岩場になつてゐる。普段では考へられないほど沖へ出て水中眼鏡で中を見る。やはりクサビが多い。昔はフグがよくゐたんだが、今年はほとんど見ない。食へる蟹も昔は大量にゐたが、今年は全くゐない。生活廃水を垂れ流しにしてゐるからかもしれない。今日はよく晴れて波も無く、魚が物凄くよく見える。波があると細かい泡で白く濁つてしまふが、波が無いと恐ろしく澄んで見える。熱帯魚が多い。派手な魚ばかりだ。ここで釣りをしても無駄だな。

深いところへ行つたり岩の周りを探つてみたりする。エビなんてゐねえよ。どこにゐるんだ。ナガラメもどこにゐるのか分からん。潜つて岩の下とかを漁つてみるが見つからない。服の中に空気が入つて浮き輪みたいになつてしまひ、なかなか潜ることができない。かと言つて服を脱げば確実に日焼けで死ぬ。南国で上半身裸で泳ぐやつはバカかマゾ。しばらく泳いで天然の水族館を堪能しつつ、アカミナ等のカスみたいな貝を拾つたりしながらイセエビを探す。岩の間とかにゐるはずなのだが、なかなか見つからん。無理な気がしてきた。素人には捕まへられないかもしれない。30cmぐらゐのシャコ貝がゐた。中は派手な色で恐ろしくグロい。アレは食へる貝なんだらうか。まあ食へるとしても食はないけど。他にはイセエビぢやないエビを見かけた。シャコエビみたいな、何か変な形の15cmぐらゐのエビ系のやつが水中の岩の上を歩いてゐた。近づいたら岩の下に潜り込んだ。足で岩の下を漁つてみたが出て来なかつた。

アナゴ(アワビ系の小さい貝)もいくつか見つけたが、クシを持つてなかつたので取れなかつた。石で叩いたりしてみたが無駄だつた。岩に開いた小さい穴の中に張り付いてゐるので素手では取れない。まあ明日と明後日でアナゴを大量に取れるだらうと思ふ。とにかく今日はイセエビを狙ひまくつてゐたのだが、絶望的にゐない。もうヤケクソ。歯を食ひ縛りながら潜つて深場のアカミナを大量に拾つて帰つた。深場のアカミナは浅いところのより粒が大きい。しかも浅いところに多いヤドカリが全くゐない。

昼飯後にアカミナを食つた。砂が入つてるのか、ジャリジャリしてあまり気分の良い物ではない。泳いで消費した分のエネルギーは補給できたんだらうか。貝を拾つて食へば生きて行けると思つてゐたが、貝を拾ふために消費するエネルギーと貝を食つて得られるエネルギーを比較すると、貝で生きていくのは困難な気がしてきた。貝をエサにして魚を釣る方がエネルギー面では効率が良いかもしれない。食へる魚がこの近辺ではなかなか釣れないんだけどな。

夕方の満潮を狙つて釣りに行く。今回はブダイ狙ひ。この近辺でも釣れるらしい。ここら辺ではモハミと呼んでゐる魚。エサは主に蟹。だからまづはエサの蟹を捕まへに行かねばならん。蟹などいくらでもゐる。簡単に大量に手に入ると思つてゐた。だがかういふ時に限つて何故かゐない。いつも大量に岩場を歩いてるのに。必死に探しても全く見つからん。小川の河口の石を退かして違ふ種類の小さい蟹を数匹捕まへた。これは川の蟹かもしれない。小さ過ぎる。甲羅の幅が1cm程度しかない。こんなのがエサになるとも思へんが、普通のが手に入らないから仕方が無い。それを持つて港へ。港の先端から少し沖に海草の生えた岩礁がある。そこら辺を狙ふのだ。

まづはルアーを投げてみる。メッキがゐれば必ず追つて来る。メッキがゐるならそれを少しでも釣つて晩飯のおかずにする。でも反応無し。次はエギを投げてシャクつてみる。無反応。まあ良い。ここからが本番。小さめのワームフックに蟹をつけて投げる。浮きは無し。しばらく様子を見て反応を待つたが何も無い。と思つたら少し波とは違ふ動きをした。ピクッと軽く合はせてみた。シンカーが岩を擦るやうな感触しか無かつたが、一応上げてみた。見事なまでにエサを食はれてゐた。甲羅の背中側だけ残して中身も足も全部無くなつてゐた。針を食へボケ。

何度やつてもエサを突付くやうな軽いアタリしか無い。上げてみると片側の足だけ無くなつてゐるとか、そんなのばかりで一気に針ごと飲むやうなことはしない感じ。あんな小さい蟹を突付くやうにして食ふのは雑魚だらう。狙ひのブダイではないと思ふ。小さめのフックだが、それでも大き過ぎるのかもしれない。エサが全部尽きてしまつた。

仕方が無いのでルアーを投げてみる。見事に無反応。足元付近まで追つて来る雑魚すらゐない。これはもうダメだな。もうすぐ暗くなりさうだつたので帰ることにした。ここまで釣れる気がしない日も珍しい。港内で地元の漁師さんに話し掛けられた。よくこの港で釣りをして帰る時に話し掛けて来る漁師さんだ。何て言つたか忘れたが、何とか言ふ20cmぐらゐの魚がオキアミで釣れるらしい。テトラポットを乗り越えて先端まで行くと良いらしい。今度やつてみよう。

帰つて晩飯。疲れた。海で泳いだし蟹を探して岩場を歩き回つたし、今日は相当運動した。激しく疲れた。飯後に祖母がまたをかしな動きをした。薬を左手に持つて暗い台所へ。テレビを見る振りをしながら祖母を見てたら、左手から1粒づつ右手に持ち替へて殻から出して飲んでゐたが、ある薬を左手から取つてまた左手に戻してゐた。5個ぐらゐ飲まねばならんのだが、俺が見てる限りでは3個しか飲まなかつた。残りの薬とゴミを持つたまま台所の奥に行つてゴミ箱にゴミを捨ててゐた。その後、流しの水を激しく流して戻つて来た。左手から出して飲まずにまた左手に戻すのも不自然だし、まだ飲まねばならん薬が残つてるのに一度ゴミを捨てに行くといふのも不自然だし、わざわざ電気もつけずに暗い台所で飲むのも不自然だ。やはりまだ隙を見て一部の薬を捨ててるんだらうと思ふ。流しで溶かして捨てたんだらうか。悪い薬といふのを自分で勝手に決め付けてそれだけ優先的に飲まないやうにしてゐるやうな感じだ。もう本人は病気が完治したつもりだからな。病気は治つたのに周りがまだ治つてないと言つて無駄に薬を飲まされてゐると感じてるんだらう。しかも薬を飲むから体調が悪くなると思つてゐる。本人に病気のことをある程度詳しく話した方が良いんぢやないのかと思ふ。リンパが原因で湿疹が出るだけの病気だと思つてるから、湿疹が消えて1ヶ月にもなるのに体調を悪化させてまで大量の薬を飲むのがイヤなんだらう。

あれだけ運動したのに夜はなかなか眠れない。月が眩しい。iPod shuffleで音楽を聴きながら寝る。明日は満月。一番干満の差が激しくなる。今日から明後日までの3日間が勝負。イセエビを捕まへることはできるんだらうか。イセエビを捕まへるまで帰らんと言つてしまつたからな。今回の大潮を逃したら9月中旬まで待たねばならん。まあロケットの打ち上げがある13日までは種子島にゐるけど。

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