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犬土偶日記

海の近くに住みたい

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話題:種子島旅行記(2006年2月)

2006年02月18日

種子島旅行記 2日目 〜法事とH2Aロケット〜

公開日時: 不明

普段、眠くなるまで起きてて眠くなったら寝て勝手に起きるまで寝ている。飯は腹が減った時に食う。時間は全く関係ない。時間に縛られない。パチ屋のイベントで時間的に拘束されることもあるが、無理に行く必要もないので行かないなら行かないでもいい。たまに見るTVは録画して後で見た方がCMを見ないで済むから時間短縮にもなって生では見ない。そういうわけで無職の俺は時間的な制約から解放されて自由気ままに生きているのだが、ただ1つ、バンド練習だけは土曜20時と決まっている(たまに変更があるけど)ので、その時だけは時間の制約を受ける。それのみが曜日を知る手がかりだったりするほどめちゃめちゃな生活だ。だが種子島ではそういうわけにはいかない。ギターを持っていったんだが、夜中に気の向くままに弾くなんてことは不可能だ。そもそも家には壁がほとんどない。襖で仕切られてる感じだ。そしてみんな規則正しく生活している。夜中にギターを弾いたら必ず文句を言われる。近所にはほとんど人がいないから、他人から苦情が来ることはあり得ない。恐らく巨大なアンプでフルテンで弾いても無問題だろう。だが、同じ家にいる人からは文句を言われるに違いない。音楽が好きそうな人間もいない。エレキギターなんかただの騒音でしかなかろう。だから眠くなるまで起きててギターを弾くことができない。PCなんかあるわけないし、ゲームもないし、TVも面白くない。本もないし近所に店はない。つまり何もやることがない。まだ21時とか22時とかなのに「早く寝ろ」と言われたりする。寝るしかない。でも寝れない。と思ったら電車や飛行機の疲労が激し過ぎて割と簡単に寝れた。そんな初日の夜。健康的な生活を無理強いされる地獄のような1週間の始まり。そう言えば親の携帯から弟へメールを送った。モデムの電源を切り忘れたことに気づいたからだ。1週間放置してる間に何かされるとヤバい。「PCのモデムの電源切ってくれ。モニタの右奥にある黒いやつ。オレンジ色のランプがついてる。下の方についてるボタンを5秒ぐらい押せ。」こんな程度の文章を書くのに30分近くかかった。アホみたいにイライラするわ。普通に「ディスプレイ」と書こうとして無理だと思って「モニタ」に変更するぐらい苦痛なことですよ。携帯でメールなんかよほどのことがない限り絶対書きたくないね。気が狂うわ。PCのキーボードなら数十倍の速度で書ける。両手の全ての指が使えるから楽だ。大体携帯のボタンは固いんだよ。連打したら確実に攣るわ。

朝早く起こされた。起こされるということが俺には珍しい。いつもは勝手に目が覚めるまで寝ている。だが種子島にいる間は朝飯を食うために早く起きねばならんのだ。1日3食が当たり前の人達に囲まれて大変だ。どっちにしてもこの日は早く起きる必要があった。午前中に法事があるのだ。起きて朝飯。みんな普通に俺の1日分ぐらい食ってる。そんなに食ったら昼も夜も食う必要がなくなってしまう。俺なんか昨晩の飯が残ってて食べれる気がしない。それでも無理に食わされた。1日3食、早寝早起き。本当に1週間もの間、そんな地獄のような健康的な生活を強いられることになった。急には無理だろ。逆に体壊すぞ。というかせっかくの飯が全部ウンコになるだけだ。

