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犬土偶日記

海の近くに住みたい

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話題:種子島&屋久島 2008年夏

2008年07月24日

種子島2008 9日目 猫ごときカスに邪魔される

公開日時: 不明

夜眠れない。だから朝起きれない。遅く起きれば早く寝ることができない。どうにもならない。眠れないのはもしかしたらカフェインのせゐかもしれない。俺はカフェインで眠気が消えたりする体質ではない。コーヒーを大量に飲んでも眠い時は余裕で眠れるし、コーヒーを飲んで眠れないといふことは無い。でも種子島に来て体質が変化したのかもしれない。夜は飲まない方が良いかもしれない。

ハエを殺したい。ハエ叩きを持つてゆつくりハエに近づく。早く逃げれば良いのに俺を挑発するかのごとくこちらの間合ギリギリまで逃げない。こちらの攻撃がヒットするかしないかの0.0001mmの距離での微妙な駆け引きだ。振りかぶつたら負ける。ノーモーションからの攻撃だ。射程距離に入つて叩く時に、ダメだ!と自分で分かることもあるが、これは絶対屠つた!と確信を持てることもある。その時の爽快感が凄まじい。これほど心躍ることは滅多に無いだらう。つまらん人生を送つてゐるお前らには分からんだらうな。勝手にハエが家に入つて来るのを待つのは効率が悪いので、エサを撒いておびき寄せる必要がある。前振りが長かつたが、昨日はハエをおびき寄せるエサを作るために鯖の開きを食つた。生臭い魚が良いと思ふのだ。今まで飛魚の干物で試してゐたが、脂分や臭ひが少なく、あまり効果が無かつた。鯖ならいけるだらうと自信満々だつた。ゴミ箱の一番上に鯖の残骸を乗せ、窓を少しだけ開けて寝た。昨日、野良猫を見た。去年バーベキューの時に出て来た白い猫だ。猫に荒らされる可能性を考へて、猫が入れない程度の隙間を開けておいた。できるだけたくさんハエを入れるやうに、猫だけがギリギリ通れない幅を維持しつつ可能な限り広く。朝が楽しみだつた。ハエを殺戮するのが楽しみで興奮して眠れなかつたのかもしれない。

12時頃に目が覚めた。朝起きれん。今日は海水浴にでも行かうかと思つてゐたのに。まあ昼からでも良いか。で、早速ハエをブチ殺さうと思つて満面の笑みを湛へて台所へ。台所の引き戸を開けた瞬間に一瞬で笑顔が絶望感に満ちた暗い顔になつた。溜め息も出ない。怒りすらも湧いて来ない。全ての感情を一気に通り越して瞬間的にフルパワーの絶望。これでもまだ狙はれてゐないといふのか。あり得ん。鯖が無くなつてゐる。ゴミが散らばつてゐる。床に散らばつたゴミに夥しい量の蟻が集つてゐる。蟻が巨大なゴミを漁ることはできないだらう。猫の仕業に違ひない。鯖の残骸だけ持ち去りやがつた。ハエをおびき寄せるために用意した全てが猫ごときカスによつて踏み躙られた。もちろんハエなどゐない。猫が入らない程度の隙間だつたつもりなのにそこから入つて来たらしい。猫は狭い隙間でも入るが、まさか7〜8cm程度の隙間を通るとは。無理矢理入つたらしく、昨日寝る前に開けた隙間より少し広くなつてゐたやうにも思ふ。片付けるのが大変だ。何もかもが裏目に出る。全ての努力が無残に踏み躙られる。蟻用殺虫剤で蟻の群れを軽く屠り、箒で外に掃き捨てる。キッチンペーパーで殺虫剤やゴミの汁を拭き取る。俺は何をやつてるんだ。いつも全力で生きてゐるのに全く報はれない。他人事だつたらこの悲壮感漂ふ惨たらしい光景を見て大爆笑だらうが、自らの身に降りかかると惨め過ぎて泣けて来る。そもそもハエを屠るといふ目的からして常人には考へられないことだらう。そんなくだらないことにエネルギーを注いで凄い笑顔で期待感を迸らせ、見事に踏み躙られて半泣きしてゐる。日記のネタのためにやつてゐるのではなく心の底から本気でやつてゐるから滑稽だ。成功してハエを大量に屠れたならまだ良いが、失敗してゐるのがあまりにも情けない。歯を食ひ縛る気力も無い。半泣きで床を拭いてゐる姿を想像してみろ。これほどの屈辱があるか。

