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犬土偶日記

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2007年07月19日

犬土偶旅行記 17日目 種子島生活再開

公開日時: 不明

指宿で風呂に入り過ぎたせゐだらうか、電車や船のせゐだらうか、それとも歩き過ぎたせゐだらうか。恐ろしく疲れてゐる。どこにも力が入らない。結構遅い時間まで寝てゐた。昼は野間へ買ひ物へ行き、序でにラーメンを食ふらしい。先日俺以外の3人で食ひに行つた店で食ふやうだ。まづは銀行で祖母と叔母が用事を済ませ、それから飯屋へ。味噌ラーメンを注文した。ちやんぽんにしろと祖母に勧められた。別に何でも良かつたので味噌はやめてちやんぽんにしようかと思つたが、親や叔母が好きな物を食はせれば良いと言つて祖母の勧めを封殺したので、まあそのままで良いかと思つて味噌のまま。餃子も食つた。最初に餃子が出て来たんだが、タレが甘い。普通の酢醤油みたいに見えるんだが、恐らく醤油自体が甘いのだらう。九州地方は何もかもが甘い。これはこれで珍しいから良いと思ふんだが、親や叔母は種子島出身者なのに中部地方の味に慣れ過ぎてこちらの味は嫌いらしい。子供の頃よくこんなの食つてたなとか言つてるのを何度か聞いた。味噌ラーメンはもしかして白味噌なんぢやないだらうな・・・と少し不安といふか、ある意味期待みたいなのもあつたが、白ではなかつた。ただし当然赤でも無い。不味くはないが、何か豚汁みたいな感じだつた。やはり味は甘め。祖母は全く食欲が無い。朝飯もほとんど食つてゐない。ラーメンの小を頼んで1/4程度しか食はずに終了。普段は大盛り食ふのにと呟いてゐた。自分でも食へないのが不思議な感じのやうだ。抗癌剤の点滴の影響だらうと思ふ。

Aコープで買ひ物。プリンが激烈に高い。野菜ジュースも激烈に高い。900mlのカゴメ野菜ジュースが354円だつた。可児ではGENKYだと298円で高めだが、バローやヨシヅヤでは248円で買へる。何?大した差は無いだと?貧乏人をナメるなよ。だから種子島に来るのにも相当な勇気が要る。お前らはバカだから10円のありがたみが分からんのだらうな。これからの格差社会、負け組のお前らは近い将来必ずまともに飯も食へない極貧を味はふことになる。その時に金のありがたみを知つても遅いんだよ。今のうちに1円玉に頬ずりしておけ。

午後から親と叔母が西之表に出掛けて行つた。叔母がもうすぐ帰るので、Aコープで買つた土産等を宅急便で送るやうだ。その序でに買ひ物もするつもりらしい。Aコープから帰つて来て米が無くなつてゐることに気付いた。叔父が良い米を注文したと言つてゐたが、まだ届かない。それが届くまで米無しの生活でも良い気もする。素麺とか色々大量にあるしな。でも買ひに行くことにしたらしい。祖母は食欲も無くあまり調子が良くなささうなので、寝ておけと言はれてゐた。本人も寝ようとしてゐた。だが、親達が出掛けた瞬間に、待つてましたとばかりに指宿の土産を持つて出掛けて行つた。近所の人と話すのが好きらしい。体調がすぐれないので、親達がゐる時だと行くなと言はれるかもしれないと思つたんだらうか。食欲は無いが、それ以外は普段と変はらないやうだ。台所のスイカが増えてゐた。巨大なのが2個ほど。人にあげる速度+食ふ速度<収穫速度。

祖母が出掛ける準備をし終つて玄関を出たところで宅急便が来た。叔父からだつた。注文したと言つてた米か!これは拙い。急いで親の携帯に電話して、米が届いたから買ふな!と伝へた。間一髪。祖母が出掛けてから、居間を閉め切つて冷房全開で涼みながら日記を書く。指宿に行つたり色々と動き回つたので書く量も多い。ノートPCのキーボードにまだ完全には慣れてないのでタイピングも遅い。一応書き終つてから読み返して修正したりもする。可児にゐた頃よりも日記を書くのに時間が掛かつてゐる。