午前に祖父の13回忌。不覚にも10時からだったか11時からだったか忘れてしまったが、とにかく午前。施主は祖母。参加したのは母と俺と叔父と従妹のみ。他の親戚は来ないのか。前日、出かける前に父が「御霊前」と書かれた香典袋みたいなのを持って来て、持っていけと渡された。弟からの5000円が入っていた。俺の分も入れて2人の名前で出せと。で、1万入れたやつを前日に着いてすぐ仏壇の前に置いておいた。まぁそれはそれで関係ない。法事の際には寺の住職にお布施みたいなのを払わないといけない。祖母が15000円ぐらいでいいとか聞いたと言ってたが、2万入れることになった。俺は払わないけど。で、叔母から送られてきてた果物とそのお布施を持って寺へ。礼服を持っていく余裕など皆無だったので(ギターは持っていったけど)黒系の普通の服で行った。寺の場所は空港よりも南。中種子なのか南種子なのかはわからない。たぶん南種子だと思う。空港を超えてしばらく南に行ったところにある寺。ずいぶん立派になったとみんな言ってたが俺は初めて行くので知らない。寺に着いて寺の人を呼んで入れてもらった。結構金かかってる感じの造りだった。種子島だと思ってバカにしたらダメだね。まずはお茶と菓子を出された。果物とお布施を渡し、茶を舐め回した。しばらく雑談して、法事開始。真ん中の前の方の座るところに住職が座ってお経を唱え始めた。木魚を叩いたり鐘を鳴らしたり。しばらくして、焼香してくださいと言われた。そのままお経継続で焼香タイム。ヤバい!やり方がワカラン!父方の祖父母の葬式にも出たけど適当にそれっぽくやっただけだ。今はもうある程度の年齢になってるから適当にごまかすのはあまりにもみっともない。しまった。ネットで調べてくるんだった。いや、亜弥美貴のマナー部で勉強すべきだったか。マナー部にそういうの無かったかもしれんけど。まずは祖母。そして叔父と従妹。次が俺。幸い、並んで待ってる時に斜め方向から見れたので雰囲気だけ掴んだ。いける!たぶん大丈夫。よくわからんままやって無事終了。終わってもお経タイム継続。壁に貼ってあるお経の一部を一緒に唱えさせられたりした。あと珍しいのは、手で持つ太鼓をお経に合わせて叩くやつ。普通やらないような気がする。初めて見た。丸い手鏡を巨大化させたみたいな形でバチで叩く。南無妙法蓮華経の「法」と「華」と「経」のタイミングで叩けと命じられた。南無妙法蓮華経ってのは確か日蓮宗だったよな?日本史でそう習ったような記憶がある。俺は一応音楽やってるからノーミスで叩けたぜ!あっひゃひゃひゃひゃ!!と言いたいところだが、1回空振りした。ばあちゃんはたまに違うタイミングで叩いてた。何か面白いな。かなり長い時間、南無妙法蓮華経だけを繰り返すお経で叩き続けた。昔、志村けんが「大丈夫だぁ〜」とか言いながらデンデンッデン!って叩いてた3連太鼓を思い出した。終了後は住職のためになるお話のコーナー。長くなるので省略。そして全て終わってから雑談。ロケットの打ち上げの話になり、住職が長谷で見るといいと教えてくれた。駐車場も100台ぐらい停めれるらしいし、ロケットの打ち上げがもの凄くよく見える場所らしい。ロケット基地の方に向かっていけば標識とか大量に出てるはずと教えてくれた。昼からそこへ行くことになった。しかし狙われてる俺がいるから、そう簡単にはいかないのです。

まずは帰宅。昼飯。さっき朝飯食ったばっかりじゃねぇか。1日3食はどうやら本気らしい。祖母がラーメンが美味い店があるというような話をしてて、じゃあそこで食って行くかということになり、店の駐車場に車を入れたんだが、祖母自身はそんなに食いたくもなかった、というか車に酔ったらしい。そんなわけで食わずに帰宅。そして昼飯。無理すれば食えないことはないな。でももう晩飯は無理かなと思った。そしてTVを見る。ロケットの打ち上げが何時からかニュースを見ないとわからない。トリノ五輪とかレイテ島の地滑りとか滋賀の園児殺害とか、同じニュースばかりだ。トリノでは日本は全くメダルを取れないらしい。チャンネルが少ないので種子島では夜更かしして中継を見るということはできそうもない。ニュースで結果を見たりダイジェストを見たりするだけだ。しばらくしてロケットのニュースが来た。打ち上げは15時27分。残念ながら曇天だが、雲に突入するまでの数秒は見れるようだ。雲が無ければずっと見えるらしいんだが。残念。狙われてるから仕方がない。ロケット打ち上げの前に他の観光地を適当に見て回って、それからロケットを見に行こうということで、ちょっと早めに家を出ることになった。14時頃出発。デジカメはしっかり持った。