蟻やゴミを片付けてゐる時に大量の蜘蛛を発見した。窓と棚の間の隙間に小さい蜘蛛が何十匹もゐた。少し前に巣ごと始末したつもりだつたが、見えないところに残つてゐたやつが大量に孵つたらしい。これはキツい。蟻用殺虫剤は蜘蛛にも効くらしいので激しく噴霧して殺した。蜘蛛がやたらと多い。数種類の蜘蛛が毎日大量にウロウロしてゐる。積極的に殺してゐるが、減る気配が無い。

JALのクラスJに乗つた時にキャンペーンの応募ハガキを貰つてゐたのだがまだ出してゐなかつた。今日が締切なので必ず今日出さねばならん。郵便局へ行く。ついでに釣具を少し買はうと思つた。ハガキを出すだけなら星原郵便局でも良かつたが、釣具を買ふならサムズまで行かねばならんので野間の郵便局まで行くことにした。

まづ浜津脇港に寄り道してみた。去年はここで一度も釣りをしなかつたが、後で調べたところ、この港はかなり良い釣り場らしいので今年はここで釣りをする。港のどこで釣りをするのが良いか下見しておく必要がある。沖の堤防は船でしか渡れないのでダメだが、歩いて行ける範囲でも危険な場所はある。どこで釣りをするのが良ささうか見ておく。かなりデカい港だ。原付で奥まで行つてみた。海を見下ろすと熱帯魚みたいなのがたくさんゐる。鯵とか鰯とかはゐないやうだ。もつと堤防の先端まで行かねばならんかもしれん。でもそこからでは行けない。堤防がイチイチ高い。原付で港の入り口付近まで戻つてから堤防に登つて奥まで歩いてみた。すげえ高い。しかも結構幅が狭い。脚に力が入らん。ハラワタがモワモワする。断じて怖くはない。語彙力の乏しさゆゑに高所恐怖症といふ言葉でしか近い感覚を表せないのだが、断じて恐怖ではない。砂の山があるところの奥までバイクで行つたが、今度はその上の堤防を奥まで歩く。その奥にも長く堤防が続いてゐるのだが、行つてみたら高い壁には階段も何も無く、5mほど飛び降りないと先へは行けない。巨大なテトラポットを伝つて行けば奥へも行けさうだが、テトラポットの隙間に落ちたら死ぬし、結構段差もあるので戻つて来れなくなるかもしれない。道具や獲物を持つてそんな険しいところを歩ける気がしない。バイクで行けるところぐらゐしか俺には行けないな。堤防の先まで行ければなかなか良い釣りができさうな気がするのだが、無理はしない方が良い。

浜津脇港1 浜津脇港2 浜津脇港3 浜津脇港4

原付のガソリンが残り少ないのでスタンドで満タン入れた。3.83Lで743円。何だこれ。クソ高えぇえぇぇぇ!1リットル194円か。10年前は80円ぐらゐだつたのに。74円ぐらゐまで落ちたことあるよな。もう今は気軽に車なんか乗れんな。

