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話題:種子島旅行記(2006年2月)

2006年02月21日

種子島旅行記 5日目 〜海への第一歩〜

公開日時: 不明

iPodで音楽を聴きながら目が覚めた。昼まで爆睡かと思ってたのに意外と大丈夫。朝飯を食ってテレビを見てからまずは海へ。5日目にして初の海。風が強くて寒いからなかなか行く気になれなかったし、色々あってチャンスもなかった。朝から畑仕事のつもりだったが、昼からやるというので午前中に海で遊ぶことに。天気はあまりよくない。晴れるようなことを天気予報では言ってたんだが。とりあえずデジカメを持って海へ。坂を下りる時に脚に異変を感じた。やっぱりやられてる。力が入らん。ガクガクする。帰りが大変だろうな。この状態で坂を上るのはキツい。まぁなるようになるさ。坂を下りて国道へ。国道を渡って右側に例のティッシュ450円の店がある。その裏の辺りと左の方の川のところに階段があったはずだが、なんか工事して微妙に変わってた。違うところから下りようと思い、もう少し左(南)の小川の対岸へ。ほんの数mだが。草の隙間から海の方を見てみた。少し段差になっている。70cmぐらいあるだろうか。飛び降りても大丈夫に違いない。でも岩場なので注意せねばならん。慎重に足場を確認して最も安全に思えた場所にジャンプ。海への第一歩。やはり狙われている。一歩目でいきなり挫いた。左足首が内側へ激しく曲がって足の横側で着地。コケてはいけない!と思い、踏ん張ったらますます力が加わってスジが伸びきった。これはヤバい!致命的な痛みを感じる!着地した場所は平らだと思ってたんだが、実際には斜面になっていて予想と違う着地をしたのだ。しかも脚に力が入らん。思ったより長い斜面をさらに捻挫しまくりながら駆け下りた。最後までコケずに済んだんだが、もう尋常ではない痛みで半泣き。もしかしたら骨まで逝ったかもしれん!と不安になってみたりした。まともに歩けんほどの痛みだ。その痛みを紛らわすためにとりあえず風景を撮影。河口の辺りの海水が溜まったところに蟹がいた。デカい石をどかして捕まえてみた。これも撮影。食えそうなカニなら持って帰るところだが、食えない種類に思えたしあまり美味そうじゃなかったので逃がした。モクズガニの仲間じゃないかと思う。知らんけど。しばらく岩場を歩き回った。懐かしい。夏にしか来たことがないので冬の種子島の海を知らない。潮の関係で来るたびに水位は違うが、岩とか激しく見覚えがある。種子島でミナと呼ばれている貝がいる。図鑑で調べたところによると通常はイシダタミというようだが、それを茹でて食うと美味い。他の地域では食わないのかもしれない。それよりもデカいアカミナと呼ばれてる全然別の貝や、アワビみたいなナガラメとかもいる。貝を拾って食うだけで餓死は回避できる。ミナを叩き潰してエサにすれば魚も無限に釣れる。獲物の大半がクサビと呼ばれてるベラだが、たまにタイの仲間も釣れる。フグが釣れたら釣り針をやられるので残念賞。フグは食えないしね。今回はミナを少しと、食えるカニを捕まえて帰るつもりだったが、いつも食ってる薄っぺらいカニは見当たらないし、ミナも全くいない。夏には全エネルギーを注ぎ込んで絶滅させるつもりで乱獲しても一晩で元通りに復活してしまうほど無限にいたのに、今回はほとんどいなかった。小さいのはいくつかいたけど。季節があるのかな。近くにイセエビみたいなエビの死骸が落ちていた。鳥に食われたんだろうか。人が食って皮を捨てたんだろうか。それとも海で死んで打ち揚げられたんだろうか。エビには詳しくないので正確な種類はわからないが、こういう系統のデカいエビは全部イセエビだと思っている。高1の時に来た時は日曜までいたあの叔父がイセエビを2匹も捕まえてくれて丸ごと茹でてそのまま食うという贅沢なことをした。何の味付もなく、素材そのままの味。なんか逆にもったいない感じがした。せっかくの高級なエビなんだからそれなりに料理しないともったいないと思えた。身が甘くて、それが気に入らずに塩をかけまくって食ったのを覚えている。今回は海に入れないからそういうのもないな。夏に来ないと海系は堪能できない。それにしても痛い。酷い目に遭った。素直に階段から行けばよかったのか、それとも無意味に海に行かなければよかったのか。とにかく狙われてるから余計なことをすると必ず悲劇に見舞われる。一歩目で激烈に捻挫とかネタとしか思えん。死ねボケ。半泣き状態で海を出てそこにある標識を撮影。国道58号線を南に向かっている。この道が一本あるだけだから、南種子にある全ての観光地はこの道を真っ直ぐ行くしかない。この標識に意味はあるんだろうか。空港は10kmぐらい先。