まずは長谷とやらの場所を確認しに行く。種子島なんか狭い島だから島民なら隅々まで把握してるに違いないという勝手な思い込みがあったが、母も叔父も知らなかった。祖母は何か知ってる雰囲気だったが、車に酔うので家で待機することになった。4人で南種子方面へ向かう。ロケット基地は南の端の方にある。祖母の家から35kmぐらいだ。結構遠いな。うちから名古屋ぐらいの距離か。そこまでは無いか。島に行く前は原付で島1周してやろうとか考えてたけど絶対無理。南北に50km以上あるんだから1周したら150kmは走ることになる。無理だ。ナメてた。空港を越えて南種子に入る。途中で種子島こりーなというホールの横を通った。種子島の文化施設。可児の文化創造センターと比べると果てしなくショボい。「こりーな」はポルトガル語で「丘」という意味らしい。その近辺はサトウキビ畑が多い。ロケット基地の方へ向かってひたすら進む。でも何の標識も見当たらない。どこにもない。住職の言葉を盲信した俺たちの痛恨のミス。というか俺が狙われてるから本来あったはずの看板とかが無くなったんだ。そうに違いない。非常に拙い。地図など持っていない。通りすがりの人に聞こうにも人がいない。南種子は山と畑しかない。観光地は南種子に集中してるんだが、基本的に南には何もない。ひたすら田んぼと畑と山があるだけだ。道も少ない。国道58号は空港を越えてからは島を斜めに横切って東側に出る。そこから南の方を西へ向かう。マングローブというのを叔父に見せてもらったが、公園に植えてあるサツキとかツツジみたいな小さいのが大量に生えてるだけの感じで面白味がなかったので、わざわざ車を止めてもらって撮影するまでもないと思い、スルー。そう言えばビックリするほど信号がない。空港付近に少しあったが、他にはほとんどない。狙われまくって赤信号食らいまくりの俺でも全く問題無い。素晴らしいところだ。だが何故か道路だけはしっかりしてる。町の方ではなく、南種子の何もない地域ばかり無駄に立派な道路があるのだ。しかも新たに作ってる工事中の道路がやたらと多い。ちゃんと2車線ある広い道路だ。車なんか通らないのに何故そんな無駄な道路を作るんだろう。可児の広見の中央を走ってる警察署前の道路よりも立派な道路を何もない地域に作りまくりだ。何のために作ってるのか意味がわからない。土地が余り過ぎて道路を作るしかないのかもしれない。それか仕事がなさ過ぎるから無駄でも道路を作って島民を養っているのかもしれない。不思議だ。ついでに、種子島滞在中にただの1軒もコンビニを見なかった。種子島にはコンビニなどない。あるかもしれんが空港付近になかったということは多分ないんだろう。ガソリンスタンドも夕方4時に閉るらしい。危険だ。スタンド自体も極端に少ない。ガソリンが少ない状態で南種子の奥地に入り込んだら大変なことになる。こういう面でも原付で島1周というのは難しい。しばらく走ってどこかの海水浴場に出た。そこで風景を2枚ほど撮影。