一寸休憩と思つてコーヒーを淹れてゐたら玄関で誰かが呼ぶ声がする。家に俺しかゐなかつたので出るしかない。坂の下に住んでる人だと言ふ。あれ?祖母が土産を持つて行つたんぢやなかつたのか?まづその人のところへ行つてそれから別の人のところに行つて、その間にうちに来たのかな。土産のお礼だらうか、キビナゴと封筒に入つた金をくれた。金は親と叔父にらしい。ここの人達は土産をあげると土産のお返しを高確率でくれる。何か貰ふと必ずそのお返しをする習慣になつてゐるやうだ。親とか叔母はそれが激しく嫌らしい。明日親と一緒に帰るのかと聞かれたので、まだしばらくゐると答へておいた。俺自身、いつ帰るか全く分からない。梅雨や台風に邪魔されたとは言へ、やらうと思つてゐたことをほとんど何もしないまま2週間半が経過してしまつた。このペースでは冬までに帰れるかどうかも疑はしい。あまり長引くと帰りの旅費が尽きて永住なんてことにもなるかもしれない。まだ120万ぐらゐ残つてゐるから余程のことがない限り帰れないことはないと思ふんだが。

風呂に行く廊下でガサガサと音がする。密かに祖母が帰つて来たのかと思つた。それにしては音が変だ。乱暴に何かを漁る感じ。まさかこんなところに泥棒が入るとも思へん。俺が家の中にゐるのに。何だらうと思つて廊下に出る襖を開けてみた。猫がゐた。トラではなかつた。本当に虎の模様をしたねずみ色の猫で、目が凶暴だつた。明らかに野生の猫。初めて見た。こんなやつがこの近辺に潜んでたんだな。トラのエサでも漁つてたんだらうか。俺に気付いて猛烈な勢ひで走り去つた。

親と叔母が帰つて来た。祖母はまだ帰つて来ない。客が来たことと猫が来たことを伝へておいた。猫はトラの背中を食ひ破つたやつらしい。愛知から送られて来てゐなくなつた猫とはまた別のやつ。

留守番の必要が無くなつたので、釣り道具を持つて海へ。ルアー釣りに拘らなければ簡単に魚は釣れる。だが、まづは一通りルアー釣りを試しておきたい。まあこれまでの数回の釣りでどうやらこの近辺は水深もあまり無く、大物は全くゐないといふのが分かつて来た。せめて港までは遠征しなければならない。歩いて行ける場所では雑魚しか釣れない。今回、ワームで近場を狙つてルアー釣りを一旦やめようと思ふ。マッチザベイトといふことを考へると、魚を食ふ大物がゐないやうなのでプラグ類はダメつぽい。それならソフトルアーと思つても、ここではそれも違ふ感じ。エビやカニや貝がここらの魚の主なエサのやうだ。祖母が言ふには、ガニ(蟹)を捕まへてエサにすると良いとか。取り敢へず、今日は釣れる気がしないワームで狙つてみる。岩場を歩きながらキャスティングを繰り返す。そして死にかけた。岩から飛び下りた時に着地をミスつて左腕を猛烈に擦り剥いた。といふか、飛び降りるべきではない岩に飛んだ。尖つた岩、明らかに飛んではいけない岩に飛んだ。飛ぶ前にこれはダメだと分かつてゐたのに何故か飛んだ。尖つた部分に着地すると足が砕けるかもしれん。空中で足を動かし、岩の先端から少しズレた斜面に着地することに夢中になり、後ろの岩で腕を擦つた。何故飛んだのか俺自身にも分からない。そんな怪我をしても釣りを続行。牧川港の近くまで釣り歩き、釣果ゼロで帰宅。釣果どころか、当たりすら無い。