海の風景1 捕まえた蟹 蟹を逃がしてやった
海の風景2 エビの死骸 道路標識

家から見える海の風景一度家に帰って昼飯。飯を食ってから畑へ行くことになった。あのぅ・・・さっき起きて朝飯食ったばかりなんですが。やっぱり1日3食って無理があるよな。特に朝と昼の連打はキツい。その数時間で腹が減るわけがない。でも食う。もう1日3食の生活にも慣れてきた。まだキツいけど不可能ではない。で、飯後はすぐに畑へ。いつの間にか信じられないぐらい晴れていた。今回種子島に来て初めて思いっきり晴れたような気がする。記念に1枚撮影。坂を下りると国道と海。すぐそばの左側にはサトウキビ畑。祖父が死んだ頃はそこでも畑を借りてサトウキビを作ってたらしいけど今は誰がやってるのかわからない。もしかしたらまだ祖母がやってるのかもしれない。

今回はもう畑まで歩いて行く気力などなかった。体力的にも限界。脚が筋肉痛だ。それよりも左足の捻挫が致命的。どんどん痛くなる。これは本当にヤバい。まさかこんなことになるとは思ってなかった。横浜の従弟が1ヶ月ほど種子島にいたと何日か前の日記に書いた。その従弟が種子島で中古の原付を6万で買ったとかで、倉庫というか納屋に置いてあったので、借りることにした。従弟は12月頃までいたようなことを言ってたんだが、なかなか原付のエンジンが掛からなかった。2ヶ月放置しただけでもこんなに調子悪くなるのか。苦労してエンジンかけて1人で先に畑へ。やはり遠い。原付でも遠く感じる。こんなの歩いて行けるわけがない。どんどん山を登っていき、途中から砂利道になって林の中を抜けていく。そして畑へ。1つ手前の畑では前日もいた多分親戚の人が作業してたので軽く挨拶。言葉がわからないから会話はできない。祖母の畑に到着。母と祖母が来るのを待つ間に畑を撮影。サトウキビの葉が多すぎて畑の全体像が見えない。奥行きも幅もわかりにくい。よく見ると地面から真っ直ぐ生えてないのがわかる。紫色の部分が茎。葉に覆われてる部分はよくある緑の茎。両方とも食ってみたが味は同じだった。紫色の部分の方が圧倒的に多い。前日は雨が降ってきて途中でやめたが、あの後祖母は1人で恐ろしい量の作業をこなしたようだ。かなり変わっていた。手前の方がだいぶ刈られている。祖母と母が追いついてきて1段下の畑で雑談してる声が聞こえてきた。しばらくして作業開始。内容は前日と同じ。穂の葉を落とす作業。祖母は穂を刈っていく。途中でおやつ休憩があったりして、何度か写真を撮った。穂が刈られたり余分な葉が捨てられてスッキリしていく様子がわかるだろうか。実は俺はそれどころじゃなかった。左足が痛すぎる。地面にはサトウキビの葉が敷き詰められてて、その下がどうなっているか分からない。サトウキビが地面から這えて40〜50cmぐらい横向きに生えて葉の下に隠れててる。その茎の下の土は畝になっているので段差があったりする。気をつけないとサトウキビを根元の辺りで踏み折ってしまうし、隙間から段差に落ちて足に衝撃が来たりするし、地面が見えないから地面に足をつける時に予測できない。捻挫してる足ではあまりにもつらい。左足をかばって歩くから右足の脹脛がパンパンになっている。もうダメかもしれん。キツ過ぎる。腕も疲れるし。日差しも強くて死ぬほど暑い。本当に冬なんだろうか。いつの間にか祖母がサトウキビ本体も刈り始めてた。地面から生えてくる生え際のところで小さい斧みたいなやつを使って一撃で倒していく。俺や母が土産として持って帰る分のサトウキビだ。食べやすいように2節ぐらいずつに細かく切る。この時は例の鎌を使う。俺もやってみたがどうやっても一撃で切れない。そして二度目に同じ場所にヒットさせられないから何度も何度も叩いたような汚い跡が残る。なかなか難しい。力だけじゃない。何かコツがあるようだ。祖母の真似をしてもうまくいかない。結構簡単に思えるだろ?やってみると意外とできないんだよ。祖母は軽々と切っていく。まるでネギを切るかのようにサクサクと切っていく。ダメだ。次元が違う。俺はやらない方がいい。いくつか味見してみた。懐かしい。島中で恐ろしい量のサトウキビが作られてるが全て1箇所にある精糖工場に集められる。一度に処理できないから6回ぐらいに分けて出荷するらしい。一度に出荷する量は決められているらしい。だが最後の出荷時は無制限。余った分は金がもらえないのかもしれないが畑に残しておくわけにもいかないので全て出荷する。12月から4月ぐらいまで収獲は続く。製糖工場ではサトウキビから黒砂糖を作ってると思ってたが、どうも違うらしい。そこではザラメ糖を作ってるようだ。黒砂糖は別の場所で作るらしい。5時間ぐらいの作業でこの日は終わり。さすがに母も脚をやられたようで、原付に2人乗りで帰った。祖母は帰ってこなかった。1人で日が暮れるまでやるんだろう。凄いな。