どこかの海水浴場1 どこかの海水浴場2

宝満の池というのがあるらしい。一応観光地として種子島のサイトでは紹介されているが、どうみてもただの池だ。ただ雑木林の奥に普通の池があるだけだ。通りかかったが別に何もないのでスルー。それにしてもヤバい。長谷とやらへ案内する看板の類が一切ない。そのまま山を横切り、田畑が広がる地帯へ。何の案内もないまま、とりあえずロケット基地方面へ向かう。打ち上げの日は施設内には入れない。射場から半径3kmの区域は立ち入り禁止になっている。ロケット基地へ入る道には通行止めの看板がある。そこに、ロケット発射見学は長谷展望公園へ行けというようなことが書いてあったが、その場所は書いてない。地図ぐらい書けよ!頼むから。他の道からロケット基地へ向かい、通行止めの看板を無視して進んだら警察が大量にいて検問してた。それ以上は進めない。引き返す。ロケット基地は南の海沿いにあるが、その手前には山がある。それでも見れるということは展望公園とやらは山の上にあるに違いない。しかしそれらしい施設はどこの山の上にも見当たらない。どの山だろう。山ばかりで全くわからない。とりあえず適当にウロウロしながら山に入った。普通の山道に車を停めてそこから崕を登って上の方で見てる人もいたりした。時間が迫ってる。早く見つけないと間に合わない。この近辺で見つからなかったらもう門倉岬へ行くと叔父が言う。門倉岬というのは、ポルトガルから鉄砲が伝来した場所だ。そこからでも見えるらしい。結構離れてるから間近で見る感じではないだろう。だが谷間をさまよってたら何も見えない。これはもう門倉岬で確定かというような雰囲気になった。一度通った山道を岬方面へ向かってる途中、右側(北側)の山に登っていく道があった。凄く急な坂だが、小さいし何の看板もないし、ただ民家の入り口みたいにしか見えない感じだった。でも最後の希望だ。そこへ行ってみることにした。民家の入り口かと思ってたが、グネグネといつまでも登っていく。例えるなら鬼岩の松野湖へ行く道だ。例えても分かる奴などほとんど居まい。そのまま頂上まで行ってただ山の向こう側へ降りていくだけならもう門倉岬に行く時間もなくなるかもしれない。猛烈にヤバい状況だが、とりあえず行くだけ行く。そしたら突然車が大量に路上駐車して人がウロウロしまくりな地帯に出た。ここか!種子島にこんなに車が集まってる場所などない。何かがあるに違いない。このタイミングで何かあるとすればロケット見物だ。しかしおかしい。100台入る駐車場とやらはどこだ?そんなものはないぞ。でももう時間がない。とりあえず車を降りて人が多そうなところに入って行った。展望公園?明らかに民家ですが。水色の派手な家が1軒あって、その奥に畑が広がっている。しかし山の上なので、そこから南の方は全て見渡せる。民家の南側には報道関係の腕章をしたカメラマンがゴツいカメラを三脚立てて構えていた。TV局のカメラみたいなのもいる。どうも展望公園ではなさそうだが、報道関係の人が来るようないい場所ということだ。偶然発見した。もう長谷展望公園を探す余裕はないので、ここで見ることに決めた。風が強くて寒い。ロケットの発射を見るのは島民ばかりで、外から見物に来る人は少ないと言ってた。飛行機が混雑するのは技術者とか、打ち上げに携わる人のせいらしい。30人か40人乗りの小型の飛行機が1日に3か4便ぐらいしかないから厳しいだけなのだ。でも一般人でもわざわざ見に来る人もいる。ロケット見物ツアーみたいなのがあるらしい。添乗員みたいなのが島に似合わない都会人っぽいのを連れてそこにも来てた。民宿の人に連れてきてもらったと携帯で話してる人もいた。ロケットの打ち上げに関わる人ではなく、ロケットの開発に関わって今は見守るだけという感じのオッサンが部下っぽい人とそういう話をしながらロケットの方に携帯電話のカメラを向けていた。いや、そんな思い入れのあるものだったらちゃんとしたカメラで撮ろうよ。その場所には40人ぐらいしかいなかった。しかし明らかにただの民家なんだが、勝手に入っていいものだろうか。家の中にまで入り込んでる奴はさすがにいないが、庭とか1階のベランダみたいな場所とかには普通に人がいる。入場料取ればいいのに。しかし不便なところに住んでるな。食料の買い出しとか大変だぞ。あんな何もない地域の山の上に家を建てるなんて普通では考えられんぞ。発射まであと20分。寒さを紛らわすために写真を大量に撮影。写真左はそこから射場を写したもの。真ん中ら辺の赤と白の縞々の鉄塔が4本生えてるところにロケット。縞々の鉄塔の左端と左から2番目の間にロケットがある。わかるかな。画像をクリック(又は選択してEnter等)すれば拡大写真が見れます。真ん中の写真はヘリが巡回してるところ。何をしてるのかはわからない。立入禁止区域に人がいないか見てるのかもしれないし、火災が発生した時にすぐ消化できるように待機してるのかもしれない。かなりの広範囲を飛び回ってたが、ロケットの近くを飛ぶ瞬間に見物人が一斉に写真を撮るのが笑えた。写真右はデジカメのデジタルズームの機能を使ってフルにズームしたところ。デジタルズームは画質が悪くなるらしい。それはいいんだが、ほんのちょっと動くだけであっという間にフレームからハズれるので、ロケットを真ん中にして写すことができない。寒さで震えてるし撮影技術もないし。まぁそんな感じで発射を待つ。