祖母の食欲が無さ過ぎる。大丈夫なんだらうか。俺も疲労であまり食欲が無いんだけど。キビナゴの塩焼きを食つた。夜にテレビで屋久島が出てゐた。縄文杉はやはりかなりキツさうだ。体を鍛へねばならんが、たぶん何も変はらないまま屋久島に行くことになるだらう。まづは8月9日〜11日に数人で行くことになる。俺的にはただの下見。2泊3日とは言へ、船の関係で初日は泊まるだけなのであまり島をじつくり見ることはできない。白谷雲水峡へ行くにしてもヤクスギランドへ行くにしても半日ぐらゐは消費してしまふ。縄文杉は1日潰れてしまふし、俺以外誰も行きたがらない。初日は泊まるだけで、2日目にレンタカーで島1周し、3日目は朝からヤクスギランドへ行つて夕方に種子島に帰るといふのが良いのではないかと親と話したりした。弟や叔母は1週間ぐらゐしかこちらに来ないので、屋久島で何日も消費したら何のために来たか分からなくなつてしまふ。生きて祖母に会ふのも今夏が最後かもしれないのだ。今はまだ祖母も元気に見えるが、もう発症してからの平均余命は超えてるし、急激に悪くなる可能性もある。今回は弟は屋久島へ行かずに種子島で1週間過ごした方が良いとも思ふ。しかし屋久島も気軽に行ける場所ではないから、この機会を逃すと二度と行けないかもしれない。まあ弟も行く気でゐるらしいので2泊3日で良いのだらう。俺はその時に島の様子を見て次回1人で行く時の計画を立てる。本や雑誌やネットで調べるのとは違ひ、実際に現地の様子を見れるので計画も立てやすい。港や町からの主要観光地までの体感距離とか、山の勾配とか、色々行つてみないと分からないことも多いだらう。下見で1回軽く行つてその後に本格的に観光しに行くなんて贅沢過ぎるな。安く宿に泊まれるおかげだな。

さう言へば、叔母が言つてたんだが、屋久島の人は鹿児島弁を使ふらしい。種子島よりも屋久島の方が鹿児島から離れてるのに。種子島弁は種子島でしか使はないやうだ。祖母も鹿児島のタクシー運転手とぎこちなく話してたしな。でも何で屋久島は鹿児島弁なんだらう。屋久杉の伐採をしてた頃に鹿児島から大勢移住したんだらうか。炭鉱に出稼ぎに行つた人が大勢ゐたために意外と標準語を喋る地域が多い北海道みたいな感じかな。種子島弁は独特だ。全然理解できない。名詞が違ふだけでなく動詞も普通と違ふし、助動詞も違ふ。そしてフランス語みたいに前の語に繋がるやうに喋るから前後の語によつて発音が変はつたりする。「食へ」といふ場合は「けー」みたいになる。「ここへ」といふのも「こけー」みたいになる。「食ふ」といふ言葉もあるが同じやうな意味で「かむ」といふのもある。漢字は「噛む」で良いのかな。「スイカ噛めや」みたいに言はれる。名詞が違ふと何を指してゐるのかが分からないし、動詞が違ふと何をするのか分からない。助動詞が違ふと何を言はうとしてゐるのか肝心な部分の意味が分からない。言葉が滑らかに繋がるともう全体的に分からない。たまに標準語に近い語が連続すると意味が分かるんだが、種子島弁で会話してる内容を聞いてもほとんど何も分からない。何の話題なのかも分からない。

風呂に入る時に腕の擦り傷が激烈に痛む。折角日焼けが治つて無痛の風呂になつたのに。日焼けは指宿に行く前に治つて良かつた。でもほんの束の間の無痛風呂だつたな。擦り傷は何日で治るだらうか。そんなに深い傷ではないから長引かないと思ふんだが。

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