サトウキビ畑1 サトウキビ畑2
サトウキビ畑3 サトウキビ畑4

夕日が綺麗だったので撮ってみた。三脚を使って視点を固定して一定間隔で撮るというような凝ったことはしない。太陽の動きを見ながら適当に撮るだけ。相変わらずデジカメの使い方を覚えてないのでオートでシャッター押すだけ。海の向こうの左の方に見える島影は屋久島。上段の3つは日没を待ちながら家の玄関先から撮ったやつ。中段下段は道路まで出て撮ったやつ。道路から玄関までがかなり高低差があってロッククライミング状態だから結構キツい。

海に沈む夕日1 海に沈む夕日2 海に沈む夕日3
海に沈む夕日4 海に沈む夕日5 海に沈む夕日6
海に沈む夕日7 海に沈む夕日8 海に沈む夕日9

左足首が痛すぎて死にそうだった。日が沈んでから祖母が帰ってきて晩飯。誰かが鯖の開きをくれたらしい。土産に持って帰ることになった。送ってもいいが、生物なので多少不安。種子島にいる間にいくつか食うけど、2枚ぐらい持って帰る。しかし鯖の開きって珍しいよな。味は普通なんだけど。夜、弟から電話があった。日曜に空港から送った土産が届いたらしい。焼酎を飲み屋に持っていくと言ってたんだが、5本も入ってるのでどうすればいいかわからんようだ。5本とも違う銘柄だ。島黒というやつが美味いらしいのでそれを持っていけと言っておいた。ナガラメの味噌漬はデカい方は自分用だから食ってもいいが小さい方は土産用だから開けるなと言っておいた。絶対にながらめ全部食うなよと念を押しておいた。Daiwaで買ったたんかんや、祖母の畑で取れたサツマイモや、さっき取ったサトウキビをダンボールに詰めた。手で持っていけないので送らないといけない。色々と何度も何度も送ってるから送料だけでもバカにならん。俺も色々と土産を追加で可児に送らねばならん。たんかんを少し犠牲にしてまでもサトウキビを可能な限り詰め込んだ。やはりレア度で言えばサトウキビが一番だ。芋も少し珍しいけどな。中身がオレンジ色のやつと紫色のやつ。普通に売ってるやつは黄色だが、向こうの芋は違う。特に紫芋は珍しい。可児の人は存在自体知らないかもしれない。皮じゃなくて中身が紫色なんだぞ。味は同じだけど。高校の時、昼飯の弁当に紫芋が入っててよくキモがられた。とにかく色々とダンボールに詰め込んで恐ろしい重さになった。祖母が人から貰った米も5kgぐらいは入れたし。これは送料だけで相当行くなと思った。食い切れんほどサトウキビをもらったので欲しい人いたら少しあげます。うちの祖母が育てたやつです。次のバンド練習の時にスタジオに持って行こう。

それにしても足が痛い。湿布を貰って足首に貼った。腫れてはいないようだ。スジが強烈に伸びたらしい。時間が経てば経つほど痛みが増す。どこがピークなんだろう。早く治らないとヤバい。22日は祖母の弟の畑を手伝う予定らしい。作業内容は収獲したサトウキビ本体の葉落とし。似たような作業だが全然違う。既に根元から切られたサトウキビの皮と根を取る。今までのは倒さずに穂の周りの葉を落とす作業だった。足が治らなかったら結構キツいかもしれない。疲労もだいぶ蓄積してる。でも飯を大量に食ってるおかげか、予想してたほどは死なない。サトウキビの作業は思ってたほど過酷な重労働ではないかもしれない。まぁ短時間しかやってないんだけど。夜は松本清張のドラマを見た。「指」ってやつ。元モー娘の後藤真希が出てた。そう言えば腸炎で休業とか言ってたけどどうなったんだろう。もう復活したんだろうか。「指」を見てから風呂に入った。足を温めて早く治そうと思った。結構長い時間風呂に浸かってた。出てからまた湿布を貼った。また0時過ぎまでギターの練習。種子島にいる間にB'zのARIGATOをコピーするつもりだったが、もう無理かもしれないと思い始めた。それでもやる。またiPodで音楽を聴きながら寝た。

話題:種子島旅行記(2006年2月)

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