民家から見える射場 ヘリが巡回している デジタルズーム全開でロケット激写

なかなか良い場所で見れる。ロケットを見に種子島に来たわけではないからラッキーだ。しかし狙われてる俺に幸運などあるわけがない。何らかのトラブルで発射延期になって帰る予定の日に再発射とかネタみたいなことになるかもしれない。それはそれで面白いかもしれんが歯を食い縛るためにエネルギーを補給しておかねばならんので面倒だ。それか打ち上げはちゃんとやってもデジカメの故障で撮影できないとか、撮影できても間違って全消去してしまうとか、種子島に忘れて帰ってしまうとか、帰りの飛行機が墜落するとか、何らかの悲劇が待っているに違いない。被害妄想というレベルではないよ。俺が何らかの超常的なエネルギーに執拗に狙われていることは確定している。物証はないが間違いない。それにしても寒い。風が強いだけでなく、風を簡単に通してしまうコートのせいでますます寒く感じる。だんだん打ち上げ時刻が近づいてくる。あと何分とか周りの奴らが喚き始める。俺の時計は近所のパチ屋の時計に合わせてあるから信用できん。きっとロケット発射は1秒の狂いもなくやるだろう。俺の時計を見てたら発射の瞬間を逃すかもしれない。周到に準備してるであろう他の観客のカウントダウンを頼りにデジカメを構える。デジタルズームを使うともっとアップで撮れるんだが、少し画質が落ちるし、範囲が狭くなって追えないかもしれない。どうせ2848×2136というめちゃくちゃな解像度で撮るんだから普通の光学ズーム3倍でも十分だろう。というか操作に慣れてないから変なことするとミスるかもしれない。しかしデジカメ構えて液晶画面見ながらシャッター押してたら肉眼で見れないんじゃないか?と不安になった。よくあるカメラマニアの滑稽な姿を思い浮かべた。記録するのはいいが、肉眼で見なかったらもったいない。ほんの数秒なのに両方同時にこなせるだろうか。三脚があれば適当にセットしてシャッター連打しながらずっと肉眼で見てればいいんだけど。つーか連写機能を使えと激しく言いたい。でもやり方知らん。まだ使い慣れてないんだよボケ。手動連写さ。だからピントが合わないとかブレるとかいうのも頻繁に起こるに違いない。ちゃんと写ってない惨めな写真を日記に晒すことになるかもしれないが、それもまたネタとしてはなかなか面白い。とにかく撮るだけ撮らねばならん。あと3分。あと2分。もうすぐだ。ドッキドキですな。