野間の郵便局に行つて応募ハガキと50円をカウンターの人に渡した。それからサムズへ。蟻用の殺虫剤を見てゐたら液体の蟻の巣コロリといふのがあつた。適当に撒くと蟻が液体を吸つて巣に持ち帰り、巣ごと全滅させるものらしい。粒状のやつは粒が大き過ぎてダメだつたが、これなら効くかもしれない。これを買ふことにした。あとは釣具。ルアーを3つ。サビキ仕掛けを1つ。撒き餌用の冷凍オキアミ1つ。釣り針を4種類ほど。フロロカーボンのハリス。まあ取り敢へずこれで良いだらう。海のそばでは釣り針は針だけで売つてるんだな。ハリス付きの釣り針が無い。岐阜の方では針だけ売つてゐる方が珍しい。針には必ずと言つて良いほどハリスが最初から付いてゐる。さういふのに慣れてゐるから、針に自分でハリスを結ぶのが難しい。でもやるしかないだらう。釣具と蟻の巣コロリで5400円ほど消費。意外と今年も金を使つてゐる。

家に帰つて早速蟻の巣コロリを撒いてみた。行列を発見してその中に撒く。最初は液体に群がつてゐるやうに見えたが、ただ歩くルート上に突然撒かれて混乱してゐただけだつたやうに見える。本当にこれを食つて巣に持ち帰るんだらうか。色んな場所に撒いてみたがあまり効果がありさうには見えない。

釣りに行くことにした。まづは下の海で雑魚釣りだ。今日買つた針にハリスを結び、スペアの針とハリスを持つて海へ行く。竿は海釣り用のではなくハエ釣り用の延べ竿。ハエといふのは俺が屠りたいハエではなく、渓流にゐる雑魚のこと。細い竿で釣るのだ。どうせ下の海には雑魚しかゐない。昔はフグや鯛みたいなのもゐたが、去年はメッキが1匹釣れただけで他はベラの仲間ばかり。種子島ではクサビとか何とか言ふが、正式名称はキュウセンと言ふのか?青い不味さうな魚しか釣れない。海釣りの本を読むと食べても美味しいとかよく書かれてゐるが、これは種子島の人は不味いとか臭いとか言つて食はない。昔祖母に料理して貰つて食つたこともあるが、全然美味くなかつた。これは釣れても捨てる。貝を拾つて石で叩き潰し、それを餌にする。簡単に雑魚が釣れる。同じ模様だが黄色い奴が極稀に釣れる。似てるだけで種類が違ふんだらうか。それとも雌雄の違ひなんだらうか。1時間ほどやつて10匹釣つて飽きた。やはり食へる魚を釣りたい。今度は別の場所で釣る。それにしても、釣り自体が凄く久しぶりだ。昔は毎日のやうに釣りに行つてゐたのに今では引き篭もりみたいになつてしまつて全く釣りに行かない。前回釣りに行つたのもたぶん去年の種子島だらうと思ふ。可児に帰つてから一度も釣りに行つた記憶が無い。

魚1 魚2 魚3 魚4

なんか腕がピリピリするなと思つたら少し日焼けしてゐる。14時頃バイクで出掛けた時にやられたんだらうか。それとも18時の釣りだらうか。少しの外出でも日焼け止めを塗つていくべきだつた。去年日焼けで相当苦しい思ひをしたのをもう忘れてゐる。まあ今回はあまり酷い日焼けではないやうなので良かつたが、もし油断して長時間出掛けてゐたら確実に死んでゐた。明日からは日焼け止めを何重にも擦り込んでから外に出よう。

今日の晩飯は魚系にはしない。クソ猫がまた来るかもしれない。1日空ける。鯖を食ふとしても2日連続であの絶望感を味ははないやうに脳をフル使用して対策を考へるが、それでも負けたらたぶん立ち直れない。少し時間を置いて再挑戦するのが良からうと思ふ。

何故か激しく疲労してゐる。下の海に釣りに行つただけなのに。坂を歩いて海に出て岩場を激しく歩き回つたせゐだらうか。それとも日焼けで疲れたんだらうか。まあどうでも良い。久しぶりに布団に入つて短時間で眠れさうだ。焼酎飲んでギター弾いてから寝ようと思ふ。もういつの間にか0時半だ。ギター弾いたら遅くなるな。

話題:種子島&屋久島 2008年夏

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