ついに発射。手動連写。連写ってほどでもないけど適当に。すげぇ轟音。そしてめちゃめちゃ眩しい。ピントをロケットに合わせたのでロケットが出す炎に合わせて画像が少し暗めになった。この犬土偶日記で下に貼ってある画像は一部PhotoShopで明るさやコントラストを弄っている。実物はもっと明るい感じなんだけどあまり明るくするとロケット本体が見えづらくなるので適当に。ちなみにデジカメで撮ったままの画像を1枚UPしてあるので見たい人は http://hole-in-my-heart.hp.infoseek.co.jp/2006_0224-0049.JPG ←このURLへジャンプ。下のサムネイルでは下段左のと同じやつかな。下の9個の画像はこれまでと同じく大きめの画像にリンクしてます。1つ撮影ミスでピントが合ってないけど気にしないように。なかなか凄い迫力だった。こんなのを間近で見れる機会なんてそんなにないからな。ずいぶん長い間種子島に住んでたはずの俺の親でさえ初めて見たと言ってた。まぁ親が子供の頃はロケットなんてなかったのかもしれんが。

ロケット発射1 ロケット発射2 ロケット発射3
ロケット発射4 ロケット発射5 ロケット発射6
ロケット発射7 ロケット発射8 ロケット発射9

発射後の煙雲に突入するまでの数秒間しか見れなかったのは残念だが、まぁ狙われてる俺にしては上出来。ここまで辿り着けなくて見れずに終わるという悲劇も考えてたので、見れただけで十分だ。あっという間に終わってしまった。何となくロケットが残していった煙だけを何枚か撮ったりした。打ち上げが成功したかどうかはわからない。帰ってニュースでも見ればいい。見物客が帰り始めたので俺たちも帰ることにした。帰ると言ってもそのまま家に帰るわけではない。まだ行ってない南種子の観光地を少し回る。レンタカーは19日の夕方までの契約だ。今しか見る時はない。民家の庭から道路に出てビックリ。俺たちが来たのと逆方向、つまりもっと奥の方から続々と車が出てくるではないか。種子島で渋滞なんて激レアだ。しかもこんな何もない山奥で。どうやら長谷展望公園というのはこの奥にあったらしい。知らんけど。その渋滞に巻き込まれながら来た道を戻る。タクシーも大量にいた。島中のレンタカーがここに集まったんだろうな。山を降りて門倉岬へ向かう。鉄砲伝来の地。南種子は本当に何もないな。ひたすら畑と山が広がっているだけだ。まだ2月末なのに桜が咲いてたりする。種類が違う桜なのかもしれんが、もう雰囲気は春だ。風は冷たくて冬みたいに寒いんだが、岐阜の方の死ぬような寒さではない。風が吹かなかったらもう完璧に春の気候だ。田んぼでは既に田植えの準備が始まっている。もう水を張ってたりする。別世界だな。サトウキビ畑を見てて俺の長年の勘違いに気付いた。俺はサトウキビは地面から真っ直ぐ生えてるものだと思い込んでいた。竹みたいに。でも全然違う。地面から横向きに生えて途中から曲がって上に向かう形になっている。そして笹みたいに葉が大量にまとわりついていて茎の部分があまり露出していない。シダの仲間なのかもしれんなと一瞬思ったが、たぶん笹の仲間なんだろうと思う。竹と笹の違いは生長後に皮が残ってるかどうかということだが、サトウキビはこういう面では皮が残ってる笹に近いものに思える。でも根本的に違う種類の植物なのかもしれない。関係ないけど釣り竿に適しているのは竹ではなく笹なので自作する時は注意しろ。

門倉岬に到着。まずは便所へ。ここは種子島で1・2を争う名所だ。宇宙センターか鉄砲伝来地。次いで鉄砲博物館。ついでに他いろいろ、という感じ。入り口のところにある「門倉岬」と書かれた看板に鳥がウンコを爆撃して白く染まっていた。その隣に「ウコン農園」の看板が出ててピキューン!と反応してしまった。思わず写真撮りそうになったが、何故そんな看板を写真に撮るのかと問われたら困る。聞くまでもないことだから誰も聞かないだろうが、こいつはヤバいやつだと叔父にも思われてしまう。歯を食い縛りながら岬へ。入り口付近の右側にあった休憩小屋みたいなのが無くなってると言ってた。以前に俺も何度か来てるんだが全然記憶にない。そんなところに小屋なんかあったか?確かに何かを壊したような跡は残ってるけど全然何も思い出せない。左上の写真は門倉岬の駐車場や公衆便所のある辺りから写した南国風な風景。植物が可児では見れないようなものばかりだったのでとりあえず撮影。奥の方にあるのはパイナップル畑かもしれない。近くまで行かなかったので分からないけどそんな気がする。右上の写真は鉄砲を積んだポルトガル船が漂着した場所。漂着したあとこんな断崖絶壁をどうやって這い上がってきたんだろう。その時もし少しズレて九州に漂着してたら歴史は変わりまくりだったんだろうな。高いところは苦手なので柵を越えて崕の方まで行く勇気はない。落ちたら確実に死ねる高さだ。左下の写真はたぶん漂着したポルトガル船のミニチュアだと思う。コンクリートでできている。写真だと大きさはわかりにくいだろうが、一応人も乗れる大きさ。長さ7mか8mぐらいか?高さは4mか5mはある。と思う。もっとデカいかもしれない。甲板から舳先へいく階段が恐ろしく急で、階段というよりはまるでロッククライミングだ。階段1段の幅が10cmもないので横向きで昇らねばならん。つま先だけで昇る勇気はない。コケて船から落下するかもしれんし。何のためにあるのかはよくわからない。右下の写真は門倉岬にある神社。何ていう神社か知らない。とりあえず撮影。鉄砲伝来の地と言っても特に何もない。4人でフラフラと歩きながら見てたら後から観光客が大勢来た。どうやらロケット打ち上げを見た後で来たようだ。ロケット打ち上げ見物をメインにした種子島ツアーみたいなやつかもしれない。デカい観光バスが知らないうちに駐車場に停まってた。

門倉岬公衆便所脇の南国風の風景 門倉岬。1543年に鉄砲を積んだ船が漂着した場所。
門倉岬に置いてあるポルトガル船のモニュメント よくわからんけど門倉岬にある鳥居。

一通り見たので帰ることになった。まだ西之表方面には行ってないが、祖母の家より北の方なので大変だ。島に来る前は宇宙センターの科学館みたいなところに行くつもりだったんだが、打ち上げの時は施設に入れないので断念。打ち上げ後は夕方遅かったからダメだろう。日を改めるしかないが、レンタカーの都合もあるので無理かもしれない。とりあえず買い物をして帰ることになった。途中で日本一の大ソテツを見ていった。日本一だそうですよ。樹齢600年とか。別にソテツなんか日本一でも何の感動もないけどね。でも見る場所のない種子島に来たら一応見ておかねばならんよ。今まで何度も見に来てるけど、激しく印象に残らないので毎回初めて見るような気分になる。今回初めて気づいたんだが、このソテツは神社の境内に生えている。おかしい。俺の記憶では神社なんかなかったはずだ。でも思いっきり神社の中だ。しかも狭い神社。どう考えても神社。前に見に来たのは高1の時だった。6年半前に種子島に来た時は見なかったはず。忘れてるだけかもしれんが。とにかく神社の中にあるということを今回初めて知った。叔父と母が、ソテツが短くなったと言ってた。どうやら折れたようだ。よくわからんけど。ソテツにしては確かにあり得んほどデカいけど相変わらず何の感動もない。鉄の支柱に支えられなければ折れてしまうほどに生長してるんだが、やっぱり「だから何?」って感じがする。それよりも神社の入り口にある巨木の方が感動する。ジャングルの奥地にありそうな木だ。それを撮影しない俺の無能ぶりが心地良い。

日本一の大ソテツ1 日本一の大ソテツ2 大ソテツ前にある看板

帰りにA・coopで買い物。Aコープというのは種子島にあるスーパーだ。可児で言えばバローとかが似た感じ。だが規模は小さい。南種子と中種子にある。西之表にはサンシードとかDaiwaとかの大きめのスーパーもある。西之表の方は一応種子島の都会なのでヨシヅヤみたいな感じで1階は食料品、2階は衣料という感じになっているが、やはり規模は極端に小さい。めちゃくちゃショボい。可児でもそんな小規模な店舗はない。とにかくAコープはそういう数少ないスーパーで、それがなくなったら島民の大半は極端に生活が不便になる。間違いなく島の生命線だろう。そこで1週間分の食料を買う。俺たちが島に来るというので祖母が予め少し買っておいたようだが、レンタカーは日曜までの契約なのでそれ以降に買いに行けなくなるから1週間分買い溜めすることにしたのだ。できるだけ珍しいものを食わねばならん。プリンにしても、グリコのプッチンプリンとか森永プリンとかは可児に帰ってからでもいくらでも食える。できるだけ見たことのない銘柄を選ぶべきだ。やっぱり種子島に来たら海の物を食わねばならんということで、魚を買った。東海地方ではあまり売ってないような魚も結構売ってる。カマスが美味いというのでカマスを買った。トビウオも食いたかったが、ここで買わなくても多分食えるという無駄に力強い予感があったのでスルー。コーヒーとか砂糖とかをまず確保。プリンは従妹用に普通に買われてたので俺がわざわざ篭に入れる必要がなくてよかった。でもこっそりマンゴープリンを入れておいた。食料を買い込んでAコープを出て北へ。Aコープは空港のすぐそばにある。信号機が少しだけある地域。ちょっと行くとすぐに何もなくなる。果てしなく谷間に道路が一直線で続くだけ。そう言えば途中にあるとまと青果という露店で買い物をした。やたらと臆病な犬がいた。親がたんかんを2箱か3箱か買ってどこかに送ってた。たんかんというのは夏みかん系のみかん。屋久島のやつらしい。種子島でも作ってるかどうかは知らない。ぽんかんとかぼんたんとかはっさくとか色々あるんだが、あまり区別はつかない。全然違うものらしいんだが、食べ比べたことがないからわからない。車の種類がトラックかそうでないかぐらいしか見分けがつかないのと同じだ。斜めに北西に向かい、海に出る。海沿いをしばらく行くと雄龍・雌龍の岩というのがある。違うかもしれんけど、たぶんそれのことだと思う。母が通ってた小学校のすぐ下の辺りにある。すぐそばに無駄に駐車場とかがあるんだが、誰がこんなものを見に来るんだろう。ただの岩だ。その近くの牧川というところに祖母の家がある。牧川と書いてマキゴウと読むらしい。やっと帰り着いた。

長ぇ。日記書くのが大変だ。本当にこのペースで1週間分書くのか。まだ2日目だぞ。最近、年のせいか記憶力が急激に衰えてきたんだが、それでも日記を書くには十分過ぎるほど覚えている。簡単に忘れられるならどんなに楽だろう。ちょっとつらくなってきた。全部読む奴なんていないんだろうなと思うと何故かやる気が出てくる。18日の分はもう少しだ。

家に帰って飯。さっき食ったばっかりじゃねぇか!!と思ったのは俺だけに違いない。朝も昼も食ってさらに夜も食うのか。ずいぶん歩き回ったが、それでも空腹にはならない。食えないことはないだろうが結構大変だ。普段の俺と比べると恐ろしい運動量だったからエネルギー補給は必要だ。18日の晩飯はシチュー。ブロッコリーとかもあった。あとは白味噌の味噌汁。特に海系のものはなかったような気がする。野菜の煮物もあったな。飯を食ってプリンを食ってコーヒーを飲んでTVを見た。ロケットの打ち上げは成功したらしい。打ち上げ時の轟音は牧川まで余裕で届いたらしい。30km以上離れてるのに。可児にいる時はほとんどTVを見なかったが、種子島では何十倍も見た。ニュースはいつも同じ。滋賀で中国人が園児を殺したとかフィリピンで山が崩れて大変だとか、オリンピックでメダルが取れないとか。iPodでMP3を聞きながらギターを弾いてみたりする。いろんなところを歩き回ったせいで疲れ果てた。弟から電話が掛かってきた。祖母と何か話してた。風呂に入ってからマンゴープリンを食ってしばらくTVを見てから寝た。終わり。長い1日だった。

話題:種子島旅行記(2006年2月)

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